「国鉄DE10形ディーゼル機関車」の版間の差分

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{{テンプレート:20180815sk}}
{{機関車概要表
 
| 車両名    = 国鉄DE10形ディーゼル機関車
 
| 背景色    = #000
 
| 文字色    = #fff
 
| 画像      = DE10 1675.jpg
 
| 画像説明  = DE10 1765<br />(2015年9月1日青森駅)
 
| 運用者    = [[日本国有鉄道]]<br />[[北海道旅客鉄道]]<br />[[東日本旅客鉄道]]<br />[[東海旅客鉄道]]<br />[[西日本旅客鉄道]]<br />[[四国旅客鉄道]]<br />[[九州旅客鉄道]]<br />[[日本貨物鉄道]]
 
| 製造所    = [[日本車輌製造]]・[[汽車製造]]・[[日立製作所]]・[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]
 
| 製造年    = 1966年 - 1978年
 
| 製造数    = 708両
 
| 軸配置    = AAA-B
 
| 軌間      = 1,067 mm
 
| 全長      = 14,150 mm
 
| 全幅      = 2,950 mm
 
| 全高      = 3,965 mm
 
| 機関車重量 = 65.0 t
 
| 台車      =DT131 (2軸)<br />DT132 または DT141 (3軸)
 
| 軸重      =
 
| 動力伝達方式 = 液体式
 
| 機関      = V型12気筒ディーゼル機関 61070cc<br />DML61ZA <br />DML61ZB  (1000番台以降)
 
| 機関出力  =
 
| 変速機    =DW6
 
| 駆動装置  =
 
| 制御方式  =
 
| 制御装置  =
 
| 制動方式  =
 
| 保安装置  =
 
| 最高運転速度 = 85 km/h (高速段)<br />45 km/h (低速段)
 
| 設計最高速度 =
 
| 定格速度    =
 
| 出力      =
 
| 最大出力  =
 
| 定格出力  = 1250PS / 1500rpm<br />1350PS / 1550rpm (1000番台以降)
 
| 最大引張力 = 19500 kgf
 
| 備考      =
 
| 備考全幅  =
 
}}
 
'''DE10形ディーゼル機関車'''(DE10がたディーゼルきかんしゃ)は、[[日本国有鉄道]](国鉄)が開発・設計した中型[[ディーゼル機関車]]である。
 
 
 
== 概要 ==
 
[[ローカル線]]の貨客列車牽引や[[入換 (鉄道)|入換]]用途を主目的として開発された。[[1966年]](昭和41年)から[[1978年]](昭和53年)までに合計708両が製作され、日本各地のローカル線で[[蒸気機関車]]を置き換え、動力近代化を促進した。
 
 
 
[[ロード・スイッチャー]]([[支線]]用[[貨物列車|貨]][[旅客列車|客列車]]の牽引と[[入換機関車|入換]]を兼用する機関車)としては、[[1957年]](昭和32年)から[[国鉄DD13形ディーゼル機関車|DD13形]]が使用されていた。同形式は[[活荷重|軸重]]14[[トン|t]]で[[線路等級]]の低い支線区への入線が難しく、[[暖房]]用[[蒸気発生装置]] (SG) 非搭載で旅客列車への使用に制約がある(このために[[暖房車]]が用意されることもあった)、軸数が少なく重入換の用途では[[ブレーキ|制動]]力に不足<ref group="注">[[国鉄9600形蒸気機関車|9600形]]等の蒸気機関車はテンダー台車も含めた6 - 8軸で制動がかけられたのに対し、DD13形は4軸しかないため、貨物扱い量の大きいヤードでは制動力不足が指摘されていた。</ref>があるなどの短所を内包しており、支線区や入換用途でディーゼル機関車を汎用的に使用するための設計手法が模索されていた。
 
 
 
