「ムネーモシュネー」の版間の差分
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ムネーモシュネー(古希: Μνημοσύνη, Mnēmosynē)は、ギリシア神話に登場する記憶を神格化した女神である。日本語では長母音を省略してムネモシュネとも表記される。
ウーラノスとガイアの娘で、ティーターン族の一人であり、オーケアノス、コイオス、クレイオス、ヒュペリーオーン、イーアペトス、クロノス、テイアー、レアー、テミス、ポイベー、テーテュースと兄弟[1][2]。
またゼウスとの間に9人のムーサ(ミューズ)たち、カリオペー、クレイオー、メルポメネー、エウテルペー、エラトー、テルプシコラー、ウーラニアー、タレイア、ポリュムニアーを生んだ[3][4][5]。
ヘーシオドスの『神統記』によると、ムネーモシュネーはエレウテールの丘の主で、ピーエリアにおいてゼウスと9日間に渡って添い臥し、人々から苦しみを忘れさせる存在として9人のムーサたちを産んだという[6]。
ムネーモシュネーは名前をつけることを始めたとされ[7]、また学問の道を究めるときにはムネーモシュネーとムーサたちに祈願された[8]。
なお、小惑星番号57番の小惑星帯の小惑星はムネーモシュネーにちなんで命名された。
脚注
参考文献
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- ディオドロス『神代地誌』飯尾都人訳、龍渓書舎(1999年)
- ピンダロス『祝勝歌集/断片選』内田次信訳、京都大学学術出版会(2001年)
- ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)
関連項目
典拠レコード: