ボマーク (ミサイル)
IM-99 CIM-10 Bomarc | ||
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概要 | ||
用途 | 長距離制空/戦略爆撃機迎撃 | |
初飛行 | 1952年 | |
実戦配備 | 1959年 | |
製造者 | ボーイング | |
諸元 | ||
全長 | 14.2m | |
翼幅 | 5.54m | |
直径 | 0.89m | |
重量 | 7,020kg | |
弾頭 | 1,000kgのTNT(IM-99)若しくは 核出力10ktのW40核弾頭(CIM-10) | |
推進装置 | ||
液体ロケット | 一段目;LR59-AJ-13 二段目;RJ43-MA-3ラムジェットエンジン×2 | |
推力 一段目 | 156kN 二段目 51kN×2 | |
性能 | ||
最大速度 | M2.8 | |
射程 | 約700km | |
実用上昇限度 | 20,000m |
CIM-10 ボマーク(CIM-10 BOMARC)は、アメリカ空軍がソ連の爆撃機を迎撃するために開発した、長距離地対空ミサイルである。
正式名称は F-99、IM-69、IM-99、CIM-10 と多数存在し、導入当初はF-99であった。戦闘機を表す「F」がつけられているのは、配備当時、無人戦闘機として配備されたためで、当時の米空軍はボマークを「最初の無人戦闘機」と喧伝した。
歴史
ボマークの開発は1946年に陸軍航空省における、対大型爆撃機のミサイル研究開発の分野からスタートした。3年後の1949年にボーイング社に長距離地対空ミサイルの開発契約が与えられ、1951年にF-99という名前がつけられた。射距離が長いためカナダのCF-105 アローなど周辺諸国の迎撃戦闘機の開発を中止に追い込むなど、各国に与えた技術的影響も大きかった。
初飛行は翌1952年である。しかし、戦闘機としての分類は不可能と考えたのか、空軍はのちに通常弾頭型をIM-99、核弾頭型をCIM-10と改名した。
性能面
発射は垂直発射台(若しくは発射台を垂直に立てて)から発射させる。まず液体燃料ロケットのブースターによって超音速域まで加速し、十分に加速した時点でラムジェットエンジンに切り替えて飛翔する。SAGEによって中間誘導され、目標まで10NMでミサイル内蔵のAN/DPN-34 レーダーを作動させ、後はアクティブレーダーホーミングで目標に向かう。射程は約400kmとされ、前記した通り周辺諸国の迎撃戦闘機の開発を中止に追い込んだりした。
弾頭は1,000lbのTNT(IM-99)もしくは核出力10ktの核弾頭(CIM-10)を装備する。
アメリカ空軍では1959年-1972年にかけて部隊配備された。カナダ空軍でも運用され、1962年-1972年まで配備されていた。
派生型
後にCIM-10Bという発展型が登場した。これは、一段目のエンジンを固体燃料ロケットにした事で、液体燃料ロケットに必要な発射前の燃料注入が不必要になり、即応性が格段に向上した。また、これによって最高速度がM3、最高実用高度も高度30,000mまで引き上げられた。
また、CQM-10という標的機(デコイ)も登場している。