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'''列車愛称'''(れっしゃあいしょう)とは、[[列車]]に付けられる[[愛称]]のことである。似たものに[[鉄道の車両愛称|車両愛称]]があるが、車両愛称が[[鉄道車両]]そのものやそのグループ(形式)を象徴する物として付けられるのに対し、列車愛称はあくまで列車([[国土交通省]]の[[鉄道に関する技術上の基準を定める省令]]では「停車場外の線路を運転させる目的で組成された車両」のこと。運行されるに当たっての呼称といえる)につけられるところが異なる。
 
 
 
類似のものとして、座席指定などの[[高速バス]]などのバスにも、列車と同様の愛称名が付けられることがある。本項では[[#バスの愛称|バスの愛称]]についても一部記述する。
 
 
 
== 列車愛称の意義 ==
 
列車愛称が付けられる理由はさまざまであるが、大体以下のように集約できる。
 
# 個々列車の識別(主に旅客案内面や運転業務面で)
 
# [[座席指定券]]販売における便宜(1. の意味合いもある)
 
# 列車の周知徹底
 
# 列車の宣伝
 
 
 
== 列車愛称の由来 ==
 
日本における列車愛称の由来はさまざまであるが、大体下記のように分類できる。沿線にちなんだものが用いられるのが主流である。
 
: ※「」内は現存する愛称名、『』内は過去にあった愛称名。
 
* [[鳥類]]や鳥に関する名前:「[[つばめ (列車)|つばめ]]」・「[[はやぶさ (列車)|はやぶさ]]」・「[[とき (列車)|とき]]」・「[[かもめ (列車)|かもめ]]」・「[[しらさぎ (列車)|しらさぎ]]」・『[[サンダーバード (列車)|雷鳥]]』・「[[こうのとり (列車)|こうのとり]]」・「[[つばさ (列車)|つばさ]]」・『[[東北本線優等列車沿革|はくつる]]』など。かつて、特急列車の愛称は鳥類又は日本を象徴するもの(「[[さくら (列車)|さくら]]」・『[[富士 (列車)|富士]]』・『[[へいわ (列車)|へいわ]]』など)に限られていた時代があった。このためか、鳥類を用いた愛称名は過去に使われていたものを含め多数ある。
 
* 鳥類を除く[[動物]]の名前‐『[[かもしか (列車)|かもしか]]』・「[[スーパーはくと|はくと]]」など。例は少ない。
 
* [[植物]]の名前:「[[さくら (新幹線)|さくら]]」・『[[あやめ (列車)|あやめ]]』・『[[はまなす (列車)|はまなす]]』・「[[いなほ (列車)|いなほ]]」など。例は多数あり。
 
* [[人間|人]]の名前:「[[かいおう (列車)|かいおう]]」・「[[こまち (列車)|こまち]]」・[[肥薩線#運行形態|「いさぶろう」・「しんぺい」]]・「[[みすゞ潮彩]]」。JRで人名に由来する愛称名は、1999年から2003年の間運行された[[大村線]]特急『[[シーサイドライナー (列車)|シーボルト]]』を含め、2012年時点ではこの6例のみ。このうち命名時に存命中の人物の名をつけたのは「かいおう」のみである。なお、実際には[[河童]]とされるため人名とは言い難いが「[[肥薩線|九千坊]]」を含めると7例となる。また、臨時列車であるが、「[[きらめき (列車)|きらめき]]」が[[中津駅 (大分県)|中津駅]] - [[博多駅]]で運行されるときは[[黒田孝高|黒田官兵衛]]にちなんだ「官兵衛きらめき」として運転。旧国鉄時代には、人名に由来する愛称名は存在しなかった。<!--尚、「あさしお」「あけぼの」等は抽象的な自然現象に依る命名。「きりしま」は山の名前による命名。四股名は「かいおう」のみである。-->
 
* [[神話]]などから:「[[カムイ (列車)|カムイ]]」・「[[やくも (列車)|やくも]]」・「[[海幸山幸 (列車)|海幸山幸]]」・「[[スーパーはくと]]」・『[[まつかぜ (列車)|くにびき]]』など。少数。
 
* 物語・文学から:「[[踊り子 (列車)|踊り子]]」([[伊豆の踊子]])・「[[指宿のたまて箱]]」([[浦島太郎]])。こちらも少数。
 
* 地名
 
** [[山]]の名前:「[[あさま]]」・「[[つるぎ (列車)|つるぎ]]」・「[[たにがわ (列車)|たにがわ]]」・『[[富士 (列車)|富士]]』・「[[あかぎ (列車)|あかぎ]]」・「[[踊り子 (列車)|あまぎ]]」・「[[いしづち (列車)|いしづち]]」・「[[きりしま (列車)|きりしま]]」など。例は多い。
 
** [[海]]関連の名前:『[[日本海 (列車)|日本海]]』・「[[あしずり (列車)|あしずり]]」・「[[さざなみ (列車)|さざなみ]]」・「[[はまかぜ (列車)|はまかぜ]]」・「[[有明 (列車)|有明]]」など。多数あり。
 
** [[川]]の名前:「[[ふじかわ (列車)|ふじかわ]]」・「[[くまがわ (列車)|くまがわ]]」・「[[あずさ (列車)|あずさ]]」・「[[ホリデー快速]]あきがわ」など。多数あり。
 
** [[湖]]の名前:『[[ホリデー快速富士山|かわぐち]]』・『[[こまち (列車)|たざわ]]』・『[[只見線|いなわしろ]]』など。比較的少数。
 
** [[島]]の名前:「[[おき (列車)|おき]]」・『[[利尻 (列車)|利尻]]』・『[[山陽本線優等列車沿革|やしろ]]』など。比較的少数。
 
** 景勝地・[[史跡]]・[[旧跡]]・[[公園]]名など‐「[[はしだて (列車)|はしだて]]」・「[[なすの (列車)|なすの]]」(山の意味合いもある)・『[[かすが (列車)|かすが]]』・『[[はしだて (列車)|大社]]』・『[[おおぞら (列車)|ぬさまい]]』([[釧路市]]の[[幣舞橋]]から)・『[[やまびこ (列車)|あおば]]』([[青葉山]]に位置する[[仙台城]]から)・『[[ちくま (列車)|くろよん]]』([[黒部ダム|黒部川第四発電所]]の通称)など。
 
** [[都道府県]]名:「[[みえ (列車)|みえ]]」・[[おはようとちぎ・ホームタウンとちぎ|『おはようとちぎ』・『ホームタウンとちぎ』]]・「[[とっとりライナー]]」・『[[あおもり (列車)|あおもり]]』・『[[いわて (列車)|いわて]]』など。比較的新しい愛称傾向。
 
** [[都市]]名:「[[まいづる (列車)|まいづる]]」・『[[なは (列車)|なは]]』など。比較的新しい愛称傾向。
 
** 著名な[[テーマパーク|観光施設]]:「[[ハウステンボス (列車)|ハウステンボス]]」(後述の「列車の目的」ともいえる)
 
** 地域名:『[[きたぐに (列車)|きたぐに]]』・『[[ちくま (列車)|ちくま]]』([[信濃川|川の名]]でもあるが、列車名の由来は地域名)『[[北陸 (列車)|北陸]]』・『[[東海 (列車)|東海]]』など。急行列車の愛称名には地域名や景勝地名をつけたものが多かった。
 
