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'''ケーブルカー'''
 
'''ケーブルカー'''
  
[[山|山岳]]の急斜面などを、[[鋼索]](ケーブル)が繋がれた[[車両]]を[[巻上機]]等で巻き上げて[[運転]]する[[鉄道]]である。'''鋼索鉄道'''(こうさくてつどう)ともいう。また、近年では[[山岳地帯]]での使用にとどまらず、車両に動力を積まないため、推進効率に優れているので[[都市]]や[[空港]]等での[[輸送]]にも用いられる<ref name="et-history1" />。
+
空中や地上のケーブル (索条) を用いて,それに接続された搬器を動かす装置。おもに旅客輸送に使われ,[[空中索道]] (ロープウェー) [[鋼索鉄道]]などがある。歯軌鉄道 (ラック・レールウェー) は含まない。観光地における開発整備が多く,その眺望から有力な観光ポイントとなっている。
 
 
== 定義 ==
 
一部では[[ロープウェイ]]や[[ゴンドラリフト]]などの「普通[[索道]]」のことをケーブルカーということもあるが、[[日本]]では「'''鋼索鉄道'''」だけをケーブルカーと称することが一般的であり、本項でも鋼索鉄道についてのみ解説を行う。以下、単に「ケーブルカー」とある場合は「鋼索鉄道」のみを指す。日本のケーブルカーの多くは[[鉄道事業法]]による鉄道事業免許を受けているが、一部のケーブルカーは[[遊園地]]の[[遊具]]扱いであったり、[[旅館]]内の[[エレベーター]]扱いの場合もある。本項では基本的に日本のケーブルカーは鉄道事業法(旧[[地方鉄道法]])に基づくものを扱うが、鉄道事業法に基づかなくても一般人が乗車できるケーブルカーについてはできるだけ列記する。
 
 
 
[[File:San Francisco Cable Car Power House.jpg|thumb|right|200 px|サンフランシスコ・ケーブルカー全路線のケーブルが集まる動力室。同所はケーブルカー博物館にもなっている。]]
 
ちなみに[[英語]]で[[:en:Cable car (railway)|Cable car]]といえば、日本語と同様にケーブルカーやロープウェイを指すこともあるが、[[アメリカ英語]]では一般的には[[サンフランシスコ・ケーブルカー]]に見られるような、[[軌道 (鉄道)|軌道]]下で常に動いているケーブルを多数の車両が掴んだり放したりすることで動くシステムの「循環式ケーブルカー」を指し<ref name="ohga28-29">大賀寿郎 『戎光祥レイルウェイリブレット1 路面電車発達史 ―世界を制覇したPCCカーとタトラカー』 P.28-29、戎光祥出版、2016年3月、ISBN 978-4-86403-196-7</ref>、日本で見られる二両が交互に上下する「交走式ケーブルカー」とは全くシステムが異なる。[[イギリス英語]]では、[[:en:Aerial tramway|Cable car]]はロープウェイを指す。交走式ケーブルカーは英語では[[:en:Funicular|Funicular]](フニクラー)と称することが一般的である<ref name="ohga28-29" />(関連項目:[[フニクリ・フニクラ]])。
 
{{-}}
 
 
 
== 方式 ==
 
{{Vertical_images_list
 
|幅= 200px
 
|枠幅= 200px
 
| 1=Rakutenchi cable-car 2.jpg
 
| 2=行き違い地点の線路<br>(別府ラクテンチケーブル線)
 
| 3=ケーブルカーの車輪.jpg
 
| 4=ケーブルカーの車輪<br>(東信貴ケーブル)
 
}}
 
方式としては以下のものがある。
 
 
 
;交走式(つるべ式)
 
:1本の長い鋼索(ケーブル)の両端に車両を繋ぎ、[[井戸]]の[[釣瓶]]のように一方の車両を電動機・変速機・巻上げ輪・制動装置で構成された巻上装置の操作により引き上げると、もう一方の車両が降りてくる方式。片方を[[重し|カウンターウェイト]](ダミーの重り)にして1両で運行しているものもある(例:[[鞍馬山鋼索鉄道]])。日本のケーブルカーは、カウンターウェイトを含む交走設備のない[[青函トンネル竜飛斜坑線]]をのぞいて現在はすべてこの方式である。
 
; 循環式
 
: 環状にした鋼索を車両から掴ませ、鋼索を循環させて車両を動かす方式。停止するときは鋼索を放す。複数の列車の運転や平坦地での運転もできる。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[サンフランシスコ]]の[[サンフランシスコ市営鉄道]]ケーブルカーはこの方式である。日本には現存しないが、[[1989年]]の[[横浜博覧会]]で登場した横浜エスケイの「動くベンチ」が循環式の鋼索鉄道として期間限定の鉄道事業法による鉄道事業免許を受けていたことがある。
 
交走式(つるべ式)のケーブルカーの軌道には単線交走式と複線交走式がある。複線交走式(複線二両交走式)は2つの車両(または2編成)がそれぞれ別の線路を昇り降りする。単線交走式のうち、2つの車両(または2編成)で運行する単線二両交走式では中間地点を複線として車両の行き違いができるようになっている。この線路の分岐部には可動部分がない。これは、車両の片側の車輪が[[フランジ]]でレールを挟む溝車輪に、もう片方の車輪がフランジがない平車輪となっており、外部から操作することなく溝車輪の案内だけで自然に互いに別の線路を進むようになっているからである。
 
 
 
なお、複線と称していても、必ずしも複線交走式ではなく、単線交走式を並べたものもある。[[近畿日本鉄道|近鉄]][[近鉄生駒鋼索線|生駒鋼索線]]の宝山寺線は2つの単線二両交走式のケーブルカーが並んでいる。
 
 
 
交走式ケーブルカーの線路は、最急勾配が山上側の終端付近に、最緩勾配が山下側の終端付近になるように建設するのが最適とされる。車両の停止も巻上装置の操作によって行われるため、停止位置に近づくにつれて抵抗が大きくなる線形であれば、停止操作をスムーズに行うことができる。これに従わない線形の場合、停止時の巻上機操作が難しくなる。
 
 
 
動力は多くが電力で巻上装置を動かす方式を採用しているが、車両に水タンクを積み、そこへ水を入れ水の重みで水を抜いたもう片方の車両を引き上げる方式もある。一両交走式の場合は片方は重りなので、水を抜いて重りより軽くなれば上昇、水を入れて重くなれば下降する。この水力式は日本では鉄道事業法の適用を受けたものには例がないが、遊戯施設としては[[高知県]][[安芸郡 (高知県)|安芸郡]][[馬路村]]のものが存在する。
 
