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雨漏り(あまもり)は、雨が建築物の内部へ意図しない場所から侵入すること。同様の問題は自動車や鉄道車両においても発生する。
Contents
概要
建築物は雨が浸入しないように考慮して設計が行われるが、設計の段階で欠陥があるか、あるいは施工の段階で欠陥があると完成した建築物へ雨が浸入することがある。
また雨漏りの原因として建築材の経年劣化によるものも挙げられる。台風やその他暴風雪、塩害などの気象条件、周囲環境に適さない建築材や、耐水性の少ない建築材を用いることで劣化の進行が起こりやすく、雨漏りが起こりやすいということがある。 また雨漏りの原因となる水の浸入は、水が風によって下から上に押し上げられたものが多く、たとえ大雨でなくてもある日突然発生するといった事例がしばしば見受けられる。
重力の関係で雨は空から地面に向かって落下してくる。このため昔の雨漏りは空に面した屋根で起こることが多かった。屋根から雨が入らないよう十分に考慮した設計・施工が重要になるほか屋根の手入れも重要となる。 屋根を通じて滴り伝ってきた雨が接触する壁あるいは窓も同様である。現在では屋根材料や工法の開発もあり、屋根(水平面)よりもむしろ壁(垂直面)からの水の浸入が多くなってきている。また壁からの雨漏りは水の浸入位置と内部で沁みができる浸出位置が離れている場合が多く、専門知識がないと欠陥部分の特定すら難しい。 多様化する工法、部材等により、複雑化する雨漏りメカニズムを究明するために、雨漏りに関する調査、研究、教育を担う「特定非営利活動法人 雨漏り診断士協会」があり、保有する豊富な構造別検証データ等から体系的に「雨漏り診断」の技術を学ぶことが出来る。 近年では、雨漏りの浸出位置を推察するための補助的な機器として、赤外線カメラによるサーモグラフィー法が利用される場合がある。
- 雨モリ (8238148756).jpg
雨水を受けるバケツ
建築物以外での雨漏り
雨漏りは、自動車でも発生する。ルーフキャリアの設置等、屋根への施工に不備があったり、経年による錆で穴が開くといったことが原因である。中古車の売買においては買い手側が購入前の時点でこの問題に気付きにくいということもあり、購入後に係争の種となりやすく注意が必要である。新車であっても設計不良や工場出荷時の検査不備によって雨漏りする自動車が市場に流通し、購入者らがメーカーを相手取り集団訴訟を起こした事例もある[1][2][3]。
鉄道車両においても経年等により雨漏りが発生することがある。そうした場合は別の車両に入れ替えるといった措置が取られることがあり、ダイヤの乱れに発展しうる問題である[4]。
脚注
- ↑ “前代未聞だった現代自の欠陥新型車 雨漏り、燃費水増し…お粗末なクルマづくり - SankeiBiz”. 産経新聞 (2013年11月11日). . 2016閲覧.
- ↑ “購入後に雨漏りを発見してしまったら!? - カーセンサー”. リクルート (2008年12月9日). . 2016閲覧.
- ↑ “中古車に雨漏りがあった場合のクレームは受け付けてくれる? - Goo-net”. プロトコーポレーション (2015年5月21日). . 2016閲覧.
- ↑ “国鉄時代から使用の気動車が雨漏り…出発遅れる 老朽化が原因か JR北海道”. 産経新聞 (2016年8月16日). . 2016閲覧.