[[1962年]](昭和37年)に[[本線]]用ディーゼル機関車[[国鉄DD51形ディーゼル機関車|DD51形]]でDML61系1,000[[馬力|PS]]級[[V型12気筒]][[ディーゼルエンジン|ディーゼル機関]]の実用化がなされると、同系統の機関を1基搭載とした中型機の構想が具体化した。エンジンや[[トランスミッション|変速機]]を1系統とするなど、[[部品]]点数の削減で[[メンテナンス|保守]]性の向上と軽量化を図り、支線区でも広汎に使用できる機関車を目標としたもので、これは[[1963年]](昭和38年)と[[1965年]](昭和40年)の2回に分けて[[国鉄DD20形ディーゼル機関車|DD20形]]として[[プロトタイプ#鉄道車両|試作]]されたが、軸重過大や粘着性能不足に起因する[[空転]]多発などの問題点が顕在化し、量産化は断念された。
 
 
 
DD20形の試用結果を受け、軸重・牽引性能と汎用性の両立を実現するため開発されたのが本形式である。動軸を5軸として13t級の軽軸重を実現し、3軸+2軸の台車配置・前後非対称の車体構造など、広汎に使用可能とするための設計が随所に盛り込まれた。
 
 
 
入換作業はもとより、[[臨時列車]]や[[貨物列車]]の牽引までをこなす高い汎用性から、国鉄の一形式単独としては唯一[[JR]]7社すべてに継承され使用されてきたが、近年では[[客車]]列車や貨物列車を牽引する機会が減少しており、[[東海旅客鉄道]](JR東海)では全車が廃車されている。
 
 
 
また、[[日本貨物鉄道]](JR貨物)では当該機関車の置き換えとして電気式ディーゼル機関車「[[JR貨物DD200形ディーゼル機関車|DD200形]]」が開発されており、試作機1両の新製を進めていると発表された<ref name="jrfreight-news/2017-06-15-02">{{Cite press release |title=新型ディーゼル機関車の製作について |publisher=日本貨物鉄道 |date=2017年6月15日 |url=http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/2017-06-15-02.pdf |format=PDF |language=日本語 |accessdate=2017年6月15日<!-- |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170615105718/http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/2017-06-15-02.pdf |archivedate=2017年6月15日-->}}</ref><ref name="railf.jp/news/2017/06/15/183000">{{Cite web|work=[[鉄道ファン (雑誌)|railf.jp(鉄道ニュース)]] |date=2017年6月15日 |url=http://railf.jp/news/2017/06/15/183000.html |title=JR貨物,DD200形を導入 |publisher=[[交友社]] |accessdate=2017年6月15日}}</ref>。
 
 
 
== 構造 ==
 
※各部機器配置の説明にあたっては、[[ボンネット]]の長い側を「1端側」、短い側を「2端側」と記述する。
 
{{wakumigi|
 
[[ファイル:DE10_1187_cab2.jpg|thumb|240px|none|DE10 1187の運転台]]
 
}}
 
 
 
[[操縦席|運転室]]を中央に、前後に機器類を収納するボンネットを配し、DD13形やDD51形と同様な凸型車体である。本形式は駆動機関が1台であるため、機器配置や重量配分の観点から1端側のボンネットが長い前後非対称の配置で、運転室が中心にない「セミ・センターキャブ」と呼称される形態である<ref group="注">このレイアウトは本形式試作の前年に試作されたDD20 2で初採用されたものを踏襲している。</ref>。
 
 
 
長い側(1端側)のボンネット内にはエンジンなどの駆動系と[[冷却]]系の機器を配置し、短い方(2端側)のボンネット内には[[軽油]]燃焼式の[[蒸気発生装置|SG]]を配置する。運転室のボンネット上面側に設けた煙突は1端側がエンジンの[[排気]]用、2端側は[[蒸気暖房 (鉄道)|暖房用蒸気発生装置]](SG)の排気用である。運転台側面下部には[[通票]]キャリア受器(タブレットキャッチャー)を設け、受器の前後2箇所に長方形の[[ゴム]]製保護板を設ける。このため、側面の車両番号標記は受器の直下位置に移されている。外部塗色は車体が[[朱色4号]]、車体上部・屋根部が[[ねずみ色1号]]で、塗装の境界部には白色の帯を車体全周に配する。
 
 
 