** [[令制国]]名([[旧国名]]):「[[ひだ (列車)|ひだ]]」・「[[しなの (列車)|しなの]]」・「[[ひたち (列車)|ひたち]]」・「[[つがる (列車)|つがる]]」<ref>地域名で正式な令制国名ではない。ただし日本書紀にも記載がある歴史を有する。また明治後の一時期、陸奥国の異称に用いられたことがある。</ref>・『[[あいづ]]』<ref>正式には令制国名ではなく郡名。ただし、古事記にも記載がある歴史を有する。</ref>など。『[[紀伊 (列車)|紀伊]]』、『[[南紀 (列車)|紀州]]』、『[[きのくに (列車)|きのくに]]』のように異称別称含め全部が、それも同時期に別個の列車愛称となった例もある。
 
** 都市名・地域名・令制国名などの合成:『[[北越 (列車)|北越]]』・『[[しらさぎ (列車)|加越]]』・「[[かいじ (列車)|はまかいじ]]」など。
 
* [[空]]・[[天体]]名:「[[おおぞら (列車)|おおぞら]]」・『[[北斗星 (列車)|北斗星]]』・「[[カシオペア (列車)|カシオペア]]」・『[[彗星 (列車)|彗星]]』・『[[銀河 (列車)|銀河]]』など。天体名は性格上、古くから[[夜行列車]]に多く使われている。ただし、「[[北斗 (列車)|北斗]]」・「[[にちりん (列車)|にちりん]]」・『[[ひので (列車)|ひので]]』など例外もある。
 
* 物体・[[現象]]名:「[[ひかり (列車)|ひかり]]」・「[[こだま (列車)|こだま]]」・「[[やまびこ (列車)|やまびこ]]」・「[[南風 (列車)|南風]]」など。
 
* 列車の目的を示したもの:「[[成田エクスプレス]]」・「[[湘南ライナー]]」など(後者は広域地名ともいえる)。
 
* 願望などから:「[[のぞみ (列車)|のぞみ]]」・「[[きらめき (列車)|きらめき]]」・「[[はるか (列車)|はるか]]」・『[[あかつき (列車)|あかつき]]』・『[[きぼう (列車)|きぼう]]』・『[[へいわ]]』など。
 
* 新型車での運行を表す:「[[おおぞら (列車)|スーパーおおぞら]]」・『[[さざなみ (列車)|ビューさざなみ]]』など。元来からの愛称に「スーパー」などの冠詞を付ける場合が多い。
 
** 近年では[[鉄道車両|車両]]の更新が進んだこともあり、冠詞を外して愛称を回帰・統一させるケースも多い。[[わかしお (列車)|『ビューわかしお』→「わかしお」]]・[[くろしお (列車)|『スーパーくろしお』・『オーシャンアロー』→「くろしお」]]・[[ひたち (列車)|『スーパーひたち』・『フレッシュひたち』→「ひたち」・「ときわ」]]など。
 
*** 逆に[[サンダーバード (列車)|『雷鳥』→「サンダーバード」]]のように新しい愛称へ移行させるパターンもある。
 
* 使用車両の愛称:「[[ソニック]]」など
 
 
 
=== 選定に際して ===
 
基本的には、運行会社の裁量に任せられることから関係者以外では伺い知ることが出来ない。しかし、[[日本国有鉄道|旧国鉄]]が命名した列車名では「かつて国鉄では列車名の命名には鉄道管理局を2局以上跨って走行する列車と基本的に支社・管理局内のみの走行する列車とで、命名基準・命名者が決められていた。但し規定は存在しないが暗黙の決めごとであった。」とされ、1.読み易く発音し易い事、2.文字にして書き易く短くて簡単な事、3.覚え易く他の愛称と紛らわしくない事の三点に留意する事としていた。ただし、[[新幹線]]では日本の代表的な名称・交通の王者を象徴する斬新な物を、[[特別急行列車]]では[[鳥]]や[[花]]ないしは自然現象に由来するもの、[[夜行列車]]・[[寝台列車]]では[[天体]]に依拠するもの、[[急行列車]]では運転区間に関係する有名な山・川・海・地名・史跡や地方の特色ある自然現象が用いられ、おおむね[[東京]]から見て下り方向の目的地に関連した物があてがわれる事例が多かった。この点については、[[#日本の沿革|下記]]も参照されたい。
 
 
 
[[私鉄]]の場合、沿線の代表する景観などや主に下り方向の目的地に関連した物が使用される。
 
 
 
列車の新設に際して一般公募で名称を募集する事例があるが、この場合必ずしも得票数が1位の候補が採用されるわけではない。たとえば、『[[北斗星_(列車)|北斗星]]』の公募第1位は『北海』であったとされる。東海道新幹線の列車愛称も「ひかり」は1位であったが、「こだま」は10位であった。東北新幹線開通以前に常磐線を経由して上野と青森を結んでいた特急に使用されていた『みちのく』は、同新幹線開業及びその延伸前に何度か行われた愛称公募で常に得票数第1位になっているが、2016年現在使用されていない。
 
 
 
なお、一般公募で高い応募数を得ながら採用されない愛称として『いなづま』という名前がある。東海道本線特急に使われていた『ひびき』は[[東海道新幹線]]の第三の愛称候補に挙げられることもあったが、後に[[騒音]]・[[振動]]問題が取りざたされるようになってからは沙汰やみとなり、東海道線夜行急行に使われていた『すばる』は[[富士重工業|特定ブランドのイメージ]]が一般に定着するようになってからは使われていない。また、[[雪]]に関連する名前も応募者の多くが豪雪地帯に暮らす人々のつらさが理解出来ないと解釈され運行地域での理解が得られないため、あまり採用されないとされるが、定期列車として「[[しらゆき (列車)|しらゆき]]」・『[[とき (列車)|ゆきぐに]]』という事例があり、またいわゆる[[スキー]][[臨時列車]]では、『[[水上 (列車)|新雪]]』・『[[あさま|信州銀嶺]]』や『[[シュプール号|シュプール]]』など広く採用された。
 
 
 
「[[はやて (列車)|はやて]]」も「はやて(疾風)」が農作物に被害をもたらす[[やませ|風]]や[[疫病]]の異名でもあるためといわれこの例に近かったが、[[2002年]]の[[東北新幹線]][[八戸駅|八戸]]延伸に際して[[東京駅]] - 八戸駅間直通列車の名称で使用されることとなった。
 
 
 
また、著名の場所・物であるにもかかわらず、語呂・語感が悪いなどの理由で採用されなかった愛称も存在するといわれる。<!--事例明示を避けるための言い回し。こうしないと延々と訳の分からないものが挙がってくるおそれがあるため。-->
 
 
 
出典:「日本国鉄の列車の名前は歴代すべて大和言葉でつけられてきた」(阿川弘之/作家)
 
 
 
=== 列車愛称の重複・復活 ===
 
逆に[[#列車愛称の由来|列車愛称の由来]]によっては複数の地域で用いられる事例もある。たとえば、「[[くろしお_(列車)|くろしお]]」は[[紀勢本線]]特急列車の愛称として固定する以前は[[くろしお_(列車)#列車名について|こちら]]を見れば判るように[[四国]]・[[房総半島]]・紀勢本線の3箇所で用いられたとされる。
 
 
 
しかし、[[#戦後の展開|後述]]するが[[1968年]]実施の[[ヨンサントオ|国鉄ダイヤ改正]]により、[[座席指定席]]管理[[システム]]である[[マルス_(システム)|マルスシステム]]の拡充の障害となることからこういった事例は解消された。
 
 
 
:ただし、由来の事由は異なるが「[[あさぎり (列車)|あさぎり]]」は[[御殿場線]]直通[[小田急ロマンスカー|小田急連絡急行]]と[[日田彦山線]][[急行列車]]とで長らく使用されていた事例があった。これは後者に座席指定席が設定されておらずマルスシステム運営上何ら阻害要因にならなかったのと、前者の走行域が関東 - 東海地区、後者のそれが九州島内と離れており、旅客の案内上特に不都合を生じることもなく、利用者を混乱させる可能性もまずないと考えられたためと思われる。
 
