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座標: 東経140度58分23.3秒北緯38.320694度 東経140.973139度
新幹線総合車両センター | |
---|---|
基本情報 | |
国 | 日本 |
鉄道事業者 | 東日本旅客鉄道 |
帰属組織 | 仙台支社 |
所属略号 | 仙セシ |
整備済み車両略号 | SD |
配置両数 | |
電車 | 566両 |
合計 | 566両 |
備考 | 2017年4月1日現在のデータ[1] |
新幹線総合車両センター(しんかんせんそうごうしゃりょうセンター)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の新幹線車両基地の一つで、宮城県宮城郡利府町に所在する。敷地そのものは利府町および仙台市宮城野区・多賀城市にまたがっている。
主に東北新幹線で運用される車両が所属し、仕業・交番検査といった日常的な整備から、当センター以外に在籍する車両も含む全般検査などの重整備、改造工事や新製車両の搬入・廃車解体に至るまで、JR東日本が保有する新幹線車両に関する総合的な業務が行われている。
Contents
概要
1982年(昭和57年)の東北新幹線開業と同時に開設された。当初は車両の整備を行う仙台新幹線第一運転所と検査・修繕を行う仙台工場に分かれていたが、のちに統合され仙台総合車両所に改組。2004年(平成16年)4月より現在の名称になった。JR東日本本体の従業員が約500名、関連・協力会社を含めると1,100名を超えるスタッフがこの車両基地に勤務し、新幹線の定時輸送・安全運行を支えている。勤務者が多いことから利便性を考慮し新利府駅が併設された。
全長3.7km、幅260mの広大な敷地を有し、仙台レールセンター、仙台新幹線保線技術センター、総合訓練センター等を併設している。敷地中央を砂押川が横切るため堤防高さをクリアする関係や地盤が軟弱である事を考慮して、車両検修建屋の大半はコンクリートパイル上に載る人工地盤に建設されている。
JR東日本が保有する全ての新幹線車両が、検査や修繕を受けるため定期的に当センターに入場する。また標準軌に改軌された在来線区間で普通列車として運用される719系電車5000番台、701系電車5000・5500番台については、当初は当センターで全般検査などを受ける計画だったが、その後所属基地で全ての検査を行うこととなったため、当センターに入場した実績はない。
山形新幹線・福島駅 - 新庄駅が運休となった場合は、山形・新庄行きの「つばさ」は仙台行きに変更し、仙台駅着後当センターまで臨時回送される。
設備
- 着発収容線 - 22本
- 仕業・交番検査線 - 6本
沿革
- 1979年(昭和54年)9月 - 仙台試験線管理所開設。
- 1981年(昭和56年)
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に移管。
- 1990年(平成2年)4月1日- 仙台工場と仙台第一運転所を統合し、仙台総合車両所に改称。
- 2003年(平成15年)4月1日 - ISO9001認証取得。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 新幹線総合車両センターに改称。
配置車両
- E2系電車(160両)
- E5系電車(390両)
- E926形電車(6両)
- 6両編成1本(S51編成)が配置されている。
- 新幹線電気軌道総合試験車「East i」。
- 軌道検測車E926-13が配置されていたが、2015年2月4日に廃車された。
- E2 J74 Yamabiko 216 Omiya 20110206.jpg
E2系(J編成)
- E5 series set U4 Nasu-Shiobara 20161009.jpg
E5系
- E926 S51 East i Omiya 20110106.jpg
E926形
過去の配置車両
- 200系電車
- 400系電車
- S4編成(L1編成)が配置されていた。のちに山形電車区(現・山形車両センター)へ移籍した。
- E1系電車
- 2004年に新潟新幹線車両センターに移籍した。
- E2系電車
- S6編成(現・N1編成)、S7編成(J1→N21編成)が配置されていた。のちに長野新幹線運転所(現・長野新幹線車両センター)へ移籍した。
- その他配置されていた0番台は、2016年3月までに新潟新幹線車両センターへ移籍した。
- E3系電車
- S8編成(現・R1編成)が配置されていた。のちに南秋田運転所(現・秋田車両センター)へ移籍した。
- E4系電車
