エキュメニズム

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エキュメニズム Ecumenism

教会一致運動。一般にエキュメニカル・ムーブメントと同義に用いられ,教会合同運動,世界教会運動とも訳される。

「分裂しているすべての教会を一つにする運動」であると同時に,それを支える「思想」をも意味する。最近ではキリスト教以外の宗教や無神論,マルキシズムとの対話,協力といった運動までをも含む概念となっている。今日のエキュメニズムは,18~19世紀の海外宣教地での現地協力の実績などを背景にした 1910年のエディンバラ会議など一連の世界宣教会議,あるいは 48年の世界教会協議会 WCCの結成などにみられるように,プロテスタント諸教派の協力,再一致運動が主流を占め,60年代に入りようやくカトリック教会やギリシア正教会がこれに呼応した。

ことにカトリック教会が第2バチカン公会議 (1962~65) 以後,分裂はすべての当事者の責任であり等しく相協力すべきであるとして柔軟な姿勢をとりだしたため,エキュメニズムは大きく進展した。また神学的対話,共通典礼,共同訳,新共同訳聖書,社会福祉,人権擁護など広範囲の活動分野においても,諸教会間の一致協力が実を結びつつある。