クジラ

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およそ80 種におよぶ現生のクジラ類

クジラWhale

哺乳(ほにゅう)綱クジラ目に属する動物の総称。

鯨類(げいるい)とも総称されるこの目Cetaceaのなかで、一般に体長4メートル前後以上の種類をクジラといい、それ以下の小形種をイルカとよんでいるが、その区別ははっきりしたものでなく、動物学的には両者に差はない。一生水中で生活し、陸上では生きられない。外形は魚に類似し、流線形で、頸(くび)は短く外見からは区別ができない。くちばしが伸びて口が大きく、鼻孔は頭頂に位置する。前肢は胸びれになり、後肢は退化して消失し、尾部は発達し、その先端の皮膚が水平に広がって尾びれとなっている。そのほかに背側の皮膚が隆起して背びれとなっている種類が多い。皮膚は肥厚し、体毛はハクジラ亜目ではまったく消失し、ヒゲクジラ亜目では口唇部に感覚毛としてまばらに残る。ハクジラ亜目の歯は、どの歯も形状が同じである同歯性で、オウギハクジラMesoplodon stejnegeriのように下顎(かがく)にわずかに2本しかない種類から、ハシナガイルカStenella longirostrisのように上下顎に合計220本も生える種類まで存在する。ヒゲクジラ亜目には歯はなく、かわりに口蓋(こうがい)にくじらひげというざるの役目をする特殊な口器が生じる。鯨類は全体に大形であり、最小種でも体長1.5メートル、最大種は34メートルに達する。



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