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ハンセン病


ハンセン病(ハンセンびょう、Hansen's disease, Leprosy

近年,病原菌の発見者の名にちなんでハンセン病と呼ぶ傾向にあるが,世界的にはまだ「らい」 lepra; leprosyのほうが広く用いられている。抗酸菌の一種であるらい菌感染による肉芽腫性疾患で,知覚障害を伴うことを特徴とする。古くは結節らい,斑紋らい,神経らいに分けられていたが,最近では 1953年の国際らい学会で承認された次の病型分類が用いられている。 (1) らい腫型 (L型)  皮膚に光沢のある赤黄色の結節性病変と,黄褐色のびまん性病変が生じ,顔面に多発した場合は獅子面となる。被髪部位では脱毛する。組織学的に特有のらい細胞増殖が認められ,多数のらい菌が証明される。 (2) 類結核型 (T型)  やや隆起した境界鮮明な浸潤性皮疹が現れ,発汗低下,神経肥厚を伴う。組織学的には類上皮細胞増殖,リンパ球浸潤がみられる。らい菌の証明は困難。 (3) 境界群 (B群)  境界の不鮮明な紅斑性浸潤性皮疹が多発する。組織学的にはL型とT型の中間で,らい菌を認める。 (4) 未決定群 (I群)  非浸潤性紅斑,不完全脱色斑が生じる。組織学的には血管,汗腺周囲に軽度の組織球リンパ球性細胞浸潤を認める。 (5) 反応相 経過中に結節性紅斑様病変,急性浸潤などが生じることがある。ハンセン病の診断は,上述の皮膚症状や神経症状,らい菌の証明などにより容易である。本症は家族内感染が多く,結核患者には少い。そのため,感染予防として BCG接種が励行されている。患者は世界的にはインドに最も多く,アフリカ,東南アジア,中国,中南米などがこれに続く。日本にも約1万人はいるとされている。かつては不治の病とされていたが,DDS (diamino-diphenylsulfon)の投与により容易に軽快する。



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