洞川湧水群

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洞川湧水群(どろがわゆうすいぐん)は、奈良県吉野郡天川村洞川に点在する鍾乳洞地下水および湧水である。吉野熊野国立公園の指定区域内にある。

概要

吉野郡天川村大峯山山麓に位置し、中世より修験道が盛ん行われていた土地である。1985年(昭和60年)7月22日に洞川湧水群として環境省より名水百選[1]に指定された。

洞川地区は熊野川源流にあたり、近隣の地質はカルスト地形であり浸水性のある石灰岩ブナ原生林および植林された吉野杉が多雨地域で急な斜面の涵養林となり滞水を助け、その水が地下に浸透し鍾乳洞を形成する。古来より住民から信仰の対象や「守り神」として大切に保全されている湧水地として「神泉洞」「ごろごろ水」「泉の森」がある。

神泉洞

民間会社により鍾乳洞は管理されており、立ち入りはできないが湧水は「大峯山の天然水」として市販されている。 大峯山の天然水は神泉洞内から湧出した原水をパイプラインで現地工場に送り0.1μmのマイクロフィルターにより濾過をしてボトリングされている。加熱処理をしていない、非加熱処理商品である。

水質

弱アルカリ性の軟水である。具体的な数値は以下の通り。

ごろごろ水

奈良県の天然記念物「五代松鍾乳洞」近くの大岩に湧く地下水。地下に存在する水中鍾乳洞の水音が反響し「ゴロゴロ」と音をたてて流れていたことを由来とし「ごろごろ水」と呼ばれている。

泉の森

洞川地区入口の鬼門に守護神を祀り疫病等を防ぐ風習が伝わる。「泉の森」はその表鬼門に当り、樹齢300年を越える神木の朽ちた幹の穴の奥にある洞穴から湧出している。「神の水」とされ大切に保全されている。

脚注

外部リンク