 
 
また、「[[しおかぜ_(列車)|しおかぜ]]」や『[[いそかぜ (列車)|いそかぜ]]』の様に当初は海水浴臨時列車として使用され、定期列車の初例として[[山陽本線優等列車沿革|山陽本線特急列車]]から前者は[[予讃線|予讃(本)線]]特急列車→瀬戸大橋線直通予讃線エル特急、後者は[[いそかぜ_(列車)|山陰対九州連絡特急列車]]となった事例もある。
 
 
 
JR化以降でこの事例は「[[きらめき (列車)|きらめき]]」が著名である。この列車の場合、当初は[[しらさぎ (列車)|米原駅 - 金沢駅間特急列車]]として使用されたが、同列車が廃止された後[[鹿児島本線]][[門司港駅]]・[[小倉駅 (福岡県)|小倉駅]] - [[博多駅]]間を運行した[[ホームライナー]]などを格上げ統合したいわゆる通勤特急列車群の愛称で使用している。
 
 
 
また、公募による列車愛称選定の結果として全く運行路線区にゆかりがないものの、著名であった列車名が復活する形になる場合もある。この例での近例として「[[白鳥_(列車)|白鳥]]」が[[津軽海峡線]]直通[[スーパー白鳥|新幹線接続特急列車の愛称]]となった例がある。この場合、以前著名な列車としては、[[日本海縦貫線]]特急列車であり、この列車の場合では運行区間で重複する部分が[[新青森駅]]〜[[青森駅]]のみとなる。また。九州方面の寝台特急列車で使用されていた「[[はやぶさ (列車)|はやぶさ]]」が東北新幹線[[新青森駅]]乗り入れ時の[[新幹線E5系電車|E5系車両]]使用の[[はやぶさ (新幹線)|最速達列車の愛称]]として復活した。
 
 
 
=== 非公式の愛称 ===
 
列車に付けられる愛称の中には[[鉄道事業者]]が公式に定めたものではなく、利用者や[[鉄道ファン]]の間で非公式に付けられたものが定着したものもある。たとえば、現在でこそ「[[ムーンライトながら]]」という正式な愛称があるものの、以前は特に愛称がつけられていなかった[[東海道本線]]東京駅 - [[大垣駅]]間で運行する夜行[[普通列車]]は、“'''大垣夜行'''”と呼ばれていた。国鉄では[[座席指定席|指定席]]車両を連結したもの以外で定期の普通列車・[[快速列車]]に愛称を付けることはまれであったため、利用者が列車を指す際に便宜上用いたものが根付いたと見られている。同じように[[紀勢本線]]のそれは“'''太公望列車・新宮夜行'''”、[[中央本線]]のそれは“'''山男列車'''・'''山岳夜行'''・'''[[上諏訪駅|上諏訪]]夜行'''<ref>ダイヤ改正により運転区間の変化があることから愛称も「上諏訪夜行」「松本夜行」などと変化がある。</ref>”などと呼ばれていた。
 
 
 
また国鉄本社が正式に認めた愛称のほかに支局が独自に愛称を付けたものの当局側で認められなかったため、改称を余儀なくされた例もある。たとえば、広島[[鉄道管理局]]では東京駅 - [[広島駅]]間を運行する急行列車に一時“'''ひばり'''”の愛称を公募で付けていたが、前述のように鳥類の愛称は特急列車に付けるのが原則となっていたため後に「[[あさかぜ (列車)|安芸]]」と改称させられた。
 
 
 
近い例として、大阪鉄道管理局が東京駅 - [[大阪駅]]間を運行する夜行急行列車のうち1往復に「'''流星'''」の愛称を与えたが、これは後に「[[東海道本線優等列車沿革|彗星]]」が正式な名称となっている。ただし列車番号による解釈の相違により意見が異なり、同時に大阪鉄道管理局が与えた「[[東海道本線優等列車沿革|明星]]」がこれにあたるともされている。
 
 
 
=== 貨物列車の愛称 ===
 
列車愛称は主に旅客列車に対して付けられるが、貨物列車にも存在する。
 
* 貨物列車に列車愛称が付与された最初の例は[[1959年]] (昭和34年) 11月に運転を開始した[[コンテナ]]貨物列車『[[たから (列車)|たから]]』([[汐留駅 (国鉄)|汐留駅]] - [[梅田駅]]間) である。『たから』の愛称は顧客(流通事業者)への鉄道貨物輸送のイメージアップのために採用され、最後尾の[[車掌車]]には電照式のテールマークが取り付けられた。その後、コンテナ取扱列車の運転拡大に伴い『西たから』(梅田駅 - [[吉塚駅]]間)や『ほっかい』([[隅田川駅]] - [[東札幌駅 (国鉄)|東札幌駅]]間)、『こがね』(隅田川駅 - [[万代駅]]間) 等の愛称が登場<ref>後に[[東北新幹線]]の列車愛称となる「はやて」はこの時梅田駅 - [[広島駅]]・[[福岡港駅]]間の列車名として採用されている。</ref> 、更に[[鮮魚貨物列車]]として『とびうお』([[幡生駅]] - [[東京市場駅]]間)、『ぎんりん』([[博多港駅]] - [[大阪市場駅]]間)等も登場した。
 
* その後、コンテナ取扱列車の増加や鮮魚貨物列車の全廃などがあり、貨物列車への愛称付与は途絶えていたが、[[1982年11月15日国鉄ダイヤ改正]]に伴い、事業者向けへの営業上の観点から高速貨物・拠点間直行貨物列車に愛称付与を再開する事となり、事業者から列車愛称を公募した。この時『たから』『こがね』等が復活した他、かつて特急・急行の愛称だった『いしかり』『みやぎの』『玄海』、旧国名・地名由来の『仙台』『駿河』『坂東』『南九州』や『ノースライナー』『神戸ライナー』等の「〇〇ライナー」、地方色を反映した『丹頂』『おばこ』『しゃちほこ』などが登場した。
 
 
 
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== 日本における沿革 ==
 
日本における列車愛称は、[[戦前]]の[[1929年]](昭和4年)9月に[[日本国有鉄道|鉄道省]]が公募の結果に基き、[[東京駅]] - [[下関駅]]間を運行する[[特別急行列車|特急列車]]2往復にそれぞれ「'''[[富士 (列車)|富士(ふじ)]]'''」・「'''[[さくら (列車)|櫻(さくら)]]'''」という愛称を与えたことが始まりとされる。[[戦中]]は一時中断したが、国鉄においては[[戦後]]の[[1949年]](昭和24年)に特急・急行・準急それぞれで「'''[[特別急行列車#太平洋戦争後の復活とその後の展開|へいわ]]'''」・「'''[[銀河 (列車)|銀河]]'''」・「'''[[踊り子 (列車)#終戦直後の湘南準急「いでゆ」・「いこい」|いでゆ]]'''」といった列車愛称を復活させ、その後国鉄・[[私鉄]]ともに日本全国へ広まっていった。
 
 
 
=== 戦前期における展開 ===
 
* [[1929年]](昭和4年)9月:[[昭和金融恐慌]]など[[関東大震災]]以来の不況が続き、利用客が減少していた鉄道に活況をもたらそうと、[[日本国有鉄道|鉄道省]]は当時[[欧米]]で広まっていた「'''列車愛称'''」を日本の列車にもつけて親しみを持ってもらおうと考えた。その結果、当時日本で[[東京駅]] - [[下関駅]]間の2往復(1・2列車と3・4列車)しか存在せず、文字どおり「'''特別'''」な存在であった「'''[[特別急行列車]]'''」(特急列車)に、一般公募によって愛称をつけることになった。
 