 
 
車両は外部から引っ張って運転するので動力のための電力の供給は必要ないが、車内照明や自動ドアなどのために[[二次電池|バッテリー]]や[[架線]]、[[第三軌条方式|第三軌条]]などから電力を供給している。[[集電装置|パンタグラフ]]がついている車両があるのはそのためである。戸閉機やブレーキの動力源として[[空気圧縮機]]や電動油圧ポンプを搭載している例もある。また、傾斜に対して床が水平になるよう、[[平行四辺形]]状の車両を用いて車内は[[階段]]状になっているか、客室の床と山麓側の車輪との間が大きく空いていることが多い。
 
 
 
架線を有する場合も、架線が一本のみの場合と二本の場合がある。二本の場合、一本が電源供給用で、他の一本は通信用である。
 
 
 
車両の点検・整備のため、両終端駅構内の線路はピット構造となっている例が多い。車両に動力はないものの、急勾配で運転されることから、ケーブルの固定装置やブレーキ装置の点検・整備には、ケーブル自体や巻上機等とともに細心の注意が払われる。
 
 
 
ケーブルカーの[[軌間]]は、他の鉄道と直通することがないため自由に決めることもできるが、枕木などの汎用品の利用で有利なことが多いため、日本では[[JR]]などと同じ1067mm軌間を採用しているものが多い。
 
 
 
=== 乗務員 ===
 
ケーブルカーの車両に乗務している乗務員は必ず前方に乗務している。そのうえ、乗務員がいる箇所には、一見自動車の[[ステアリング|ハンドル]]のような円形や、クランク状のハンドルがあることも多い。このため、よく「[[運転士]]」と勘違いされるが、実際には「[[車掌]]」が前方確認のために前方に乗務しているものであり、「運転士」は山上側の駅にある運転室に詰めていて巻上装置を操作している。円形やクランク状をしたハンドルは[[ブレーキ]](留置中の転動防止用の[[手ブレーキ]]で、線路内に倒木等の障害が発生した際の緊急停止用にも使用する)であり、自動車のサイドブレーキに該当する。ブレーキを空気圧、または[[油圧]]作動とした場合は、ハンドルに代えて小型の非常コックやペダルが乗務員席に配置される。ブレーキとしては他にケーブル切断または弛緩、過速度を検知して自動的に作動する非常ブレーキ機構を備えており、急斜面で暴走しても停止できるように楔状の制動子でレールをはさみ込む等の方式を取っている。乗務員席には他に通信送受話器(運転士との連絡用)や照明スイッチ類、空気圧や油圧の計器類(ブレーキに空気圧や油圧を用いる場合)、放送機器等が備えられている。
 
 
 
== インクライン ==
 
{{Double image aside|right|Lake Biwa Canal Keage Incline.jpg|200|Umaji incline02.JPG|120|1940年(昭和15年)頃の蹴上インクライン|馬路村のインクライン(2014年)}}
 
ケーブルカーの呼称は通常旅客営業を目的とする鋼索鉄道に対して用いられるが、産業用に建設された鋼索鉄道(つまり貨物用ケーブルカー)を、通常インクライン(英語:incline、傾斜(鉄道))と称する。山岳地帯での材木の輸送、ダム工事現場での資機材の輸送などに多用される。
 
 
 
日本国内に現存する恒久施設としては黒部トンネル端部と[[黒部川第四発電所]]を結ぶ[[関西電力]]のインクラインや、高知県安芸郡馬路村や[[神奈川県]][[愛甲郡]][[愛川町]]・[[清川村]]の[[宮ヶ瀬ダム]]にあるものなどがある。日本国外では、[[アメリカ合衆国]][[ペンシルベニア州]]南西部の都市[[ピッツバーグ]]にある2本のインクラインが知られている。
 
 
 
日本国内において過去、最も知られた導入事例のひとつは[[1891年]]から[[1948年]]まで運用された[[琵琶湖疏水]]のインクライン([[蹴上インクライン]]・伏見インクライン)で、高低差がある水路間で船を往来させるため、蹴上インクラインでは[[京都市]]の南禅寺船溜と蹴上間の傾斜区間に軌道を敷設し、ワイヤーで牽引される「船受枠」という台車に船を載せ昇降させた。
 
 
 
なお、上記の馬路村のケーブルカーやピッツバーグのデュケイン・インクライン([[:en:Duquesne Incline|Duquesne Incline]])およびモノンガヘイラ・インクライン([[:en:Monongahela Incline|Monongahela Incline]])のように、産業用に建設されたインクラインを旅客用に転用したり、復元したりしたケースで「インクライン」の呼称がそのまま使用されることがある。黒部川第四発電所のインクラインは客室キャビンが着脱式になっており、客室キャビンを取り外すと巨大な荷台が現れ、大きな貨物の輸送が可能である。
 
 
 
== 歴史 ==
 
{{main|ライスツーク}}
 
16世紀初頭には既に[[オーストリア]]の[[ザルツブルグ]]の[[ライスツーク]]で木製のレールを利用したケーブルカーが運行されていた記録がある<ref name=fm1>{{cite web | url = http://www.funimag.com/funimag10/RESZUG01.HTM | title = Der Reiszug - Part 1 - Presentation | publisher = Funimag | accessdate = 2009-04-22}}</ref><ref name=funnet>{{cite web | url = http://www.funiculars.net/line.php?id=350 | title = Der Reiszug | publisher = Funiculars.net | accessdate = 2009-04-22}}</ref><ref name=dtdgr>{{cite news | first = Reinhard | last = Kriechbaum | url = http://www.die-tagespost.de/Archiv/titel_anzeige.asp?ID=8916 | title = Die große Reise auf den Berg | work = der Tagespost | date = 2004-05-15 | accessdate = 2009-04-22 | language = German}}</ref>。
 
 
 
19世紀前半にはイギリスの各地の鉱山では既に[[定置式蒸気機関]]を使用して鉱石や石炭の搬出に使用されており、1825年に開業した[[ストックトン・アンド・ダーリントン鉄道]]でも路線の大部分は[[定置式蒸気機関]]でロープを巻き上げていた<ref>{{Cite book |title=The Transportation Experience: Policy, Planning, and Deployment |author=William L. Garrison |author2=David M. Levinson |date = 2014 |issue =  |volume = |publisher =OUP USA |page =33 |isbn=9780199862719}}</ref>。
 
