七ヶ宿町
七ヶ宿町(しちかしゅくまち)は、宮城県の南西部、刈田郡に位置する町である。
Contents
概要
宮城県の南西端に位置し、福島県と山形県に接する小さな町で蔵王連峰の南に位置している。可住地面積 (30.71km2) は、町の面積263km2の11.7%[1]しかない、山がちな地形である。町域は七ヶ宿ダムの堤体の上流側(西側)に広がっており、国道113号沿いの白石川の河岸段丘上、および県道51号南蔵王七ヶ宿線沿いに主な集落がある。
町名の由来は羽州街道(現・国道13号他)と奥州街道(現・国道4号)とを結ぶ街道「山中通小坂越」(山中七ヶ宿街道)沿いの仙台藩・陸奥国領内に七つの宿場(上戸沢、下戸沢、渡瀬、関、滑津、峠田、湯原)が置かれたことによる。この街道は白石川沿いに町を東西に貫いており、現在は国道113号となっている。国道399号沿いにある稲子地区は、仙台藩内の国境警備の場所であり、その足軽の子孫などが現在でも居住している[2]。江戸時代には奥羽をつなぐ重要なルートとして参勤交代にも用いられて賑わい、1887年(明治20年)12月15日の日本鉄道(現・JR・東北本線)・白石駅開業に伴って車馬の通行に供する道路整備がなされ、絶頂期を迎えた[3]。
しかし、10余年後の1899年(明治32年)5月15日、日本海側に直達する奥羽南線(現・JR奥羽本線の一部)の福島駅 - 米沢駅間が開業すると、わざわざ太平洋側の白石から奥羽山脈越えをする当街道の地位は急速に凋落した[3]。また、七ヶ宿ダム建設に伴う水没地区の158世帯637人が1982年(昭和57年)までにほぼ移転[4]。1950年(昭和25年)に5,536名であった七ヶ宿町の人口は2005年(平成17年)には1,871人まで減少している[5]。宮城県内では、大衡村(6000人弱)の人口を下回る1500人に満たない県内最小の自治体となった[2]。また、高齢化率も県内最高の46.3%(2016年)となっている[2]。町内に信号機は1交差点にしかない。
町内の横川地区では街道沿いの水路上に各世帯が床無しの別棟「川端」(かばた)を建て、かつては洗い物・洗濯の場とし、現状では漬物小屋となっている特徴的な生活様式が今なお残る。
観光地として七ヶ宿ダムのほか滑津大滝や長老湖、みやぎ蔵王七ヶ宿スキー場などがある。
地理
宮城県南西部、蔵王連峰の麓に位置する町である。
隣接している自治体
歴史
- 明治元年12月7日(1869年1月19日) - 刈田郡は磐城国の所属となる。
- 明治4年11月2日(1871年12月13日) - 平県の所属となる。
- 1876年(明治9年)8月21日 - 宮城県に移管される。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、関村、渡瀬村、滑津村、湯原村が合併して七ヶ宿村となる。
- 1957年(昭和32年)4月1日 - 町制施行して七ヶ宿町となる。
- 1991年(平成3年)10月22日 - 七ヶ宿ダム竣工。
行政
- 町長:小関幸一
経済
郵便局
- 七ヶ宿郵便局(集配局) ※読み方は町名と異なり「しちがしゅく」である。
- 湯原郵便局
金融機関
- 仙南信用金庫七ヶ宿支店(指定金融機関)
- みやぎ仙南農業協同組合七ヶ宿支店(収納代理金融機関)
地域
人口
七ケ宿町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
健康
- 七ケ宿町国民健康保険診療所
教育
高校
中学校
小学校
交通
鉄道
町内に鉄道路線は無い。最寄り駅は東北本線白石駅と東北新幹線白石蔵王駅。町西側地区の最寄り駅は山形県の奥羽本線山形新幹線高畠駅となる。
道路
バス
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- みやぎ蔵王七ヶ宿スキー場
- 南蔵王青少年旅行村
- 七ヶ宿ダム公園
イベント
出身有名人
その他
脚注
注釈
出典
- ↑ 宮城県 人口密度(東京大学 東日本大震災 被災地統計データ)
- ↑ 2.0 2.1 2.2 地域の現場から 16参院選・みやぎ/「限界」超えた山里/3世帯 消えゆく集落/国の経済政策や安全保障政策の是非が焦点となっている参院選(7月10日投開票)は中盤を迎えている。地域にあっては、候補者の口 2016.06.30 河北新報記事情報 写図有 (全1,270字)
- ↑ 3.0 3.1 七ヶ宿町とダムの出現(日本ダム協会)
- ↑ 協定調印、住民の移転(国土交通省東北地方整備局 七ヶ宿ダム)
- ↑ http://www.soumu.go.jp/soutsu/tohoku/houkoku/7gasyuku/pdf/1-1.pdf 総務省資料
- ↑ 関宿
- ↑ 滑津宿
- ↑ 峠田宿
- ↑ 湯原宿
参考文献
関連項目
外部リンク
- 行政