ドッジボール

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 ドッジボール
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ジャンプしてボールをよける選手
統括団体 国際ドッジボール連盟
通称 ドッジ、避球
特徴
身体接触
選手数 12から20人(コート上12人、外野+内野)
男女混合
カテゴリ 屋内競技
ボール ドッジボール
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ドッジボールdodgeball)は、子供の顔くらいの大きさのボール(多くはバレーボールなど)を使い、敵にボールをぶつけるスポーツまたはゲーム。多くは2つのチームに分かれて大人数で行う。漢字では避球または飛球と表記する。主に小学校などで多く行われている。日本ドッジボール協会(JDBA)が設立されるまでは、スポーツというよりも、遊びの一つとして存在していた。そのため、様々なルールが各地の子供たち独特の感覚で決められ、近所の小学校であっても微妙な違いがあるなどした。

ドッジボールの名称は英語のdodge(素早く身をかわす)からきている。

歴史

日本ドッジボール協会によれば、発祥はイギリスという説もあり、原型は1900 - 40年頃であるとされている。1909年明治42年)、可児徳と坪井玄道によって円形デッドボールという名称で日本に初めて紹介された。

おおまかなルール

  • 長方形のコートを二分し、それぞれのチームの陣地とする。原則的に自分の陣地から出るのは禁止(後述するスーパードッジの場合はアウトにはならず、ボール支配権がかわる)。
  • 自分の陣地の中(「内野」とも言う)と、相手のコートの周囲(「場外」「外野」とも言う)に人を配置する(外野を配置せずに開始する場合もある)。
  • 攻撃(ボールの支配権を持っているチーム)
敵陣の中に向かってボールを投げ、中にいる人に当てる。
  • 守備(ボールの支配権を持っていないチーム)
陣地内では、相手の投げたボールに当たらないように逃げる。もしくは受け止める。ボールを当てられた人はアウトとなり、場外へ出る。
当たってもバウンドする前に当人が捕球した場合はセーフ。バウンドする前に他人が捕球した場合はセーフ(アシストキャッチ)であったり、受け取れなかった人間のみアウトにするなどさまざまなルールがある。又は、ノーバウンドで2人以上に当たった場合、最初に当たった人のみがアウトになるルールや、当たった人全員がアウトになる(ダブルアウト)ルールがある。ただし、一度地面でバウンドしたボールに当たった場合はアウトにならない。アウトになった状態の人が場外に出る前にボールに触れることは原則禁止であるが、故意に触った場合、「死人ボール」として相手ボールになるルールも存在する。
  • 攻守の入れ替わり
ボールを受け止める、もしくはワン・バウンドボールを拾うと、ボールの支配権が入れ替わるため、攻守が入れ替わる。
  • 復活
場外の人が、敵にボールを当てた場合は、当てた人自身が自分の陣地内に戻ることができる。また、ゲーム開始から場外にいる人(元外)は、自分のチームにボールを当てられた人が出た時に、1度だけ交代で陣地の中に入れるというルールもある。ただし、このルールが公式戦で用いられる事は稀である。また後述するスーパードッジのように、一度場外に出ると二度と自分の陣地内に戻れないルールも存在する。
  • 相手の陣地に人間がいなくなったら、パーフェクトゲームとなり、勝ちとなる。
  • 制限時間が存在する場合は内野(または外野)の人間の数の多寡で勝負を決する。特に外野の人数が多い方が負けとなる。

ボールを強く当てすぎて怪我をしないように、面やから上などに当てることを禁止し、当たった場合はノーカウントとなる場合もある(いわゆる「顔面セーフ」ルール)。

ボールを2個使用する“ダブルドッジ”というものも存在する。ダブルドッジでは、相手から投げられたボールを、自分のボールに当ててはね返した場合、セーフとするルールも存在する。

ボールの代わりに“ドッヂビー”とよばれるやわらかいフライングディスクを用いることがある。これは、顔面に当たっても痛くないことや、強く投げても速度が遅いために、老若男女が混合したチームでもハンデなしで試合を行うことができる。

