阿武火山群

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阿武火山群の火山と溶岩の分布図 GIF版

阿武火山群(あぶかざんぐん)は、山口県萩市にある独立単性火山群のこと。2003年気象庁活火山見直しにより活火山に指定された。

およそ400km2の地域に約40の単成火山が点在する。個々の火山体は小規模で10−1km3あるが、火山群全体では3.5km3程度である[1]。また、それぞれの小規模な火山体は1回の活動で形成されたと考えられる[1]。山体毎に玄武岩安山岩デイサイト質など多様な性質の岩質で形成され、流動性に富む溶岩流を伴なう事の多いスコリア丘や流動性のとぼしい厚い溶岩流、溶岩円頂丘、成層火山などからなり[1][2]、形成年代と岩質に規則性は無いとされている[2]

構成火山

主な単成火山は大島、相島、笠山、千石台、羽賀台、伊良尾山、鍋山など約40の小火山体が確認されている。玄武岩安山岩の溶岩を噴出し、火砕丘溶岩流溶岩台地溶岩平頂丘などの火山地形がある。その内、スコリア丘は笠山、伏馬山、権現山などに15個ほど。

活動年代

K-Ar年代測定結果より,200万年前〜150万年前の前期阿武単成火山活動(中小川の溶岩台地と杉原-長尾にかけての溶岩台地を形成)と、約80万年前からの後期阿武単成火山活動に区分され、最新の活動は約8000年前の笠山(下部が溶岩流、上部はスコリア丘)である[1]

過去1万年間の噴火活動
笠山では、約11000年前には玄武岩質安山岩の溶岩台地が形成され、約8800年前の最新の噴火ではストロンボリ式噴火によりスコリア丘が形成された。
有史以降
有史以降の活動は無い。

出典

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 角縁進、永尾隆志、長尾敬介(2000) 、阿武単成火山群のK-Ar年代とマグマ活動史 岩石鉱物科学 Vol.29(2000) No.5 November pp.191–198, doi:10.2465/gkk.29.191
  2. 2.0 2.1 藤一郎, and 宇井忠英. "22. 阿武単成火山群の地質(日本火山学会 1979 年春季大会講演要旨)." 火山. 第2集 24.2(1979): 93, NAID 110002994970

関連項目

外部リンク