井口洋夫

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井口 洋夫(いのくち ひろお、1927年2月3日 - 2014年3月20日[1])は日本の化学者東京大学名誉教授広島県広島市段原(現在の南区段原)生まれ[2]。父の井口豊八郎は広島高等工業学校教授を務めた。兄の井口牧郎は元名古屋高等裁判所長官。

略歴

活動

赤松秀雄とともに終戦直後から進めたビオラントロンの研究を通してその半導体としての性質を実証、有機化合物は電気の絶縁体という従来の考え方を覆した。導電性有機物質の化学を発展させ、「有機半導体」の概念を確立した。この分野は白川英樹導電性高分子の研究へとつながった[5][6][7]

栄誉

学術賞

脚注

文献

  • 井口洋夫. "この人に聞く 井口洋夫 宇宙開発事業団宇宙環境利用研究システム長--分子エレクトロニクスの橋渡しで文化勲章受章." 化学経済 48.15 (2001): 72-74.

著書

単著
  • 金属の話(培風館)
  • 物質(もの)とは何か(国際高等研究所)
共著

論文

  • Akamatu, Hideo, and Hiroo Inokuchi. "On the Electrical Conductivity of Violanthrone, Iso‐Violanthrone, and Pyranthrone." The Journal of Chemical Physics 18.6 (1950): 810-811.
  • Inokuchi, Hiroo. "The electrical conductivity of the condensed polynuclear aromatic compounds." Bulletin of the Chemical Society of Japan 24.5 (1951): 222-226.
  • Inokuchi, Hiroo. "The Electrical Conductivity of the Condensed Polynuclear Aza-aromatic Compounds." Bulletin of the Chemical Society of Japan 25.1 (1952): 28-32.
  • Akamatu, Hideo, and Hiroo Inokuchi. "Photoconductivity of violanthrone." The Journal of Chemical Physics 20.9 (1952): 1481-1483.
  • Akamatu, Hideo, Hiroo Inokuchi, and Yoshio Matsunaga. "Electrical conductivity of the perylene-bromine complex." Nature 173 (1954): 168-169.
  • 井口洋夫. 有機化合物の半導体的性質の研究. Diss. 東京大学, 1956.
  • 井口洋夫. "有機半導体の光電効果." 電気通信学会雑誌 45.4 (1962).
  • 井口洋夫. "研究用機器の集中管理." 物性 6.3 (1965): 145-146.
  • 井口洋夫, 丸山有成. "有機半導体." 応用物理 37.4 (1968): 385-386.
  • 井口洋夫. "物理化学 (化学を志す人のために-3-1970 (特集))." 化学の領域 24.4 (1970): 287-288.
  • 井口洋夫. "有機半導体 導電性有機結晶を中心として." 物性 14.11 (1973): 659-670.
  • 井口洋夫. "新しい研究所によせて 分子科学研究所." 物性 15.10 (1974): 513-514.

外部リンク

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