1869年7月2日に[[ニューオーリンズ]]で[[P・G・T・ボーリガード]]によって発明された頭上の循環するロープを掴んだり離したりすることで推進するケーブルカーが実演された<ref name="St. Charles Streetcar">{{Cite book |title=St. Charles Streetcar, The: Or, the New Orleans & Carrollton Railroad |author=James Guilbeau |author2= |date =2011 |issue = |volume = |publisher =Pelican Publishing Company |isbn=9781879714021 |page =48-49 }}</ref>。彼は1869年11月30日に特許を取得した<ref>{{US patent|97343}}</ref>。
 
 
 
現存する世界最古のケーブルカーは、サンフランシスコで[[1873年]]に建設されたケーブルカーである<ref name="et-history1" />。急坂の多いサンフランシスコにおいて、技術者アンドリュー・スミス・ハレディーが[[馬車]]に代わる輸送機関として考案し、建設した<ref name="et-history1">[http://www.usrail.jp/et-history1.htm 電気鉄道以前]</ref>。その後、急坂のある地域以外でも[[路面電車]]に相当する公共交通機関として全米、さらには米国外の主要都市に建設された<ref name="et-history1" />。また、山岳における公共交通機関としても建設が進められていった。
 
 
 
=== 日本のケーブルカーの歴史 ===
 
日本では[[1918年]]に開業した生駒鋼索鉄道(現在の[[近鉄生駒鋼索線]])が最初のものである{{Refnest|但し、自家用ケーブルカーも含めると[[西本願寺]]別邸の[[二楽荘]]に設置されていたものが日本初とされている<ref>{{Cite journal|和書 |title=絵葉書に描かれた鉄道―ステーション(5) |author=[[白土貞夫]] |journal = RAIL FAN |date = 2002年9月号 |issue = 9 |volume = 49 |publisher = 鉄道友の会 |page = 17 }}</ref><ref>{{Cite news |title=影響残した幻の建物 阪神間モダニズムの記憶(2) | url = http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD03H0F_T01C14A2960E00/ | accessdate = 2016-02-23 |newspaper=[[日本経済新聞]] |date=2014/12/10 |publisher=日本経済新聞社 | archiveurl = http://megalodon.jp/2016-0223-2357-05/www.nikkei.com/article/DGXLASHD03H0F_T01C14A2960E00/ | archivedate =2016-02-23 }}</ref>。}}。[[大正|大正時代]]末期から[[昭和|昭和時代]]初期にかけて[[索道|ロープウェイ]]とともに全国各地に建設された。しかし[[昭和恐慌]]による観光需要の激減により新規建設は途絶え、さらに[[第二次世界大戦]]末期の戦局悪化により、もともと観光を目的としたものであったケーブルカー路線は大半が[[不要不急線]]に指定され、休止に追い込まれた。生き残ったものは山上にも町があり、観光以外の需要があるものだけだった。
 
 
 
戦後、1950年代頃から生活水準の回復・向上に伴い、観光需要が増加してきたため、不要不急線として休止されていた路線が復活したり、新規に路線が建設されたりした。しかし1970年代以降は、どのような地形でも建設できるうえに、土地買収が少なくて済み、環境破壊も少ない[[ロープウェイ]]が、新しく建設される登山用交通機関の主役となり、かつ国内観光需要が頭打ちとなったこともあり、ケーブルカーの新規建設は止まった。[[平成]]に入ると、[[モータリゼーション]]の進行(多くのケーブルカー路線は並行する観光登山道路がある)や国内観光需要の低下・観光スタイルが変化してきたこと(以前多かった寺社観光が減少したため、山上の寺社参拝のための路線が影響を受けている例など)などから利用客が減少するようになった。また、ロープウェイと異なり、現在は日本ではケーブルカーの量産や新規設計は行われていないために、古い設備の更新には多大の資金が必要であることもあり、外国から設備を輸入して更新した例もあるが、逆に資金負担に耐えられずに路線が廃止されたところもある。
 
 
 
かつては、旅館内に敷設されたケーブルカーの一部にも地方鉄道法に基づく正式な鉄道扱いのものがあったが、現在では長大な[[エレベーター]]や[[エスカレーター]]が設置可能になったこともあり、すべて廃止されている。鉄道扱いでないものは今でも各地に現存しているが、それも次第に傾斜地用の[[モノレール]]([[スロープカー]])で置換される傾向にある。
 
 
 
== 新交通システムとしてのケーブルカー ==
 
{{Vertical_images_list
 
|幅= 200px
 
|枠幅= 200px
 
| 1=OTIS-Narita.jpeg
 
| 2=成田空港第2ターミナルシャトルシステム([[水平エレベーター]])
 
| 3=Bham3.jpg
 
| 4=バーミンガム空港連絡線[[エアレール・リンク]]
 
| 5=Skyrail-car.jpg
 
| 6=[[スカイレールサービス|スカイレール]]
 
}}
 
1873年に[[サンフランシスコ]]で{{仮リンク|アンドリュー・スミス・ハリディ|en|Andrew Smith Hallidie|label=アンドリュー・スミス・ハリディ}}によって[[馬車鉄道]]の代替として開発され<ref name="et-history1" />、19世紀末から20世紀初頭の都市交通機関としてアメリカ合衆国で使用された。当時はまだ路面電車に使用されるような小型高出力の[[電動機]]がまだ充分ではなかったのでパワーステーションと呼ばれる据え置き式の([[蒸気機関]]で作動する)巻き上げ機を使用するケーブルカーが有効だったという背景がある<ref name="et-history1" /><ref>{{Cite journal |title=Street Railways Construction Operation and Maintenance |author= |journal = |date = 1892 |issue =  |volume = |publisher = Street Railway Publishing Company |page =111 }}</ref>。高性能の[[路面電車]]の普及によりそれらの都市交通としてのケーブルカーは大半が20世紀初頭に運行を終えている<ref name="et-history1" />。
 
 
 
近距離輸送の分野において比較的簡略な車両や設備で自動運行できる為、近年では[[新交通システム]]の一環である[[水平エレベーター]]としての需要が高まりつつある<ref>[[ドッペルマイヤー・ケーブル・カー|ドッペルマイヤー・ケーブル・カー (DCC)]]</ref>。
 
