相鉄いずみ野線

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停車場・施設・接続路線
KHSTa
横浜駅
LSTR
本線
BHF
0.0 SO10 二俣川駅
STRq ABZgr
本線
TUNNEL1
さちが丘トンネル
hSTRq KRZh hSTRq
JR東海:東海道新幹線
BHF
1.6 SO31 南万騎が原駅
TUNNEL1
万騎が原トンネル
BHF
3.1 SO32 緑園都市駅
TUNNEL1
岡津トンネル
TUNNEL1
新橋トンネル
WBRÜCKE
阿久和川
TUNNEL1
給田トンネル
BHF
4.9 SO33 弥生台駅
TUNNEL1
和泉トンネル
BHF
6.0 SO34 いずみ野駅
WBRÜCKE
和泉川
BHF
8.2 SO35 いずみ中央駅
STR STR+l
ブルーライン
BHF tSTRa
9.3 SO36 ゆめが丘駅
STR tHST
下飯田駅
STR tSTRe
WBRÜCKE WBRÜCKE
境川
tSTRa tSTRa
tSTR
STRq tKRZ
小田急:江ノ島線
11.3 SO37 湘南台駅
exLSTR
平塚市まで延伸計画

いずみ野線(いずみのせん)は、神奈川県横浜市旭区二俣川駅と神奈川県藤沢市湘南台駅を結ぶ、相模鉄道鉄道路線である。駅ナンバリングで使われる路線記号はSO

なお、この路線は平塚市までの延伸免許が取得されているが、延伸開業の目処は立っていない(詳細は後述)。

概要

もともとはこの路線は神奈川東部方面線計画の一部分を構成する区間であり、このうち横浜市西部の区間が1970年代に整備されたのが始まりである。それと同時に沿線に大規模なニュータウンを造成することで建設資金の回収を期待した。

同じような成り立ちを持つ路線には東京急行電鉄田園都市線や古くは阪急電鉄宝塚線といったものがあり、本路線沿線も典型的な私鉄による街づくりの一例が垣間見られるものとなっている。また、当時相模鉄道が東京急行電鉄に敵対的買収を仕掛けられたことから、特に田園都市線に対しては対抗意識を持っていたという逸話がある。​

2013年以降の開発方針として、いずみ野線沿線地域(二俣川 - ゆめが丘)は豊かな自然環境や未利用地を活かして新しい街の開発を行うモデル地域に指定されている[1]

「職住分離」の一端を担うニュータウンアクセス交通に見られるように朝夕のラッシュ時とそれ以外の時間における利用客数の変動が激しいという特徴がある。また建設費償還のため加算運賃が設定されており相鉄本線と比べてやや高いものになっている。詳細は「相模鉄道#運賃」を参照のこと。

路線データ

  • 路線距離:11.3km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:8駅(両端の駅を含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 最高速度:100km/h(南万騎が原→緑園都市間)
  • 保安装置:ATS-P
  • デジタル列車無線チャンネル:5ch

歴史

  • 1976年(昭和51年)4月8日 - 二俣川 - いずみ野間開業。
  • 1990年(平成2年)4月4日 - いずみ野 - いずみ中央間開業。
  • 1999年(平成11年)
    • 2月27日 - ダイヤ改正により、快速の運転を開始[2]
    • 3月10日 いずみ中央 - 湘南台間開業[2]
  • 2006年(平成18年)5月20日 - ダイヤ改正により、日中の快速が10分間隔から20分間隔に半減。平日夕ラッシュ時に快速列車の運転を開始。
  • 2009年(平成21年)
    • 6月26日 - 関東大手私鉄でおおよそ20年ぶりとなるストライキにおいて全線で運転を始発から午前7時まで見合わせる。
    • 11月1日 - ダイヤ改正により、日中のダイヤパターンが21分サイクルとなり、各駅の毎時の出発時刻が乱れる。
  • 2012年(平成24年)4月29日 - ダイヤ改正により、平日朝ラッシュ時の快速を休止。すべての快速が星川駅で緩急接続を行うようになる。日中のダイヤパターンが、平日は20分サイクル、土休日は30分サイクルになり、各駅の毎時の出発時刻を統一。
  • 2014年(平成26年)
    • 3月20日 - 2009年から5年ぶりとなるストライキにおいて全線で運転を始発から午前7時まで見合わせる。
    • 4月27日 - ダイヤ改正により、特急の運転を開始。日中の快速を休止。
  • 2015年(平成27年)
    • 5月31日 - ダイヤ改正により、日中の快速が1年ぶりに復活。特急が毎時1本に減便。
  • 2017年(平成29年)
    • 3月18日 - ダイヤ改正により、快速の運転時間帯が拡大。

