ロサンゼルス

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Los Angeles

アメリカ合衆国,カリフォルニア州南部にある同国第2の大都市。 1769年 G.ポルトラと J.クレスピ神父の率いるスペイン探検隊が先住民族インディアンの村ヤン・ナに達し,野営地の近くを流れていた川を「聖母ポルシウンクラの天使の女王」と呼んだ。

81年メキシコからの入植者がここに定住し,「天使の女王の町」 El Pueblo de la Reina de Los Angelesと名づけたが,その一部「天使」 Los Angelesが現地名の起源といわれる。その後スペイン人が移住。 1835年,メキシコはロサンゼルスをカリフォルニアの首都とすることを宣言した。

48年アメリカ合衆国領。 50年市制。鉄道の開通とともに柑橘類の集散地となり,市の南 35kmのサンペドロ港が建設されて商工業がめざましく発展した。第2次世界大戦後は航空機生産の全国的中心地となった。 20世紀初頭にハンティントンビーチやシグナルヒル,サンタフェスプリングズに大油田が発見されたほか,ホウ砂や鉄鉱石などの採掘が行われた。市が半砂漠地域に位置するため,水資源の確保が,今日にいたるまで最重要課題である。

1913年に完成したロサンゼルス水路は,シエラネバダ山脈の東を流れるオーウェンズ川の水をモハーベ砂漠を経由して市内に引いてくるもので,全長 375kmあり,この種のものとしては世界最長である。また現在は商業と金融の中心であり,航空宇宙,製薬,ガラス,ゴム,セメント,石油精製,食品加工,エレクトロニクスなど多種の工業が発達している。北西部のハリウッドは 02年以来の映画産業の中心であり,現在はテレビ放送の中心。住民構成は複雑で,第2次世界大戦後黒人が増加し,70年には 50万人をこえ,その中心であるワッツ地区では,60年代に何度か暴動が起き,92年4月には白人警察官の黒人殴打事件に対する無罪判決が引き金になって史上最大の暴動が起きた。メキシコ系住民もほぼ 50万人に達し,市東部に集中している。日系人も多く,「リトルトーキョー」と呼ばれる地区は,現在ビジネス街に変貌しつつある。市内外には,南カリフォルニア大学やカリフォルニア工科大学,カリフォルニア大学ロサンゼルス校,ジェット推進研究所をはじめ各種の高等研究機関が設けられている。大都市圏は東西と南に延び,パサディナやアルハンブラ,バーバンク,グレンデール,サンタモニカ,コンプトンなどの都市を圏内に収めてロングビーチと連接大都市圏を形成し,さらに南東のアナハイム,サンタアナ,リバーサイドを含めた巨大都市圏は面積約1万 540km2に及び,人口は 1500万人に近い。人口 379万2621(2010)。


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