令集解

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りょうのしゅうげ

『養老令』の注釈書。 30巻,のちに改編されて 50巻 (現存 35巻) 。平安時代前期の法律学者惟宗直本著。9世紀中頃の成立。まず令の条文を掲げ,次に清原夏野らが天皇の命を奉じて編んだ官撰の注釈書『令義解』の注を引き,その下に奈良時代から平安時代初期にかけての法律学者の説や政府文書,和漢の典籍を引用して解釈を施す。令条の趣旨と現実の事情が異なっている場合に言及している点もあり重要。引用文献のなかには,散逸した『大宝令』の注釈書もあるため,『大宝令』の復元にも役立つ。直本には『養老律』の注釈書『律集解』もあるが,ともに直本個人の学問的注釈であり,法的拘束力がない点,『令義解』とは異なる。 (養老律令 )