設楽町

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ファイル:Aichi Pref r-033 Shitara.JPG
中心地である田口地区

設楽町(したらちょう)は、愛知県北設楽郡にある

概要

奥三河と呼ばれる東三河地方北部に位置する。美濃三河高原に囲まれた山間部の町であり、自治体面積の約9割を山林が占める。地質は、中央構造線から近く、領家花崗岩や領家変成岩が分布する。また、北設楽郡の中心的な町である。

地理

山地

主な山

河川

主な河川
  • 豊川
  • 寒狭川(豊川水系)
  • 名倉川(矢作川水系)
  • 段戸川(同)
  • 津具川(天竜川水系)

湖沼

主な湖
  • 段戸湖

町内の大字

  • 田口(旧田口村→旧田口町→旧設楽町)
  • 八橋(〃)
  • 荒尾(〃)
  • 和市(〃)
  • 小松(〃)
  • 長江(〃)
  • 清崎(〃)
  • 松戸(旧段嶺村→旧設楽町)
  • 田内(〃)
  • 田峯(〃)
  • 三都橋(〃)
  • 豊邦(〃)
  • 東納庫(旧名倉村→旧設楽町)
  • 西納庫(〃)
  • 川向(〃)
  • 大名倉(〃)
  • 神田(旧振草村→旧設楽町)
  • 平山(〃)
  • 川合(〃)
  • 津具(旧津具村)

人口

設楽町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

隣接する自治体

愛知県の旗愛知県
長野県の旗長野県

歴史

古くから人の活動が見られ、川向市場口では旧石器時代の石器が見つかっている。狩猟採集社会だった縄文時代には食糧が豊富だったため多くの人々が生活した。中央構造線から近く、黒曜石の産地にもなった。しかし、弥生時代になると、山間部の水田開発が困難なため、ほとんど人が住んでいない状態になった。古墳時代になると名倉盆地に人が住み始めたが、稲作は容易でなく経済力が弱く、小規模な古墳しか見つかっていない。律令時代加茂郡賀禰郷等の一部となる。平安時代末から、高橋新荘(足助荘)、設楽荘(富永荘)の一部として荘園開発がなされ、境川が両荘の境界となった。戦国時代になると、山家三方衆菅沼氏田峯城を拠点として支配するようになったが、やがて武田信玄や、織田信長徳川家康の勢力下となり、津具金山の開発も行われた。また、武田信玄の侵攻で領域化されたことで、16世紀(寛永 - 延宝頃)に賀茂郡宝飯郡から設楽郡に移った。江戸時代には幕府領挙母藩領などであった。

沿革

  • 1956年9月30日 - 設楽町(田口町段嶺村名倉村振草村の一部が合併)、津具村(上津具村、下津具村が合併)が成立
  • 2004年4月8日 - 設楽町・津具村合併協議会設置
  • 2005年
    • 9月30日 - 設楽町・津具村合併協議会、合併の合意を受けて解散
    • 10月1日 - 津具村と合併、新設楽町が成立
    • 11月20日 - 新設楽町誕生記念式典を奥三河総合センターで開催
    • 11月21日 - 「設楽町章及び設楽町旗の取扱要領」を制定
  • 2007年
    • 1月1日 - 設楽町町民憲章を制定
  • 2014年
    • 1月6日 - 新設移転の役場庁舎で業務開始
明治22年以前 明治22年10月1日 明治22年 - 明治45年 大正1年 - 大正15年 昭和1年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在