[[ミニメトロ]]や{{仮リンク|ケーブル・ライナー|en|Cable Liner|label=ケーブル・ライナー}}や国内でもかつて運行されていた[[横浜博覧会]]の[[SK (ピープル・ムーバー)|SKシステム]]<ref>{{Cite book |title=新交通システム |author= |date = 1990 |issue =  |volume = |publisher =保育社 |isbn=9784586508037 |page =88 }}</ref>や[[広島市]][[安芸区]]の[[懸垂式モノレール]]である[[スカイレールサービス|スカイレール]]、[[空気浮上式鉄道|空気浮上式]]の[[成田空港第2ターミナルシャトルシステム]]のような例もある。
 
 
 
=== 利点 ===
 
* 車両に動力を搭載しない為、車両が簡略、軽量化できる。
 
* 車両が自走しない為、車輪の磨耗が動力車両と比較して抑えられる。
 
* 従来のケーブルカー同様、構造上、無人運転に適する。
 
 
 
=== 欠点 ===
 
* 構造上追い越しが困難
 
* 地上設備が複雑
 
* 短距離かつ利用客が多い場合、混雑や待ち時間が生じる<ref>{{cite web | title=成田空港に新連絡通路が完成 | author=日本経済新聞、共同 | url=http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2004H_Q3A920C1CC1000/ | accessdate=2015/1/19}}</ref>
 
{{-}}
 
 
 
== 日本のケーブルカー一覧 ==
 
 
 
=== 鉄道事業法によるケーブルカー ===
 
{| class="wikitable" style="font-size:80%;"
 
!山名等!!事業者名!!路線名!!路線愛称!!軌間!!全長!!最大勾配!!最小勾配!!高低差!!備考
 
|-
 
|[[青函トンネル]]体験坑道
 
|[[道の駅みんまや|青函トンネル記念館]]||[[青函トンネル竜飛斜坑線]]||&nbsp;
 
|style="text-align:right;"|914mm
 
|style="text-align:right;"|778m
 
|style="text-align:right;"|250‰
 
|style="text-align:right;"|250‰
 
|style="text-align:right;"|
 
|交走設備なし
 
|-
 
|[[筑波山]]
 
|[[筑波観光鉄道]]||[[筑波山鋼索鉄道線]]||筑波山ケーブルカー
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,634m
 
|style="text-align:right;"|358‰
 
|style="text-align:right;"|207‰
 
|style="text-align:right;"|495m
 
|
 
|-
 
|[[高尾山]]
 
|[[高尾登山電鉄]]||[[高尾登山電鉄#ケーブルカー|高尾鋼索線]]||高尾登山ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,020m
 
|style="text-align:right;"|608‰
 
|style="text-align:right;"|105‰
 
|style="text-align:right;"|271m
 
|
 
|-
 
|[[御岳山 (東京都)|御岳山]]
 
|[[御岳登山鉄道]]||&nbsp;||[[御岳登山鉄道#ケーブルカー|御岳登山ケーブル]]
 
|style="text-align:right;"|1,049mm
 
|style="text-align:right;"|1,107m
 
|style="text-align:right;"|470‰
 
|style="text-align:right;"|250‰
 
|style="text-align:right;"|424m
 
|
 
|-
 
|[[箱根山]]
 
|[[箱根登山鉄道]]||[[箱根登山鉄道鋼索線|鋼索線]]||箱根登山ケーブルカー
 
|style="text-align:right;"|983mm
 
|style="text-align:right;"|1,240m
 
|style="text-align:right;"|200‰
 
|style="text-align:right;"|126‰
 
|style="text-align:right;"|214m
 
|中間駅4駅あり
 
|-
 
|[[大山 (神奈川県)|大山]]
 
|[[大山観光電鉄]]||[[大山観光電鉄大山鋼索線|大山鋼索線]]||大山ケーブルカー
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|786m
 
|style="text-align:right;"|477‰
 
|style="text-align:right;"|258‰
 
|style="text-align:right;"|278m
 
|中間駅1駅あり
 
|-
 
|十国峠
 
|[[伊豆箱根鉄道]]||[[伊豆箱根鉄道十国鋼索線|十国鋼索線]]||十国峠ケーブルカー
 
|style="text-align:right;"|1,435mm
 
|style="text-align:right;"|317m
 
|style="text-align:right;"|408‰
 
|style="text-align:right;"|233‰
 
|style="text-align:right;"|101m
 
|
 
|-
 
|[[立山]](黒部平)
 
|rowspan="2"|[[立山黒部貫光]]||鋼索線||[[立山黒部貫光黒部ケーブルカー|黒部ケーブルカー]]
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|828m
 
|style="text-align:right;"|587‰
 
|style="text-align:right;"|407‰
 
|style="text-align:right;"|373m
 
|
 
|-
 
|[[立山]](美女平)
 
|鋼索線||[[立山黒部貫光立山ケーブルカー|立山ケーブルカー]]
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,366m
 
|style="text-align:right;"|560‰
 
|style="text-align:right;"|334‰
 
|style="text-align:right;"|487m
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|[[比叡山]]([[延暦寺]])
 
|[[比叡山鉄道]]||[[比叡山鉄道比叡山鉄道線|比叡山鉄道線]]||坂本ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|2,025m
 
|style="text-align:right;"|333‰
 
|style="text-align:right;"|170‰
 
|style="text-align:right;"|484m
 
|中間駅2駅あり
 
|-
 
|[[京福電気鉄道]]||[[京福電気鉄道鋼索線|鋼索線]]||叡山ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,458m
 
|style="text-align:right;"|530‰
 
|style="text-align:right;"|215‰
 
|style="text-align:right;"|561m
 
|
 
|-
 
|[[鞍馬山]]
 
|[[鞍馬寺]]||[[鞍馬山鋼索鉄道]]||鞍馬寺ケーブル
 
|style="text-align:right;"|800mm
 
|style="text-align:right;"|207m
 
|style="text-align:right;"|499‰
 
|style="text-align:right;"|499‰
 
|style="text-align:right;"|89m
 
|軌道下にカウンターウェイト設置
 
|-
 
|[[傘松公園|傘松展望台]]
 
|[[丹後海陸交通]]||[[天橋立鋼索鉄道]]||天橋立ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|391m
 
|style="text-align:right;"|461‰
 
|style="text-align:right;"|78‰
 
|style="text-align:right;"|115m
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|[[生駒山]]
 
|rowspan="3"|[[近畿日本鉄道]]||rowspan="2"|[[近鉄生駒鋼索線|生駒鋼索線]]||生駒ケーブル 宝山寺線
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|948m
 
