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{{生物分類表
 
|省略 = 条鰭綱
 
|名称 = オヤニラミ
 
|画像=[[ファイル:Oyanirami0803.jpg|250px|オヤニラミ]]
 
|画像キャプション = '''オヤニラミ''' ''Coreoperca kawamebari''
 
|目 = [[スズキ目]] [[w:Perciformes|Perciformes]]
 
|科 =  [[w:Percichthyidae|Percichthyidae]]
 
|属 =  [[w:Coreoperca|''Coreoperca'']]
 
|種 = '''オヤニラミ''' ''C. kawamebari''
 
|学名 = ''Coreoperca kawamebari''<br />([[コンラート・ヤコブ・テミンク|Temminck]] & [[ヘルマン・シュレーゲル|Schlegel]], [[1843年|1843]])<ref name="froese_pauly">Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2017. [http://www.fishbase.se/summary/Coreoperca-kawamebari.html ''Coreoperca kawamebari'']. FishBase. World Wide Web electronic publication. http://www.fishbase.org, version (10/2017).</ref>
 
|和名 = オヤニラミ<ref name="kimura_et_al">木村清朗・松井誠一・竹下直彦 「オヤニラミ」『日本の希少な野生水生生物に関する基礎資料(I)』農林水産省水産庁編、水産庁、1994年、443-449頁。</ref><ref name="hosoya">細谷和海「オヤニラミ」『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 -レッドデータブック- 4 汽水・淡水魚類』環境庁自然環境局野生生物課編、財団法人自然環境研究センター、2003年。</ref>
 
|英名 = Japanese aucha perch<ref name="kimura_et_al" /><br />Spotear brook perch<ref name="kimura_et_al" />
 
}}
 
  
'''オヤニラミ''' (''Coreoperca kawamebari'')は、[[条鰭綱]][[スズキ目]]Percichthyidae科''Coreoperca''属に分類される魚類。
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'''オヤニラミ''' (''Coreoperca kawamebari''
  
== 分布 ==
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スズキ目ケツギョ科の淡水魚。体長 11cmになる。体はやや延長し,側扁する。口は大きい。鱗は大きな円鱗。体色は暗青褐色で,体側に 6~7条の不明瞭な黒紫色横帯がある。主鰓蓋骨上方の 2棘間に青~緑色の斑紋がある。水の清いゆるやかな流れの小川や溝にすむ。産卵期は 5~9月。南日本,朝鮮半島南部に分布する。[[観賞魚]]。
[[日本]]([[京都府]][[桂川_(淀川水系)|桂川]]・[[由良川]]以西の[[本州]]、[[四国]]北東部、[[九州]]北部)、[[朝鮮半島]]南部<ref name="hosoya" />
 
 
 
スズキ科の純淡水魚では本種のみが日本に分布する<ref name="kimura_et_al" />。長崎県での分布は文献上でしか確認されていない<ref name="kimura_et_al" />。愛知県、岐阜県、京都府、滋賀県、奈良県などに移入・定着<ref name="hosoya" />。
 
 
 
== 形態 ==
 
最大全長13センチメートル<ref name="hosoya" />。体型は側扁し<ref name="hosoya" />、高い<ref name="kimura_et_al" />。鰓孔から尾鰭基部までの鱗の数(縦列鱗数)は33 - 38<ref name="kimura_et_al" />。側線は明瞭で、側線上にある穴の空いた鱗の数(側線有孔鱗数)は33 - 38<ref name="kimura_et_al" />。[[脊椎骨]]数は28 - 29<ref name="kimura_et_al" />。体色は緑がかった黄褐色で、背面はやや暗色<ref name="kimura_et_al" />。眼の前方へ1本、後方へ5 - 7本の赤い筋模様が放射状に入る<ref name="kimura_et_al" />。[[えら|鰓蓋]]の後端には黄色く縁取られた青い眼状紋が入る<ref name="hosoya" />。体側面には6-7本の横縞がある<ref name="hosoya" />。
 
 
 
[[虹彩]]は赤い<ref name="kimura_et_al" />。口は大型で、やや上方へ向かう<ref name="kimura_et_al" />。鰓にある櫛状の器官の数(鰓耙数)は0-1(上枝)+6-8(下枝)=6-8<ref name="kimura_et_al" />。鰓蓋後端に2つの棘状突起がある<ref name="kimura_et_al" />。尾鰭後端は丸みを帯びる<ref name="kimura_et_al" />。垂直鰭は暗赤色で、軟条部の外縁には数列の青い斑点が入る<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
卵は直径2.2 - 2.4ミリメートルで、透明<ref name="kimura_et_al" />。孵化直後の仔魚は全長5.1 - 5.8センチメートル<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
== 生態 ==
 