:* 公募には19,902票がよせられ、1位の「富士(ふじ)」が1,007票、2位の「燕(つばめ)」が882票、3位の「櫻(さくら)」が834票の順であった(以後10位まで、「旭(あさひ)」、「隼(はやぶさ)」、「鳩(はと)」、「大和(やまと)」、「鴎(かもめ)」、「千鳥(ちどり)」、「疾風(はやて)」と続く)。そして[[一等車]]と[[二等車]]のみで編成され、当時「日本一の豪華列車」であった1・2列車に1位の「'''[[富士 (列車)|富士(ふじ)]]'''」、[[普通車 (鉄道車両)|三等車]]のみで編成され、どちらかといえば「大衆向け」と言うべき3・4列車に3位の「'''[[さくら (列車)|櫻(さくら)]]'''」の愛称を与えた。なお2位の「'''[[つばめ (列車)|燕(つばめ)]]'''」は、翌[[1930年]](昭和5年)10月に運行を開始し、「[[超特急]]」とよばれる程の高速運転を行ったことで有名となった特急列車の名称に採用された。また3 - 10位の愛称についても、その後日本支配下の[[朝鮮半島]]・[[中国大陸]]において運行された列車や、戦前から戦後に日本で設定された列車の名前にすべて採用された。なお投票の中には、「弥次喜多」・「気早の江戸っ子」といった奇をてらったものもあった。
 
:* 以後、戦前の国鉄が優等列車につけた愛称は[[1937年]](昭和12年)7月に運転を開始した特急「'''[[かもめ (列車)|&#40407;(かもめ)]]'''」のみにとどまり、[[急行列車]]には愛称の付けられることなく終戦を迎えるが、[[臨時列車|臨時]]の[[快速列車|準急行・快速度列車]]を含む[[普通列車]]では地方局が宣伝のために独自に命名したものがある。以下に事例を述べる。<ref>「水郷めぐり」以外は1934年(昭和9年)夏季発行の東京鉄道局パンフレット「暑熱を越えて」による。</ref>
 
:** [[湘南]]・[[江ノ島]]向け([[藤沢駅|藤沢]]行き)の[[海水浴]]客用の列車には「'''かもめ'''」。
 
:** 千葉地区(現在の[[内房線]]・[[外房線]]など)の[[海水浴]]客用の列車には「'''[[さざなみ (列車)|漣(さざなみ)]]'''」・「'''[[わかしお (列車)|潮(うしお)]]'''」
 
:** [[成田線]]の水郷観光用の「'''[[あやめ (列車)|水郷めぐり]]'''」
 
:** [[中央本線]]の[[登山]]客・[[観光]]客用の列車に[[あずさ (列車)|「'''高嶺(たかね)'''」・「'''アルプス'''」]]
 
:** [[信越本線]]の避暑客用の列車に[[あさま|「'''高原列車'''」・「'''涼風(すずかぜ)'''」]]
 
:* また私鉄では、[[大阪電気軌道|大阪電気軌道・参宮急行電鉄]](大軌・参急、いずれも現在の[[近畿日本鉄道]]・近鉄の前身)の[[伊勢神宮]]参拝客用の列車に[[近鉄特急#参宮急行電鉄|「'''いすず'''」・「'''神風'''」]]、[[京阪電気鉄道]](京阪)の[[琵琶湖]]観光客用の列車に「'''[[京阪60形電車|びわこ]]'''」、[[名古屋鉄道|愛知電気鉄道]](愛電、現在の[[名古屋鉄道]]・名鉄の前身の一つ)の都市間特急列車に「'''[[愛知電気鉄道デハ3300形電車|あさひ]]'''」などといった愛称が、いずれも昭和前期に付けられていたといわれる。なかには、[[阪和電気鉄道]](阪和、現在の[[西日本旅客鉄道|JR西日本]][[阪和線]]を当時運営していた私鉄)・[[南海電気鉄道|南海鉄道]](南海、現在の[[南海電気鉄道]])の両者から国鉄紀勢西線(現在の[[紀勢本線]])に直通する[[温泉]]客用の列車に付けられた「'''[[黒潮号]]'''」という、国鉄・私鉄をまたぐ愛称も存在した。
 
:* さらに、当時日本の領土であった[[朝鮮]]や、日本の[[傀儡政権]]だったと言われる[[満州国]](日本本土を「[[内地]]」というのに対し、これらの地域は「[[外地]]」とよばれた)の[[南満州鉄道]]を走る列車にも、「'''[[あかつき (列車)|あかつき]]'''」・「'''[[ひかり (列車)|ひかり]]'''」・「'''[[のぞみ (列車)|のぞみ]]'''」・[[華北交通#優等列車|「'''大陸'''」・「'''興亜'''」]]・「'''[[朝日#あさひ|あさひ]]'''」<!--「あさひ (列車)」は「朝日」へのリダイレクト-->・「'''[[あじあ号|あじあ]]'''」・「'''[[つばめ (列車)#1932 - 1945年 南満州鉄道急行「はと」|はと]]'''」といった[[日本語]]による愛称が付けられていた。これには、日本人支配を現地人に植え付ける目的もあったとされる。[[日中戦争]]によって[[南京市|南京]]・[[上海市|上海]]といった地域も日本軍が占領すると、それら地域の鉄道を運営した日本の国策会社である[[華中鉄道]]では、南京 - 上海間に急行列車を走らせ、それに「'''天馬'''」・「'''飛龍'''」といった愛称をつけた。
 
* [[1944年]](昭和19年)4月:「富士」を最後に特急列車が全廃、他の愛称列車もこのころまでには戦況の悪化で全廃され、内地での列車愛称は消滅した。
 
* [[1945年]](昭和20年)8月:「ひかり」・「興亜」を最後に、外地での列車愛称も敗戦によって消滅。
 
 
 
=== 戦後の展開 ===
 
* [[1949年]](昭和24年)6月:[[公共企業体]][[日本国有鉄道]]発足。
 
* 1949年(昭和24年)9月:戦後の混乱も次第に落ち着いてきたこの時、特急列車を東京駅 - [[大阪駅]]間で1往復復活させることになった。愛称は暫定的に加賀山国鉄副総裁(初代[[総裁]]の[[下山定則]]は[[下山事件]]で亡くなったため。9月に第2代総裁となる)が[[平和]]を願うという意味で定めた「'''[[特別急行列車#太平洋戦争後の復活とその後の展開|へいわ]]'''」とされたが、後に公募によって正式な愛称を決定することにした。またこの時、同区間を運行していた夜行急行列車1往復にも「'''[[銀河 (列車)|銀河]]'''」という愛称が付けられ、初めて本土の国鉄で急行列車に愛称が付けられた。
 
* 1949年(昭和24年)10月:東京駅 - [[伊東駅]]間を運行する週末運行の温泉客向け[[準急列車]]に、「'''[[踊り子 (列車)#戦後|いでゆ]]'''」と命名。国鉄準急列車初の愛称となった。2ヵ月後には、その姉妹列車として「'''[[踊り子 (列車)#戦後|いこい]]'''」も設定されている。
 
* [[1950年]](昭和25年)1月:「へいわ」を予定どおり公募結果に基いて「'''[[つばめ (列車)#1950 - 1960年 東海道本線特急「つばめ」・「はと」|つばめ]]'''」と改称。戦前の優等列車の名前が復活(戦後は[[平仮名]]書きだが)した。同年6月には、その姉妹列車として「'''[[つばめ (列車)#1950 - 1960年 東海道本線特急「つばめ」・「はと」|はと]]'''」も新設された。
 
