上越地方

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上越地方のデータ
日本の旗 日本
地方 中部地方北陸地方
甲信越地方
面積 2,165.68 km2
国勢調査 287,026
(2010年10月1日)
推計人口 266,741
(全県比:11.8%)
(2018年4月1日)
人口密度 123.2 人/km2
(2018年4月1日)

上越地方(じょうえつちほう)は、新潟県の南西部を指し、中心都市は上越市。新潟県は地理的に4つの地域に分けられるがその一つである。他の3つは下越地方中越地方佐渡地方

かつての越後国(新潟県本州部分)は、上方京都)に近い方から、上越後(かみえちご)・中越後(なかえちご)・下越後(しもえちご)と呼ばれていた。そのうち、「上越後」を略した「上越」が新潟県南西部の地域名として用いられるようになった。

概要

北を日本海、南を妙高山、東を米山、そして西を親不知飛騨山脈)に挟まれた地方である。北陸自動車道国道8号が幹線として東西をはしり、上信越自動車道国道18号が関東方面へ向けて南北にはしる。現在の上越地方は旧頸城郡に当たるため地元では頸城地方(くびきちほう)ともいう。

地理的には、上越地方の多くの地域は、県庁所在地新潟市よりも、隣県の県庁所在地の長野市富山市が距離は近い。飛騨山脈に面する位置や、戦国時代には浄土真宗上杉氏の地盤であり、江戸時代には北陸道善光寺街道の沿線であった歴史から、妙高山で向かい合う北信地方長野県北部)、親不知で向かい合う富山県との交流が多く、特に北信地方との繋がりは深い。

また、北信地方や中越地方と列んで、妙高高原をはじめスキー場が多い地帯である。

地理

市町村

新潟県庁によると、上越には以下の市町村が含まれる[1]

地形

気候

典型的な日本海側気候で、全国屈指の豪雪地帯でもある。

歴史

古代から平安時代まで

古代日本に統一国家が成立する前には、上越地方は越国に属していた。しかし、ヤマト王権中央集権国家を成立させると、越国とヤマト王権の連合軍が米山以東に支配圏を伸ばし、越国は分割され、上越地方は越後国頸城郡に属した。また、畿内からの入植を示す地名として、春日山がある。

鎌倉時代から江戸時代まで

鎌倉時代になると、親鸞直江津上越市北部)に流刑され、浄土真宗の地盤となった。上越地方から越前地方福井県北部)にかけての日本海側に浄土真宗系の寺院が多いのは、この名残である。

戦国時代には、春日山(上越市中心部)を本拠地とする上杉氏の地盤となったが、戦国末期になると、上杉氏は米沢に移った。

江戸時代の上越地方は、高田藩糸魚川藩の領土となった。また、北陸道善光寺街道も整備され、現在でも、北陸道や善光寺街道の宿場町から発達した都市や村落も多い。

明治維新以後

明治維新を迎えると、上越地方は高田県となったが、後に柏崎県に編入され、1873年6月10日には新潟県に編入された。

元より豪雪地帯である上越地方に、1911年、オーストリアの将校レルヒ少佐から、日本に初めてスキーが紹介された。

第二次大戦後になると、経済変動の二次的波及を受ける地域となっている。高度経済成長期には日本海側でも有数の臨海工業地域も整備されており、モータリゼーションが進展した現在では、日本海側でも有数のロードサイドショップ密集地となっている。

地域

広域生活圏

広域生活圏 地図 (PDF)

県庁によって、上越地方には3つの広域生活圏(広域市町村圏)が設定されている。広域生活圏では、平成の大合併によって各々の圏内で合併がなされ、「圏内一市」となった。以下に2007年3月1日の推計人口とともに記載する[1]

範囲の揺らぎ

新潟県の各地域は境界が明確に定められておらず、中越地方との境界付近はどちらの地域に属するか一定しない漸移地域であり、以下のような例外もある。

  • 2005年4月1日に市町村合併によって十日町市となった旧東頸城郡松代町と旧松之山町も基本的には上越地方であった。これらの地域は合併以前から中越地方の十日町市と生活圏が重なっていたため、上越地方と中越地方のどちらに属するかの判断が難しい地域であった。合併後の十日町市は、新設とはいえども中心都市が中越地方の旧十日町市であるため、行政文書等では基本的に中越地方とされることが多くなったが、民間等では市境に関わらず上越地方とされることも多く、これらの地域がどちらの地方に属するかの判断がより難しくなっている。
  • 中越地方の柏崎刈羽地域柏崎市長岡市小国地域(旧小国町)、刈羽郡刈羽村)は、官民ともに上越地方に含まれる場合がある。また上述の旧松代町、松之山町の地域も、市町村合併後は基本的中越地方に属することとなったといえども、上越地方とされる場合も多い。1977年まで柏崎刈羽地域、十日町市、中魚沼郡は気象予報区において上越地方の前身となる高田気象観測所管内に含まれていた。

なお、自動車のナンバープレートは全域にわたって長岡ナンバー(国土交通省北陸信越運輸局長岡自動車検査登録事務所)である。

都市圏

都市雇用圏(10% 通勤圏)の変遷
  • 金本良嗣・徳岡一幸によって提案された都市圏。細かい定義等は都市雇用圏に則する。一般的な都市圏の定義については都市圏を参照のこと。
  • 10% 通勤圏に入っていない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。
自治体
(1980年)
1980年 1990年 1995年 2000年 2005年 2010年 自治体
(現在)
大島村 - - - 上越 都市圏
244810人
上越 都市圏
245913人
上越 都市圏
239356人
上越市
安塚町 - 上越 都市圏
243227人
上越 都市圏
242883人
吉川町 -
柿崎町 上越 都市圏
227947人
上越市
浦川原村
牧村
大潟町
頸城村
板倉町
清里村
三和村
名立町
中郷村
新井市 妙高市
妙高村 -
妙高高原町 - - - -
糸魚川市 糸魚川 都市圏
61488人
糸魚川 都市圏
56798人
糸魚川 都市圏
54780人
糸魚川 都市圏
53021人
糸魚川 都市圏
49844人
糸魚川 都市圏
47702人
糸魚川市
能生町
青海町

交通

日本海沿岸同士のみならず、近畿東北甲信東海関東の各地を結ぶ日本海側の拠点地域としても、上越地方は重要な位置を占めている。

鉄道

JR東日本JR西日本えちごトキめき鉄道北越急行の路線がある。

JR西日本


道路


脚注

関連項目