襟巻き

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カシミヤの襟巻き

襟巻き(えりまき)・首巻き(くびまき)・マフラー英語: muffler)、は、の周囲に巻く、細長い長方形をした厚手のである。

現代英語では scarf ということが多いが、スカーフは元来は軍服の飾帯から大きく意味が広がった語で、日本語スカーフは婦人用の装飾用の正方形の布をさす。

形状・素材

防寒具のひとつ。幅数十cm、長さ2m程度の長方形の布で、これを必要に応じて折り畳んでの回りに巻き、首や防寒とする。

素材は、ウール綿などであるが、毛糸を編んで作成することも多い。

形状が単純であり、長さを間違えても支障がないため、手編みの初歩として選ばれることも多い上、女性から男性への贈り物に手作りのマフラーが選ばれることがしばしば見られる。

着こなし

日本では、江戸時代には隠居がするものであり、若者の着用は病人に限られた。1883~1884年ごろには、襟巻きは皮膚の抵抗力を弱め、衛生保健上かえって有害であると唱えられた。

折り畳まずに長く伸ばすスタイルが時折流行するが、自転車バイクエスカレーター等に巻き込まれるときわめて危険である。イサドラ・ダンカンの死因であるほか、近年の日本でも死亡例がある。

礼装では慶事なら白のマフラー、弔事では黒のマフラーとなっているが、古典的な服装なので、現在はさほど厳格ではない。

タオルマフラー

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マフラーを掲げるサポーター

サッカー野球などの応援に用いるタオル地のマフラー。幅は普通のマフラーとほぼ一緒であるが、長さは1mから1.5mまで様々であり、最近は140cmと少し長くて、前で結んだ時にチームロゴを強調したものが増えた。サッカーの応援グッズとしてはもっともポピュラーなものだが、日本独自のオリジナル的要素が強く、欧州などではいまだに古来からのニットマフラーが主流である。使用方法としては首に巻く、選手入場の時に掲げる、応援コールにあわせて振り回すなどがある。夏場はを吸い、マフラー本来の目的である防寒具としても、厚手のジャガード織りのモノは、中国ニットなどよりも暖かく、綿100%素材なので皮膚の弱い人も安心して使用出来るメリットがある。

創作作品におけるマフラー

フィクションにおいては、登場人物がファッションとしてマフラーを身に着けることがしばしばあり、それが転じてキャラクターのトレードマークになることがある。例としては『サイボーグ009』の戦士、『仮面ライダー』の各主人公たちが挙げられる。

これらのキャラクターは「速さ」を演出する意味合いがあって、風でなびくマフラーは、視覚的にもキャラクターが高速で動いているという事を表現しやすいためである。仮面ライダーシリーズの中で深海開発用サイボーグである『仮面ライダーX』や惑星開発用サイボーグである『仮面ライダースーパー1』などに至っては、その設定上マフラーが防寒具や「速さの表現」ですら無く、「仮面ライダー固有のシンボル」としての意味合いが強くなっている。ただ、旧来の特撮においては、当時の衣装の製作技術の限界から頭部(マスク)と胴体部(強化服・戦闘服などの衣装)の継ぎ目に演者(スーツアクター)の首回りの地肌が露出しやすかったため、それを覆うためにマフラーを着用するという実用上の意味もあった。

忍者ものの作品でも、同様の演出は見られる(首に長い布を巻いた『サスケ』など)。この他、キャラクターが首を隠す目的でマフラーを常時身につけている例もある。

初期のロータリーエンジンは潤滑油が飛散するため、パイロットはゴーグルに付いた油を拭き取るためとして使っていた。エンジンの進化によって飛散は少なくなったが、高度が上がったため防寒用として常備していたため、パイロットのイメージが定着した。

このような使用方法では、主に制服で装飾として使用されるボーイスカウトキャビンアテンダントネッカチーフがあるので参照されたい。


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