* 1950年(昭和25年)ごろ:国鉄快速列車でも、「'''[[あかぎ (列車)|あかぎ]]'''」などの愛称をつけた列車が登場。
 
* 1950年(昭和25年)11月:急行列車12往復に「'''[[東海道本線優等列車沿革#復興への歩み|明星]]'''」・「'''[[日本海 (列車)|日本海]]'''」などの愛称を与える。以後、特急列車・急行列車に関しては原則として愛称が付けられるようになり、準急列車・快速列車・[[普通列車]]でも[[観光地]]列車には愛称が付けられることが多くなった。
 
** なお特急列車には日本を象徴するものか[[鳥]]の名前が、[[ダイヤグラム#時間帯による色分け|昼行]]急行列車(昼行と夜行の両時間帯にまたがるものも)には地域名や名物が、[[夜行列車|夜行]]急行列車には[[天体]]名が付けられることが原則となっていった。
 
* [[1957年]](昭和32年)10月:準急列車「'''[[東海 (列車)|東海]]'''」が運行を開始。同列車は、「○○1号」・「○○2号」といった番号による列車識別を初めて採用した(それまでは、各列車ごとに別の愛称をつけて区分していた)。
 
* [[1958年]](昭和33年)11月:[[国鉄181系電車|151系]][[特急形車両|特急形電車]]を用いた、「'''[[こだま (列車)#東海道本線電車特急「こだま」号|こだま]]'''」が運行を開始。これに際して、公募を行い以下の名称が佳作として選された。この列車名は後に特急列車に用いることになった。
 
**「はやぶさ」・「さくら」・「平和」・「初雁」(はつかり)
 
* [[1961年]](昭和36年)10月:「'''[[サンロクトオ|サン・ロク・トオ]]'''」と呼ばれる大規模[[ダイヤ改正]]により列車が大増発されるが、このころより愛称の原則も崩れ始めた。その原因としては、以下のことなどがあげられる。
 
*# 同一区間を走る同一種類・車両の列車でもそれぞれ別の愛称を与えることが多かった([[東海道本線優等列車沿革|東海道急行]]の「なにわ」・「よど」・「せっつ」・・・・・など)。
 
*# 1.により愛称の数が増えたことから、愛称の題材も尽きてきていた。
 
*# 地域からの要望による命名が増えた。
 
*: また、発車する順に番号をつけて識別する方法も、前述した「東海」以来次第に試みられて来ていたが、「第1○○」・「第2○○」とする方法と、「○○1号」・「○○2号」とする方法が混在したりして(基本的には[[座席指定席|指定席]]のある列車は「第1○○」方式、そうでないものは「○○1号」方式とされたが、徹底されてはおらず例外が多数存在した)いて、さらに命名基準の統一も図られていなかった。
 
* [[1964年]](昭和39年)10月:[[東海道新幹線]]が開通する。この時、[[新幹線]]だけでなく[[在来線]]での以後の愛称付け方針にも重要な影響を与える画期的な命名法が同路線ではとられた。それは下記のようなものである。
 
*# 愛称を速達タイプ(当時の呼称としては[[超特急]])のものに「'''[[ひかり (列車)|ひかり]]'''」、[[各駅停車]]タイプ(当時としては[[特別急行列車|特急]])のものに「'''[[こだま (列車)|こだま]]'''」というように、最小限識別に必要なものだけに絞る。
 
*# 列車個々の識別を「○○号」方式による番号識別とし、発車順に下り列車には[[奇数]]番号、上り列車には[[偶数]]番号をつける。
 
* [[1966年]](昭和41年)3月:運行距離が100kmを超える準急列車がこの時すべて急行列車に格上げされることになったが、それにより若干の運行距離の違いで準急・急行がわかれ、結果的に別の愛称を増やさなければならない事態(「[[ふじかわ (列車)|富士川]]」→「富士川」・「白糸」など)や、上りと下りで同一愛称でも準急・急行と種別が異なる事態(「[[つやま (列車)|ひるぜん]]」など)も発生し、無秩序・不統一による氾濫で、国鉄在来線列車の愛称の数はこのころピークを迎えた。
 
* [[1968年]](昭和43年)10月:「'''[[ヨンサントオ|ヨン・サン・トオ]]'''」と呼ばれる大ダイヤ改正が行われ、国鉄では準急列車が消滅し、代わって特急列車・急行列車の大増発が図られた。そして国鉄では[[マルス (システム)|マルス]]による指定券販売の支障になる事から氾濫を極めた列車愛称の整理をこれを機に断行し、列車愛称はそれまでの359種類から91種類減らした268種類になった。その整理方法は以下のとおりである。
 
*# 似通った運行系統・区間ごとに、できるだけ愛称をまとめる。
 
*# 同一区間を走る列車に関して、特急列車では昼行と夜行で原則として別愛称、急行列車では同一愛称をつける。
 
*# [[ダイヤグラム#定期列車・定期便|定期列車]]と季節列車(この時誕生した[[臨時列車]]の呼び名)は原則として同一愛称とする。(それまでは別愛称をつけたり、「臨時わかさ」のように「臨時」をつけて区分したこともあった。)
 
*# 同一系統・種類の列車が多数(1往復超)存在する場合、発車時刻順に番号によって区分する。それまでは、「第1○○」・「第2○○」と「○○1号」・「○○2号」のように2種類の番号区分があったが、後者に統一する。なお新幹線のように「下り奇数・上り偶数」とはまだせず、上り下り両方に1号・2号が存在した。また、その系統の列車が一つしか存在しない場合は番号は付けられなかった。
 
*# 臨時列車には、「○○51号」と50番台で始まる列車番号を発車時刻順につける。
 
* [[1978年]](昭和53年)10月:「'''[[ゴーサントオ|ゴー・サン・トオ]]'''」よばれる大規模ダイヤ改正を実施。在来線でも新幹線同様、識別番号を「下り奇数・上り偶数」とした。この方式は在来線でも[[1967年]](昭和42年)10月から1968年(昭和43年)10月に特急「[[くろしお (列車)|くろしお]]」で試験的に導入されたことがあったが、かえって混乱を招いたため取りやめられていた。この時の国鉄の列車愛称は262種類である。
 
*: この後は、急行列車の特急格上げによる統合などで愛称は減って行き、[[国鉄分割民営化]]直前の[[1986年]](昭和61年)11月ダイヤ改正時には132種類となった。<!--
 
*: 現在では優等列車の愛称はさらに減っている。-->
 
* [[1988年]](昭和63年)以降:「スーパー○○」や「おはよう○○」・「ホームタウン○○」など冠詞を重ねるものも存在するようになった。この場合、「[[JR九州783系電車|ハイパーサルーン]]」など車両愛称を重ねる事例もあったため、総体的に優等列車愛称の減少傾向があることは否めない。<!--本来はカウントが必要-->
 
 
 
==== 国鉄・JRにおける列車愛称の長命・短命 ====
 
; 長命
 
 
 
{{節スタブ}}
 
 
 
=== 私鉄における展開 ===
 
私鉄の方でも[[小田急電鉄]]や[[東武鉄道]]などでは、同じような理由で多種の愛称が存在していた。それは、小田急電鉄では現在の「[[はこね (列車)|はこね]]」に相当する[[小田急小田原線|小田原線]]系統で「あしのこ」・「明星」・「あしがら」・「さがみ」…、東武鉄道では現在の[[スペーシア|「きぬ」・「けごん」]]に相当する[[東武日光線|日光線]]系統で「さち」・「きりふり」・「おじか」・「かわじ」…、といった具合であった。しかし、以下の時期に列車愛称の整理が行われた。
 