田口町村 田口村 田口村 明治33年10月10日
町制 田口町
田口町 昭和31年9月30日
合併 設楽町
平成17年10月1日
合併 設楽町
設楽町
西路村
東路村
中島村
東田内村 清崎村
萩平村
小代村
塩津村
田枯村 八橋村
向林村
永江沢村
小松野村 小松村
柿平村
怒田輪村
荒尾村
長江村
和市村
大名倉村 名倉村 名倉村 名倉村
清水村 納庫村 西納庫村
貝津田村
川口村
湯谷村
久原村 東納庫村
松本村
寺脇村
神子谷下村
市ノ瀬村
社脇村
万場村
猪之沢村
大久保村
大桑村
大平村
宇連村
川向村
田峯村 段嶺村 段嶺村 段嶺村
上西田内村 田内村
下西田内村
筒井村 三都橋村
折立村
栗島村
笠井島村 豊邦村
桑平新田
松戸村
宇連村 川合村
(一部)
振草村(一部) 振草村(一部) 振草村(一部)
(平山・神田・川合)
平山村
神田村
上津具村 (町方) 上津具村 津具村 明治23年10月23日
分割 上津具村
上津具村 昭和31年9月30日
合併 津具村
(山方)
下津具村 (北方) 下津具村 明治23年10月23日
分割 下津具村
下津具村
(南方)

政治

行政

行政機構

施設

警察

本部
駐在所
  • 名倉警察官駐在所(北設楽郡設楽町東納庫)
  • 田峯警察官駐在所(北設楽郡設楽町田峯)
  • 津具西警察官駐在所(北設楽郡設楽町津具)
  • 津具東警察官駐在所(北設楽郡設楽町津具)

消防

本部
分署
  • 設楽分署(北設楽郡設楽町田口字ヒロカイツ48-2・49-2合併地)
分遣所
  • 津具分遣所(北設楽郡設楽町津具字下川原6-1)

医療

主な病院

内科系

  • つぐ診療所(津具):公営
  • 伊藤内科(田口)
  • 月新堂医院(田口)

歯科

  • 伊藤歯科医院(田口)
  • マツモト歯科(田口)
  • 山富歯科医院(津具)

郵便局

主な郵便局

図書館

主な図書館

公共施設

公民館
  • 松戸公民館
  • その他、各地区に公会堂がある
その他
  • 設楽町田峯農村環境改善センター
  • 設楽町こどもセンター
  • 豊橋市神田ふれあいセンター

運動施設

姉妹都市・提携都市

海外

フレンドシップ相手国

2005年に開催された愛知万博で、愛知県内の市町村(名古屋市を除く。)が120の万博公式参加国をそれぞれ「一市町村一国フレンドシップ事業」としてフレンドシップ相手国として迎え入れた。[1]

国内

姉妹都市

経済

2005年時点の15歳以上就業者数を見ると、第一次産業が706人、第二次産業が787人、第三次産業が1,697人となっており、第三次産業従事者の割合が過半数を占める。また、過去の数値と比較すると、1965年時点ではそれぞれ3,937人、853人、1,859人であり、第一次産業従事者の減少が目立つ。

農業

1990年と2005年を比較すると、農家数は1,122軒(旧津具村を含む)から843軒に減少した。内訳を見ると、第二種兼業農家の割合が減少し(50.8%から32.4%へ)、代わって自給的農家の割合が増加した(31.3%から44.8%)。 主な生産物は収穫量順に、水稲(1,459t)、トマト(1,499t)、キャベツ(359t)、大根(109t)、(66t)となっている。 成田牧場など、牧畜も行われている。

工業

事業所数(従業員4人以上)は、1975年度の41から5年後の1980年度に57にまで増加した。しかしその後は減少傾向にあり、2004年度は15となっている。工業品の出荷額等を見ると、1975年度に75.4百万円であったが1990年度に419.5百万円にまで増加した。その後は3億円台で推移し、2004年に409.4百万円と、再び4億円台に乗せた。

特産としては関谷醸造の日本酒などがある。

商業

店舗数は一貫して減少傾向にある。1974年度と2004年度を比較すると、209から102に減少した。対して販売額は、140,294万円から378,012万円に、また1店舗当たりの販売額では684.4万円から3,706.0万円に、それぞれ増加しており、店舗の大規模化を示している。

