西武総合企画

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株式会社西武総合企画(せいぶそうごうきかく)は西武バス子会社であり、特定バス事業を行う。西武グループに属する。

本項では、清掃業警備事業を行なう株式会社西武SCCAT(せいぶスキャット)についても取り扱う。

概要

西武バスの子会社であり、工場ショッピングモール病院学校など諸施設への送迎バスを運行する特定旅客自動車運送事業、自動車の運行及びその管理の請負業を営む。

埼玉県南西部における特定旅客自動車輸送の需要の高まりを受け、1983年西武バスから「西武自動車株式会社」(2代目)として分社化し、1984年に特定旅客自動車運送事業を始める。

1995年よりビルメンテナンス・清掃業を始めたほか、1996年、西武バスが警備会社へ委託してきた沿線のバス誘導を当社の受託に切り替えるため、警備事業を始める。その結果、自動車運送専業ではなくなり、社名と実際の事業を合わせるため、1998年に社名を「株式会社西武総合企画」(旧法人)に変更した[1]

その後2012年、会社分割により「株式会社西武SCCAT」に変更し、警備・清掃・ビルメンテナンスの業務を分離した。同時に特定旅客自動車運送事業を移管し、新たに「株式会社西武総合企画」(現法人)を設立する。

車両のバリアフリー化にも取り組んでおり、2007年5月には立教大学スクールバス用にノンステップバスを導入している[2]

沿革

ファイル:西武第二ビル.jpg
旧本社が入居していた西武第二ビル
  • 1983年9月 - 西武自動車株式会社として設立。
  • 1984年4月 - 特定旅客自動車運送事業を開始。
  • 1995年6月 - 清掃事業・ビルメンテナンス事業を開始。
  • 1996年5月 - 警備事業を開始。
  • 1998年8月1日 - 社名を株式会社西武総合企画(旧法人。以下「旧西武総合企画」)に変更。
  • 2000年9月 - 旅行業登録。
  • 2005年12月22日 - ISO 9001 2000年版を取得。
  • 2006年3月 - 小平営業所と大泉営業所を廃止し、高野台営業所を設置。
  • 2009年6月 - 所沢センターを設置し、所沢営業所と飯能営業所の一部路線を移管。
  • 2009年12月 - ISO 9001 2008年版を取得。
  • 2012年10月1日 - 会社分割により、西武総合企画(旧法人)を株式会社西武SCCATに変更、清掃・警備の事業に特化。同時に新設分割された株式会社西武総合企画(現法人)に特定旅客自動車運送事業を移管。
  • 2015年7月27日 - 本社を初代所沢センター跡地に移転。

特定旅客輸送

2018年現在、都内2か所、埼玉県内5か所の計7か所に営業所を設置[3]

2010年11月現在、15の学校と18の団体に送迎バスを運行している[4]

営業所

芝営業所
2006年、ザ・プリンス パークタワー東京(東京都港区芝公園)の構内に設置。2005年開業の同ホテルおよび、東京プリンスホテルシャトルバスを運行する[5]
高野台営業所
西武観光バス練馬営業所(元の西武バス高野台営業所)併設。西武百貨店池袋本店のシャトルバス[5]大東文化大学板橋キャンパスのスクールバスなどを運行する。
所沢営業所
東所沢駅北東の所沢市立柳瀬小学校付近に、当社単独で立地する。日本大学藝術学部が所沢校舎への特定バスを西武総合企画に運行委託しており[6]、当営業所が担当している。ほかにも、立教大学新座キャンパス、跡見学園女子大学淑徳大学埼玉キャンパスのスクールバスを運行する。
所沢センター
所沢市小手指元町2-6-1に立地。以前は、所沢駅東口の旧西武バス所沢営業所に存在した。早稲田大学所沢キャンパスのスクールバス[5]信愛病院清瀬市梅園)[5][7]、所沢慈光病院(所沢市北中[5][8]の無料送迎バスを運行する。
川越営業所
西武バス川越営業所併設。星野学園小学校星野学園中学校・星野高等学校西武学園文理中学校・高等学校のスクールバスを運行する。
狭山営業所
西武バス狭山営業所併設。
飯能営業所
西武バス飯能営業所併設。ザ・モールみずほ16のシャトルバス[5]駿河台大学のスクールバスなどを運行する。かつてはイオン昭島ショッピングセンターのシャトルバスも運行していた。

