常滑市

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大野城展望台から伊勢湾を望む

常滑市(とこなめし)は、愛知県の西部に位置するである。詳しくは知多半島西岸の中央部に位置し、西側は伊勢湾に面している。同湾の海上埋立地に中部国際空港(セントレア)を有している。

概要

窯業が主要な伝統産業であり、当地の焼き物「常滑焼」は日本六古窯の一つ(他は瀬戸越前信楽丹波備前の五つ)に数えられ、この中でも最も古く最大規模である。

また、市名の由来はその土壌にあると言われており、「常」は「床」、「滑」は「滑らか」という意味で、床とはつまり地盤のこと。古くからこの地は粘土層の露出が多く、その性質が滑らかなため「とこなめ」と呼び、そうした習俗が地名として定着していったと考えられている。

市の中心部には、レンガ煙突が点在するなど、窯業で栄えた古くからの町並みがそのまま残っている。この地域はやきもの散歩道として整備されており、登り窯や黒板塀、「土管坂」などの情緒ある風景が見られ、前衛作家などのギャラリーも多く存在する。

2005年に中部国際空港(セントレア)が開港。これに合わせて鉄道(名鉄空港線)および道路(セントレアラインなど)の整備が行われ、交通アクセスの利便性が向上した。その一方、市域南部には鉄道駅が存在せず、この地域では路線バスが唯一の公共交通機関となっている。

地理

知多半島西海岸の中央部に位置し、西側は伊勢湾に面している。同湾に沿って北側に知多市、南側に美浜町があり、半島中央部の丘陵地帯を越えた先に阿久比町半田市武豊町があり、互いに市域・町域を接している。 海岸は遠浅であるものの、中部国際空港及び中部臨空都市空港対岸部(通称「前島」)のある常滑沖や、名古屋港口埋立地として伊勢湾北部に沿ってコンビナート建設のため埋め立て事業が行なわれた。当市の北の知多市を南限として埋め立ては進んでいないが、これにより図らずも、環境省とは別に愛知県が絶滅危惧種に指定している海浜植物スナビキソウマルバアカザなど)の残存をもたらしている。

丘陵の連なった知多半島特有の地形のため、平地は海沿いの比較的狭い部分に限られ、市域の大部分は丘陵地である。丘陵は低くなだらかで、市内最高所でも標高100mに満たない。海側に面する市北部の丘陵地は、ほとんどすべて農地宅地用に造成された。 この点、海側のが一部そのまま残されている東海市聚楽園付近)、知多市(日長-古見付近)と異なる。 気候は一年を通じて比較的温暖であるが、冬には三重県鈴鹿山脈方面から「鈴鹿おろし」と呼ばれる風が伊勢湾を越えて吹き寄せ、まれに降雪もある。

山地

主な山

河川

主な川

湖沼

主な池

市内の地名

ファイル:Tokoname city center area Aerial photograph.1987.jpg
1987年(昭和62年)撮影の常滑市中心部周辺の空中写真。中部臨空都市の埋め立て建設前の様子。1987年撮影の9枚を合成作成。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

当市は大合併の影響もあり、南北に細長い地形であり、ひとつの枠組みでは対応が難しく、中学校の校区や公民館などの公共施設においては、合併前の5町1村の枠組みが原則的に踏襲されており、北から青海地区(せいかい、旧大野町と三和村)、鬼崎地区(おにざき、旧鬼崎町)、常滑地区(とこなめ、旧常滑町)、南陵地区(なんりょう、旧西浦町と小鈴谷町)に分かれる。

