時間 (単位)

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Heure
Hour
記号 h
種類 SI併用単位
時間
SI 3600 s
定義 60
由来 1の24分の1
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時間(じかん)又は(じ、記号:h)は、時間単位の一つである。「国際単位系(SI)と併用されるがSIに属さない単位」(SI併用単位)である[1]。なお、SIや日本の計量法では、単位の名称は「時」のみであって「時間」ではない[2]

日本語では、時刻については時(じ)の呼称が用いられ、時間間隔を言うときは通常「時間」の呼称を用いる。また同じ漢字で時(とき)と読む言葉は、昔の日本の時法における単位である。以下の不定時法の節を参照されたい。

1時間は、歴史的には地球における1(より正確には1平均太陽日)の24分の1の時間間隔として定義されてきた。現在は、秒が時間の基本単位であるので、1時間は「秒の3600倍」と定義される。1時間は60である。

単位記号h は、1948年の第9回国際度量衡総会(CGPM)の決議7によって定められたものである。他に hr などが用いられることがあるが、国際単位系(SI)及び日本の計量法体系では、記号「h」のみが認められており、それ以外の記号は用いてはならない[3]

歴史

各地の古代文明(エジプト、メソポタミア、インダス、黄河)で使われ出した時間の分割は、日の出と日の入(あるいは夜明けと日暮れ)の間を12分割、もしくは1日を24分割したものであった。いずれにしても分割は十二進記数法によるものであり、これは方角などにも用いられてきた。

現在の時間の定義が定まるまで、以下のように定義は変遷した。

不定時法

当初は、日の出から日の入まで(あるいは夜明けから日暮れまで)の12分の1が1時間(日本では、6分の1が1時(とき))とされた。よって、季節によってその長さが大きく変わり、昼の1時間(1とき)は夏は長く冬は短くなる。また、緯度によっても変わることになるが、人の行動範囲が狭い間はこれについては問題にならなかった。この時法を不定時法という。東アジアでは、近世まで不定時法が用いられていた。

定時法

後に、視太陽日(正午から次の正午までの間、または日暮れから次の日暮れまでの間)の24分の1が1時間とされた。これにより、季節による1時間の長さの変動は小さくなったが、それでも視太陽日の長さは季節によりわずかに異なるので、月に数度、時計を調整する必要があった。

その後、平均太陽日の24分の1を1時間とするようになった。これで、1時間の長さは常に一定になったと思われたが、地球の自転は一定ではなく、10-8オーダーの変動(1日=86 400秒につき1~2ミリ秒程度)があることがわかり、この定義も使用されなくなった。以降の定義の変遷及び「1日の長さ」については、閏秒地球の自転を参照のこと。


出典

  1. 訳・監修 (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター 『国際文書第 8 版 (2006) 国際単位系(SI)日本語版』(PDF)。ISBN 92-822-2213-6 (原書)。アクセス日 2016-04-12。「表 6 SI 単位と併用される非 SI 単位」
  2. 計量法 別表第一 物象の状態の量の「時間」の欄
  3. 計量単位規則(平成四年十一月三十日通商産業省令第八十号) 別表第二(第2条関係)「時間」の欄 ウィキソースには、計量単位規則#別表の原文があります。

関連項目