かつて存在した営業所

大泉営業所
現在西武バスの整備工場があり、かつて西武バス大泉営業所があった大泉学園駅北口に立地しており、近くのリヴィンOZ大泉店(プラッツ大泉)のカルチャーセンター「西友コミュニティ・カレッジ大泉」専用送迎バスを運行していた。2009年をもってコミュニティ・カレッジ閉鎖にともない送迎バスも廃止。現在は高野台営業所に統合されている。2003年11月30日の時点で、日産・シビリアンが7台在籍していた[9]
小平営業所
西武バス小平営業所と同じ場所に立地しており、2003年11月30日の時点で、U-MK117Jが1台、日産ディーゼル製造のU-RM210GSNが2台とKC-UA460LSNが1台の計4台が在籍していた[9]。現在は大泉営業所とともに高野台営業所へ統合。
上石神井営業所
滝山営業所
2002年廃止、所沢営業所へ統合。
新座営業所
2003年廃止、所沢営業所へ統合。
小鹿野営業所
小鹿野町立小鹿野幼稚園バスを運行していた。2003年11月30日時点では日産・シビリアン1台のみが在籍していた[9]。2005年廃止。

車両

メーカー 車両数
UDトラックス
(旧:日産ディーゼル)
113台
いすゞ自動車 32台
日産自動車 15台
日野自動車 7台
三菱ふそうトラック・バス 4台
合計 171台
2007年9月30日時点[10]

2007年現在では、全171台中3分の2にあたる113台がUD車だが、その他国内各社の車両も存在する。2010年6月30日の時点では、2007年より5台増車し176台が在籍している[11]

2018年7月現在では、特定車両220両が在籍している[3]

西武SCCAT

西武SCCAT(せいぶスキャット)は、西武グループ各社における警備業務、清掃業務を請け負うほか、ビルメンテナンス業、病院内の清掃・消毒業務、運輸に関する受託業務、冠婚葬祭場など貸会場の経営を行う企業である。

社名は、「安全安心な快適環境」を意味する「Safety Care Comfort ATmosphere」の頭文字を取ったものである[12]

1995年6月、西武バスの車両と営業所の清掃を旧・西武総合企画が受託し、清掃事業を開始する。翌1996年5月、西武バスが警備会社に外注してきた沿線のバス誘導を当社に受託させるため、警備業務も開始した。

西武グループ各社施設の警備・清掃を請け負っており、警備員数は2010年時点で約500名を擁する。経費節減と合理化のため、他社に外注していた警備業をグループ会社化したことにより、警備事業の2009年度の売上高は16億円を超え、当社の事業に占める割合は最大のものとなった。

大宮アルシェ軽井沢・プリンスショッピングプラザ那須ガーデンアウトレットの警備・清掃は当社が受託している[4]。2011年1月現在、西武鉄道沿線の駅や、ほとんどのプリンスホテルの警備を受託している。

2012年10月1日、旧・西武総合企画が「株式会社西武SCCAT」に変更され、プリンスホテルのグループ会社となった。

脚注

  1. 『地域とともに ―西武バス60年のあゆみ―』 102頁
  2. 『バスマガジン vol.31』 49頁
  3. 3.0 3.1 会社概要 西武総合企画 公式サイト、2018年7月24日閲覧。
  4. 4.0 4.1 西武総合企画 業務内容 2010年11月9日閲覧
  5. 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 『バスジャパン ハンドブックシリーズ S83 西武バス』 BJエディターズ、2011年。ISBN 978-4-434-18845-9。
  6. 芸術学部 総括 (PDF)”. 全学自己点検・評価報告書2006. 日本大学. pp. 7 (2007年2月21日). 2010年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2010閲覧.
  7. 信愛無料バス、きよバスの時刻表 信愛病院公式サイト
  8. 交通アクセス 所沢慈光病院 公式サイト
  9. 9.0 9.1 9.2 『BJハンドブックシリーズ R51 西武バス』 33頁
  10. 『地域とともに ―西武バス60年のあゆみ―』214頁
  11. 西武総合企画 会社概要 2010年11月9日閲覧
  12. 株式会社 西武SCATT

参考文献

  • 西武バス株式会社 社史編纂委員会 『地域とともに ―西武バス60年のあゆみ―』 クラッセ(BJエディターズ編集協力)、2007年
  • 『BJハンドブックシリーズ R51 西武バス』 BJエディターズ・星雲社、2004年
  • 『BJハンドブックシリーズ S83 西武バス』 BJエディターズ・星雲社、2014年
  • 「おじゃまします! バス会社潜入レポート31 西武バスグループ」 『バスマガジン vol.31』 三推社講談社、2008年

関連項目

外部リンク


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