キャラウェイ

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キャラウェイ英語: Caraway、学名:Carum carvi)は、セリ科の二年草。原産地は西アジア香辛料として用いられるのは種子のように見える果実

和名はヒメウイキョウ(姫茴香)。同じセリ科のイノンドもヒメウイキョウと呼ばれる[1]フェニキア人の手によってヨーロッパ中に広められた。キャラウェイの名はアラビア人كراويا (karāwiyā; カラーウィヤー)と呼んたことに由来する。

草丈は30-60センチに達する草本で、茎は直立しレース状のニンジンに似た葉がつく。2年目の終わりに花が散形花序に付き、淡い黄褐色で長さ3ミリ程度の三日月型の果実が付く。

利用

キャラウェイシードの名で流通している種子は、甘い香りとほろ苦い味、ぷちぷちとした食感が特徴。外観がクミンとそっくりなので混同されやすい。料理店などで口直しに単体で供される事もある。若葉はパセリに似た味で生食や飾り付けに使われ、根もニンジンパースニップのように食べられる[2]

パンケーキビスケット焼きりんご卵料理チーズキャベツ料理などに用いられるが、カレーにも時折使われる。特にキャベツとの相性がよく、ザワークラウトには欠かせないスパイスとされている[3]。また、ドイツではリキュールの材料として用いられ、シルバー・ブリット等のカクテルに用いられる。イタリアのリキュール、カンパリのフレーバーとしても知られている。

キャラウェイには人や物を引き止めたり結びつけたりする力があると信じられ、その種子を入れておいた品物は盗難にあう事はなかったと言う。また、その実は惚れ薬の材料としても用いられていた。

香りの主成分はd-カルボンリモネン

ギャラリー

脚注

  1. イノンドエーザイ くすりの博物館 2015年5月10日閲覧
  2. バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント監修 山本紀夫監訳『世界の食用植物文化図鑑』、柊風社、2010年、p280
  3. 青山スパイスクラブ『かんたんスパイス40』、同文書院、1996年、pp20-21