オリンピックシンボル

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オリンピックシンボル
オリンピックの旗
縦横比 2:3:3
制定日 1920年
使用色
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オリンピックシンボル: Olympic symbols)は、国際オリンピック委員会(IOC)のマークシンボルのことであり、オリンピックムーブメントの象徴である。

オリンピックマーク

ファイル:Olympic flag.svg
オリンピックマーク

オリンピックマーク、いわゆる五輪マークは、単色または五色(左から青・黄・黒・緑・赤)の輪を重ねて連結した形で、ヨーロッパ南北アメリカアフリカアジアオセアニアの五大陸と、その相互の結合、連帯を意味しているが、どの色も特定の大陸を意味したものではない[1]ピエール・ド・クーベルタン古代オリンピックの開催地の一つであるデルフォイの祭壇にあった休戦協定を中に刻んだ五輪の紋章に着想を得て製作し、1914年にIOC設立20周年記念式典で発表された。

国際オリンピック委員会の許諾を得ない商業利用は、1981年に締結された「オリンピック・シンボルの保護に関するナイロビ条約」で禁止されている。条約以前には、オリンピック憲章がこのマークを国際オリンピック委員会の独占的所有物と規定していたが、一民間団体の宣言によって関係者以外の人を律することはできなかった。日本では1964年東京オリンピックの際に、許可を得ない提灯の販売をめぐって訴訟があったが、日本オリンピック委員会が断念する形で終わった[2]

5つの輪の重なり方(上か下か)にも法則があるが、オリンピックエンブレムに単色で使用する大会もあり、それを明確に表示しない場合もある(夏季では1976年モントリオールオリンピック1980年モスクワオリンピック2012年ロンドンオリンピックなど)。

オリンピック旗

初めて旗が掲揚されたのは1920年のアントワープオリンピックからで、この大会からはオリンピック宣誓が行われた。旗は大会の開会式で掲揚され、閉会式で降納する。また特別旗はオリンピック開催都市の市役所に保存され、そのオリンピックの閉会式で市長からIOC会長に返還され、次回オリンピック開催都市の市長に引き継がれる。このことをフラッグハンドオーバーセレモニー(アントワープセレモニー)と呼ぶ。

アントワープ旗

アントワープ市から寄付されたアントワープ旗は夏季オリンピック開催都市に渡される。旗竿には青・黄・黒・緑・赤・白の6色のついたリボンで結ばれている。1980年モスクワオリンピックでその役目を終え、現在はオリンピック博物館に展示されている。1980年大会時には冷戦のため1984年開催地のアメリカへ旗が受け渡されず、おのずと役割を終える事となり、1984年大会では旗はレプリカが用いられた。

オスロ旗

オスロ市から寄付されたオスロ旗は1952年オスロオリンピックから使われており、冬季オリンピック開催都市に渡される。なお、表裏ともに同じオリンピックマークがついている。

ソウル旗

アントワープ旗の後継としてソウル特別市から寄付されたソウル旗は1988年ソウルオリンピックから使われている。

国旗の代わりとしての利用

オリンピック旗は、開会式・閉会式での入場行進やメダル授与の際に国旗の代わりとして利用されることがある。国内オリンピック委員会が未設立、もしくは国際オリンピック委員会の制裁下にある場合がほとんどである。

対象大会 該当国 選手団名 備考
1980 モスクワ 西側諸国 各国の選手団
1992 アルベールビル
1992 バルセロナ
ソビエト連邦[3] EUN
1992 バルセロナ ユーゴスラビア 独立参加選手団
2000 シドニー 東ティモール 個人参加選手団
2012 ロンドン オランダ領アンティル南スーダン 独立参加選手団
2014 ソチ インド 独立参加選手団 大会期間中に資格停止が解除。
2016 リオデジャネイロ クウェート 独立参加選手団
難民選手団
2018 平昌 ロシア ロシアからのオリンピック選手

