産業連関表

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(さんぎょうれんかんひょう、英: Input Output Table)

国民所得統計が,生産された財貨・サービスのうち最終需要となったもの,および生産から発生した所得だけしかとらえないのに対し,産業連関表は生産過程で原材料などとして中間消費されるものも含めてすべての財貨・サービスの生産とその処分にいたる経済活動をとらえようとする。アメリカの経済学者 W.レオンティエフによって初めて作成されたもので,生産活動を記録する内生部門と最終需要,付加価値を表わす外生部門の2つに分れる。産業連関表の列 (縦) は,ある産業あるいは商品の費用構成を示し,生産のためにどのような財貨・サービスが使用されたか,また所得 (付加価値) がどれだけ発生したかを示し,さらに最終需要は家計,政府などの最終消費,資本形成,輸出などに分れ,その各列はその財貨・サービス別の構成を示す。これに対し行 (横) は各財貨・サービスがどの部門にどのように販売されたかを示す。産業連関表は生産の相互関係を明らかにするとともに,産業構造,雇用構造,分配構造,価格構造の分析や予測などで使用されている。