青海地区
  • 大野町(合併時旧大野町域・鬼崎町西之口の一部より成立)
  • 矢田(旧三和村)
  • 久米(旧三和村)
  • 金山(旧三和村)
  • 小倉町(1976年、金山・西之口の各一部より成立)
  • 青海町(1976年、金山・西之口の各一部より成立)
  • 南粕谷1980年知多市南粕谷の一部より編入、1986年廃止)
  • 大塚町(1986年、金山・久米・南粕谷の各一部より成立)
  • 晩台町(1986年、南粕谷・金山の各一部より成立)
  • 北汐見台(2011年、西之口の全域、青海町・金山・蒲池の各一部より成立)
鬼崎地区
  • 西之口(旧鬼崎町、2011年廃止)
  • 蒲池(旧鬼崎町)
  • 榎戸(旧鬼崎町)
  • 多屋(旧鬼崎町)
  • 西之口1~10丁目(1976年、西之口の一部より成立)
  • 住吉町(1976年、西之口の一部より成立)
  • 蒲池町(1976年、蒲池の一部より成立)
  • 小林町(1976年、蒲池の一部より成立)
  • 神明町(1977年、榎戸・蒲池の各一部より成立)
  • 榎戸町(1977年、榎戸の一部より成立)
  • 港町(1977年、榎戸の一部より成立)
  • 新田町(1977年、榎戸の一部より成立)
  • 本郷町(1977年、榎戸の一部より成立)
  • 明和町(1977年、多屋・榎戸の各一部より成立)
  • 多屋町(1977年、多屋・常滑の各一部より成立)
  • 森西町(1977年、常滑・多屋の各一部より成立)
  • 錦町(1977年、多屋・常滑の各一部より成立)
  • 末広町(1977年、多屋より成立)
  • 大鳥町(1977年、多屋より成立)
  • 大和町(1977年、多屋より成立)
  • 新浜町(1984年、多屋・榎戸の各一部より成立)
  • 若松町(1993年、蒲池・榎戸・金山の各一部より成立)
常滑地区
  • (大字なしの地域=旧常滑町の区域。ここでは常滑と表記)
  • 北条(1978年、常滑の一部より成立)
  • 原松町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 陶郷町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 鯉江本町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 新開町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 栄町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 瀬木町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 本町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 千代ケ丘(1978年、常滑の一部より成立)
  • 奥条(1978年、常滑の一部より成立)
  • 奥栄町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 白山町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 大曽町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 市場町(1978年、常滑の一部より成立)
  • 山方町(1978年、常滑・樽水の各一部より成立)
  • 保示町(1978年、常滑の一部より成立)
  • セントレア(2002年、埋立地より成立)
  • りんくう町(2002年、埋立地より成立)
  • かじま台(2006年、奥栄町・白山町・常滑の各一部より成立)
  • 飛香台(2012年、常滑・金山の各一部より成立)
南陵地区
  • 樽水(旧西浦町)
  • 西阿野(旧西浦町)
  • 苅屋(旧西浦町)
  • 檜原(旧西浦町)
  • 古場(旧西浦町)
  • 熊野(旧西浦町)
  • 小鈴谷(旧小鈴谷町)
  • 広目(旧小鈴谷町)
  • 大谷(旧小鈴谷町)
  • 坂井(旧小鈴谷町)
  • 樽水町(1979年、樽水の一部より成立)
  • 泉町(1979年、樽水の一部より成立)
  • 塩田町(1979年、樽水・西阿野の各一部より成立)
  • 井戸田町(1979年、樽水・西阿野の各一部より成立)
  • 阿野町(1979年、西阿野・樽水の各一部より成立)
  • 唐崎町(1979年、西阿野・熊野の各一部より成立)
  • 熊野町(1979年、熊野・西阿野の各一部より成立)
  • 苅屋町(1979年、苅屋・古場の各一部より成立)
  • 古場町(1979年、古場・苅屋の各一部より成立)

人口

常滑市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

知多半島の市では、最も人口が少ない。中部国際空港開港後は開港前より若干ではあるが人口が増加した。

隣接している自治体

愛知県の旗愛知県

歴史

古代から近世まで

地名の初見は、猿投神社大般若経巻70の奥書に「于時応永四年丁丑五月十三日 於尾張国智多郡堤田庄常滑郷宮坂草庵,□□□畢」とある。 また、言継卿記弘治3年3月16日条に「とこなべ」、天正9年3月7日付越前竜沢寺勧化帳に「トコナベ」という名が見られる。

当市域を含む知多半島中部では粘土を豊富に産出するため古くから陶器が生産された。平安時代後期頃から中世にかけて当市とその周辺で生産され始めた「古常滑」と呼ばれる焼き物は太平洋に沿って日本全国に広まり、北は青森から南は鹿児島まで、全国の中世遺跡において出土する。