沿線風景

いずみ野線は横浜市西部の丘陵地帯を通過する。とはいっても地形に沿う形ではなく、掘割トンネル高架橋を多用して極力勾配を緩和している。また、踏切は一つもなく、軌道は50kg以上の重軌条でロングレールとして敷設されており、現在の認可最高速度は100km/hだが120km/h運転も可能な施設である。

二俣川 - いずみ野

二俣川駅を発車した列車は徐々に高度を上げながら相鉄本線を跨ぐとすぐに分かれていく。トンネルを抜け、東海道新幹線の高架をくぐると南万騎が原駅となる。南万騎が原を出るとすぐにトンネルに入る。このトンネル区間は当初掘割区間として開通したが、後に埋め戻されたという経緯がある。トンネルを抜けると高架橋になりすぐに緑園都市駅となる。いずみ野線の駅名にはいかにもニュータウンを思わせる駅名が多く、特に当駅周辺は開発が進んだ地区になっている。緑園都市を出ると再びトンネルに入る。高架橋で阿久和川を越え掘割区間に入ると弥生台駅である。掘割だが法面の傾斜は緩く「ソメイヨシノ」が植えられており、春には桜のトンネルの様相を呈す。弥生台を出るとすぐにトンネルに入り掘割の中のいずみ野駅となる。ここまでが第1期開業区間である。

いずみ野 - 湘南台

いずみ野を出ると高架橋の連続区間になる。和泉川を渡った列車はこの川に沿うように谷沿いを走る。辺りは畑や雑木林が広がっており、右手には丹沢山地箱根山や、天気が良いと大きく富士山が見える。長後街道を渡るとすぐに高架駅のいずみ中央駅に到着する。いずみ中央を出た列車は和泉川と分かれ再び丘陵地帯に入って行く。アーチ橋の一種、ニールセン・ローゼ橋で環状4号を跨ぐとゆめが丘駅である。近くに横浜市営地下鉄ブルーライン下飯田駅がある。ゆめが丘を出た列車はこのブルーラインと並走するようになり、境川を渡った直後に谷の斜面に突入する。そのままトンネルを走行し続けて、地下駅湘南台駅となる。

運行形態

列車種別と運行本数

いずみ野線を走る列車種別は従来は「各停」だけであったが、1999年2月27日に速達列車として「快速」が新設され(いずみ野線内は各駅に停車)、さらに2014年4月27日に「特急」がいずみ野線内で初めて速達運転する種別として新設された[3]

ニュータウンを抱えるいずみ野線は横浜中心部や東京都心部への指向性が強いので、ダイヤ構成も本線とのつながりが強く、多くの列車が二俣川駅から本線に乗り入れて横浜駅まで向かうものになっている。なお、本線の大和・海老名方面への直通運転は二俣川駅の配線の関係で留置線での折り返しが必要なために、普段は回送列車を除き行われていない。使用車両は編成両数が10両か8両かということで大別され、各形式による限定運用はない。基本的に特急は8両、快速・各停は10両が多く一部が8両で運行される。日中のダイヤパターンは平日・土休日ともに60分サイクルとなる。また日中1時間あたりの運行本数は、以下のようになる[4]

日中の運行パターン(2017年3月18日改正)
種別\駅名 本線直通 二俣川 湘南台
運行範囲 特急 1本
快速 2本
各停 4本

二俣川駅からいずみ野線へ向かう列車(下り列車)のうち行き先表示が幕である車両のうち、側面に行先表示を出せない(7000系電車・新7000系電車)では、その種別表示の下に"いずみ野線"と表記される。開業から2014年までにおいては、各駅停車表記は通常(当時)の「白地黒文字」ではなく「青地白文字」で各停と表示されていた。湘南台開業前は「各停」の下に「いずみ野」・「いずみ中央」という文字が付け加えられていた。なお上り列車は当初から本線各停と共通の表記である。

列車番号

なお2017年3月18日以降は以下に変更される。

  • 1500 - :特急旅客列車
  • 2500 - :快速旅客列車
  • 4500 - :普通旅客列車
  • 8000 - :試運転列車
  • 8500 - :臨時試運転列車
  • 9500 - :回送列車

普通旅客列車とはこの場合、各駅停車のことを表す。下りが奇数、上りが偶数となっている。それぞれの種別の系統ずつに付番される。 回送列車にはそれぞれ「回」の文字を数字の前に付ける。