室内の運転台は横向きに(出入り口の反対側に、出入り口に向けて)2か所配置される。これは、入換作業や短区間の折返し運転を主目的としたため、運転士が座ったまま首を動かすだけで運転方向の切替が可能な[[設計]]である。運転席は[[人間工学]]を取り入れた視認性・操作性に配慮した仕様で、操作系は左手側に[[マスター・コントローラー|マスコン]]ハンドル、右手側にブレーキ弁を配置した電車と同じ配置にした。また、ブレーキ弁は[[新性能電車]]と同様にハンドル角度に応じてブレーキ力が決まるセルフラップ式を採用している。入換の誘導員から運転士がどちらの運転台に着座しているか即座に判断できるよう、使用中の運転台側が点灯する橙色の[[車側表示灯|知らせ灯]]が運転席側面に装備される。
 
 
 
線路規格の低い「[[線路等級|丙線]]」での使用を考慮し軸重を13t以下に抑え、かつ、重量のある列車の入換作業にも使用可能な粘着力を得るため軸数を5軸に増加し、すべてを動軸とする。[[鉄道車両の台車|台車]]は推進軸の関係で無心皿となっており、3軸 + 2軸の構成で、3軸台車は曲線区間での横圧を低減するため各軸箱がリンクで連結され各1軸が独立して左右動できる連接構造である。このため、UIC式などの軸配置表記は3軸台車の各軸を独立軸と見なし「AAA-B」となる。軸受を車輪の内側に配し、台車枠は減速機と一体化したインサイドフレーム方式で、軸箱支持装置は外側からは見えない。
 
 
 
運転整備重量は65.0tで、DD13形(4軸56.0t)より増加しながらも5軸配置のため軸重は14t → 13tに減少し、さらに線路規格の低い[[線路等級|簡易線]]を除いた大部分の[[ローカル線]]で使用が可能となった<ref group="注">これによって、[[国鉄8620形蒸気機関車|8620形]]や[[国鉄C11形蒸気機関車|C11形]]などの丙線で運用される蒸気機関車の完全な置き換えが可能となった。より低規格な簡易線用[[国鉄C56形蒸気機関車|C56形]]・[[国鉄C12形蒸気機関車|C12形]]の置き換えにはさらに軽量な[[国鉄DD16形ディーゼル機関車|DD16形]]を開発する必要があったが、本形式が[[動力近代化計画]]の予定どおりの達成に果たした役割は非常に大きい。</ref>。また車軸数の増加で得られるブレーキ力が強化され、入換使用時のブレーキ力不足問題も解消された。重連[[総括制御]]装置をもち、一般仕様の全車<ref group="注">重入換専用試作車の901は重連対応ではない。</ref>が[[重連運転]]可能である。DD51形とも総括制御により重連運転が可能だが、最高速度は75km/hに制限される。
 
 
 
エンジンは[[V型12気筒]][[ディーゼルエンジン|ディーゼル機関]]のDML61ZA形 (1,250ps / 1,500rpm) を1基搭載する。これはDD51形用DML61Z形の給気冷却器(インタークーラー)の回路を別系路とし、[[ピストン]]を強化して[[定格]]出力の引き上げを図った機関で、[[トルクコンバータ|液体変速機]]もDD51形同様の[[フォイト]]式を基に高低2段の速度切替が可能なDW6形を搭載する。特性の異なる3組のコンバータと2組の速度切替弁を内蔵し、これらを随時切り替えることで走行特性を本線での列車牽引(高速段: 最高85km/h)・入換作業(低速段: 最高45[[キロメートル毎時|km/h]])の双方に最適化する仕様である。冷却系機器は1端側前位に[[ラジエーター|放熱器]]と[[送風機]]を設ける。[[オーバーヒート|過熱]]対策としてSG用の水を放熱器に散布する機構(ウォータースプレー)も備えており、側面の放熱器カバー上部に片側5組の撤水口を設ける。
 
 
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
 
ファイル:20070623mooka-railway DE10.jpg|DE10 1535(真岡鐵道)の<br />DT132A形三軸台車<br />(2007年6月23日 / 下館駅)
 