コートを二分せずに長方形のコートをそのまま内野、その外側を外野とする「中当て」というドッジボールの亜種も存在する。

禁止事項

ファール

基本的にファールを犯した場合、相手ボールになる。

  • ダブルパス…内野同士または外野同士でボールを渡してはいけない。
  • ジャンパーアタック…ジャンパーへ第1投の攻撃をしてはいけない。
  • ジャンパーキャッチ…ジャンパーが第1投を捕ってはいけない(サドンデス時に内野が1-1の時はセーフ)。
  • オーバーライン…投球時、捕球時にラインを踏んではいけない。
  • キープ・フォー・ファイブ(オーバータイム)…ボールを取った場合は5秒以内に投げなければいけない。
  • ホールディング…相手コートにあるボールをかき寄せてはいけない。
  • タッチ・ザ・ボディ…相手選手に故意に触れてはいけない。
  • ヘッドアタック…顔面や頭部を故意に攻撃してはいけない(小学校などで授業・休み時間に行われる場合、「首から上にボールが当たった場合はセーフ」というルールになることが多い。しかし相手ボールになるというルールが無いことが多く「首より下に当てなければ何回でもボールを当てられる」といじめに使われることがある)。
  • ファイブパス…内野・外野のパス回しは4回まで。5回以上パス回ししてはいけない。
  • フライングスロー…審判のホイッスルより前に投球してはいけない。
  • イリーガル・キャッチ…バレーのトスやレシーブのように、ボールを一回バウンドさせて捕ってはならない(パスカット時に行った場合はアウトプレイとして外野へ行く)。
  • アウトプレイ…アウトになり、内野から外野へ移動する際、相手の外野コートを横切って移動してはならない。

その他

  • 外野がアウトを取った後、そのボールに触った場合、内野へ戻れない。
  • 内野・外野への移動はコートの外側を通らなければならない。
  • アシストキャッチ…味方が相手プレイヤーからの投球をはじいた時、味方もしくは自分が捕ればセーフ(味方であれば外野でも可)。

JDBAのドッジボールルール

  • 内野外野を用意し、陣地から出た場合アウトになる。
  • 外野から当てれば戻れるが、例外もある。
  • ゲーム開始から外野にいた者も、当てなければ内野に戻れない。また、当てても作戦上内野に入る必要がない場合は内野に入らなくてもよい。
  • 内野同士、外野同士のパスはしてはならない(外野サイドから相手内野への攻撃が外れ、もう一方の外野サイドに行った場合は例外)。

スーパードッジボール

  • 長方形のコートを二分し、それぞれのチームの陣地とする。原則的に自分の陣地から出るのは禁止。なお、スーパードッジの場合は自陣から出てもアウトにはならず、ボール支配権が変わる。
  • 自分の陣地の中(「内野」とも言う)と、相手のコートの周囲(「場外」「外野」とも言う)に人を配置する。
  • 攻撃 - 敵陣の中に向かってボールを投げ、中にいる人に当てる。
  • 守備 - 陣地内では、相手の投げたボールに当たらないように逃げる。もしくは受け止める。ボールに当てられた人はアウトとなり、場外へ出る(当たってもバウンドする前にほかの人が受け取る。又は、自分がとった場合はセーフ)。ただし一度地面に着いた「ワン・バウンド」ボールに当たった場合は、アウトにならないまた、スーパードッジの場合複数人が当てられた場合は、最初に当てられた人のみアウトになる。子育連の親善競技などでは複数人アウトになる
  • ボールを受け止める、もしくはワン・バウンドボールを拾うと、攻守が入れ替わる。
  • 復活 - 場外の人が、敵にボールを当てた場合は、自分の陣地内に戻ることができる。また、はじめから場外にいる人(元外)は、自分のチームにボールを当てられた人が出た時に、1度だけ交代で陣地の中に入れるというルールもある。但し、このルールが公式戦で用いられる事は稀である。
  • 相手の陣地に人間がいなくなったら、パーフェクトゲームとなり、勝ち。制限時間が存在する場合は内野の人間の数の多寡で勝負を決する。

また、下記『炎の闘球児 ドッジ弾平』の内容を元にした「スーパードッジボール」ルールもある。主な相違点は、

  • 用語の違い‐通常のドッジボールにおけるアウトを、スーパードッジボールの場合は「ヒット」と呼ぶ。
  • 人数 - 内野4人、元外3人の7人制。
  • 復活ルールが存在せず、ヒットされると二度と陣地へ戻れない。ただし元外の人のみは、ヒットされた人と交代で陣地に入ることができる。そのため、ヒットされた人とされていない人を判別するハチマキの着用が義務付けられており、ヒットされた人はハチマキを外さなければならない。
  • ボールを持ったチームは、ボールを得てから(パス回しの時間も含め)30秒以内に相手コートの内野に投げなければならない(『ドッジ弾平』作中では「ショット」と呼ぶ)。
  • 一度に複数人ヒットが有効である。
  • 顔面に当ててもヒットになる。

