「シグモイド」の版間の差分
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シグモイド(英: sigmoid)とは、ギリシア文字シグマ (σ) の語末形(ς)に似た形のこと。S字形ともいう。
特に各種グラフに現れるシグモイド曲線 (英: sigmoid curve) を指す。このようなグラフは個体群増加や、ある閾値以上で起きる反応(例えば急性毒性試験での死亡率)などに見られる。
共通する特徴
[math](-\infty, \infty) \rightarrow (a,b) [/math] の単調増加連続関数で表される。
[math]y = a[/math] と [math]y = b[/math] を漸近線に持ち、
- [math]\lim_{x \rightarrow \infty} y = a [/math]
- [math]\lim_{x \rightarrow -\infty} y = b [/math]
- [math]\lim_{x \rightarrow \pm \infty} \dot y = 0 [/math]
である。
1つの変曲点を持つ。つまり、変曲点を [math](x_\mathrm{s}, y_\mathrm{s})[/math] とすると、
- [math] x \lt x_\mathrm{s}[/math] では下に凸
- [math] x = x_\mathrm{s}[/math](変曲点) では傾き最大
- [math] x \gt x_\mathrm{s}[/math] では上に凸
となる。
式の例
- ロジスティック関数
- 正規分布の累積分布関数 (Φ-1) - プロビットの逆関数
- ゴンペルツ関数
- 逆正接関数 (arctan)
- [math]\sin(\arctan(x)) = \frac{x}{\sqrt{1 + x^2}}[/math]
- グーデルマン関数 [math]{\rm{gd}}\,x=\int_0^x\frac{dt}{\cosh t} = \arcsin(\tanh(x))[/math]
- [math]\frac{x}{1 + |x|}[/math]
実際の例
生化学ではアロステリックタンパク質(または酵素)の飽和(反応)曲線にシグモイド曲線がよく見られるが、これは正の協同性があることを示す。一般にヒルの式という経験式で表されるが、これも変数を対数に変換すればロジスティック関数の形になる。