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[[ファイル:Talgo III irun 3.jpg|thumb|right|250px|Talgo III]]
 
[[ファイル:RN269-099.JPG|thumb|right|250px|軌間可変仕様タルゴ車両によって運行されるTEE「カタラン・タルゴ」]]
 
  
'''タルゴ'''('''Talgo''' [[スペイン語]]:'''T'''ren '''A'''rticulado '''L'''igero '''G'''oicoechea-'''O'''riolの略称)は、[[スペイン]]で開発された[[一軸台車]][[連接台車|連接]]型[[客車]]およびそれによる[[列車]]の総称であり、これを開発した[[鉄道車両]][[メーカー]]の名称でもある。タルゴの名称は、[[スペイン語]]での関節(連接)列車、軽量の頭文字と、さらに2人の開発者、[[アレハンドロ・ゴイコエチェア]]と{{仮リンク|ホセ・ルイス・オリオール|es|José Luis Oriol}}の名前に由来している。
 
 
== 構造 ==
 
[[ファイル:Talgo 200, Laufwerk.jpg|thumb|right|250px|Talgo VIの一軸独立車輪]]
 
[[ファイル:Talgo Variable Gauge Axle.jpg|thumb|right|250px|軌間可変車軸]]
 
[[ファイル:A1-15v Spurwechselanlage Lérida.jpg|thumb|right|150px|国境駅に設けられているタルゴ車両用の軌間可変装置]]
 
 
1942年に試作車のTalgoIが製造されて以降、現在までに複数の形式が開発されているが、すべて車輪が一軸独立であるという特徴を持つ。左右の車輪をつなぐ車軸が存在せず、車輪の間に通路などを設けるための空間が確保できるため、車高が非常に低くなっている。
 
 
こうしたユニークな特徴を持つTalgoが開発された背景には、スペイン国鉄の抱える独特の問題がある。スペイン国鉄は[[広軌]](1668mm)を採用している<ref>{{Cite book|和書 |author = [[櫻井寛]] |year = 2009 |title = 今すぐ乗りたい!「世界名列車」の旅 |publisher = [[新潮社]] |page = 73 |isbn = 978-4-10-138471-9}}</ref>ため、曲線区間において内側と外側のレール長の差が、[[狭軌]]や[[標準軌]]のそれと比べて大きい。このため、左右の車輪が同じ速度で回転する通常の台車では、曲線通過時に車輪とレールの摩擦が大きくなり車輪が磨耗しやすい。またスペイン国鉄の路線には[[山岳路線]]が多く、必然的に周辺諸国と比較して曲線区間が多く曲線半径も小さい。
 
 
このように、タルゴの本来の開発目的は、左右独立車輪採用による車輪磨耗の軽減と、低重心化による[[曲線]]通過速度向上であり、「[[軌間可変車両|軌間可変]]」機構の装備を目的に開発されたわけではない。
 
 
== 種類 ==
 
Talgoは左右独立車輪を採用しているために、車輪が常にレール方向を向くための[[ステアリング]]機構を必要とする。
 
 
試作車のTalgoIと、TalgoIの実績をもとに1950年に製造され同年7月14日より営業運転開始<ref>交友社『鉄道ファン』1989年5月号(通巻337号)p102</ref>されたTalgoIIではステアリング機構の構造上、一方向にしか高速走行できず、[[機関車]]と客車が固定編成となっており、折り返す際には編成ごと方向転換する必要があったが、1964年のTalgoIII以降は、Zリンクステアリングを採用することにより前後方向とも高速走行可能になり、機関車の付け替え([[機回し]])のみで折り返すことが可能になった。TalgoIII開発時には、同じ低い車高の専用機関車3000T型(のちの353型)も開発された。
 
 
1968年に[[TEE]]「カタランタルゴ」として隣国[[フランス]]との乗り入れに対応した軌間可変仕様のTalgoIII-RD(Rodadura Desplazable)が登場した。これが、タルゴが軌間可変車両の代名詞となった理由である。
 
 
1980年に現行の[[車体傾斜式車両|振り子仕様]]のTalgo-PENDULAR(TalgoIV)が開発され、Talgoシリーズの主流になった。専用機関車として354型が開発されたが、Talgo-PENDULARは専用機以外の機関車でも牽引出来るようになった。以降のTalgoシリーズはTalgo-PENDULARがベースとなっている。
 