室町時代には三河守護である一色氏が尾張の知多半島に支配を広げ、市域北部の港町である大野に大野城(宮山城)を築いた。のちに一色氏の被官である佐治氏が主家にかわって大野城主となり、佐治氏のもとで大野は伊勢湾西岸の港湾として繁栄した。

戦国時代には、知多郡緒川(現東浦町)の領主水野氏の一族が現市域中心部に常滑城を築き、大野城の佐治氏と伊勢湾東岸の水運を二分した。しかし常滑水野氏は本能寺の変直後に明智光秀に味方したことから没落し、佐治氏も四代一成の時に小牧・長久手の戦い羽柴秀吉と敵対し大野城を追われた。また、常滑の焼き物も茶の湯が流行する中で新しい嗜好からは好まれなくなり、安土桃山時代から江戸時代前期にかけて瀬戸焼などに押され衰退した。

江戸時代には、現市域の村々は尾張藩領に入った。常滑の諸村は平地が少なく開墾の余地に乏しいことから廻船酒造木綿生産などの工業、商業が行われる町場的な性格が強く、常滑焼も江戸時代後期になって復興した。この時代には、かつて広く分散していた焼き物の生産地が現市域中心部にあたる常滑村に集中するようになり、焼き物の煙突が立ち並ぶ現市街地の原型が形作られた。

近代から現代へ

明治時代になると土管タイルなども生産されるようになり、近代的な窯業の町に発展した。中でも1924年創立の地元製陶会社「伊奈製陶」(のちINAX、現在のLIXIL)は便器など衛生陶器の分野において全国第2位のシェアを占め、タイルにおいては国内はもとより世界的にもトップとなる大企業に成長する。

戦後には、「昭和の大合併」により、1954年常滑町鬼崎町西浦町大野町三和村の4町1村が合併して常滑市が成立、1957年に南の小鈴谷町の一部を編入し現在の市域に拡大した。

沿革

自治体の変遷

明治22年以前 明治22年10月1日 明治22年 - 明治45年 大正1年 - 大正15年 昭和1年 - 昭和64年 平成1年 - 現在


大野村 大野村 大野村 大野町 大野町 大野町 大野町 昭和29年4月1日
合併・市制
常滑市
常滑市
西之口村 西之口村 西之口村 明治39年5月1日
合併 鬼崎村
鬼崎村 昭和26年10月1日
町制 鬼崎町
蒲池村
榎戸村 榎戸村 榎戸村 榎戸村
鬼ケ崎
新田
多屋村 常滑村 多屋村 多屋村
常滑村 常滑村 常滑村 明治23年12月17日
町制 常滑町
常滑町 常滑町
瀬木村
北条村
樽水村 佐合村 樽水村 樽水村 明治39年5月1日
合併 枳豆志村
明治44年12月10日
町制・改称
西浦町
西浦町 西浦町
西阿野村 西阿野村 西阿野村
古場村 中橋村 古場村 古場村 古場村
熊野村 熊野村
檜原村 檜原村
苅屋村 苅屋村 苅屋村
久米村 米田村 久米村 久米村 明治39年5月1日
合併 三和村
三和村 三和村
矢田村 矢田村 矢田村
小倉村 金山村 金山村
前山村
宮山村
石瀬村
小鈴ケ谷村 三谷村 小鈴谷村 小鈴谷村 明治39年6月16日
合併 小鈴谷村
上野間を除く)
小鈴谷村
上野間を除く)
昭和27年7月1日
町制 小鈴谷町
上野間を除く)
昭和32年3月31日
常滑市に編入
広目村 広目村
大谷村 大谷村 大谷村
坂井村 稲早村
(一部)
坂井村 坂井村

政治

行政

市財政は窯業などの事業者からの税収のほか、常滑駅の近くに設置されたボートレースとこなめ(旧:常滑競艇場)で開催される市の競艇事業に支えられてきた。しかし近年は競艇の売上が落ち込み、進む高齢化に対して市の財政は悪化している。

中部国際空港の開港によって税収が増加し、平成18,19年度は地方交付税不交付団体となった(27,28年は外れている。地方交付税)。

平成の市町村合併では、当初知多半島5市5町の合併研究会が設置されたが廃止され、次いで知多南部2市4町による研究会が近い将来の合併を見送ったため、当面は現在の規模が維持されることになった。

