いなげや

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株式会社いなげやは、東京都立川市に本社を置き、関東地方南部を中心に店舗を展開するスーパーマーケット大手チェーン。イオン株式会社と業務提携をしている。

概要

東京府南多摩郡稲城村(現・東京都稲城市)の農家の子であった猿渡浪蔵が、甲武鉄道(現・中央本線)の立川駅前に移り住み、その周辺(府中、村山、東大和、国分寺)において大八車による塩干物の引き売りを始めた。

次第に商売が繁盛し、野菜なども売るようになったが、引き売りできる品数に限界を感じ、1900年明治33年)立川の住居を店舗に改装して「稲毛屋」として開業したことが、同社の始まりである。

「稲毛屋」の名前は、創業者の出生地一帯を鎌倉時代統治していた、地方豪族稲毛三郎重成にあやかりつけられたものである。千葉市稲毛区とは関係がない。

沿革

  • 1900年明治33年) - 鮮魚商「稲毛屋」を創業[1]
  • 1948年昭和23年)5月20日 - 「株式会社稲毛屋」を設立[1]
  • 1956年(昭和31年)- セルフサービス販売方式を採用した東京都多摩地域では最初のスーパーマーケットを開設[1]
  • 1965年(昭和40年) - スーパーマーケットチェーンの展開体制を確立[1]
  • 1966年(昭和41年) - 株式会社稲毛屋田無店を吸収合併する。
  • 1969年(昭和44年) - 多摩平店を営業譲渡する。同年12月に本部を東京都東大和市に移転。
  • 1973年(昭和48年) - 流通センター(現・武蔵村山センター)を東京都武蔵村山市に開設[1]
  • 1974年(昭和49年) - 第1流通センター(現・武蔵村山残堀店)を開設、一般食料品および雑貨の物流部門を移転する。
  • 1976年(昭和51年)
    • 第1流通センターを東京都立川市に移転(現・立川青果センター)。
    • ODS(オープン・デイティング・システム:鮮度保証制度)を日本で最初に実施[1]
  • 1978年(昭和53年)
    • 10月 - 東証第二部に株式上場[1]
    • 12月 - 第3流通センター(現・武蔵村山センター)を開設し、精肉部門を移転。100店舗チェーン達成に向けた体制を確立。
  • 1981年(昭和56年) - 生鮮食品の仕分け保管センターとして第4流通センター(現・武蔵村山センター)を開設。
  • 1982年(昭和57年)4月 - 株式会社トス設立[1]
  • 1984年(昭和59年)
    • 9月 - 東証第一部に株式上場[1]。商号を株式会社いなげやに変更[1]
  • 1985年(昭和60年) - 本部を東大和市から立川市に移転する。同年、共同仕入機構の日本流通産業(ニチリウグループ)に加盟。
  • 1986年(昭和61年) - 自社初のSSM(スーパー・スーパーマーケット)である毛呂店を開設。POSシステムの実験を開始する。株式会社よむよむ、株式会社サンフードジャパン、株式会社クックサンの3社を設立。
  • 1988年(昭和63年) - 100店舗を達成。
  • 1989年平成元年) - 不動産会社・秀和が いなげや株を買い集め、筆頭株主となる。
  • 1990年(平成2年) - POSシステムを全店へ導入する。 株式会社ウェルパーク設立。
  • 1992年(平成4年) - 同社グループ初のSC(ショッピングセンター)となるサビア飯能店を埼玉県飯能市に開設。
  • 1994年(平成6年) - 武蔵村山市にベーカリーセンターを開設する。また、同社グループ2店舗目のSCとなるサビア横芝店を千葉県横芝町(現・横芝光町)に開設する。
  • 1995年(平成7年) - 千葉県野田市に千葉センターを開設する。また、東京都立川市に立川ドライセンター、立川青果センターを開設。
  • 1999年(平成11年) - 千葉センターを千葉県船橋市に移転・拡充、新千葉センターを開設。
  • 2001年(平成13年) - ウェルパーク、イオン・ウエルシア・ストアーズ加盟。
  • 2002年(平成14年) - イオン株式会社が、秀和の保有するいなげや株を引き取り、筆頭株主となる。
  • 2003年(平成15年) - チーフをしていた20代男性が過労自殺[2]
  • 2004年(平成16年) - イオンと業務提携。
  • 2005年(平成17年) - ニチリウグループを脱退。
  • 2006年(平成18年) - よむよむ株の9割を株式会社リブロへ売却。レジでの支払い時にクレジットカードが利用可能になる。
  • 2012年(平成24年) - 株式会社三浦屋の株式を取得。
  • 2014年(平成26年) - 株式会社クックサンを吸収合併。
  • 2016年(平成28年) - 2014年(平成26年)に脳梗塞で亡くなった従業員が過労死認定される[2]
  • 2017年(平成29年) - 東京地方裁判所が男性従業員に対するパワハラを認め、22万円の賠償を命じる判決を会社と指導員に言い渡した。知的障害を抱える男性従業員に対し、女性上司による差別的言動を認定した[3][4][5]