電気

設楽町では中部電力株式会社電気を供給している。

旧津具村域での電気事業は津具村#電気を参照

現在の設楽町域のうち旧津具村域を除く地域で初めに電気事業を手がけたのは、旧田口町にあった田口電灯、後の豊川電気である。同社は1917年(大正6年)に開業し、設楽町の前身4町村のうち田口町・名倉村へ電気の供給を始めた。その後段嶺村も供給範囲に追加している。残る振草村は、豊川電気ではなく本郷町(現・東栄町)の本郷電気製材1924年(大正13年)に供給範囲に編入した[2]

設楽町域に電気を供給していた豊川電気・本郷電気製材の2社は1938年(昭和13年)から翌年にかけ中央電力へと統合され[3]、続く配電統制により1942年(昭和17年)に中部配電へと統合、この地域は同社の供給区域へと編入された[4]。戦後の電気事業再編で1951年(昭和26年)に中部電力が発足すると同社の供給区域に組み入れられ[5]、現在に至っている。

教育

小中学校に在籍する児童・生徒数は、1995年時点で676人(旧津具村を含む)であったが、2007年時点で429人に減少している。愛知県立田口高等学校は、設楽町立設楽中学校設楽町立津具中学校豊根村立豊根中学校東栄町立東栄中学校と連携した中高一貫教育を行っている。自治体内には名古屋大学の山地畜産実験実習施設(旧草地研究所)がある。

高等学校

県立

中学校

町立

小学校

町立

特別支援学校

県立

交通

ファイル:Taguchi bus terminal.JPG
田口バスターミナル
ファイル:双瀬隧道.jpg
町道として利用されている豊橋鉄道田口線跡

鉄道

かつては田口鉄道(後の豊橋鉄道田口線)や設楽森林鉄道が営業していたが、いずれも1960年代に廃止されており、それ以降は町内に鉄道路線は存在しない。

バス

路線バス

道路

2005年(平成17年)の道路延長は、町全体で491.8 km(実延長)。うち規格改良済延長は311.7 kmで改良率は63.4%、舗装済道路延長は431.9 kmで舗装率は87.8%となっている。

国道
25px国道257号
25px国道420号
25px国道473号
主要地方道
一般県道
町道

設楽町には400以上に及ぶ町道が存在し、独自の町道標識を持つ[6]。また、旧津具村にも設楽町道の標識が設置されている[7]。以下は路線名の例。

  • 町道51号清崎稲目線
  • 町道133号竹桑田清崎呼間線
  • 町道387号名倉宇連線

道の駅

マスメディア

中継局

観光

名所・史跡

城郭
  • 田峯城 - 田峰菅沼氏が居城としてきた山城。1470年文明2年)築城。近くに田峰観音がある。
寺院
神社
遺跡
街道

観光スポット

道の駅
温泉
公園
博物館
その他

祭事・催事

  • 花祭 - 重要無形民俗文化財。1月に白鳥神社で開催。
  • 三河の田楽 - 重要無形民俗文化財。2月に田峰観音と黒倉神社で開催。
  • 地狂言 - 2月に田峰観音で開催。
  • 棒の手 - 8月に諏訪神社で開催。
  • 参候祭 - 11月に津島神社で開催。

文化

名物・名産品

芸能

出身有名人

文学
芸能

脚注

  1. 「あいちフレンドシップ交流アルバム」(あいちフレンドシップ交流アルバム)
  2. 芳賀信男『東三河地方電気事業沿革史』、2001年、pp.186-188,190
  3. 『東三河地方電気事業沿革史』、pp.212,214,216
  4. 中部配電社史編集委員会(編)『中部電力社史』、社史編集委員会、1954年、pp.19-20,39ほか
  5. 愛知県全域が中部電力の供給区域である。中部電力10年史編集委員会(編)『中部電力10年史』、中部電力、1961年
  6. 青地に白色の文字で町道番号と町道名称が書かれている。一般的な県道標識に似た六角形をしているが、サイズはひと回り小さい。
  7. それに伴い津具村の村道標識は廃止

外部リンク


テンプレート:設楽町の大字