議会

常滑市議会
  • 定数:18人
  • 任期:2015年4月30日 - 2019年4月29日
  • 議長:川原和敏(創造未来)
  • 副議長:杉江繁樹(創造未来)
会派名 議席数 議員名(◎は代表者)
創造未来 8 ◎冨本健、都築周典、杉江繁樹、相羽助宣、伊藤史郎、成田勝之、盛田克己、川原和敏
翔政会 5 ◎稲葉民治、中村崇春、伊奈利信、森下宏、加藤久豊
公明党議員団 1 加藤代史子
日本共産党議員団 1 西本真樹
新風クラブ 1 井上恭子
計(欠員2) 16
愛知県議会
  • 選挙区:常滑市選挙区
  • 定数:1人
  • 任期:2015年4月30日 - 2019年4月29日
氏名 会派名 当選回数
伊藤辰矢 自由民主党愛知県議員団 1
衆議院
氏名 党派名 当選回数 備考
伊藤忠彦 自由民主党 4 選挙区

展望

近年ではINAXの常滑本社工場をはじめとして工場の閉鎖、中小工場の廃業が相次ぎ、経済の停滞傾向が著しい時期があり、これに対して窯業家や市民によって焼き物の町としての観光化と窯業の再活性化に向けた努力が行われている。

人口は1975年には5万5000人を突破したが、その後は頭打ちから減少に転じ、1990年代後半から2000年代前半にかけて5万1000人を割り込んだ。しかし、2005年の中部国際空港(セントレア)の開港にともない、労働人口が少しずつ流入し、加えて新興住宅地(かじま台、北汐見坂、虹の丘、飛香台など)の開発により定住人口も増加に転じており、2015年には約5万7000人にまで増加している。

最近では、市街地において商業施設や飲食店の増加が見られるほか、中部臨空都市への事業所や商業施設の進出も進んでいる。

国家機関

厚生労働省

国土交通省

航空局
海上保安庁
2008年10月1日に発足し、10月21日に伊勢航空基地を移転し常滑海上保安署を統合した。巡視艇と航空機を運用する海上保安航空基地としては関西空港海上保安航空基地に次いで2箇所目。2機のアグスタウエストランド AW139ヘリコプターと巡視艇1隻が配備されている。
気象庁

財務省

名古屋税関

農林水産省

法務省

経済特区

施設

警察

本部
交番
  • 西之口交番(西之口8丁目)
  • 常滑駅前交番(鯉江本町)
  • ターミナル交番(セントレア1丁目)
駐在所
  • 久米警察官駐在所(久米)
  • 古場警察官駐在所(古場町7丁目)
  • 小鈴谷警察官駐在所(小鈴谷(こすがや))

消防

本部
消防署
  • 常滑市消防署
出張所

南出張所(苅屋字加茂151) 空港出張所(セントレア3-8-18)

医療

主な病院

公民館

主な公民館
  • 常滑市民文化会館

図書館

主な図書館

郵便局

主な郵便局

運動

主な運動施設

愛知県企業庁

国際機関

領事館

名誉領事館

物流拠点

姉妹都市・提携都市

2015年現在まだない。

海外

フレンドシップ相手国

2005年に開催された愛知万博で、県内の市町村(名古屋市を除く)が120の万博公式参加国をそれぞれ「一市町村一国フレンドシップ事業」としてフレンドシップ相手国として迎え入れた[7]

日本国内

災害時相互応援協定
都市名 県名 提携年月日
桐生市 群馬県の旗群馬県 1997年(平成9年)3月27日
戸田市 埼玉県の旗埼玉県 1997年(平成9年)3月27日
青梅市 東京都の旗東京都 1997年(平成9年)3月27日
府中市 東京都の旗東京都 1997年(平成9年)3月27日
坂井市 福井県の旗福井県 1997年(平成9年)3月27日
岡崎市 愛知県の旗愛知県 1997年(平成9年)3月27日
蒲郡市 愛知県の旗愛知県 1997年(平成9年)3月27日
津市 三重県の旗三重県 1997年(平成9年)3月27日
箕面市 大阪府の旗大阪府 1997年(平成9年)3月27日
伊丹市 兵庫県の旗兵庫県 1997年(平成9年)3月27日
倉敷市 岡山県の旗岡山県 1997年(平成9年)3月27日
大竹市 広島県の旗広島県 1997年(平成9年)3月27日
周南市 山口県の旗山口県 1997年(平成9年)3月27日
鳴門市 徳島県の旗徳島県 1997年(平成9年)3月27日
丸亀市 香川県の旗香川県 1997年(平成9年)3月27日
唐津市 佐賀県の旗佐賀県 1997年(平成9年)3月27日
川崎町 宮城県の旗宮城県柴田郡 2013年(平成25年)9月17日
日本六古窯災害時相互応援協定
都市名 県名 提携年月日
越前町 福井県の旗福井県丹生郡 2012年(平成24年)7月5日
瀬戸市 愛知県の旗愛知県 2012年(平成24年)7月5日
篠山市 兵庫県の旗兵庫県 2012年(平成24年)7月5日
備前市 岡山県の旗岡山県 2012年(平成24年)7月5日