ファイル:JRN DE10 Truck DT141 20071020 001.jpg|DE10 1742の<br />DT141形三軸台車<br />(2007年10月20日 / 札幌運転所)
 
ファイル:JRN DE10 Truck DT131E 20071020 001.jpg|DE10 1742の<br />DT131E形二軸台車<br />(2007年10月20日 / 札幌運転所)
 
ファイル:DML61ZB-1end.jpg|DE10形の主機関DML61ZB形<br />1000番台以降に搭載される出力増強形<br />(2007年5月26日 / 大宮車両所)
 
</gallery>
 
 
 
== 番台区分 ==
 
=== 基本番台 ===
 
[[ファイル:JNR DE10 1.jpg|thumb|240px|right|DE10 1]]
 
 
 
SG付きで、1966年 - 1970年に158両 (1 - 158) が[[日本車輌製造]]・[[汽車製造]]・[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]](以下、900番台を除き同一)で製作された。
 
 
 
1 - 4は[[プロトタイプ#鉄道車両|試作車]]で、鋼板溶接構造の台車枠を持つDT132形(3軸)、DT131C形(2軸)を装備する。1端側ボンネットの放熱器カバーは中桟のない一枚形状で、2端側台枠上部の側面機器箱は運転台から車体端部に達する長い形状である。
 
 
 
1967年製の5以降が量産車で、台車は鋳鋼製台車枠のDT132A形(3軸)、DT131E形(2軸)に変更された。放熱器カバーは中桟を2本配した形状に変更され、2端側の側面機器箱は容積を縮小した。
 
 
 
12 - 19は入換専用とするため、蒸気発生装置 (SG) を搭載せず準備工事のみの仕様で製作された。
 
 
 
1987年の[[国鉄分割民営化]]に際しては4両のみ[[四国旅客鉄道]](JR四国)に継承されたが、1989年に除籍された。[[日本国有鉄道清算事業団|国鉄清算事業団]]からの購入車などが一部の[[私鉄]]で残存している。
 
{{-}}
 
 
 
=== 500番台 ===
 
[[ファイル:JNR DE10-500 20071019 001.jpg|thumb|240px|right|DE10形500番台(503号機)<br />放熱器上部に撤水機構のない初期型<br />(2007年10月)]]
 
 
 
[[1968年]] - 1970年に74両 (501 - 574) が製作された。
 
 
 
基本仕様は基本番台の5以降と同一で、構内入換・貨物列車に用いるためSGを非搭載とした番台区分である。2端側機器室内のSG設置空間に[[コンクリート]]の死重、運転席下部の水タンク設置空間に鋼板を積み、基本番台と重量をあわせ牽引力を確保している。
 
 
 
SGの水タンクを装備せず、初期製作の501 - 519では放熱器の撤水機構を装備しない。520以降は専用の水タンク (1000 [[リットル|L]]) を新たに設置し、基本番台と同様の撤水機構を装備した。
 
 
 
JRへの承継車はないが、国鉄清算事業団からの購入車が一部私鉄で残存している。
 
{{-}}
 
 
 
=== 900番台 ===
 
[[File:DE10-901.JPG|thumb|DE10 901<br />1991年 宮原運転所公開時]]
 
大規模操車場での重入換用試作車として、[[1967年]]に1両 (901) が本形式では唯一となる[[日立製作所]]で製作された。
 
 
 
SGは非搭載、死重を積み重量を70 tに増やして軸重をDD13形と同じ14 tに引き上げている。運転席2端側は煙突を省略し、中央寄り2枚の正面窓を拡張している。2端側ボンネットは一般車より幅が狭く、前照灯の間隔も近い。入換専用とするため、重連総括制御装置は装備しない。
 
 
 
試用結果を踏まえ、量産車は[[国鉄DE11形ディーゼル機関車|DE11形]]として製作された。一時、自動無線操縦装置(SLC = Shanting Locomotive Control System)を取付けて[[武蔵野操車場]]で試験を実施した時期もある。長らく[[吹田信号場|吹田操車場]]で入換作業に従事していたが、廃車となり現存しない。
 
 
 
=== 1000番台 ===
 
[[1969年]] - 1973年に210両 (1001 - 1210) が製作された。
 
 
 
