エスペック

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エスペック株式会社(英文社名:ESPEC Corp.)は、大阪府大阪市北区に本社を置く環境試験機の大手メーカーである。過去に2度社名変更をしていて、古い順に株式会社田葉井製作所(たばいせいさくしょ)、タバイエスペック株式会社となる。

日本を拠点に近年経済成長が著しい中国韓国マレーシアなどアジアを中心に市場展開をしているが、現在北米やヨーロッパへの市場展開に向けての動きもみられる。

概要

環境試験機とは極温(極冷)、多湿(乾燥)、高圧(真空)などの特定の条件にさらすことで、例えば携帯電話デジタル時計などの製品の耐久テストを行うための機械のことである。この本業である環境試験機においての市場シェアは日本では約60%、世界規模でもアジアを中心に30%の高水準の占有率を誇る。この他にも計測システム事業や、FPD装置の生産も行っている。

エスペックでは、植林活動を行ったり緑をテーマにした仕事場作りを意識した施設を建設したりするなど、自然環境への配慮を意識した動きが見られる企業でもある。またバイオテクノロジーを応用した、土を使わず水と光だけで作る野菜作りなどの取り組みも行っている。

2005年には本業の環境試験装置の技術を応用した半導体洗浄装置事業をアイシーエフ株式会社京都市、2009年1月事業停止、同年5月破産。東京都の同名企業(現・オーベン)とは無関係)から買収、エスペックICF株式会社(本社・京都府久世郡久御山町、のちエスペックセミテクノロジ株式会社に改称)を設立したものの全く事業がうまく行かず、わずか約2年後の2007年10月に同社を解散し(2008年2月12日清算終了)、同事業から撤退することが同年9月に決定された。これにより約4億3,000万円を特別損失として計上、それを受けて同年の8月まで1,800円台で安定していた株価はわずか1か月後の9月には一気に700円台までに暴落。代表取締役社長の交代にまで陥った。

メインバンクがりそな銀行(旧・大和銀行)であることから、同行が中核になって結成された企業集団・大輪会の会員企業である[1]

社員

社員数はエスペックグループ全体で1,317名、エスペック単独で844名(2013年3月末現在)。

平均年齢

男性 42歳9カ月
女性 36歳7カ月
全体 42歳2カ月
2013年3月現在)

平均勤続年数

男性 18年7カ月
女性 11年6カ月
全体 17年10カ月
(2013年3月現在)

年間平均給与

752万円
(2018年3月31日現在)

沿革

  • 1947年7月 - 田葉井製作所を設立。初代社長は田葉井五郎。
  • 1975年 - 株式会社タバイエンジニアリングサービス(後のエスペックエンジニアリング株式会社)を設立し、アフターサービス部門を移管する。
  • 1983年 - 社名をタバイエスペック株式会社に変更し、大証二部に上場する。
  • 1985年 - 東証二部に上場する。
  • 1986年 - 東証一部および大証一部に指定される。
  • 2002年 - 公募により社名をエスペック株式会社に変更する。エスペック環境試験技術センター株式会社(後のエスペックテストセンター株式会社)を設立し、受託試験サービス事業を移管する。
  • 2005年 - 本業の環境試験機装置の技術を応用して、半導体洗浄事業に参入する。
  • 2007年 - 半導体洗浄事業に失敗。10月に一部子会社を解散・清算する事を決定する。当時の代表取締役だった野路井達は引責辞任し顧問に退任、変わって進信義が繰り上がって代表取締役社長に就任する。
  • 2010年 - エスペックエンジニアリング株式会社およびエスペックテストセンター株式会社を吸収合併する。

事業所

国内

本社等

5階建ての自社ビルである。

工場・研究所

全国の営業所から伝票が集まり、エスペックの全ての環境試験製品が生産される。

営業所

アフターサービス拠点

試験所

  • 宇都宮試験所(栃木県宇都宮市清原工業団地;宇都宮テクノコンプレックス内)
  • 豊田試験所(愛知県豊田市聖心町)
  • 刈谷試験所(愛知県刈谷市神明町)
  • 神戸試験所(兵庫県神戸市北区鹿の子台南町;神戸R&Dセンター内)

海外

アジア

北米

ヨーロッパ

主な取引先(50音順)

日本国内

日本国外

韓国

主要取引銀行

社名の由来

将来のあるべき姿として3つのイメージ目標「プログレッシブ」「インターナショナル」「インテリジェント」を掲げ、「ESPEC」は3つのイメージ目標を語感的に感じられる言葉として開発した造語。

脚注・出典

外部リンク