運行番号

列車番号とは別に先頭車両の右上か左上に二桁の運行番号を表示している。なお列車番号と運行番号の関連性は無い。なおこれは2015年5月31日ダイヤ改正現在のものである。

  • 1群 (11 - 19):8両編成での運用(ただし車両不足時には10両編成での代走あり)
  • 4群 (41 - 49)・5群 (51 - 59)・6群 (61 - 69):10両編成での運用

十の位の数字によって「群」として管理されており、原則として、それぞれの群で1日ごとに順送りされる(例として本日11運用なら明日12運用、本日19運用なら明日は11運用という具合)。例外として、試運転列車には運行番号が設定されていない。試運転で表示されている番号は、出場時の検査で使用された番号となる。

現在の列車種別

すべて通勤型車両で運転され、乗車券のみで乗車できる。なお各種別での()内の接続行き先は下りのものである。上りは全て横浜行きである。

特急

英語表記は「Limited Express」。2014年(平成26年)4月27日ダイヤ改正より新設された種別[3]で、相鉄線内最速の種別である。従来ターミナル駅としてきた横浜駅を経由しない神奈川東部方面線(仮称)の進展に伴い、横浜駅の空洞化を避けるために、同駅及びその周辺施設のリニューアルなどと共に「県央地域と横浜駅をより速く結び利用客の逸脱を抑える」という目的で設定されたものであり、以前から計画されていた[5]

2017年3月18日ダイヤ改正予定の運行概要について本線系統といずみ野線系統に分けて以下に示す。

前述の通り2014年のダイヤ改正から設定されたもので、運転時間帯は日中である。横浜駅 - 湘南台駅間の途中停車駅は二俣川駅といずみ野線内のいずみ野駅である。運行本数は1時間あたり上下ともに1本である。基本的に、星川駅でいずみ野線各停(湘南台行き)を追い抜きといずみ野駅でいずみ野線各停(湘南台行き)に接続している。これは特急の停車しないいずみ中央とゆめが丘にも速達性が確保されるためである。編成両数は基本的に10両での運転である。横浜 - 湘南台間の所要時間は約23分と同区間を走る快速と比べて約6分短縮している。なお下り列車に新7000系が充当される場合は「特急」幕が本線海老名方面へ向かう特急との乗り間違いを防ぐ目的で下線に「白地橙文字」でいずみ野線と表示されている。これは車体側面に「行き先表示」ができないための配慮である。

なお、途中駅始発・終着の特急は設定されていない。

快速

英語表記は「Rapid」。1999年2月27日に、同年3月10日のいずみ中央駅 - 湘南台駅間開業に先立って新設された種別である[2][6]。横浜駅 - 湘南台駅間の途中停車駅は停車駅は本線の星川駅鶴ヶ峰駅・二俣川駅といずみ野線内の各駅である。いずみ野線系統の快速は全列車が本線と直通運転を行う。横浜駅 - 湘南台駅間の所要時間は約30分である。設定当初は朝ラッシュ時と日中のみで、日中はすべての「各停」を置き換えて12分おきに運転されていたが、やがて10分おきに増発となった。2006年のダイヤ改正では1日の本数はほぼ据え置くものの、運転を20分おきにとしたために運転時間が大幅に拡大され、早朝深夜をのぞくほぼ終日(土曜休日は夕方過ぎまで)の運転となっている。また2012年のダイヤ改正で西谷駅の待避線使用が不可になったため平日朝の運行が休止された。

2017年3月18日ダイヤ改正予定の運行概要について以下に示す。

前述の通り1999年のダイヤ改正から設定されたもので、運転時間帯は平日は8・9時台・日中・夕ラッシュ時と土休日の7 ‐ 19・22(下りのみ)時台である。横浜駅 - 湘南台駅間の途中停車駅は星川駅・鶴ヶ峰駅・二俣川駅といずみ野線内の各駅である。運行本数は1時間あたり上下とも2本であるが平日9時台下りと夕ラッシュは3本、土休日22時台は1本である。日中及び土休日朝は接続はないが、平日夕ラッシュは星川駅でいずみ野線系統の各停(湘南台行き)と接続し、二俣川駅で本線各停(大和行き)と接続するが下り22時台は二俣川駅で本線各停(大和行き)のみ接続する。平日8時台下りは星川駅で本線各停(二俣川行き)かいずみ野線各停(湘南台行き)に接続する。平日9時台下りは接続無しが1本と二俣川駅で本線各停(大和行き)か星川駅でいずみ野線各停(湘南台行き)に接続する。編成両数は10両での運転がほとんどであるが、上りの17・19時台に1本と土休日下り7・8時台は8両である。なお二俣川駅から下り列車に7000系新7000系が充当される場合は「快速」幕の下線に「白地青文字」でいずみ野線と表示されている。理由はいずみ野線特急の時と同様である。

