光学的深さ(こうがくてきふかさ)とは、光学において透明さを表す指標となる量である。ギリシャ文字 τ で表される。
光が物体中を単位距離進むごとに強さ(放射発散度)が t 倍になるとする(通常は光が吸収されるので t < 1 である)。距離 x 進むと元の tx 倍の強さとなる。つまり、物体表面から距離 x だけ進んだ位置での透過率 T は:
- T = tx
である。これは吸収係数 α = -loge t を用いて:
- T = e-αx
と表される[1]。
この αx を、位置 x における光学的深さ τ と呼び、
特に物体全体を透過して測った光学的深さを、その物体の光学的厚さと呼ぶ[1]。
出典
- ↑ 1.0 1.1 Smith, Warren J. (2000). Modern Optical Engineering: The Design of Optical Systems, 3rd, McGraw-Hill. ISBN 978-0071363600.