姉妹空港・提携空港

市内にある中部国際空港は、ドイツバイエルン州にあるミュンヘン国際空港台湾台中市にある台中国際空港と姉妹空港提携をおこなっている。このミュンヘン空港のレストラン「エアブロイ」で醸造されたビールは毎年、名古屋・中部国際空港にルフトハンザ・カーゴにより空輸され、中部国際空港内のレストランで味わうことができる。ドイツ以外でエアブロイを飲めるのは、世界でセントレアのみである。

都市名 国名・地域名 提携年月日
ミュンヘン国際空港 ドイツの旗ドイツ連邦共和国バイエルン州 2005年(平成17年)2月14日 中部国際空港と姉妹提携調印
台中国際空港 中華民国の旗中華民国台中市 2017年(平成29年)4月6日 中部国際空港と姉妹提携調印

経済

ファイル:Inax-office.jpg
INAX(現:LIXIL)常滑本社

窯業

窯業は当地では伝統的な産業である。

江戸時代後期に復興した常滑焼は、幕末中国から導入された技術で連房式登り窯が作られ、大量生産が開始された。明治時代以降、陶管(陶製土管)やタイルの生産が開始され、陶管は全国の上下水道管のシェアの大部分を占め、産業資材や衛生陶器の分野において全国屈指の生産地に成長する。また、茶器、花器、干支の置物や招き猫などの民具、江戸時代に生産が開始された朱泥の日本茶用の道具(急須湯飲みなど)は常滑焼を代表するものである。

工場は伝統的な中心地である常滑地区を中心に市域の各地に点在しており、南部の小鈴谷地区では清酒「ねのひ」の盛田による醸造業も行われている。

農業

農業は、知多半島の地理的条件から田畑が狭く、また大きな河川がないためにため池に頼り、水不足に悩まされてきた。しかし現在は愛知用水によって農業用水が供給され、土地基盤整備事業による区画の整理や、農業用ダムの建設、機械化が行われて、近郊農業地帯になっており、主な特産品は、キャベツタマネギイチジクなどである。また、市内にあいち知多農業協同組合(JAあいち知多)の本部が置かれている。

漁業

漁業は、知多半島西岸の伊勢湾海上で行われる海苔養殖が特に盛んである。

海苔養殖業の他に底引き網漁業、採貝漁業、刺し網漁業、潜水漁業などがあり、主な水産物アサリアナゴガザミクルマエビシャコタイラギなどである。

漁業協同組合(北から)

空港開港と近年の動き

中部国際空港の開港に合わせて、地元の要望により中部臨空都市の開発が愛知県によって行われている。これにより、空港島内には物流事業者およびホテルが進出している。2019年には愛知県国際展示場が開業する予定である。空港対岸部(通称「前島」)への企業誘致は当初はほとんど進んでいなかったが、2006年6月にイオンモール常滑の進出が発表されて以降、結婚式場や飲食店が出店。その後、めんたいパークとこなめNTPマリーナりんくう、コストコ中部空港倉庫店が出店したほか、ユミコア日本触媒や名古屋メッキ工業などの研究所や工場の立地が進められている。

市街地では、空港アクセス道路の国道155号247号に沿って、ロードサイド型の店舗の進出が続き、2007年11月にカインズモール常滑が、2013年10月にヤマナカ常滑青海店が開業した。