聖火

聖火は、オリンピック期間中にオリンピックスタジアムで灯され続ける火。古代オリンピック発祥の地・ギリシャオリンピア遺跡で採火され、ギリシャ国内を回った後に開催国でリレーされる[4][5]

大会シンボル

テーマ曲

テーマは、大会公式テーマ曲のほかに、大会ごとに放送局が選定して放送するものなど、さまざまなものがある。日本で行われたオリンピックのテーマソングでは1964年の東京五輪音頭、1972年の虹と雪のバラードが有名である。

大会マスコット

1968年のグルノーブルオリンピックから初登場した大会マスコットは、大会を象徴するマスコットとして親しまれている。1980年のモスクワオリンピックのマスコット「ミーシャ」は、FIFAワールドカップのマスコットを上回る大人気であった。さらに、開閉会式、アニメ化されるほどの大ヒットだった。

2014年11月には、過去4大会の五輪マスコットが次(2016年)の開催地リオデジャネイロに集結した[6]

かつて一般公募した例はあるが、2017時点でIOCはマスコット選定について「プロの作品が望ましい」としているとの情報もある[7]


夏季オリンピック マスコット

大会 マスコット名 モチーフ 備考
1968年メキシコシティーオリンピック チチェン=イッツアの赤いジャガー、平和の鳩 ジャガー、鳩
1972年ミュンヘンオリンピック ヴァルディ ダックスフンド犬
1976年モントリオールオリンピック アミク ビーバー
1980年モスクワオリンピック ミーシャ 熊の子供 アニメ化 『こぐまのミーシャ』
1984年ロサンゼルスオリンピック サム ハクトウワシ アニメ化 『イーグルサム』
1988年ソウルオリンピック ホドリ、ホスニ 虎の子供
1992年バルセロナオリンピック コビー カタロニアン・シープドッグ犬 アニメ化 『コビーの冒険』
1996年アトランタオリンピック イジー たいまつの精
2000年シドニーオリンピック オリー、シド、ミリー ワライカワセミ、カモノハシ、ハリモグラ
2004年アテネオリンピック アティナ、フィボス 土人形
2008年北京オリンピック 福娃 (ベイベイ、ジンジン、フアンフアン、インイン、ニーニー) 魚、パンダ、聖火、チベットカモシカ、燕 アニメ化 『福娃奥運漫遊記』など
2012年ロンドンオリンピック ウェンロック 時計塔「ビッグ・ベン」、宮殿の衛兵 短編アニメ4部作
2016年リオデジャネイロオリンピック ビニシウス 猫、猿、鳥 同パラリンピックのマスコット「トム」(植物モチーフ)も同時に発表[8]
2020年東京オリンピック ミライトワ 市松模様
2024年パリオリンピック 2022年頃発表 未定
2028年ロサンゼルスオリンピック 2026年頃発表 未定

冬季オリンピック マスコット

大会 マスコット名 モチーフ 備考
1968年グルノーブルオリンピック シュス スキーヤー 非公式
1976年インスブルックオリンピック スノーマン 雪だるま?
1980年レークプラシッドオリンピック ロニ アライグマ
1984年サラエボオリンピック ブチコ オオカミ
1988年カルガリーオリンピック ハウディ、ハイディ ホッキョクグマ
1992年アルベールビルオリンピック マジーク
1994年リレハンメルオリンピック ハーコン、クリスティン 子供
1998年長野オリンピック スノーレッツ (スッキー、ノッキー、レッキー、ツッキー) フクロウ
2002年ソルトレークシティオリンピック パウダー、カッパー、コール うさぎ、コヨーテ、熊
2006年トリノオリンピック ネーヴェ、グリッツ 雪、氷
2010年バンクーバーオリンピック ミーガ、クワッチ 、スミ オルカ、雪男、サンダーバード
2014年ソチオリンピック ポーラーベア、ヘア、レパード ホッキョクグマ、野うさぎ、ユキヒョウ
2018年平昌オリンピック スホラン 白虎[9]
2022年北京オリンピック 2020年頃発表 未定

脚注

関連項目

外部リンク