基本番台の機関の設計を変更し、燃料噴射ポンプや予燃焼室の形状を改良して出力を向上したDML61ZB形 (1350PS / 1550rpm) を搭載した区分で、全車がSGを搭載する。
 
 
 
1972年製の1153以降は3軸台車の揺れ枕支持機構を変更し構造を簡素化したDT141形<ref group="注">[[国鉄DE50形ディーゼル機関車|DE50形]]用3軸台車として開発されたDT140形を基本として、揺れ枕より上の車体との結合部分を本形式に適合させた構造である。</ref>に変更した。1973年製の1188以降は運転室の天井に[[扇風機]]を設け、屋根上に扇風機カバーが突出している。
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
 
ファイル:DE10 1076 20170518.jpg|ホッパ車を牽引するDE10 1076(2017年5月18日)
 
ファイル:JNR-DE10-1127-A.jpg|50系客車を牽引するDE10 1127<br />(1993年11月)
 
ファイル:DE 10 1209.jpg|DE10 1209 ([[小波瀬西工大前駅]])
 
</gallery>
 
 
 
=== 1500番台 ===
 
[[ファイル:JRH DE10_1715.jpg|thumb|240px|right|DE10 1715<br />(2009年8月14日 / 札幌運転所)]]
 
 
 
1970年 - 1978年に265両 (1501 - 1765) が製作された。
 
 
 
SGを装備しない500番台の機関を1000番台と同一のDML61ZB形に変更した区分で、積載する死重は運転台直下のものもコンクリート製に統一している。
 
 
 
1000番台と同時期に仕様変更が行われ、3軸台車のDT141形装備は1972年製の1550以降、運転室の扇風機設置は1973年製の1569以降になされている。
 
 
 
1000番台の製作終了後も本区分は1978年まで製作され、製作の次期により1端側放熱器カバーの3分割化<ref group="注">1000番台では1973年製の1210のみが放熱器カバー3分割仕様で製作された。なお、JR四国の1095号機など、後天的にこの3分割仕様に改造された車両がごく少数存在する。</ref>やナンバープレートのブロックプレート化、扇風機カバーの平滑化、2端側正面下部通風口の廃止などの変更がなされている。
 
{{-}}
 
 
 
=== 3000・3500番台 ===
 
{{Vertical_images_list
 
|幅= 200px
 
|枠幅= 200px
 
| 1= JRF_DE10_3001.JPG
 
| 2= DE10 3001(2015年9月8日 / 小牛田駅)
 
| 3= JRF-DE10 3510.jpg
 
| 4= DE10 3510(2013年4月11日 / 小牛田駅)
 
}}
 
[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)は除雪用として[[モーターカー]]の導入を進めていることから、余剰となった[[国鉄DE15形ディーゼル機関車|DE15形]](機関車部)が、[[日本貨物鉄道]](JR貨物)に売却され、本形式への改造工事を施したものである。ラッセルヘッドの連結が不要となったことから、ラッセルヘッドを連結する密着連結器や電気連結器、空気配管の装備を全て撤去している。また保安装置もJR貨物対応のものとされた。
 
 
 
改造された車両のうちDE15形1000番台を種車とするものはDE10形3000番台に、DE15形1500・2500・2550番台を種車とするものはDE10形3500番台へと[[改番]]された。
 
 
 
2009年8月27日に[[大宮車両所]]を3511号機(旧DE15 1539)が出場、9月7日には3501号機(旧DE15 1510)が出場した。
 
 
 
== 仕様区分 ==
 
本形式は新造時や転属の際に、使用地域の気候条件を考慮した各種装備が付加された。配置された気候条件によって以下の仕様がある。
 
; 一般型(暖地仕様)
 
: 気候が温暖な地域に配置された標準的な仕様である。[[スノープラウ]]は省略されることが多い。関東・中京・近畿・九州地区に配置されたものに見られる。
 
; A寒地仕様
 
: 気候が極めて寒冷な地域で使用するための装備群で、主な追加装備は[[耐雪ブレーキ]]・スノープラウ・[[旋回窓]]・ジャンパ栓や砂撒管の凍結防止用加熱装置などである。北海道・東北地区の各線区や[[高山本線]]などに配置された。
 
