金粉ショー
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金粉ショーとは金粉を身体に塗りつけてダンスなどを行うパフォーマンスである。
歴史
- インカ帝国の時代、宗教行事として行われた、とされる。
- 1905年(明治38年)- 本郷座の新派大合同公演『金色夜叉』で上山草人が全身を金粉で塗った姿で夜叉を演じた。
- 1934年(昭和9年)- 吉本興業がニューヨークからマーカス・ショー(60人以上からなるアメリカのレビュー団。無名時代のダニー・ケイが在籍した)を招き、日本劇場で公演を行う。
- 1960年代~70年代 - 日本国内のキャバレーでさかんに金粉ショーが上演される
- 1969年(昭和44年)- 福島県の磐光ホテルで土方巽の弟子らで結成した金粉ショー舞踊団「セブンスター」の演出で使用する松明が原因で火災事故が発生。
現状
昭和40年代から50年代にかけて暗黒舞踏の創始者・土方巽が弟子たちをキャバレーに派遣する際、演目として上演させていた。その後キャバレーの衰退に伴い大道芸の一形態として路上で披露されるようになった。現在は大駱駝艦やささらほうさらによるものが知られている。
エピソード
- 「金塗りすると皮膚呼吸が妨げられるため、命に関わる。わずかな時間しか踊ることが出来ない」 と長い間まことしやかに語られてきたが、根拠のない都市伝説だと言われている。『007 ゴールドフィンガー』のなかで、ジェームズ・ボンド側に寝返った敵方の女性が、全身に金粉を塗られた結果死亡する、というシーンが発端らしい。[1]
- 日本で初めて金粉ショーを行なったのは、歌手尾崎紀世彦の父でバレエダンサーだった藤田繁という説がある。
- 寺田寅彦は1934年のマーカス・ショー来日公演を見て「健康によくないであろう」という感想を残した。[2]
金粉シーンがある映画
- 電送人間(1960年)
- 007 ゴールドフィンガー(1964年)
- 007 カジノ・ロワイヤル
- 三つ首塔
- 残酷・異常・虐待物語 元禄女系図(1969年)
- 少林十八銅女(1978年)
- 残虐13大淫魔術(1995年)
- 毒婦マチルダ(1998年)
- 愛と誠(2012年)
金粉ショーが行われるイベント
金粉を塗った人物が登場したテレビ番組
脚注
- ↑ 「皮膚呼吸できずに窒息死」の真偽│NEWSポストセブン : http://www.news-postseven.com/archives/20140819_272266.html
- ↑ 「マーカス・ショーとレビュー式教育」(初出「中央公論」1934(昭和9)年6月)青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/card43258.html
関連項目
- 磐光ホテル
- 皮膚呼吸#「皮膚呼吸を妨げると命に関わる」 という説の起源と真相
- イヨマンテの夜 - 梅垣義明による封印された芸