河川の中流・下流域やその支流、水路などに生息する<ref name="kimura_et_al" />。水質は比較的清涼で流れが緩やか、底質は砂礫や砂泥で水生植物が生えた環境を好む<ref name="kimura_et_al" />。闘争性が強く、仔魚を除いて群れを形成せず単独で生活する<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
[[昆虫]]、[[甲殻類]]などを食べる<ref name="kimura_et_al" />。捕食者の可能性がある生物として[[カムルチー]]・[[ナマズ]]・[[カワセミ]]などが考えられ、稚魚は[[ドンコ]]に食べられる可能性もあると考えられている<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
繁殖様式は卵生。オスは産卵場所となる植物の茎を口でつついたり、腹面で掃除する<ref name="kimura_et_al" />。メスが来るとオスは口や鰓、鰭を広げてメスを迎える<ref name="kimura_et_al" />。メスが産卵場所に沿って泳ぎだすと、オスはそれを追いかけ吻端でメスの尾鰭に触れる<ref name="kimura_et_al" />。メスは尾を振わせながら卵を2列に並べて産み、オスが放精する<ref name="kimura_et_al" />。250 - 500個の卵を、2 - 3回に分けて産む<ref name="tsutsumi">堤俊夫監修 「オヤニラミ」『原色ワイド図鑑 12 飼育I(水生動物)』、学習研究社、1984年、22-23頁。</ref>。福岡県の個体群は5 - 6月に繁殖を行う<ref name="kimura_et_al" />。胸鰭で卵に水を送る・近づいた小動物を攻撃し追い払うなどして、オスは卵を保護する<ref name="kimura_et_al" />。飼育下では生後1年で全長6 - 7センチメートルになり性成熟し、生後2年で全長8 - 9センチメートル、生後3年で全長10センチメートルに達した例がある<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
== 人間との関係 ==
 
方言名として、おじにらみ・みこどん・もうお(京都府)、よつめ(岡山県)、みずくりせえべえ・せえべえ(福岡県)、よるめひるめ・よんめひるめ(佐賀県)、かわめばる(長崎県)、みずくりせんぺい・せーべえ(熊本県)などがある<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
本種のみを対象とした漁業はなく、基本的に食用にはされない<ref name="kimura_et_al" />。一方で釣りや投げ網・刺し網などにより混獲されることもあり、特に鰭棘が発達しているため刺し網で頻度が高い<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
分布で挙げたように無計画な放流により、在来の分布域ではない地域にも移入・定着している<ref name="kimura_et_al" />。
 
 
 
日本では河川改修や堤堰の設置、圃場整備による生息地の破壊、都市化、排水や工事による水質汚濁、人為的に移入された[[ブラックバス]]や[[ブルーギル]]などにより生息数は減少している<ref name="kimura_et_al" /><ref name="hosoya" />。
 
{{絶滅危惧IB類|ref=<ref> [http://www.env.go.jp/press/files/jp/105449.pdf 環境省レッドリスト2017] ([http://www.env.go.jp/index.html 環境省]・2017年11月22日に利用)</ref>}}
 
 
 
ペットとして飼育されることもある<ref name="kimura_et_al" /><ref name="tsutsumi" />。1933 - 1935年には愛好家により飼育下繁殖が行われるようになり、日本国内で生息していない地域でも流通する<ref name="tsutsumi" />。闘争性が強いため単独で飼育するか、複数飼育する場合には大型水槽で水草を繁茂させたり隠れ家を多く設置する<ref name="tsutsumi" />。餌として昆虫、メダカの稚魚などを与える<ref name="tsutsumi" />
 
 
 
== 名前 ==
 
{{出典の明記|section=1|date=2013年8月}}
 
和名の由来には諸説あり、オスが卵を保護する様から「親が睨みを効かす」、縄張り意識が強いことから「たとえ親でも睨む」、眼状紋を子・本物の目を親に見立て「子が親を睨んでいる」などがある。
 
 
 
他にも様々な地方名があり、ミコウオ(兵庫県)、ミコノマイ、ネコノマイ(中国地方)、ヨツメ(広島県・九州北部)、ネラミ(山口県)、などがある。ミコウオやネコノマイは求愛行動、ミズクリセイベイは卵に水を送るオス、カワメバル(川眼張)はメバル(眼張)に似た外見にそれぞれ由来する。
 
 
 
属名''Coreoperca''が「朝鮮(Coreo)のパーチ(Perca)」を意味し、種名''kawamebari''は長崎の地方名「カワメバル」に由来する。
 
 
 
== 出典 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
*内田亨監修『学生版 日本動物図鑑』北隆館 ISBN 4-8326-0042-7
 
*蒲原稔治著・岡村収補『エコロン自然シリーズ 魚』保育社 1966年初版・1996年改訂 ISBN 4-586-32109-1
 
*川那部浩哉・水野信彦・細谷和海編『山渓カラー名鑑 改訂版 日本の淡水魚』(オヤニラミ解説 : 香田康年・渡辺宗孝)ISBN 4-635-09021-3
 
 
 
== 外部リンク ==
 
{{Commons|Coreoperca kawamebari}}
 
{{Wikispecies|Coreoperca kawamebari}}
 
  
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[[Category:スズキ目]]
 
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[[Category:淡水魚]]
 
[[Category:淡水魚]]

2019/6/13/ (木) 15:42時点における最新版

オヤニラミCoreoperca kawamebari

スズキ目ケツギョ科の淡水魚。体長 11cmになる。体はやや延長し,側扁する。口は大きい。鱗は大きな円鱗。体色は暗青褐色で,体側に 6~7条の不明瞭な黒紫色横帯がある。主鰓蓋骨上方の 2棘間に青~緑色の斑紋がある。水の清いゆるやかな流れの小川や溝にすむ。産卵期は 5~9月。南日本,朝鮮半島南部に分布する。観賞魚



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