雲取山
提供: miniwiki
雲取山(くもとりやま・くもとりさん[1])は、東京都・埼玉県・山梨県の境界にある標高2,017.13m[2]の山。
概要
秩父多摩甲斐国立公園の代表的な山の一つで、日本百名山に選ばれている。1都2県にまたがるとともに、東京都の最高峰・最西端の山でもある。山頂には一等三角点が設置されている。見晴らしが良く、周辺の山々のほか富士山・南アルプス・関東平野方面なども見ることができる。妙法が岳、白岩山とともに三峰山の三山の一つである。
水源林
1901年(明治34年)、東京府東京市(現在の東京都)は、水源地保全のため、多摩川を囲む山地4万8千ha余りを山梨県から購入した[3]。
大正末から昭和6年(1931年)にかけて、ススキの原だった雲取山周辺の稜線に、落葉松の苗木を植林した[3]。
現在は東京都側と山梨県側の山林が、東京都水道局の水源林(東京都水源林)となっている。
登山
主なコース
山梨県・東京都側(多摩川流域)と埼玉県側(荒川流域)に大別される。丹波山村の鴨沢、秩父市の三峯神社からのコースをはじめ、様々なコースで登ることができる。
- 山梨県丹波山村からのコース(バスは奥多摩駅より)[4]
- 東京都奥多摩町からのコース(バスは奥多摩駅より)[7]
- 埼玉県秩父市からのコース(バスは西武秩父駅・三峰口駅より)
- 縦走コース
- 奥秩父主脈縦走路の縦走コース
- 長沢背稜の縦走コース
備考
- 以前は山頂の標識が2カ所あった。2016年に「山の日」施行記念や老朽化に伴う更新のため、東京都と埼玉県が標識を統一した[9]。
- 2017年は西暦年数と、標高のメートル数が同じであることから、記念登山への人気が高まった。2016年末には周辺3都県の山岳連盟により、山頂付近に1年間限定の記念碑「雲取山西暦二千十七年」が建てられた[10]。
- 雲取山は通常は2日行程で登山する[7]が、健脚ならばコースによっては日帰りも可能である。ただし、日帰り登山は早朝に登りはじめないと下山時には日が落ちる。
- 日原林道は車両通行止めのことがある。地元では林道をマイカーで走るのは自重するように促している。
- 後山林道は一般車両やタクシーは通行禁止。日原林道終点〜大ダワ間は登山道としても完全通行止め。
- 登山計画書は、駅や登山口などに設置された登山届ポストや、警察署・交番・駐在所で受け付けている。警察署には郵送も可能である。埼玉県・山梨県はインターネットでも受け付けている[11][12]。
- 冬期に滑落する事故が発生しており、秩父環境管理事務所は「雲取山安全登山マップ」を配布し、注意を呼びかけている[1][13]。
- 奥多摩小屋近くの東側斜面で大量のごみが2016年に見つかった。多くは1960~70年代頃に捨てられたとみられる空き缶や空き瓶、食品の袋などで、クマザサが枯れたことで露出。撤去が進められている[14]。
周辺の山小屋
山小屋 | 名称 | 所在地 | 収容 人数 |
キャンプ 指定地 |
水場 | 営業 | 備考 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
70px | 雲取山荘 | 山頂北側直下 | 200人 | テント50張 | あり | 通年 | [15] | |
70px | 三条の湯 | 後山林道終点付近 | 80人 | テント15張 | あり | 迎車あり[6] | [16] | |
70px | 奥多摩小屋 | 山頂南側尾根 | 70人 | テント10張 | あり | 自炊
平成31年3月31日閉鎖予定 |
[17] | |
70px | 雲取山避難小屋 | 山頂 | 約20人 | なし | なし | 避難小屋
交通困難地に指定されている |
||
70px | 七ツ石小屋 | 七ツ石山 | 15人 | テント10張 | あり | 自炊 | [18] | |
70px | 霧藻ヶ峰休憩所 | 霧藻ヶ峰 | 10人 | なし | なし | 土日 | 自炊 |
隣接する山
山容 | 名称 | 標高 (m) |
三角点 等級 |
雲取山との 距離(km) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
70px | 七ツ石山 | 1757.30 | 三等 | 石尾根 | |
70px | 飛龍山 | 2,077 | 三等 | ||
70px | 芋木ノドッケ | 1,946 | なし | ||
70px | 白岩山 | 1,921.24 | 三等 |
関連画像
- Kunotoriyama20100106.JPG
山頂標と富士山
- Mt.Kumotoriyama Trek 2008.jpg
山頂より富士山を望む
- 100109 (28).JPG
鷹ノ巣山より見た雲取山
- Kumotori.JPG
三頭山より望む雲取山
- 積雪期の雲取山.jpg
積雪期の雲取山
脚注
- ↑ 1.0 1.1 “携帯に便利な両神山(りょうかみさん)・雲取山(くもとりさん)安全登山マップを作成”. 県政ニュース. 埼玉県. 2015年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。
- ↑ 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。 「hyoko
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 3.0 3.1 新井信太郎 『雲取山よもやま話』 さきたま出版、1996年、21頁。ISBN 4-87891-107-7。
- ↑ 雲取山・飛竜山・鹿倉山への案内 - 丹波山村
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 5.6 山と高原地図 23.奥多摩 2013 昭文社
- ↑ 6.0 6.1 三条の湯
- ↑ 7.0 7.1 奥多摩トレッキングコース 雲取山 - 奥多摩町
- ↑ 山と高原地図 25.雲取山・両神山 2013 昭文社
- ↑ “雲取山の山頂、東京都と埼玉県が統一した新標識設置”. 日本経済新聞朝刊2016年8月11日. . 2017閲覧.
- ↑ “3都県境に記念碑建立 2017年、標高2017メートルの雲取山に”. 埼玉新聞朝刊2016年12月31日. 2017年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2017閲覧.
- ↑ 登山計画書の届出 - 埼玉県警察
- ↑ 登山計画書の提出方法 - 山梨県警察
- ↑ “秩父多摩甲斐国立公園 安全登山マップ(両神山・雲取山)”. 埼玉県秩父環境管理事務所. 2018年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2018閲覧.
- ↑ “東京最高峰 ごみの山だった 雲取山 浄化の一歩”. 東京新聞. (2016年11月27日). オリジナルの2016年11月29日時点によるアーカイブ。
- ↑ 宿泊案内 - 雲取山荘
- ↑ “三条の湯 営業案内” (日本語). 三条の湯. . 2010閲覧.
- ↑ 奥多摩小屋 - 雲取山荘
- ↑ 七ッ石小屋ホームページ
関連項目
- 日本百名山
- 奥秩父山塊
- 秩父地方
- 奥多摩
- 石尾根
- 奥秩父主脈縦走路
- 長沢背稜
- 各都道府県の最高峰
- 丹波山村
- 東京都の観光地
- ヤマノススメ12巻 体力作りの為に三峯神社から登り山頂はテント泊して鴨沢バス停に下る
外部リンク
- 雲取山荘ホームページ
- 奥多摩 登山道・道路状況一覧 - 奥多摩ビジターセンター