; B寒地仕様
 
: 気候が寒冷な地域で使用するための装備群で、主な追加装備はA寒地仕様に準じるが、旋回窓は装備せず、電熱式の[[デフロスタ]]と[[ワイパー]]を装備する。耐雪ブレーキも装備しない。山陰を中心とした中国地区・[[中央本線]]・[[磐越東線]]などに配置された。
 
 
 
== 運用の変遷・現況 ==
 
{{節スタブ}}
 
=== 国鉄時代 ===
 
1966年製の試作車4両は暖地仕様 (1・2) を松山機関区に、B寒地仕様 (3・4) を一ノ関機関区に配置し試験運用を開始した。
 
 
 
主に支線区の旅客列車・貨物列車のほか、各地の[[車両基地]]や操車場で入換に重用されたが、中には短区間ながら「あかつき」の早岐 - 佐世保間や「日本海」「つるぎ」の米原 - 田村間で特急仕業にもついた。
 
 
 
1975年の動力近代化完了以降は、旅客列車の電車・気動車化、貨物輸送量の減少による支線区の貨物列車廃止、さらには線区自体の廃止などもあって列車牽引の運用は減少に転じ、1984年の貨物輸送体系転換では操車場の機能見直しから入換用途も減少した。基本番台・500番台を中心に大量に淘汰が開始され、機能停止した操車場に休車の本形式が多数留置されることとなった。
 
 
 
1987年の[[国鉄分割民営化]]に際しては、約半数の361両が旅客6社・貨物会社に承継された。
 
 
 
=== JR北海道 ===
 
[[ファイル:JRH DE10 1660.jpg|thumb|240px|right|DE10 1660ノロッコ塗装<br/>2011年8月20日<br />[[塘路駅]] ]]
 
 
 
[[北海道旅客鉄道]](JR北海道)には23両が承継された。各地で入換に使用するほか、急行「[[宗谷 (列車)|天北]]」([[名寄駅|名寄]] - [[稚内駅|稚内]])運用や釧網本線の貨物列車運用にも使用された。
 
 
 
2018年4月時点で[[函館運輸所]]に3両、[[旭川運転所]]に4両、[[釧路運輸車両所]]に3両の計10両が配置されている<ref name="railfan201807">「JR旅客各社の車両配置表」『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』2018年7月号、[[交友社]]。</ref>。旭川配置車は主に[[札幌運転所]]での入換に使用されるほか、釧路配置車は「ノロッコ号」に使用される。函館運輸所配置車には、[[青函トンネル]]区間の非常時救援用としての役割を兼ねるものもある。
 
 
 
{{-}}
 
 
 
=== JR東日本 ===
 
[[File:JNR DE10-1129 20090505.jpg|thumb|240px|right|ATS-P設置のため、2端側も観音扉に改造されたJR東日本のDE10]]
 
 
 
[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)には68両が承継された。主に各配置区を中心とした入換作業や工事臨時列車、工場への入出場列車の牽引に使用される。
 
<!--[[画像:DE101705ome110.JPG|DE10 1705茶色塗装(2004年11月、河辺駅)]]-->
 
<!--構図に難あり、掲載を留保。適宜差替の上で掲載されたい-->
 
 
 
2018年4月現在では、[[盛岡車両センター]]に8両、[[秋田車両センター]]に3両、[[長岡車両センター]]に2両、[[高崎車両センター]]高崎支所に10両、[[郡山総合車両センター]]に5両の合計28両が配置されている<ref name="railfan201807"/>。このうち高崎車両センター配置の1705号機の塗装は[[ぶどう色2号]]と白帯になっており、イベントや臨時列車牽引に使用される機会も多いが、近年は本線で運転される機会はなくなり、「[[SLみなかみ]]」などSL列車被牽引客車の入換仕業での運用に留まっている。また、郡山総合車両センター配置で会津若松派出所に常駐する1124号機は、[[1972年]] [[新潟県]][[彌彦神社|弥彦神社]]参拝に伴う[[越後線]]・[[弥彦線]]での[[お召し列車]]本務牽引機としての充当経歴を持っている。
 
