ヒッポロコス (ギリシア神話)

ヒッポロコス（古希: Ἱππόλοχος, Hippolochos）は、ギリシア神話の人物である。主に、

• ベレロポーンの子
• アンティマコスの子
• アンテーノールの子

などが知られている。以下に説明する。

ベレロポーンの子

　ベレロポーンの系図 （『イーリアス』6巻より）

シーシュポス

グラウコス

イオバテース

ベレロポーン

欠名

イーサンドロス

ヒッポロコス

ラーオダメイア

ゼウス

グラウコス

サルペードーン

このヒッポロコスは、ベレロポーンの子で、イーサンドロス、ラーオダメイアと兄弟。トロイア戦争においてサルペードーンとともにリュキア勢を率いて戦った武将グラウコスの父。ヒッポロコスはグラウコスの出陣に際して、先祖であるベレロポーンの勇名を汚すような戦いをしてはならないと、厳しい言葉で激励したという。

アンティマコスの子

このヒッポロコスは、トローイアの武将アンティマコスの子で、ペイサンドロスと兄弟。トロイア戦争ではヒッポロコスはペイサンドロスとともに戦った。しかし戦場でアガメムノーンと遭遇し、命乞いをしたが、ペイサンドロスともどもアガメムノーンに殺された。

アンテーノールの子

このヒッポロコスは、トローイアの老臣アンテーノールとテアーノーの子の1人。一説によるとヒッポロコスは兄弟のアカマース、グラウコスとともにキュレーネーに移住したとされる。

その他の人物

• ドリュアースの父。

参考文献

• アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫（1953年）
• ホメロス『イリアス（上・下）』松平千秋訳、岩波文庫（1992年）
• 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店（1960年)