洛中洛外図

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洛中洛外図(らくちゅうらくがいず)

京都の市街地 (洛中) および郊外 (洛外) の様子を俯瞰的に描いた都市風俗図。多くは6曲1双の屏風形式をとり,のちに絵巻,画帖形式のものも現れた。名所絵,四季絵,月次 (つきなみ) 絵など,やまと絵の伝統的画題を総合的に取入れて室町時代末期に成立,近世初期風俗画の母体ともなった。室町,安土桃山,江戸の各時代の京都の景観に応じて画面構成も変化するなど,社会経済史,文化史の資料としても貴重。主要遺品は町田家所蔵本,狩野永徳筆上杉家旧蔵本 (米沢市立上杉博物館蔵,国宝) ,勝興寺所蔵本,岡山美術館所蔵本,伝岩佐勝以筆の東京国立博物館蔵本 (『舟木屏風』) ,住吉具慶筆の同館蔵の図巻など。ただし江戸時代初期を過ぎると,仕込み絵的に量産されて類型化した。



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