特急・急行に追い抜かれることはない。

各停(各駅停車)

英語表記は「Local」。各停は各駅停車の略称でその名の通り各駅に停車する。種別幕や路線図などでは「各停」と表記されることが多いが、駅や車内の案内放送などでは「各駅停車」と放送することが多い。開業当初は日中は20分おきでそのうち半数のみが本線に乗り入れて横浜駅まで達していた。その後何度か増発がなされたものの、1999年2月27日に「快速」が設定されると日中のすべての列車が快速に置き換わり、この時間帯の各停の設定は消滅した。しかし2006年5月ダイヤ改正では日中の「快速」が減便されたため、その補完として再び設定されて現在に至る。なお二俣川駅から下り列車に7000系新7000系が充当される場合は「各停」幕の下線に「白地灰文字」でいずみ野線と表示されている。理由は特急の時と同様である。湘南台開業前は「各停」の下に「いずみ野」・「いずみ中央」という文字が付け加えられていた。なお上り列車はすべて白地黒文字(新7000系は黒地白文字)で本線各停と共通である。

2017年3月18日ダイヤ改正予定の運行概要についていずみ野線系統、本線直通系統の2つに分けて以下に示す。

本線直通系統
本線も含めた相鉄線全体の各停の過半数を占める系統でありであり運転時間帯は速達列車が走っている時間帯である。運行本数は時間帯によってばらつきがあるが1時間あたり上下ともに6本が基本であり、ラッシュ時は10本前後、日中時間帯は上下ともに4本、いずみ野線系統の快速運転時は夕ラッシュを除いて3本、土休日の夜は5本である。なお混雑緩和の目的で平日横浜着7時30分-8時15分は10両のみとなる。なおこのダイヤから深夜1本が本線各停に変わる形で1本設定されている。
編成両数は10両しか設定されてない時間帯も一部あるが基本的に10両、8両いずれの列車もある。なお二俣川駅から下り列車に7000系新7000系が充当される場合は「各停」幕の下線に「白地灰文字」でいずみ野線と表示されている。理由はいずみ野線特急の時と同様である。
いずみ野線内系統
いずみ野線内のみを走行する系統は本数が少なく、基本的には早朝・深夜のみに設定されている。二俣川駅 - 湘南台駅の運転本数は平日の下りが早朝7本・深夜1本、上りが深夜のみ3本、土休日の下りが早朝5本・深夜1本、上りが深夜のみ6本である。基本的に二俣川駅で早朝・深夜は本線系統の各停(海老名行き・深夜のみかしわ台行き)で平日早朝下り1本は急行(海老名行き)と下りは接続を受ける形で上りは接続する形で運転している(平日下り早朝3本、土休日下り早朝2本、平日深夜2本、土休日深夜3本を除く)。基本的に二俣川駅 - 湘南台駅の運転だが上り始発列車はいずみ野駅始発である。編成両数は10両、8両いずれの列車もある[7]

女性専用車

平日ダイヤの下記の時間帯において女性専用車が実施される。設定車両は横浜寄りから数えて4両目となる。

  • 朝ラッシュ時間帯の7時から9時30分までに横浜駅に到着する上り全列車
  • 横浜駅を18時以降に発車する下り全列車

平日日中および土休日ダイヤでは、女性専用車の設定は行われない。

いずみ野線の女性専用車は、本線とともに2005年5月9日に初めて導入された。導入当初、夜間の設定は「横浜駅を22時以降に発車する下り全列車」となっていたが、同年12月5日からは18時開始に設定時間帯が拡大された[8]

駅一覧

  • 駅番号は2014年2月下旬から随時導入[9]
  • 全駅神奈川県に所在。
  • 各停、快速はいずみ野線内は全駅に停車。
駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 特急 接続路線 所在地
二俣川から 横浜から
SO10 二俣川駅 - 0.0 10.5 相模鉄道SO 本線横浜方面直通運転) 横浜市
旭区
SO31 南万騎が原駅 1.6 1.6 12.1  
SO32 緑園都市駅 1.5 3.1 13.6   横浜市
泉区
SO33 弥生台駅 1.8 4.9 15.4  
SO34 いずみ野駅 1.1 6.0 16.5  
SO35 いずみ中央駅 2.2 8.2 18.7  
SO36 ゆめが丘駅 1.1 9.3 19.8  
SO37 湘南台駅 2.0 11.3 21.8 小田急電鉄OE 江ノ島線 (OE09)
横浜市営地下鉄B ブルーライン (B01)
藤沢市
緩急接続可能な駅
いずみ野駅