事業所

  • いなげや立川 青果・生鮮センター(東京都立川市泉町)
  • いなげや国分立川ドライセンター(東京都立川市泉町)
  • いなげや武蔵村山 精肉・鮮魚センター(東京都武蔵村山市伊奈平)
  • 千葉センター(千葉県船橋市豊富町)
  • いなげや国分船橋ドライセンター(千葉県船橋市日の出)

店舗

2012年時点の出店店舗数を以下に示す。地域の分類は上記公式サイト「店舗一覧」に基づく。

  • 東京都
    • 多摩 - 48店舗(いなげや:35、ina21:13、blooming bloomy:1)
    • 23区 - 14店舗(いなげや:10、ina21:4)
  • 埼玉県 - 31店舗(いなげや:29、blooming bloomy:3)
  • 千葉県 - 10店舗(いなげや:9、ina21:1)
  • 神奈川県 - 25店舗(いなげや:19、ina21:5、blooming bloomy:1)

全店合計 - 128店舗(いなげや:102、ina21:23、blooming bloomy:3)

かつて、台湾現地企業との合弁により台湾中部において「裕毛屋」として出店していたが、現在は資本提携が解消され、名称のみが残っている。

屋号

いなげやが使用している屋号は次の通り。

  • いなげやInageya
    • 通常の屋号。2012年現在102店舗が使用している。
  • ina21(EDLP形式の店舗)
    • 杉並桜上水店(杉並区)、武蔵野桜堤店(武蔵野市)など、東京都・神奈川県・千葉県の23店舗がこの屋号を使用している。
  • blooming bloomy (高質形式の店舗)
  • ESBI(エスビイ、低価格志向の小型店舗)
    • 立川南口店(立川市)、久米川通り店(東村山市)、清瀬店(清瀬市)の3店舗がこの屋号を使用しているほか、練馬東大泉店(練馬区、ina21より改装)、国分寺西恋ヶ窪店(国分寺市)の2店舗はウェルパークとの併設店舗であるESBI+(エスビイプラス)を屋号に使用。

地域と共に歩むいなげや

POSシステム

POSシステムは、富士通製を使用している[広報 2]

ポイントカード

一部店舗を除き、「ing(アイエヌジー)・ファンカード」と称するポイントサービスを実施している。ポイントカードは現金専用の「ing・fanクラブカード」と、クレジット機能付きの「ing・fanVカード」の二種類がある。

グループ・関連会社

  • (株)ウェルパーク - ドラッグストアを展開[1]
  • (株)サンフードジャパン - デイリー加工食品を製造[1]
  • (株)サビアコーポレーション - 不動産/デベロッパー。グループ各社店舗の建設・保守・営繕。
  • (株)三浦屋 - 高級スーパーマーケットを展開。
  • (株)いなげやドリームファーム - 農産物の栽培生産。
  • (株)いなげやウィング - 特例子会社

出典

出典

  1. 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「nikkei-commerce-yearbook-2003」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  2. 2.0 2.1 産経ニュース スーパーいなげやでチーフが過労死 平成15年にも過労自殺 遺族が「再発防止」求める
  3. 障害者に暴言 「いなげや」に賠償命令 東京地裁”. 日本放送協会 (2017年11月30日). . 2017閲覧.
  4. “スーパー「いなげや」に賠償命令 障害者に女性上司がパワハラ「仕事ぶりが幼稚園児以下だ」”. 産経新聞. (2017年11月30日). http://www.sankei.com/affairs/news/171130/afr1711300037-n1.html . 2017閲覧. 
  5. “いなげやに22万円賠償命令=知的障害の従業員に暴言-東京地裁”. 時事通信. (2017年11月30日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2017113001091&g=soc . 2017閲覧. 

広報資料・プレスリリースなど一次資料

関連項目

外部リンク

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