オッズ

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オッズ(odds)は、確率論確率を示す数値。ギャンブルなどで見込みを示す方法として古くから使われてきた。

元々、失敗b回に対して成功a回の割合のときに、a/bの値として定義された。確率の用語を用いれば、ある事象または命題に対して、p をその確率としたときに、[math]\frac{p}{1-p}[/math]の値をいう。0≦p<1の範囲で確率とオッズは1対1に対応し、確率とオッズは同じものの別表現になっている。

オッズ[math]Odds[/math]と確率[math]p[/math]には以下の関係式が成り立つ。

[math] Odds=\frac{p}{1-p}[/math]
[math] p=\frac{Odds}{1+Odds}[/math]

またオッズは上の定義から以下が成り立つ。

[math] 0 \le Odds \lt \infty [/math]

2つのオッズの比をオッズ比という。またオッズの対数は、その確率のロジットと呼ばれる。これらは臨床試験の結果の表現や、種々の統計学的解析に用いられる。

ギャンブルにおけるオッズ

オッズは競馬などギャンブルのブックメーカーが見込みを示す方法として、長らく使われてきた。

5回に1回の確率(つまり0.2または20%)で起きる事象は、オッズで表すと

0.2 / (1 − 0.2) = 0.2 / 0.8 = 0.25

となる。このオッズが低いほど、その事象が起きた場合の儲けが多くなる。具体的には、オッズ0.25で1を賭けておくと、当たりの場合には、もとの1に加えて賭け金1 / 0.25 = 4を受け取ることになる(1が5になり、すなわち5倍)。

このオッズの表現法には、4 : 1または4/1(失敗数と成功数)、5.0または5 for 1(もとの賭け金を加えた表現)、+400(賭けた金額100に対する儲けの金額)などといったものもある。

一方、5回に4回の確率(つまり0.8または80%)で起きる事象では、オッズは0.8 / (1 − 0.8) = 0.8 / 0.2 =4となり、4賭けておいて当たりになった場合には、もとの4に加えて4 / 4 =1の儲けが戻ってくる(4が5になり、すなわち1.25倍)。

ヨーロッパアメリカ合衆国などでの競馬では、単勝オッズが「10-1、5-2、2-1、3-2、30-1」等とよく表記される。ケンタッキーダービー公式ホームページ等の英語サイトを参照。

なお、日本公営競技においては、しばしば払戻金の倍率(賭けた金が何倍になって払い戻されるか)のことをオッズと呼ぶ。