 
その後、TalgoV、TalgoVI、TalgoVIIが登場した。
 
 
現在では、両端に専用の機関車を連結し、[[動力集中方式]]の固定編成となった「TALGO350」が[[AVE]]において運行されている。<!--TALGO350は[[マドリード]]~[[バルセロナ]]線の延伸開業の2007年末までに最高速度350km/hで運転する予定。-->
 
 
なお、スペイン以外でも1988年に[[アメリカ合衆国]]([[アムトラック]])、1992年に[[ドイツ]]([[ドイツ鉄道|DB]])、[[2011年]]に[[ウズベキスタン]]([[タシュケント・サマルカンド高速鉄道]])へ輸出されており、[[欧米]]の広い地域でその活躍を見ることが出来る。
 
 
<gallery>
 
ファイル:Bf Perpignan, Talgo RD.jpg|Talgo III-RD
 
ファイル:Talgo Pendular, Endwagen TB4z-10.jpg|Talgo PENDULAR|
 
ファイル:05 063 Bf Córdoba C (alt), Personenendwagen Talgo 200.jpg|Talgo VI
 
ファイル:Talgo-VII_Granada.jpg|Talgo VII
 
ファイル:Talgo 350.jpg|Talgo 350(旧塗装)
 
ファイル:»Virgen de Aranzazu«.jpg|マドリッド・デリシャスにある鉄道博物館に保存されているTalgo II専用機関車と客車
 
ファイル:Interior Talgo III.JPG|Talgo III トゥリスタ(二等車)車内
 
</gallery>
 
 
== 走行区間 ==
 
=== Talgo III ===
 
* タルゴ [[ミゲル・デ・ウナムーノ]](Talgo Miguel de Unamuno): [[バルセロナ・サンツ駅]] - [[Castejón de Ebro]] - [[ビルバオ]] / [[イルン]]([[:en:Irun]]) - [[アンダイエ駅]])(フランス) / [[サラマンカ]]
 
* タルゴ [[コバドンガ]]-[[フィニステレ]](Talgo Covadonga-Finisterre): バルセロナ・サンツ駅 - [[ビーゴ (スペイン)|ビーゴ]] / [[ア・コルーニャ]] / [[ヒホン]]
 
 
=== Talgo III Rodadura Desplazable ===
 
*[[カタルーニャ州|カタラン]]・タルゴ(Catalán Talgo): バルセロナ ([[フランサ駅]]) - [[モンペリエ]]<ref name="corail">フランス国内は「コライユ(Corail)」の種別で運転。なお、かつては、[[スイス]]・[[ジュネーヴ]]の[[コルナヴァン駅]]まで運行されていた。</ref>
 
 
=== Talgo IV ===
 
* [[アルビア (列車)|アルビア]] / [[アルタリア (列車)|アルタリア]]: [[サンタンデール (スペイン)|サンタンデール]] - [[マドリード|マドリード・チャマルティン駅]] - [[アリカンテ]]
 
* Talgo / アルタリア: ア・コルーニャ / ビーゴ - マドリード・チャマルティン駅 - アリカンテ
 
* Talgo: ア・コルーニャ / ビーゴ - マドリード・チャマルティン駅
 
* アルビア/Talgo: マドリード・チャマルティン駅 - ビルバオ
 
* アルビア: マドリード・チャマルティン駅 - サンタンデール
 
* アルタリア: マドリード・チャマルティン駅 - [[アルバセテ]] - [[ムルシア]] - [[カルタヘナ_(スペイン)|カルタヘナ]]
 
 
=== Talgo VI ===
 
[[ファイル:EN11273MilanoCLE.jpg|thumb|right|250px|サルバドール・ダリ号]]
 
[[ファイル:Mare_Nostrum_a_France.jpg|thumb|right|250px|Mare Nostrum号]]
 
* タルゴ [[地中海]](Talgo Mare Nostrum<ref>「Mare Nostrum」は[[ラテン語]]で「我々の海」、つまり地中海の意。古代[[ローマ帝国]]は地中海全域を支配していたため[[ローマ人]]は地中海をこのように呼んでいた。</ref>): [[モンペリエ]] - [[カルタヘナ (スペイン)|カルタヘナ]]<ref name="corail"/>
 