|style="text-align:right;"|227‰
 
|style="text-align:right;"|83‰
 
|style="text-align:right;"|146m
 
|単線並列による2系統からなる
 
|-
 
|生駒ケーブル 山上線
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,124m
 
|style="text-align:right;"|333‰
 
|style="text-align:right;"|256‰
 
|style="text-align:right;"|322m
 
|中間駅2駅あり
 
|-
 
|[[高安山]]
 
|[[近鉄西信貴鋼索線|西信貴鋼索線]]||西信貴ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,263m
 
|style="text-align:right;"|480‰
 
|style="text-align:right;"|170‰
 
|style="text-align:right;"|354m
 
|
 
|-
 
|[[高野山]]([[金剛峯寺]])
 
|[[南海電気鉄道]]||[[南海鋼索線|鋼索線]]||高野山ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|864m
 
|style="text-align:right;"|563‰
 
|style="text-align:right;"|274‰
 
|style="text-align:right;"|329m
 
|
 
|-
 
|男山([[石清水八幡宮]])
 
|[[京阪電気鉄道]]||[[京阪鋼索線|鋼索線]]||男山ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|411m
 
|style="text-align:right;"|206‰
 
|style="text-align:right;"|203‰
 
|style="text-align:right;"|82m
 
|
 
|-
 
|[[妙見山 (能勢)|妙見山]]
 
|[[能勢電鉄]]||[[能勢電鉄妙見の森ケーブル|鋼索線]]||妙見の森ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,435mm
 
|style="text-align:right;"|666m
 
|style="text-align:right;"|424‰
 
|style="text-align:right;"|151‰
 
|style="text-align:right;"|229m
 
|
 
|-
 
|[[六甲山]]
 
|[[六甲山観光]]||[[六甲山観光六甲ケーブル線|六甲ケーブル線]]||六甲ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,764m
 
|style="text-align:right;"|498‰
 
|style="text-align:right;"|238‰
 
|style="text-align:right;"|493m
 
|
 
|-
 
|[[摩耶山]]
 
|[[神戸すまいまちづくり公社]]||[[神戸すまいまちづくり公社摩耶ケーブル線|摩耶ケーブル線]]||摩耶ケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|964m
 
|style="text-align:right;"|547‰
 
|style="text-align:right;"|208‰
 
|style="text-align:right;"|312m
 
|
 
|-
 
|[[五剣山 (高松市の山)|五剣山]]
 
|[[四国ケーブル]]||&nbsp;||[[八栗ケーブル]]
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|684m
 
|style="text-align:right;"|288‰
 
|style="text-align:right;"|181‰
 
|style="text-align:right;"|167m
 
|
 
|-
 
|[[皿倉山]]
 
|[[皿倉登山鉄道]]||[[皿倉山ケーブルカー|帆柱ケーブル線]]||皿倉山ケーブルカー
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|1,191m
 
|style="text-align:right;"|528‰
 
|style="text-align:right;"|206‰
 
|style="text-align:right;"|441m
 
|
 
|-
 
|[[ラクテンチ|別府ラクテンチ]]
 
|[[岡本製作所]]||[[別府ラクテンチケーブル線]]||ラクテンチケーブル
 
|style="text-align:right;"|1,067mm
 
|style="text-align:right;"|253m
 
|style="text-align:right;"|558‰
 
|style="text-align:right;"|480‰
 
|style="text-align:right;"|122m
 
|
 
|}
 
 
 
勾配(‰)の小数点以下は四捨五入
 
 
 
=== 鉄道事業法によらないケーブルカー ===
 
* 一般人が乗車できる機会のあるものうちの主なものに限る
 
* 「リフトカー」や「エレベーター」などと自ら名乗るものは除く
 
{| class="wikitable" style="font-size:70%;"
 
!路線!!所在地!!事業者!!方式!!軌間!!全長!!最大勾配!!最小勾配!!高低差!!備考
 
|-
 
|かのうや旅館||[[伊香保温泉]]||合資会社叶屋旅館||ゴムタイヤ式
 
|style="text-align:right;"|
 
|style="text-align:right;"|37m
 
|style="text-align:right;"|40度<br />(840‰)
 
|style="text-align:right;"|40度<br />(840‰)
 
|style="text-align:right;"|
 
|宿泊者・日帰り入浴利用者が利用可能
 
|-
 
|宮ヶ瀬インクライン||[[宮ヶ瀬ダム]]||(財)宮ヶ瀬ダム周辺振興財団||ゴムタイヤ式
 
|style="text-align:right;"|1,600mm
 
|style="text-align:right;"|216m
 
|style="text-align:right;"|35度<br />(700‰)
 
|style="text-align:right;"|31度<br />(600‰)
 
|style="text-align:right;"|121m
 
|月曜運休・完全複線
 
|-
 
|黒部インクライン||[[黒部川第四発電所]]||[[関西電力]]株式会社||鉄輪式
 
|style="text-align:right;"|2,000mm
 
|style="text-align:right;"|815m
 
|style="text-align:right;"|34度<br />(675‰)
 
|style="text-align:right;"|34度<br />(675‰)
 
|style="text-align:right;"|456m
 
|[[黒部ルート]]見学会に当選すれば乗車可能・無料
 
|-
 
|ホテル祖谷温泉||[[祖谷温泉]]||祖谷渓温泉観光株式会社||ゴムタイヤ式
 
|style="text-align:right;"|
 
|style="text-align:right;"|250m
 
|style="text-align:right;"|42度<br />(900‰)
 
|style="text-align:right;"|42度<br />(900‰)
 
|style="text-align:right;"|170m
 
|宿泊者・日帰り入浴利用者が利用可能
 
|-
 
|ホテルかずら橋||[[新祖谷温泉]]||株式会社谷口兄弟商会||ゴムタイヤ式
 
|style="text-align:right;"|
 
|style="text-align:right;"|
 
|style="text-align:right;"|
 
|style="text-align:right;"|
 
|style="text-align:right;"|
 
|宿泊者・日帰り入浴利用者が利用可能・和風車両
 
|-
 
|馬路村森林鉄道インクライン||[[馬路村]]||馬路森林鉄道を走らす会||ゴムタイヤ式
 
|style="text-align:right;"|
 
|style="text-align:right;"|92m
 
|style="text-align:right;"|34度<br />(675‰)
 
|style="text-align:right;"|34度<br />(675‰)
 
|style="text-align:right;"|50m
 
|夏期を除き週末のみ運行・水力式・ブレーキはリッゲンバッハ式[[ラックレール]]利用
 
|}
 
 
 
