横手盆地

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横手盆地(よこてぼんち)とは、秋田県の南東部に位置する盆地奥羽山脈出羽山地に囲まれ、雄物川とその支流が流れる、秋田県内で最大の平地である。盆地とはいえ広大であるため、旧郡名にならって、横手盆地の北部の仙北郡部分を仙北平野、中南部の平鹿郡部分を平鹿平野と呼ぶことも多い。国内有数の穀倉地帯で、あきたこまちの主産地の1つである。[1]

横手盆地と「山北(仙北)三郡(せんぼくさんぐん)」はほぼ同じ地域を指し、現在約30万人が住んでいる。横手盆地の中部に大仙都市圏と横手都市圏が形成されている。

概要

横手盆地を中心とした地域には、山本郡(現仙北郡)・平鹿郡雄勝郡(北から列記)の三郡が置かれ、「山北(仙北)三郡」と呼ばれた。「山北(仙北)三郡」は雄物川支流の各上流尾根線まで含まれるため、地図上では横手盆地の範囲よりかなり広いが、可住地としては「山北(仙北)三郡」と横手盆地はほぼ同等である。

山北(仙北)三郡北側では屈曲しながら秋田新幹線が東西に通り、中部では秋田自動車道が斜めに横切り、横手IC/JCTからは湯沢横手道路東北中央自動車道)が湯沢方面に南北に走る。

岩手県北上盆地とは、秋田新幹線で盛岡都市圏と、秋田道・国道107号および北上線北上都市圏と繋がり、特に交通連接点である横手都市圏では、北上都市圏と同様に内陸機械工業や流通施設の集積がある。

横手盆地と秋田市がある秋田平野とは雄物川沿いに繋がっているが、その他に、国道13号羽州街道)、奥羽本線(秋田新幹線)、秋田自動車道で繋がっている。横手盆地と秋田平野の境にある旧協和町秋田都市圏(10% 通勤圏)に含まれるが、仙北郡の枠で合併して大仙市の一部となった。

気候

冬の横手盆地では、標高が低くなるほど気温が下がるという逆転現象がある[2]

都市圏

以下に、山北(仙北)三郡の自治体、および都市圏構成を示す。一般的な都市圏の定義については都市圏を参照のこと。

なお、県の地域振興局の管轄域は旧郡の範囲を踏襲しており、中心となる旧市名を用いて「広域都市圏」の名称を与えている。

  • 大曲広域都市圏(大曲・仙北地域):旧仙北郡 - 大仙市・仙北市・美郷町
  • 横手広域都市圏(横手・平鹿地域):旧平鹿郡 - 横手市
  • 湯沢広域都市圏(湯沢・雄勝地域):旧雄勝郡 - 湯沢市・羽後町・東成瀬村
都市雇用圏(10% 通勤圏)の変遷
  • 10% 通勤圏に入っていない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。
旧郡 自治体
('80)
1980年 1990年 1995年 2000年 2005年 2010年[3] 自治体
(現在)
仙北郡 田沢湖町 - - - - 大仙 都市圏
148258人
大仙 都市圏
139543人
仙北市
西木村 - - - -
角館町 - - - -
協和町 秋田 都市圏 秋田 都市圏 秋田 都市圏 秋田 都市圏 大仙市
太田町 - - - 大曲 都市圏
104840人
西仙北町 - - -
中仙町 - - 大曲 都市圏
87986人
大曲市 大曲 都市圏
69993人
大曲 都市圏
77328人
神岡町
仙北町
南外村
六郷町 美郷町
千畑町 -
仙南村 - 横手 都市圏
78822人
横手 都市圏
111887人
横手 都市圏
108286人
平鹿郡 横手市 横手 都市圏
72708人
横手 都市圏
106832人
横手 都市圏
168880人
横手市
平鹿町
大雄村
山内村
十文字町 - -
雄物川町 - -
大森町 - -
増田町 - - - -
雄勝郡 東成瀬村 - - - - 東成瀬村
羽後町 - 湯沢 都市圏
68421人
湯沢 都市圏
81476人
湯沢 都市圏
77989人
湯沢 都市圏
73557人
羽後町
湯沢市 湯沢 都市圏
49612人
湯沢市
雄勝町
稲川町 - -
皆瀬村 - -

脚注

  1. 『秋田県の歴史散歩1989年版』178頁
  2. 石川勲「奥羽山脈を境にした気温の東西差」、25-26頁。
  3. 平成26年度総合調査研究

参考文献

  • 石川勲「奥羽山脈を境にした気温の東西差」、宮川善造編『奥羽山脈の研究 その自然と開発』、現代地理学研究会、1978年。

関連項目