* 東武鉄道:[[1969年]](昭和44年)3月
 
* 小田急電鉄:[[1963年]](昭和38年)4月、[[1966年]](昭和41年)6月、[[1968年]](昭和43年)7月、[[1999年]](平成11年)7月、[[2004年]](平成16年)12月
 
またかつては[[近畿日本鉄道]]([[近鉄特急]])、[[名古屋鉄道]]にもあったが、近鉄は1960年1月20日改正で<ref>その後1970年3月のダイヤ改正で一部列車に「パールズ」の愛称が復活したが、1970年代の間に再び廃止された。</ref>、名鉄は2000年に廃止されている(なお、名古屋鉄道の[[ミュースカイ]]は列車種別、近畿日本鉄道の[[アーバンライナー]]や[[近鉄23000系電車|伊勢志摩ライナー]]などは車両の愛称である)。
 
 
 
なお名古屋鉄道ではパノラマカー(7000系列の車両)が特急として運行していた時代には列車の行先が列車愛称となっていた。たとえば、内海ゆき特急の場合は『内海○○号』という具合になっていた。
 
 
 
列車愛称の設定されている鉄道会社は次のとおりである。(一例)
 
 
 
==== 現在運行中の私鉄の列車愛称(2016年8月現在) ====
 
* '''[[東武鉄道]]''':[[けごん (列車)|『きぬ』『けごん』]][[日光 (列車)|『きぬがわ』『日光』]][[りょうもう|『りょうもう』]][[きりふり|『きりふり』「ゆのさと」]][[東武鉄道夜行列車|「尾瀬夜行」「スノーパル」]][[TJライナー|『TJライナー』]]…(いずれも[[東武鉄道#優等列車|優等列車]])
 
* '''小田急電鉄''':[[はこね (列車)|『スーパーはこね』『はこね』『さがみ』『メトロはこね』『メトロさがみ』「ベイリゾート」]][[えのしま (列車)|『えのしま』]][[あさぎり (列車)|『あさぎり』]][[ホームウェイ (列車)|『ホームウェイ』『メトロホームウェイ』]]…(いずれも[[小田急ロマンスカー]])
 
* '''京王電鉄・東京都交通局''':「迎光かがやき」
 
* '''西武鉄道''':[[ちちぶ (列車)|『ちちぶ』『むさし』「ドーム」]][[小江戸 (列車)|『小江戸』]](いずれも[[レッドアロー]])
 
* '''西武鉄道・東武鉄道・東京メトロ・東急電鉄・横浜高速鉄道''':[[Fライナー|「Fライナー」]][[東急東横線#特急(東横特急)|「東横特急」]]
 
* '''京成電鉄''':[[京成スカイライナー|『スカイライナー』『シティライナー』『モーニングライナー』『イブニングライナー』]]
 
* '''京急電鉄''':[[京急ウイング号|『''京急ウィング号'' 』『''モーニング・ウィング号'' 』]]
 
* '''東急電鉄・東京メトロ・東武鉄道''':[[東武伊勢崎線#臨時列車|「フラワーエクスプレス」]]
 
* '''東急電鉄・横浜高速鉄道''':[[東急東横線#臨時急行「みなとみらい号」|「みなとみらい号」]]
 
* '''大井川鐵道''':[[SL急行 (大井川鐵道)|「かわね路号」]]
 
* '''阪急電鉄・能勢電鉄''':[[日生エクスプレス|『''日生エクスプレス'' 』]]
 
* '''阪急電鉄''':[[阪急京都本線#2011年5月14日(土休日ダイヤ改正日)以降|「さがの」「おぐら」「あたご」「とげつ」]]
 
* '''京阪電鉄''':[[京阪本線#快速特急「洛楽」|『洛楽』]]
 
* '''近畿日本鉄道''':[[近鉄南大阪線#臨時列車・愛称列車|「さくら号」「開運号」「建国号」「葛城高原号」]]…
 
* '''南海電鉄''':[[ラピート|『ラピート』]][[サザン (列車)|『サザン』]][[こうや|『りんかん』『こうや』]][[南海高野線#観光列車「天空」|「天空」]]
 
* '''南海電鉄・泉北高速鉄道''':[[泉北ライナー|『泉北ライナー』]]
 
* '''秋田内陸縦貫鉄道''':[[もりよし (列車)|『もりよし』]]
 
* '''三陸鉄道''':『サーモン』
 
* '''会津鉄道''':[[AIZUマウントエクスプレス|『AIZUマウントエクスプレス』『AIZU尾瀬エクスプレス』]]
 
* '''秩父鉄道''':[[パレオエクスプレス|「パレオエクスプレス」]][[秩父路 (列車)|『秩父路』「蠟梅号」「芝桜号」]]
 
* '''富士急行''':[[富士急行線#特急「フジサン特急」|『フジサン特急』]]「ふじやま」「富士登山列車」
 
* '''長野電鉄''':[[ゆけむり|『ゆけむり号』]][[スノーモンキー|『スノーモンキー』]]
 
* '''富山地方鉄道''':[[アルペン特急|「アルペン特急」『アルペン号』]]『立山号』
 
* '''北近畿タンゴ鉄道''':『[[たんごリレー]]』
 
* '''智頭急行''':『[[スーパーはくと]]』
 
* '''一畑電鉄''':『''[[一畑電車北松江線#現行列車種別|スーパーライナー]]''』『''出雲大社号''』
 
* '''伊予鉄道''':「[[坊っちゃん列車]]」
 
* '''肥薩おれんじ鉄道''':[[肥薩おれんじ鉄道線#快速「スーパーおれんじ」・「オーシャンライナーさつま」|『''スーパーおれんじ''』『''オーシャンライナーさつま''』]]
 
: 『この文字』内は毎日運行が基本となっている定期列車
 
: 『''この文字''』内は平日運行・休日運行など曜日限定で運行されるものの、定期列車
 
: 「 」内は臨時列車(期間限定で定期列車の一部に命名されているものや検査など車両の都合により運休期間があるものを含む)
 
 
 
==== 過去に運行されていた私鉄の列車愛称 ====
 
* '''東武鉄道・秩父鉄道''':『みつみね』『ながとろ』
 
* '''東武鉄道''':『さち』『だいや』『おじか』『南会津』『たびじ』『林間学校』『奥日光』『フライング東上』『むさしの』『さだみね』…
 
* '''西武鉄道''':『おくちちぶ』『奥武蔵』『伊豆ヶ岳』『正丸』『天覧山』…
 
* '''京成電鉄''':『開運号』『護摩』『瑞光』…
 
* '''京成電鉄'''・'''東京都交通局'''・'''京浜急行電鉄''' :『成田山号』『城ヶ島マリンパーク号』…
 
* '''京浜急行電鉄''':[[京急本線#ハイキング特急|『ラメール号』『パルラータ』『城ケ島号』]]…
 
* '''東京急行電鉄''':『さざなみ号』『綱島号』『鹿野山号』『勝山号』
 
* '''埼玉高速鉄道'''・'''東京都交通局'''・'''東京地下鉄'''・'''東京急行電鉄'''・'''横浜高速鉄道''':[[みなとみらい号|『みなとみらい号』]]
 
* '''東京地下鉄''':[[みなとみらい号|『みなとみらいリレー号』]]
 
* '''営団地下鉄'''<ref>東京地下鉄の前身企業であるが別組織。</ref>:『花火ライナー』『初詣新春らいなー』
 
* '''京王電鉄''':『高尾』『陣馬』…
 
* '''小田急電鉄''':[[小田急ロマンスカー|『芙蓉』『金時』『乙女』『長尾』『あしがら』『サポート』]]…
 
* '''相模鉄道''':『おかいもの電車』
 
* '''大井川鉄道''':『おおいがわ』『すまた』…
 
* '''長野電鉄''':『奥志賀』『志賀』…
 
* '''北越急行''':[[はくたか (列車)|『はくたか』]]<ref>北陸本線・北越急行ほくほく線で運転されていた特急での愛称の使用終了のみで[[北陸新幹線]]の列車愛称に使用中</ref>
 