=== 廃止されたケーブルカー ===
 
休止・廃止日は最終営業日の翌日。
 
後継会社による場合を含め後に復活したものは除く。
 
 
 
* [[三重交通]] [[三重交通神都線|鋼索線]](旧・朝熊登山鉄道)- 1944年休止(当時神都交通)。1962年廃止。
 
* [[愛宕山鉄道]] [[愛宕山鉄道鋼索線|鋼索線]] - 1944年2月11日廃止。
 
* [[能勢電鉄妙見の森ケーブル|妙見鋼索鉄道]] [[妙見の森リフト|上部線]] - 1944年2月11日廃止。廃線跡は妙見の森リフトに転用。
 
* [[箸蔵登山鉄道]] - 1944年2月11日廃止。廃線跡は[[箸蔵山ロープウェイ]]に転用されたが、1998年のリニューアルでルートが一部変わった。
 
* [[中国稲荷山鋼索鉄道]] - 1944年6月1日廃止。
 
* [[伊香保ケーブル鉄道]] - 1966年7月10日休止、1966年12月19日廃止。
 
* [[赤城登山鉄道]] - 1967年11月5日休止、1968年6月1日廃止。
 
* [[東武鉄道]] [[東武日光鋼索鉄道線|日光鋼索鉄道線]] - 1970年4月1日廃止。
 
* [[なかや旅館]] - 1968年度休止、1971年12月31日廃止。
 
* [[浦島温泉]] - 1976年4月1日廃止。
 
* 兵衛旅館鋼索鉄道(現在の[[兵衛向陽閣]]) - 1980年3月21日廃止。
 
* [[和歌山観光]] - 1980年代に休止<!--(1981年、1983年、1989年説あり)-->。1994年1月25日廃止。
 
* [[近畿日本鉄道]] [[近鉄東信貴鋼索線|東信貴鋼索線]](東信貴ケーブル) - 1983年9月1日廃止。
 
* [[箕面温泉|大阪観光]] [[箕面温泉#箕面鋼索鉄道線(ケーブルカー)|箕面鋼索鉄道]](箕面温泉ケーブルカー) - 1993年4月4日休止。1993年7月30日廃止。
 
* [[屋島登山鉄道]] [[屋島ケーブル]] - 2004年10月16日休止、2005年8月31日廃止。
 
* [[伊豆箱根鉄道]] [[伊豆箱根鉄道駒ヶ岳鋼索線|駒ヶ岳鋼索線]](駒ヶ岳ケーブルカー) - 2005年9月1日廃止。
 
 
 
=== 未成となったケーブルカー ===
 
<!-- 未成となったケーブルカーは(廃止線以上に)知られていないものも多く、また資料が少ないものもあり、事典利用者の利便や計画の実在の確認のため、簡単にご存知の範囲で結構ですから建設予定地などの説明を書き添えてください。-->
 
* [[札幌温泉電気軌道|札幌鋼索鉄道]] - 北海道[[円山 (札幌市)]]1935年却下
 
* 中宮祠電力 - 栃木県 1922年4月免許<ref>[{{NDLDC|2955030/11}} 「鉄道免許状下付」『官報』1922年4月21日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1926年5月起業廃止許可<ref>[{{NDLDC|2956274/11}} 「起業廃止許可」『官報』1926年5月24日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>社長の植竹龍三郎はかわりに日光登山鉄道株式会社を設立した。詳細は[[東武日光鋼索鉄道線#歴史]]
 
* [[金山鋼索鉄道]] - 群馬県新田郡太田町 [[新田金山|金山(かなやま)]]山下-山上間 1927年6月免許<ref>[{{NDLDC|2956602/7}} 「鉄道免許状下付」『官報』1927年6月21日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1929年6月失効<ref>[{{NDLDC|2957195/6}} 「鉄道免許失効」『官報』1929年6月6日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[秩父鉄道]] [[秩父鉄道大滝鋼索線|大滝鋼索線]] - 埼玉県秩父郡大滝村 1927年12月免許<ref>[{{NDLDC|2956743/7}} 「鉄道免許状下付」『官報』年月日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1930年12月失効<ref>[{{NDLDC|2957666/12}} 「鉄道免許失効」『官報』1930年12月26日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[三原山登山鉄道]] - 東京府([[伊豆大島]])1933年12月免許<ref>[{{NDLDC|2958569/8}} 「鉄道免許状下付」『官報』1933年12月26日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1935年7月失効<ref>[{{NDLDC|2959045/8}} 「鉄道免許失効」『官報』1935年7月23日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[道了鋼索鉄道]] - 神奈川県 1928年8月免許(大雄鋼索鉄道)<ref>[{{NDLDC|2956949/26}} 「鉄道免許状下付」『官報』1928年8月11日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1931年11月失効<ref>[{{NDLDC|2957934/5}} 「鉄道免許失効」『官報』1931年11月17日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[金華登山鉄道]] - 岐阜県
 
* [[夢香山鋼索鉄道]] - 石川県
 
* [[柳谷登山鉄道]] - 京都府
 
* [[中国稲荷山鋼索鉄道|稲荷山観光ケーブル]] - 岡山県<!--中国稲荷山ケーブルの復活構想-->
 
* [[眉山登山鉄道]] - 徳島県徳島市 1934年2月免許<ref>[{{NDLDC|2958621/11}} 「鉄道免許状下付」『官報』1934年3月1日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1935年7月失効<ref>[{{NDLDC|2959040/7}} 「鉄道免許失効」『官報』1935年7月17日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[中津峰登山鉄道]] - 徳島県勝浦郡多良村 1933年8月免許<ref>[{{NDLDC|2958452/7}} 「鉄道免許状下付」『官報』1933年8月7日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1935年9月失効<ref>[{{NDLDC|2959092/4}} 「鉄道免許失効」『官報』193年9月16日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[松山城鉄道]] - 愛媛県松山市 1927年12月免許<ref>[{{NDLDC|2956761/13}} 「鉄道免許状下付」『官報』1927年12月28日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1930年9月失効<ref>[{{NDLDC|2957588/7}} 「鉄道免許失効」『官報』1930年9月22日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[高良登山鉄道]] - 福岡県三井郡柳井町 [[高良山]] 山下-山上間 1928年10月免許<ref>[{{NDLDC|2956997/7}} 「鉄道免許状下付」『官報』1928年10月6日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1930年8月失効<ref>[{{NDLDC|2957565/5}} 「鉄道免許失効」『官報』1930年8月26日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[別府ケーブル鉄道]] - 大分県別府市-大分郡八幡村間1926年2月18日免許<ref>[{{NDLDC|2956196/6}} 「鉄道免許状下付」『官報』1926年2月20日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>1928年失効<ref>[{{NDLDC|2956966/5}} 「鉄道免許失効」『官報』1928年8月31日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>本社は東京市赤坂区青山南町。発起人筆頭は半田貢。
 
