古賀志山

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古賀志山(こがしやま)は栃木県宇都宮市にある標高は582.8m。日本百低山に選定されている。

概要

古賀志山は、栃木県宇都宮市の北西郊外に在る標高582.8mの低山である。俗に、最も高い古賀志山(582.8m)のほか、御岳(標高546m)、赤岩岳(標高536m)が一体の山塊を成して見えるため、これらをまとめて『古賀志山』と呼ぶこともある。低山ではあるが日光の入り口に位置しその独立した見事な姿の故に、低山としては北関東屈指の名山とも云われている[1]

御岳山頂には石製があり、御嶽神社が祀られている。

周辺はレジャー施設として利用されており、御岳には屹立する奇岩を利用してのロッククライミングの練習場、赤岩山山頂にはパラグライダー出発場、また山麓東南側の赤川ダム周辺には国際大会の開催が可能なロードレースコースなどが設けられている。このうち、ロードレースコースでは国内唯一UCIプロツアーチームを招待できる日本国内最高峰の自転車ロードレース『ジャパンカップサイクルロードレース』が毎年10月に行われている。レジャー施設以外にも、古賀志山山頂には携帯電話電波塔が設置されている。

古賀志山頂上は電波塔のある南面は開けており比較的展望が良好であるが、他の方角には木々が茂って見晴らしがあまり良くない。古賀志山の東側のピークにある東稜展望台や西側のピーク御岳からは北西から北東にかけて日光連山高原山那須連山と鞍掛山、東に多気山と宇都宮市街(遠くに筑波山)、南に鹿沼市街(遠くに富士山)が眺望される。

山名

古賀志山の山名は『男体山山頂遺跡』からの出土物に『故賀志』とあるのが初出で、その由来としては崩落崖を意味する『扱がす』ないし『転かす』『倒かす』が転訛したものとの説がある[2]

登山

複数の登山路が設けられており、コースによっては屹立した岩場を昇降しなければならない地点もあるため、予め登山コースを選定しておくとよい。初心者や家族連れ向けのコースもある。

登山路としては、森林公園側から登るコースと、赤岩山の北西山麓からまず赤岩山に登るコースがある。

赤岩山に登るコースは登山道の案内板の状態があまり良くなく、駐車場も無く公共の交通機関によるアクセスも出来ない。また、登山路には岩場も多く、初心者には難しいコースである。

森林公園側のコースは、登山口に広い森林公園駐車場や古賀志山南登山道駐車場など駐車場が複数整備されており、また分岐路には案内板も設置されていて、初心者にも登り易いコースとなっている。森林公園側から登るコースには森林公園から出発する北登山道コースと城山西小学校に近い南登山道駐車場から出発する南登山道コースの大きく2コースがある。

森林公園赤川ダムから富士見峠を経る北登山道コースは、駐車場のある赤川ダムから見晴らしの良くない単調な林の中を1時間以上歩かねばならないが、休憩所が適所に整備されており、斜面も比較的緩やかで階段が設けられているので初心者でも登り易いコースである。富士見峠から東稜展望台口を経て古賀志山に至る。

南登山道は、登山口に程近い位置に駐車場があるので、アプローチ時間が短くて済む。コースによっては崖を昇降する近道のコースもあるが、やや遠回りとはなるが緩やかな道を選ぶことも出来る。それでも1時間程度で古賀志山の峰に到達することが可能で、1時間強で古賀志山山頂に到達する。

古賀志山の良好な展望台でもある御岳へは、古賀志山山頂を西に進み、南登山道の分岐を直進するコースであるが、途中に梯子を昇降する箇所や、低い岩場を昇降する箇所もあるので、初心者や子連れは注意が必要である。

参考資料

  1. 小林泰彦著 『日本百低山』の古賀志山の項に拠る。
  2. 塙静夫著 『とちぎの地名』に拠る。

関連項目