- P1 - P22編成が配置されていた。P9 - P19編成は2006年までに、P8,P20 - P22編成は2012年3月までに、P1 - P7編成は2012年10月までに新潟新幹線車両センターへ移籍した。
- E6系電車
- 量産先行車のS12編成が配置されていた。2014年2月27日に量産化改造と同時にZ1編成に改名され、秋田車両センターへ移籍した。
- 925形電車
- 新幹線電気軌道総合試験車「ドクターイエロー」。6両編成2本(S1・S2編成)と軌道検測車1両が配置されており、軌道検測車については2編成が共用する形であった。E926形電車にその役目を譲り、2001年に全車廃車された。
- 952形・953形電車
- フル規格用高速試験電車「STAR21」。952形(東京方4両)と953形(盛岡方5両)を連結した9両編成1本(S5編成)の形で配置されていた。1998年に廃車されたが、構内に2両が保存されている。
- 961形電車
- フル規格用高速試験電車。6両編成1本(S3編成)が配置されていた。1990年に廃車されたが、構内に両先頭車が保存されている。
- E954形電車
- フル規格用高速試験電車「FASTECH 360 S」。8両編成1本(S9編成)が配置されていたが、2009年9月に廃車された[3]。
- E955形電車
構内専用
- 912形ディーゼル機関車
- 入換動車
上記の他、建屋内専用の車両移動機(アント工業製など)が数機存在する。
新幹線車両基地まつり
1985年(昭和60年)から仙台工場の工場公開として始まり翌年から新幹線車両基地祭りとして毎年夏季に開催してきた、多くの来場者がある。現在まで毎年開催しているが東日本大震災のあった2011年は中止した。[7] とくに構内を走行する「体験列車」には多くの乗車希望者が列を作りさばききれなくなったため、2004年からは往復はがきによる事前申し込み制になった。PRコーナー等の年間来場者は約7万人[8]。開催期間中は、車両基地まつりの際に人数を限定して「シミュレーター室」を開放している。これは仙台地区在来線の乗務員訓練のために使われるもので、当センターではなく総合訓練センター管轄である。
新利府駅と当センターは新利府門を介し専用通路で直結しているが、通勤時間帯のみ開門し開門時間帯は守衛が常駐するため関係者以外は通路を利用できない。ただし、「新幹線車両基地まつり」の際は、来場者向けに一般開放され新利府門より当センターへの入出場が可能となる。基地まつり以外の日に来所し見学する場合は利府門の守衛詰所で受付をする必要があり、列車利用で行くには利府駅からの方が近い。
保存車両
脚注
- ↑ 1.0 1.1 交友社『鉄道ファン』 2017年7月号「JR旅客会社の車両配置表」
- ↑ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2018夏 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2018年、p.12-16。ISBN 9784330884189。
- ↑ 『JR電車編成表2010冬』(交通新聞社)335頁。ISBN 9784330116099
- ↑ 「JRグループ 車両のデータバンク 2008/2009」『鉄道ファン』2009年7月号(通巻579号)特別付録p.36、交友社、2009年
- ↑ 「シリーズ 東北新幹線・2 新幹線の車両基地」鉄道ファン No.256(1982年8月号)p.67。
- ↑ 6.0 6.1 「新幹線総合車両センターの入換動車」『トワイライトゾーン・マニュアル 14』 ネコ・パブリッシング、2005年、p.46 - 51。
- ↑ 2011年は東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響により、中止となった。
- ↑ 南の玄関口 富合町 合併1年「(下)都市基盤の整備 新幹線基地…観光にも期待」(熊本日日新聞 2009年10月5日)
関連項目
- 日本の車両基地一覧
- 盛岡新幹線車両センター - 盛岡発着列車を中心に新幹線車両整備・検査・留置を担当。
- 小山新幹線車両センター - 小山・那須塩原発着列車を中心に新幹線車両整備・検査・留置を担当。
- 東京新幹線車両センター - 東京発着列車を中心に新幹線車両整備・検査・留置を担当。
- JR東日本テクノロジー - JR東日本グループに属する子会社で、旧社名は東北交通機械。当センター内に車両メンテナンス(主に全般検査関係)を担当する新幹線事業本部新幹線事業所と、当センターを含めた仙台地区各車両基地の機械設備メンテナンスを担当する設備機械事業本部仙台設備支店を置いている。
- ジェイアールテクノサービス仙台 - JR東日本グループに属する子会社で、当センター内に新幹線営業所を置き車両メンテナンス(主に仕業・交番検査関係)を担当する。