 
 
== 世界のケーブルカーがある主な街 ==
 
{{Vertical_images_list
 
|幅= 200px
 
|枠幅= 200px
 
| 1=UBC010015.JPG
 
| 2=サンフランシスコ
 
| 3=CH020030.JPG
 
| 4=ローザンヌ
 
| 5=Cars of the Vladivostok funicular.jpg
 
| 6=ウラジオストク
 
}}
 
 
 
日本以外の国では、坂の多い街で路面電車の代わりに導入された例もある。
 
 
 
=== アジア ===
 
* [[中華人民共和国]]
 
** [[香港]] - [[ピークトラム]]
 
**: 車両が平行四辺形状でなく、一般の鉄道車両と同様の形状になっている。
 
** 香港 - [[香港海洋公園]]「オーシャンエクスプレス(Ocean express)」[http://www.oceanpark.com.hk/html/en/park-experience/attraction-show/ocean-express.html]
 
**: 漢字表記は「海洋列車」。ウォーターフロント駅(海濱站)と、サミット駅(高峰站)の2つのテーマエリアを約3分で結ぶ。輸送能力が限界だったケーブルカー(循環式ロープウェイ)の混雑緩和のため、2009年8月に開業。[[潜水艦]]をモチーフにした車両は2両編成。駅以外はトンネルで、車内は走行中、海底をイメージした映像を上映する。
 
* [[マレーシア]]
 
** [[ペナン州]][[ペナン島]] - [[ペナン・ヒル鉄道]]
 
* [[イスラエル]]
 
** [[ハイファ]] - [[カルメリット]]
 
* [[アゼルバイジャン]]
 
** [[バクー]] - [[バクー・フニクラ]]
 
 
 
=== ヨーロッパ ===
 
* [[スイス]]
 
** [[インターラーケン]]
 
** [[ラウターブルンネン]]
 
** [[サンモリッツ]]
 
** [[チューリッヒ]](チューリッヒ工科大学)
 
** [[ツェルマット]](スネガ:地下ケーブルカー)
 
** [[フリブール]](水力式)
 
** [[モントルー]]
 
** [[ルガーノ]](モンテ・ブレ、モンテ・サン・サルヴァトーレ)
 
** [[ルツェルン]]
 
** [[ローザンヌ]](ウーシー:スイス最古)
 
* [[オーストリア]]
 
** [[ザルツブルク]] - [[ライスツーク]]、[[フェストゥングスバーン (ザルツブルク)|フェストゥングスバーン]]
 
**: どちらも[[ホーエンザルツブルク城]]にあるケーブルカーであり、ライスツークは世界最古の鉄道と言われている。
 
** [[インスブルック]] - [[フンガーブルクバーン]]
 
**: 片道の中に、上り坂と下り坂の両方が存在する。この為車両は、台車付きの枠の中に5つの立方体型の客室が吊られる様な構造になっており、傾きに応じて枠は傾くものの、客室部分は常に水平に保たれている。
 
** [[グラーツ]] - [[:en:Schlossbergbahn (Graz)|シュロスベルクバーン]]
 
** [[ハルシュタット (オーストリア)|ハルシュタット]]
 
** [[セアファウス]] - [[ドルフバーン・セアファウス]](地下ケーブルカー)
 
* [[ドイツ]]
 
** [[ネロベルク]](水力式) - [[ネロベルク登山鉄道]]
 
** [[ドレスデン]] - [[ドレスデン鋼索鉄道]]
 
* [[フランス]]
 
** [[パリ]]([[モンマルトル]])
 
**: 丘の上にある[[サクレ・クール寺院]]へ登る階段に沿って設置されている複線交走式のケーブルカー。[[パリ交通公団]] (RATP) の経営であり、地下鉄の1日乗車券・カルネ(回数券)で利用可能。カルネでの利用は使い切りになるので、市バスやメトロへは乗り継げないことに注意。
 
** [[リヨン]]
 
**: 丘の上にあるヴューリヨン(Vieux Lyon 旧リヨン)地区への足として、麓の地下鉄ヴューリヨン駅を始発とするFourvière線とSt.Just線の2路線がある。どちらも単線交走式であるが、Fourvière線は途中駅がなく車両も単車、St.Just線は交換部分に途中駅(Minime駅)があり車両は2両連結と違いがある。始発駅のVieux Lyon駅と、Minime駅以外は山上側駅も含めて全線トンネルの中である。Fourvière線は教会、St.Just線沿線はローマ劇場と観光地へのアクセスの役割もあるが、丘の上への住宅地へのアクセスが主要な目的である。メトロやLRT・市バスの運営会社・TCL(リヨン都市交通会社)が、地下鉄路線網の一部として運営しているため、乗車券も共通であり、地下鉄の切符でそのまま乗り継ぎができる(リヨン市の片道券は、1時間以内ならば乗継可能)。なお、リヨン市北側の丘陵地にも都市ケーブルカーが存在したが、こちらは1970年代後半にラックレール式の地下鉄に変更された(現在のメトロC線)。
 
** [[ラン (フランス)|ラン]]
 
**: 無人運転のケーブルカーがある。[[ポマ2000|POMA]]と呼ばれる、ケーブル駆動方式の[[自動案内軌条式旅客輸送システム|新交通システム]]の一種である。
 
** [[シャモニー]]
 
* [[イタリア]]
 
** [[オルヴィエート]] - [[:it:Funicolare di Orvieto|オルヴィエート鋼索鉄道]]
 
** [[カタンザーロ]] - [[カタンザーロ鋼索線]]
 
** [[カプリ]]
 
** [[コモ]]=[[ブルナーテ]] - [[:it:Funicolare Como-Brunate|コモ=ブルナーテ鋼索鉄道]]
 
** [[ジェノヴァ]] - [[サンタンナ鋼索線]]、[[ゼッカ=リーギ鋼索線]]
 
** [[チェルタルド]]
 
** [[ナポリ]] - [[中央鋼索線]]、[[キアイア鋼索線]]、[[メルジェッリーナ鋼索線]]、[[モンテサント鋼索線]]
 
**: 急傾斜地に市街があるため、日常の交通機関として4本の路線が運用されている。中間駅もあり、全16駅ある。そのうち最大のものは、定員450人3両編成。ラッシュ時には中間駅を通過する直通運転もされている。最も古いものは1889年10月15日開業。最大傾斜は46%。3路線は経路ほとんどが[[トンネル]]よりなる。現在はいずれも中間地点のみ複線のワイヤケーブルによる交走式。
 