本社を置く企業

教育

大学

私立

高等学校

県立

中学校

市立

小学校

市立

職業能力開発校

交通

ファイル:Aichi Pref r-522.JPG
セントレアラインの側道

空港

中部国際空港(セントレア)

中部国際空港を発着する高速バス、船舶については中部国際空港の項を参照。

鉄道路線

市の中心となる駅:常滑駅

20px名古屋鉄道
TA常滑線:(知多市)- 大野町駅 - 西ノ口駅 - 蒲池駅 - 榎戸駅 - 多屋駅 - 常滑駅 -
TA空港線:- 常滑駅 - りんくう常滑駅 - 中部国際空港駅

空港線の施設の保有者(第三種鉄道事業者)は、第三セクター中部国際空港連絡鉄道である。

中心市街に設置された常滑駅は、常滑線の下り終着駅である。中部国際空港の開港に際して常滑線を延伸させる形で空港線が設置され、常滑線と一体運行されている。

※市南部に知多新線が通っているが、市内に駅はない。上野間駅(美浜町)が最寄駅となる。

バス

知多バス(知多乗合
  • 刈谷中部空港線(知立駅 - 刈谷駅 - 緒川駅 - 中部国際空港)
  • 常滑線(知多半田駅 - 成岩橋 - 常滑駅 - 中部国際空港 / - りんくう常滑駅 - 常滑駅 - 常滑市民病院)
  • 常滑南部線(上野間駅 - 常滑駅 - ※中部国際空港/- りんくう常滑駅 - 常滑駅 - 常滑市民病院)※中部国際空港へは、常滑駅にて乗継券を受け取り、常滑線(バス)に乗継ぐ。
常滑市北部バス (常滑市役所 - 常滑駅 - 常滑市民病院 - 矢田中央 - 小倉公会堂)

道路

有料道路
60px知多横断道路
中部国際空港連絡道路
一般国道
25px国道155号(起点)
25px国道247号
主要地方道
一般県道

港湾

観光

名所・旧跡

城郭
寺院
神社

観光スポット

ビーチ
ファイル:Rinkubeach.jpg
りんくうビーチは長さ約630mの人工海浜
  • 大野海岸 [10]
  • 常滑りんくうビーチ
  • 坂井海水浴場 - 坂井温泉
マリーナ
施設
博物館・資料館
ファイル:Inaxlivemuseum 2010.jpg
INAXライブミュージアム
  • とこなめ陶の森
    • とこなめ陶の森 資料館
    • とこなめ陶の森 陶芸研究所
  • 尾張大野歴史資料館
  • 盛田味の館(酒、味噌、たまり、醤油の製造工程をビデオで紹介するほか、十五代当主・盛田昭夫についての常設展がある)
  • INAXライブミュージアム
街並み

祭事・催事

  • 春の祭礼
    春には合併以前の旧町村を受け継ぐ各地区で祭礼があり、知多地域の周辺市町と同様、町内ごとの山車が引き回される。開催日程は、3月第3週の苅屋地区を皮切りにゴールデンウィーク期間中である5月4日の大野・蒲池地区まで毎週となっている。
    なお、当市の山車は知多型名古屋型に分かれる。
  • 常滑焼まつり(毎年8月に開催)
  • 柴船権現まつり(毎年5月に開催)
  • 常滑天王まつり(毎年7月に開催)
  • アイアンマン70.3セントレア常滑ジャパン(日本初のハーフアイアンマントライアスロン大会。2010年より開催。2013年にはコースを知多市、常滑市としてアイアンマン70.3セントレア知多・常滑ジャパンを開催)

文化

名物・名産

スポーツチーム

中日ドラゴンズ投手野口茂樹が監督する常滑市が本拠地のチーム

チーム スポーツ リーグ 球場 設立
通信教育総合学園ROOKIES 野球 JABA 半田市営球場 2011年

マスコット・キャラクター

  • トコタン - 招き猫をモチーフにしたキャラクター。平成13年8月1日にボートレースとこなめのマスコットキャラクターとして生まれ、市制60周年を機会に平成26年度から市の公式キャラクターとなった[26]
  • 常滑セラ - ご当地キャラクターユニット「知多娘。」のメンバー。

出身有名人

当市が舞台となった作品

ドラマ

脚注

関連項目

外部リンク

行政
観光