といった、攻撃的で短期決戦のルールに改められている。「闘球」の漢字を当てることで、攻撃重視を強調している(なお闘球とは本来ラグビーの訳語である)。

ドッジボールから派生した競技

てんか・かたき(通称)

  • 基本的にコートは決まっておらず、競技者のボールが届く範囲で主に壁、柵、道路などによって区切られる。
  • 人数はあまり多くなく10人くらいがちょうど良い。
  • 全員が1対複数で、チームを作ることはない。
  • ボールを持って歩けるのは3歩以内。
  • 相手が投げた球に当たるとアウトになる。しかし、相手が3歩より多くあるいて投げた球、もしくはワンバウンドした球は当たってもセーフになる。
  • アウトになったプレーヤーはプレーができなくなり、プレーの邪魔にならないようにする(範囲が決まっている場合は外に出る等)。
  • アウトになったプレーヤーは、自身を当てた相手プレーヤーがアウトになるとプレーを再開できる。この行為が仇討ちに似ていることから、「かたき」の名称もある。
例:「プレイヤーA」が「プレイヤーB」に当てられてアウトになると、「プレイヤーA」はゲームから外れ、待機する。その後、「プレイヤーB」が他のプレイヤーに当てられてアウトになると、「プレイヤーA」は復活する。
  • プレーヤーが当たったかどうかは第三者が判定をする。
  • 全員が一人にあてられたらその時点で終了。その後続けるかどうかは時間と天候と気分による。
ゲームの進め方
  1. ボールを蹴る、上に投げるなどして最初にとった人から始める。
  2. とった場所(範囲がある場合はそこに一番近い端)からボールを投げてゲームが始まる。
  3. 上記のルールに従ってゲームを進行する。

所によって、5回当てられるとプレイができないなどのルールがある。

王様ドッジ

  • 基本的なルールはドッジボールと同じである。
  • 王様担当の人は鉢巻などの目立つものを装備する。
ゲームの進め方
  1. 1チームの人数は最低6人ほど。
  2. 開始は公式ルールと同じである。
  3. 普通のドッジボールと同じ要領で進めて、王様が当てられたチームが負けとなる。
  4. 開始早々王様を狙うのは禁止、した場合はその者が退場(セルフルール)
  5. 同じ人を連続で狙うのは禁止、した場合は行った者全員が退場(セルフルール)
  6. 制限時間制の場合は、時間が過ぎるまで王様が逃げ切った場合は、勝ちとなる(たとえ王様一人でも)
  7. 双方の王様が残っている場合は、外野の人数が少ない方が勝ちとなる(公式ルール)

戦争ドッジ

  • 外野が存在しないなど以外は、ドッジボールとルールは同じ。
ゲームの進め方
  1. 人数は通常のドッジボールと変わらない。
  2. 相手チームのボールが当たった際は、相手チームに入る(外野には行かない)。
  3. 内野から出た場合、ボールに近いチームの誰かが取りに行く。
  4. 相手チームを全滅させた場合、勝利となる。
  5. タイムオーバーとなった場合は、残った人数の多いチームが勝利となる。

暴力的であるとの指摘

作家コラムニスト勝部元気Twitterで「ドッジボールを学校でやらせるのを早く禁止するべき。他人にボールをぶつける野蛮なスポーツであり、イジメにも繋がりやすいことを考えれば、義務教育で全員参加させるべきではない」「暴力性が強く、運動が苦手な人は恐怖心に苛まされるし、イジメに繋がることも多いし、実際に加害精神で相手にボールをぶつける人も多く、子供の心に大きな傷を与えるもの」と投稿し、インターネット上で賛否両論を呼んだ[1]

ドッジボールを扱った作品

漫画

映画

ゲーム

脚注

  1. 学校でドッジボールは禁止すべき?コラムニストの提言に賛否”. アメーバニュース (2015年6月4日). . 2015閲覧.

関連項目

外部リンク