今後の展望

平塚方面への延伸計画

いずみ野線は起工された当初から運輸政策審議会の答申により平塚方面への免許を取得しており、当初の計画では湘南台駅から慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスを経て茅ヶ崎市北部を通過し平塚駅へと向かう予定となっている。しかし、相模線倉見駅東海道新幹線の新駅(相模新駅)が建設される計画が持ち上がったことから、経路を変更するか分岐線を設け、途中から寒川町に向かって倉見駅(ツインシティ構想地区)まで結ぶ構想が浮上した。また、2004年度には神奈川県や沿線市町、国土交通省、学識経験者、相模鉄道から成る「いずみ野線延伸研究会」が組織され、倉見駅方面への延伸の可能性について、LRT(ライトレール)導入も含めた検討が3箇年にわたり進められてきた[10]

現在、相模鉄道では神奈川東部方面線(仮称)を介して東日本旅客鉄道(JR東日本)および東京急行電鉄(東急)および東急線と接続する各路線との相互乗り入れ計画が進行しており、その乗り入れ経路のうち、東急直通線については相鉄側にいずみ野線も含まれている。

2009年には前述の平塚方面への延伸免許が切れることから、10年間の延長(免許更新)が行われている。

2010年6月に、神奈川県、藤沢市、相模鉄道、学校法人慶應義塾の4者で、「いずみ野線延伸の実現に向けた検討会」を設置し、2年間にわたる検討の結果、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス周辺までの区間 (3.3 km) について、LRTではなく鉄道(単線)による延伸を目指すという方針が選定されている[11]

2016年4月7日交通政策審議会にて了承された答申案では2030年までに作るべき鉄道24路線の一つに、湘南台駅から寒川町の倉見駅までの延伸が選ばれている[12]

2017年6月8日には藤沢市より同市内に設置を予定している2駅の候補地が公表され、イトーヨーカドー湘南台店前付近のA駅(地下駅)および慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス前のB駅(高架駅)が示された[13]

脚注

  1. 再開発に向け市が素案 ゆめが丘駅周辺 都市計画決定など(タウンニュース泉区版 2013年9月12日号)
  2. 2.0 2.1 2.2 鉄道ジャーナル』第33巻第4号、鉄道ジャーナル社1999年4月、 84頁。
  3. 3.0 3.1 4月27日(日)、相鉄線のダイヤ改正を実施 (PDF) - 相模鉄道、2014年3月10日、同日閲覧
  4. 2015年5月31日ダイヤ改正については時刻表(平成27年5月31日(日)ダイヤ改正以降) (PDF) より
  5. 新線開通前に「特急」を導入へ 2009年9月16日付読売新聞
  6. 設定日から1999年3月9日までの11日間のみ横浜駅 - いずみ中央駅の運転であった。
  7. これまでの全種別の列車時刻や緩急接続・通過待ち、本数、列車番号については時刻表(平成27年3月18日(土)ダイヤ改正以降)より。
  8. 相鉄線「女性専用車」の運行時間を午後6時からに拡大 (PDF) - 相模鉄道、2005年12月11日。
  9. 相鉄線全駅で「駅ナンバリング」を順次導入します (PDF) - 相模鉄道、2014年2月25日。
  10. 2007年5月23日神奈川県記者発表。
  11. 「いずみ野線延伸の実現に向けた検討会」における検討結果がまとまりました”. 神奈川県 (2012年6月11日). . 2013閲覧.
  12. タウンニュース藤沢版 2016年4月15日号”. タウンニュース (2016年4月15日). . 2017閲覧.
  13. 神奈川県藤沢市/相鉄いずみ野線延伸構想で新設2駅の候補地公表/具体化へ検討着手[2017年6月12日5面]”. 日刊建設工業新聞 (2017年6月12日). . 2017閲覧.

参考文献

  • 佐藤信之「鉄道・軌道プロジェクトの事例研究 7 相模鉄道いずみ野線について」

関連項目

外部リンク

テンプレート:相模鉄道の路線