* Talgo : バルセロナ・サンツ駅 - [[ロルカ]]([[:en:Lorca]])
 
* Talgo: [[アトーチャ駅|マドリード・アトーチャ駅]] - [[バダホス]]
 
* [[アルタリア (列車)|アルタリア]] Triana (Altaria Triana): バルセロナ・サンツ駅 - [[カディス]]
 
* アルタリア: マドリード・アトーチャ駅 - カディス / [[ウエルバ]]
 
* [[トレンオテル]] [[アントニオ・マチャード]](Trenhotel Antonio Machado): バルセロナ・サンツ駅 - カディス
 
* トレンオテル ヒブラルファロ(Trenhotel Gibralfaro): バルセロナ・サンツ駅 - [[グラナダ]]/[[マラガ]]
 
* トレンオテル フランシスコ・デ・ゴヤ(Trenhotel Francisco de Goya): マドリード・チャマルティン駅 - [[イルン]] - [[オステルリッツ駅|パリ・オステルリッツ駅]]([[エリプソス]])
 
* トレンオテル ジョアン・ミロ(Trenhotel Joan Miró): バルセロナ・フランサ駅 - パリ・オステルリッツ駅(エリプソス)
 
* トレンオテル [[パブロ・カザルス]](Trenhotel Pau Casals): バルセロナ・フランサ駅 - [[リヨン]] - [[ジュネーヴ]] - [[チューリッヒ中央駅]](エリプソス)
 
* トレンオテル [[サルバドール・ダリ]](Trenhotel Salvador Dalí): バルセロナ・フランサ駅 - [[ミラノ]][[ミラノ中央駅|中央駅]](エリプソス)
 
* トレンオテル ルシタニア(Trenhotel Lusitania): マドリード・チャマルティン駅 - [[リスボン]]サンタアポローニア駅
 
* トレンオテル: マドリード・チャマルティン駅 - ア・コルーニャ / ビーゴ - [[ポンテベドラ]]
 
 
=== Talgo VII ===
 
* アルタリア: [[アリカンテ]] - マドリード・チャマルティン駅
 
* アルタリア Triana: バルセロナ・サンツ駅 - カディス
 
* アルタリア: マドリード・アトーチャ駅 - [[グラナダ]]
 
* アルタリア: マドリード・アトーチャ駅 - [[ログローニョ]]
 
* アルタリア: マドリード・アトーチャ駅 - [[イルン]] / [[アンダイエ駅]]
 
* Talgo: マドリード・チャマルティン駅 - [[アルメリア]]
 
* アルビア: マドリード・チャマルティン駅 - [[ヒホン]]([[レンフェ130系|130系]])
 
 
=== [[レンフェ102系|Talgo 350]] ===
 
* [[AVE]] [[アトーチャ駅|マドリード・アトーチャ駅]] - [[タラゴナ]](Camp de Tarragona)
 
* AVE マドリード・チャマルティン駅 - [[バリャドリッド]]
 
 
=== その他 ===
 
* アメリカ [[アムトラック]]
 
**「[[アムトラック・カスケーズ]]」(Amtrak Cascades)
 
* カザフスタン
 
 
== 参考 ==
 
<references/>
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[レンフェ]]
 
* [[AVE]]
 
* [[超低床電車]]
 
* [[軌間可変電車]]
 
* [[一軸台車]]
 
 
== 外部リンク ==
 
{{commonscat|Talgo}}
 
* [http://www.talgo.com/ タルゴ社公式ホームページ]{{en icon}}{{es icon}}
 
*{{Twitter|talgogroup|Talgo}}{{en icon}}
 
*{{YouTube|user = talgoSpain|Talgo Group}}{{en icon}}{{es icon}}
 
 
{{高速鉄道}}
 
{{AVE}}
 
{{DEFAULTSORT:たるこ}}
 
[[Category:スペインの列車]]
 
[[Category:スペインの鉄道車両]]
 
[[Category:客車]]
 
[[Category:連接式の鉄道車両]]
 
[[Category:鉄道車両メーカー]]
 
[[Category:マドリード証券取引所上場企業]]
 

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