* '''名古屋鉄道''':『[[名鉄特急#超特急「あさひ」|あさひ]]』[[北アルプス (列車)|『たかやま』]][[名鉄特急#河和線方面(特急)|『内海』『ヤングビーチ』]][[名鉄特急#西尾線方面(特急)|『いでゆ』『三河湾』]][[名鉄特急#三河線特急|『かえで』]][[名鉄特急#「たかやま」・「北アルプス」の間合い運用特急|『犬山うかい』]]…
 
* '''名古屋鉄道・富山地方鉄道''':[[北アルプス (列車)|『北アルプス』]]
 
* '''近畿日本鉄道''':『あつた』『かつらぎ』『かもしか』『[[大阪近鉄バファローズ|パールズ]]』『あすか・みよしの』『[[大阪近鉄バファローズ|バファローズ]]号』『赤目香落号』『大台号』…
 
* '''京阪電鉄''':[[びわこ号|『びわこ号』]][[京阪特急#副標識|『びわこ連絡』『比良』『たそがれショーボート』『ミシガン』『ミシガンショーボート』『ミシガンナイト』『ビアンカ』]]<ref>これらは片道(京都方面)のみの運行で、列車を特定する愛称というよりは通常の特急に副標識を掲示した運行に近かった。</ref>『宇治』[[京阪宇治線#宇治快速|『宇治快速○○エクスプレス』]]<ref>○○には運行時期により「もみじ・さくら・わかば・あじさい」の名称が入っていた。</ref>[[京阪交野線|『きさいち快速ハイキング』]]『淀快速ターフィー号』『京都ロマンス快速』『ギャロップ』『おりひめ』『ひこぼし』…
 
* '''阪急電鉄''':『EXPO準急』『嵯峨野エクスプレス』[[阪急京都本線|「いい古都エクスプレス」]]…
 
* '''阪神電鉄''':『うずしお』『あおば』『もみじ』…
 
* '''阪神電鉄・山陽電鉄''':[[直通特急 (阪神・山陽)|『大阪ライナー』『姫路ライナー』]]<ref>愛称の使用終了のみで列車自体は運行中</ref>
 
* '''南海電鉄''':『四国号』『黒潮号』『淡路号』『みさき号』『サマー特急』『きのくに』…
 
* '''北近畿タンゴ鉄道''':『タンゴエクスプローラー』『タンゴディスカバリー』
 
* '''高松琴平電鉄''':『こんぴら号』…
 
* '''肥薩おれんじ鉄道''':『海風』『潮騒』
 
: …はこのほかにも多数の愛称列車が存在した。
 
 
 
== 日本国外における列車の愛称 ==
 
日本国外においても列車愛称は存在する。その扱いは日本と同様のものから、愛称が列車種別を示す韓国や台湾のような例など、国によって様々である。
 
 
 
ただし、近年は特にヨーロッパにおいては[[高速列車]]の登場や、それに伴う鉄道ダイヤの合理化などにより、個別の列車愛称は廃れつつある。その一方でヨーロッパおよびアメリカでは機関車や客車1両ごとに車両愛称を付ける習慣は根強く残っており、後述するイタリアの例のように車両愛称から列車愛称になった名もある。こうした感覚は日本で言えば船舶に対する命名に似ているといえる。
 
 
 
日本では鉄道創業期に機関車ごとに愛称を付けた事例はあったが、車両増加や適当な愛称の払底に伴い廃れていった。現在機関車や、一般旅客向けの個々の車両に命名する例はほとんど見られないが、保有する車両の少ない[[流鉄]]のような民鉄や、旧国鉄およびJRではお座敷列車などの[[ジョイフルトレイン]]に類例がある。
 
 
 
=== ヨーロッパ ===
 
[[ヨーロッパ]]でも昔から優等列車にはおおむね愛称が付けられていた。日本と同様に、[[地名]]や[[自然現象]]、[[天体]]の名前が多いが、日本に比べて[[人名]]が多いのが特徴である。
 
 
 
==== 国際列車 ====
 
'''Friedrich Schiller'''(「[[フリードリヒ・フォン・シラー|フリードリヒ・シラー]]」)、'''Heinrich Heine'''(「[[ハインリヒ・ハイネ]]」)、'''Erasmus'''(「[[デジデリウス・エラスムス|エラスムス]]」)、'''Rembrandt'''(「[[レンブラント・ファン・レイン|レンブラント]]」)、'''Goethe'''(「[[ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ|ゲーテ]]」)、'''Rubens'''(「[[ピーテル・パウル・ルーベンス|ルーベンス]]」)など、[[日本人]]にも良く知られたこれらの著名人の名前は、いずれも[[TEE]]列車の愛称として使用されたもので、現在も[[ユーロシティ]](EC)などに引き継がれているものがある。
 
 
 
伝統的な長距離[[夜行列車]]は末尾にExpressの語を入れることが多く、その代表例が'''Orient Express'''「[[オリエント急行]]」である。
 
 
 
==== ドイツ ====
 
[[ドイツ]]もまた人名の採用が多く、具体的には[[ICE]]の多くの愛称に、連絡する[[都市]]にゆかりのある人物名が採用されている。ただし、近年は車両愛称の命名が主で、ICEの列車愛称は国際列車を除き廃止された。
 
 
 
かつては[[作曲家]]や[[画家]]、[[詩人]]や[[文豪]]といった[[芸術家]]や、芸術家の遺した[[作品]]名やその登場人物名の採用がほとんどだったが、近年は[[科学者]]や[[君主]]を含む[[政治家]]、[[慈善事業]]家、[[社会運動|社会活動]]家の名なども採用されている。たとえば、ドイツには以前'''Wilhelm Röntgen'''(「[[ヴィルヘルム・レントゲン]]」)というICEが運転されていた。これは、大惨事となった[[1998年]]の[[エシェデ鉄道事故]]の列車に付けられていた愛称でもある。また政治家というよりは[[富豪]]に過ぎない'''Jakob Fugger'''(「[[フッガー家|ヤーコブ・フッガー]]」)といったICEも設定されていた。
 
 
 
人名以外では、[[ラインの黄金]]伝説にちなんだ「[[ラインゴルト (列車)|ラインゴルト]]」といった愛称が有名である。
 
 
 
==== イギリス ====
 
鉄道発祥の地であるイギリスであるが、'''[[:en:Locomotion No 1|Locomotion No 1]]'''(「ロコモーションNo 1」)、'''Catch me who can'''(「[[キャッチ・ミー・フー・キャン]]」、意訳すれば「鬼さんこちら」)、'''Mallard''' (「[[LNER A4形蒸気機関車4468号機 マラード|マラード]]」)といった個々の機関車の愛称は著名である。列車愛称で著名な例としては、'''Flying Scotsman'''(「[[フライング・スコッツマン]]」)が挙げられる。
 
 
 
近年では[[ユーロスター]]がイギリスを代表する国際列車となっている。
 
 
 
