Association for Computing Machinery

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Association for Computing Machinery (ACM) は、ニューヨークに本部のあるコンピュータ科学分野の国際学会1947年設立。IEEEとともに、この分野で最も影響力の強い学会であり、IEEEがその名と由来や歴史からエレクトロニクスや通信分野の工学に強いのに対し、数学的な理論計算機科学のような分野もカバーする。日本語に訳して「計算機械学会」とされることもあるが、こんにちこの訳語が用いられることはほとんどなく、通常は単に"ACM"という略称で呼ばれるのがもっぱらである。ACMの「A」は Association (学会、団体) の頭文字であるが、アメリカ数学会 (AMS) と混同して「米国計算機学会」と誤訳されることがある。

数多くの国際会議を開催しており、人目を惹くデモ映像のSIGGRAPHSIGMODなどはよく知られている。他の多くの学会と同様にすぐれた業績などへの表彰もおこなっているが、チューリング賞は、特にこの分野の最高の賞とみなされており、物理や化学といった分野におけるノーベル賞に匹敵するものと扱われることもある(他の賞についても時折「~のノーベル賞」といったような表現が使われることがあるが、この分野の全てを対象とした世界トップクラスの賞という位置づけにあるのはチューリング賞をおいて他にない)。

チューリング賞

チューリング賞 
コンピュータ科学分野に対する特に優れた業績・貢献に対し25万ドルの賞金と共に与えられる。

その他の表彰

インフォシス賞 (ACM - Infosys Foundation Award in the Computing Sciences) 
若手研究者やシステム開発者のすぐれた業績に対し贈られる。受賞者にはインフォシス財団の寄付により15万ドルの賞金が贈られる。
ソフトウェアシステム賞 (Software System Award) 
優れたソフトウェアシステムの開発者・開発団体に贈られる。
グレース・ホッパー賞 (Grace Murray Hopper Award) 
35歳以下の若手研究者の単一の業績に対し贈られる。賞金は3万5千ドル。賞の名称はプログラミング言語COBOL開発者の一人グレース・ホッパーの名にちなむ。
アレン・ニューウェル賞 (ACM/AAAI Allen Newell Award) 
計算機科学分野で優れた功績を残した個人に1万ドルの賞金と共に贈られる。 AAAI (アメリカ人工知能学会) との共同事業である。賞の名称は人工知能研究の第一人者アレン・ニューウェルの名にちなむ。
パリス・カネラキス実践的理論賞 (Paris Kanellakis Theory and Practice Award) 
計算機に実践的な影響を与えたすぐれた理論に対して与えられる。賞金は5000ドルであり、賞の名称ともなったデータベース研究者パリス・カネラキスの遺族やいくつかのSIGの寄付による。
カール・カールストローム教育賞 (Karl V. Karlstrom Outstanding Educator Award) 
計算機科学分野の教育に多大な貢献をしたものに贈られる。賞金は5000ドル。
(Eugene L. Lawler Award) 
計算機科学者による人道的貢献に対して2年に一度与えられる。
博士論文賞 (Doctoral Dissertation Award) 
すぐれた博士論文に対し贈られる。
ACM貢献賞 (Outstanding Contribution to ACM Award) 
ACMの活動に対し優れた貢献した人に対して与えられる。
エッカート・モークリー賞 (Eckert-Mauchly Award) 
すぐれたコンピュータ・アーキテクチャに対して5000ドルの賞金と共に贈られる。 IEEE Computer Societyとの共同事業である。賞の名称は、ENIAC開発者であるジョン・エッカートジョン・モークリーの名にちなむ。
SIAM/ACM 計算機科学賞 (SIAM/ACM Prize in Computational Science and Engineering)
SIMA (アメリカ応用数理学会) との共同事業である。計算機科学分野において優れた功績をあげた個人に贈られる。
ゴードン・ベル賞 (Gordon Bell Prize) 
高性能計算 (HPC) 分野の優れた性能の達成に対し与えられる。IEEE Computer Societyとの共同事業。

SIG (Special Interest Group)

ACMでは具体的な研究分野ごとにSIG (Special Interest Group) と呼ぶ分科会を形成している.各SIGでは分野ごとの国際会議やワークショップの開催,論文誌の編集等を行っている.2007年現在,34のSIGが存在する.

関連項目

外部リンク