** [[ベルガモ]] - [[:it:Funicolare di Bergamo|ベルガモ鋼索線]]
 
** [[メルコリアーノ]]
 
** [[モンドヴィ]]
 
** [[トリエステ]] - 路面電車の急勾配区間で、ケーブルカーが補機として後押しするという珍しい仕組みを採用している。
 
** [[ヴェネツィア]] - [[ヴェネツィア・ピープル・ムーバー]]
 
* [[ポルトガル]]
 
** [[リスボン]]
 
**: 路面式のケーブルカーが3路線存在している。坂が多い町であり、路面電車の支線として建設されている。2路線の車両は車体を水平にしており、麓側の正面は極端に縦に長い馬面になっている(通常のケーブルカーとは異なり、五角形の車体になっている)。路線は複線交走式で、行き違い箇所以外は上下線の線路を若干ずらして線路敷きを共有する[[単複線|ガントレット]]ポイントを採用している。下町の住宅地の中の坂道の路面をレトロなケーブルカーが行き来する風情から、リスボンの観光資源の一つとなっている。なお、リスボンには坂道の移動補助として、有料のエレベーターも存在する。
 
* [[スペイン]]
 
** [[バルセロナ]]
 
**: バルセロナ北部の丘陵地帯は住宅地となっており、ケーブルカーの路線がある。カタルーニャ公営鉄道の近郊線に接続する。
 
** [[ビルバオ]] - [[アルチャンダ・ケーブルカー]]
 
* [[チェコ]]
 
** [[プラハ]]
 
**: 中間駅があるが、交走式ケーブルカーの特性上、片方の車両が中間駅に停車中はもう片方の車両は駅ではない場所に一時停車する。
 
* [[ロシア]]
 
** [[ウラジオストク]]
 
* [[ウクライナ]]
 
** [[キエフ]] - [[キエフ鋼索鉄道]]
 
**: 坂の多い港町であり、海沿いのパリ広場駅からカルメル修道院の間を結ぶ。全線が地下となっている。
 
* [[トルコ]]
 
** [[イスタンブール]] - [[テュネル]]
 
 
 
=== 北アメリカ ===
 
* [[アメリカ合衆国]]
 
** [[サンフランシスコ]] - [[サンフランシスコ市営鉄道]] - [[サンフランシスコ・ケーブルカー]]
 
** [[ロサンゼルス]] - {{仮リンク|エンジェルス・フライト|en|Angels Flight}} ※2016年現在運休中
 
** [[ピッツバーグ]] - インクライン({{仮リンク|デュケイン・インクライン|en|Duquesne Incline}}、{{仮リンク|モノンガヘラ・インクライン|en|Monongahela Incline}})
 
* [[カナダ]]
 
** [[ケベック・シティー]]([[ケベック歴史地区|旧市街]]) - [[フニクレール・デュ・ヴュー=ケベック|フニクレール]]
 
 
 
=== オセアニア ===
 
* [[ニュージーランド]]
 
** [[ウェリントン]]
 
 
 
== ギャラリー ==
 
<Gallery>
 
File:Takao Mountain Railroad-2.jpg|[[高尾登山電鉄|高尾山ケーブルカー]](2008年12月23日撮影)
 
ファイル:Kurobe cable car 01.jpg|[[立山黒部貫光黒部ケーブルカー|黒部ケーブルカー]]
 
ファイル:Tateyama cable car 01.jpg|[[立山黒部貫光立山ケーブルカー|立山ケーブルカー]]
 
ファイル:Kobe maya cablecar03 2816.jpg|[[神戸すまいまちづくり公社摩耶ケーブル線|摩耶ケーブル線]]
 
ファイル:Zuiun.jpg|[[近鉄西信貴鋼索線|西信貴ケーブル]]
 
ファイル:Otokoyama Cable.jpg|[[京阪鋼索線|男山ケーブル]]
 
ファイル:Rokko cablecar02 2816.jpg|[[六甲山観光六甲ケーブル線|六甲ケーブル線]]
 
ファイル:Ushiwaka3.jpg|[[鞍馬山鋼索鉄道|鞍馬寺ケーブル]]
 
File:Amanohashidate Cable Car6.JPG|[[天橋立鋼索鉄道]]天橋立ケーブルカー(2015年9月10日撮影)
 
ファイル:Nankai Koyasan Cable.jpg|[[南海鋼索線|高野山ケーブル]]
 
ファイル:Sakamoto Cable.jpg|[[比叡山鉄道比叡山鉄道線|比叡山坂本ケーブル]]
 
ファイル:Myoken Cable.jpg|[[能勢電鉄妙見の森ケーブル|妙見の森ケーブル]]
 
</Gallery>
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{Reflist|2}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commons|Funicular|ケーブルカー}}
 
{{Commons|Category:Funiculars in Japan|日本のケーブルカー}}
 
* [[スカイレールサービス広島短距離交通瀬野線]]&nbsp;ロープ駆動とリニアモーターを併用した懸垂式[[モノレール]]による小規模交通システム。
 
* [[カーレーター]]
 
* [[斜行エレベーター]]
 
 
 
{{公共交通}}
 
  
 +
{{テンプレート:20180815sk}}
 
{{DEFAULTSORT:けえふるかあ}}
 
{{DEFAULTSORT:けえふるかあ}}
 
[[Category:鋼索式鉄道|*]]
 
[[Category:鋼索式鉄道|*]]
 
[[Category:公共交通]]
 
[[Category:公共交通]]
 
[[Category:登山鉄道]]
 
[[Category:登山鉄道]]

2019/5/1/ (水) 20:17時点における最新版

ケーブルカー

空中や地上のケーブル (索条) を用いて,それに接続された搬器を動かす装置。おもに旅客輸送に使われ,空中索道 (ロープウェー) ,鋼索鉄道などがある。歯軌鉄道 (ラック・レールウェー) は含まない。観光地における開発整備が多く,その眺望から有力な観光ポイントとなっている。



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