==== フランス ====
 
フランスでは自然現象や天体の名前を採用したものが多く、'''[[ル・ミストラル (列車)|Le Mistral]]'''(「[[ミストラル]]」)や'''L'Etoile du Nord'''(「エトワール・デュ・ノール」、[[北極星]])があった。<!--また旅の郷愁を誘うような愛称も散見され、'''L'oiseau Bleu'''(「ワゾー・ブルー」、青い鳥)、'''[[:fr:Le Train bleu (train)|Le Train bleu]]'''(「ル・トラン・ブルー」、「[[青列車]]」)など、いずれも青色が多く関わっている。ドイツでも'''[[:de:Blauer Enzian (Zug)|Blauer Enzian]]'''(「ブラウェル・エンツィアン」、「[[リンドウ|青りんどう]]」)という青に関わる列車名がある。--><!-- 独自研究 -->
 
 
 
[[寝台車 (鉄道)|寝台車]]の車体色に由来するものとしては'''[[:fr:Le Train bleu (train)|Le Train bleu]]'''(「ル・トラン・ブルー」、「[[青列車]]」)がある。この青で統一された[[寝台列車]]は、[[ブルートレイン (日本)|日本のブルートレイン]]の誕生にも影響を与えている。
 
 
 
'''Jules Verne'''(「[[ジュール・ヴェルヌ]]」)など、ドイツ同様人名の採用もある程度見られる。
 
 
 
[[TGV]] の列車愛称は ICE 同様国際列車を除いてないが、TGV用の個々の機関車にはそれぞれ愛称が付いている。
 
 
 
==== イタリア ====
 
[[イタリア]]の'''[[:it:ETR 300|Settebello]]'''(セッテベロ、「settebello-denari」という[[トランプ]]・ゲームの役(切り札)。転じて“7人の美女”を表す)は、車両([[イタリア国鉄ETR300電車|ETR 300電車]])の名前が列車の名前になった特殊な例である。<!--イタリアにはこの他、頭に'''Freccia'''(フレッチャ)が付く愛称を有する列車が多いが、フレッチャとは「矢」の意味であり、一種のスピードの象徴であった。同様な愛称には、「金の矢」を意味する[[ロンドン]] - [[パリ]]間の特別急行列車であった'''[[:en:Golden Arrow (train)|Golden Arrow]]'''(「ゴールデンアロー」、フランスでは'''La Flèche d’Or'''「ラ・フレシュ・ドール」)や、「赤い矢」を意味する[[ロシア]]の有名な夜行列車 '''[[:ru:Красная стрела|Красная стрела]]'''(「[[クラースナヤ・ストレラー]]」がある。--><!-- 独自研究および本説と無関係なトリビア -->
 
 
 
==== 変り種 ====
 
ヨーロッパにおける列車愛称の変り種としては、ドイツの[[ベルリン]]発着のICEに'''Blauer Engel'''という、[[ドイツの映画|ドイツ映画]]のタイトルを冠した列車が存在した。これは邦題は「[[嘆きの天使]]」として知られる。日本で言えば、文学作品から採用された「[[踊り子 (列車)|踊り子]]号」と近い発想である。
 
 
 
また、ルーマニアには、1989年の[[ルーマニア革命 (1989年)|ルーマニア革命]]にちなんだ特急'''Timişoara 89'''([[ティミショアラ]]89号)というものもある。ただし、[[ティミショアラ]]はルーマニア革命のきっかけとなった都市の名前でもあり、都市名にちなんでいるとすればそれほど珍しいとは言えない。
 
 
 
[[オーストリア]]では列車愛称の[[命名権]]を[[競売]]しており、一例を挙げると[[ウィーン]] - [[インスブルック]]間といった[[幹線]]には'''Westen Bayern Radio'''(「西バイエルンラジオ放送」)といった名前の列車が走っている。
 
 
 
=== アジア ===
 
[[アジア]]の国々でも[[大韓民国|韓国]]、[[中華人民共和国|中国]]、[[台湾]]、[[マレーシア]]、[[インド]]などで列車に愛称が用いられている。
 
 
 
==== 中国 ====
 
中国には、共産党軍の軍事行動を記念した「長征号」がある。
 
 
 
==== 韓国・台湾 ====
 
韓国・台湾の場合、列車愛称は[[列車種別]]の区分を兼ねている。
 
 
 
たとえば、[[JR]]の[[特別急行列車]]に相当するものとしては、韓国は「[[セマウル号]]」、台湾は「[[自強号]]」といった愛称が与えられるが、個々の運行区間ごとや運行時間帯などでの差異はない。
 
 
 
{{節スタブ}}
 
 
 
==== インド ====
 
インドには、ガンディーの「不殺生」を記念した「アヒムサ急行」がある。
 
 
 
=== アメリカ ===
 
[[アメリカ合衆国]]でも'''[[:en:Empire builder|Empire builder]]'''(エンパイア・ビルダー、「帝国建国者」の意味)、'''[[:en:20th Century Limited|20th Century Limited]]'''([[20世紀特急]])などといった愛称が存在する。
 
 
 
アメリカの列車愛称は19世紀から存在し、日本の列車に愛称をつけるきっかけともなった。アメリカでは列車の愛称のほかに、車両や編成、路線の愛称的をつけることも多かった。なお、[[流線形車両]]を中心とした画期的な車両編成には、シカゴ北海岸線の'''[[:en:Electroliner|Electroliner]]'''(エレクトロ・ライナー)や、シカゴ・バーリントン・クインシー鉄道の'''Zephyr'''(ゼファー、「[[西風]]」の意味)のように編成単位で愛称が与えられた。
 
 
 
Zephyrについては、[[Z]]が[[頭文字]]となる語感や語彙から、"○○Zephyr"として派生した列車が存在する。これについては[[ゼファー#乗り物|「ゼファー」と名が付く乗り物]]も参照されたい。
 
 
 
<!--なお、プルマン社の[[寝台車 (鉄道)|寝台車]]にはすべて固有名称が与えられたが、全盛期には1万両もの車両が存在したため、画一的なものが多かったとされる。[[鉄道の車両愛称]]では-->
 
 
 
== バスの愛称 ==
 
列車の愛称名と同様の理由で、特に全席指定席の[[高速バス]]を中心に、バス便に対する愛称が付けられることが多い。特に、「[[ドリーム号 (高速バス)|ドリーム号]]」などJRの[[みどりの窓口]]で発売されるものには、[[マルス (システム)|マルス]]への収録のために鉄道の列車同様に愛称が必要となり、JRの列車と同じ体系(例:「[[ドリームなごや号|ドリームなごやX号]]」)を持っている。由来としては、目的地に由来したものよりは、願望やフィーリングが多い。
 
 
 
: なお、国鉄・JRバスの場合、マルスへの収録のため、国鉄・JRの列車愛称と同一の愛称は当然ながら使用が出来ない。たとえば、[[防長線]]特急バスである[[はぎ号]]は、運行にさいして、従来[[いそかぜ (列車)#山陰対九州間連絡優等列車沿革|米子駅 - 長門市駅間急行列車]]に使用していた「はぎ」の愛称を「ながと」に変更している。
 
 
 
JRバス以外の高速バスのように、JRのみどりの窓口で発売されないバスについては、必ずしも愛称名を持っていないか、個々のバス便ではなく、高速バス路線(事業)全体に対しての愛称名がある(例:「[[プリンセスロード号|プリンセスロード]]」・「[[やまと号|やまと]]」・「[[サラダエクスプレス]]」など)場合が多い。
 
 
 
なお、全席指定席でない(事前予約を取らない)場合には、路線としての愛称(例:「[[つくば号]]」など)が付けられることが多い。
 
 
 
高速バス以外にも一般の路線バスや地方のコミュニティバスにも愛称を付けているケースがある。特にレトロバスなどを使用している観光を目的とした路線には愛称が付けられているケースが多い。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
<references/>
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[日本の列車愛称一覧]]
 
* [[鉄道の車両愛称]]
 
* [[列車種別]]
 
 
 
 
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