 
 
[[File:DE10 1759.jpg|thumb|DE10 1759 (2011年10月 秋田駅)]]
 
 
 
2017年3月からは、車両基地の合理化に伴い、[[宇都宮運転所]]の車両配置がなくなり、首都圏の本形式は[[国鉄DE11形ディーゼル機関車|DE11形]]とともに全て高崎車両センター高崎支所に集中配置するようになった。高崎のほか[[大宮総合車両センター]]・[[田端運転所]](田端・[[尾久車両センター|尾久]]地区)・[[水戸運輸区]]・[[幕張車両センター木更津派出|木更津派出]]などの各拠点に常駐する。他地域と同様、車両基地内での入換や工事臨時列車などでの使用が主だが、JR貨物に貸し出されて貨物運用に付く場合がある。総武本線120周年記念号など、総武本線を走行するイベント列車の牽引機にも使用されることがある。
 
 
 
また、首都圏に配置されている車両の全てと、他地域でも一部の車両は保安装置が[[自動列車停止装置|ATS-P]]の区間を走行するため、2端側ボンネット内にATS-P機器を搭載している。この機器の設置及び整備のために2端側も1端側と同様の観音扉に改造しており、他社が保有するDE10とは表情が異なっている。
 
 
 
[[ファイル:R03618.jpg|thumb|240px|right|寝台特急「あけぼの」を牽引する<br />DE10 1649]]
 
 
 
一時期は特急列車の定期運用が存在した。1990年から開始された[[山形新幹線]][[福島駅 (福島県)|福島]] - [[山形駅|山形]]間建設工事による迂回措置で、寝台特急「[[あけぼの (列車)|あけぼの]]」が同年7月より[[奥羽本線]]から[[陸羽東線]]経由に変更されたために[[小牛田駅|小牛田]] - [[新庄駅|新庄]]間を重連で牽引した。1997年3月ダイヤ改正で同列車が[[上越線]]・[[羽越本線]]経由に変更され、当該運用は終了している。<ref group="注">ただし、天候不良等に伴う迂回措置では、当形式による奥羽本線・[[北上線]]経由の「あけぼの」牽引は、上越線・羽越本線経由への変更後も発生している。</ref>
 
 
 
2013年2月4日、高崎車両センター配置のDE10 1698が、定期検査のため秋田総合車両センターへEF81 141牽引による回送中、[[上越線]] [[津久田駅]] - [[岩本駅]]間を走行中に床下より出火し、約1時間半後に消し止められた。
 
 
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
 
ファイル:DE10 1204 JR East nostalgic view train.jpg|「[[リゾートしらかみ|ノスタルジックビュートレイン]]」用の<br />DE10 1204<br />1992年
 
</gallery>
 
 
 
{{-}}
 
 
 
=== JR東海 ===
 
[[東海旅客鉄道]](JR東海)には13両が承継された。[[静岡車両区|静岡運転所]]に配置され、[[名古屋車両区]]の構内や静岡県下の各駅で入換に使用された。
 
 
 
同社所属の本形式は、台車など床下の各機器を灰色に塗装していた。
 
 
 
2008年度内に[[美濃太田車両区]]配置の1521が廃車されたことにより、JR東海所属の本形式は消滅した。
 
{{-}}
 
 
 
=== JR西日本 ===
 
[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)には49両が承継された。2018年4月時点で18両が在籍。[[金沢総合車両所]]富山支所に4両、[[梅小路蒸気機関車館|梅小路運転区]]に2両、[[網干総合車両所]][[宮原総合運転所|宮原支所]]に3両、[[福知山電車区]]豊岡支所に1両、[[岡山電車区]]に2両、[[後藤総合車両所]]に3両、[[下関総合車両所]]に3両を配置<ref name="railfan201807"/>。
 
 
 
後藤総合車両所の1161は[[奥出雲おろち号]]塗装となり、2010年4月より専用機として使用されている。梅小路運転区の1156は、[[嵯峨野観光鉄道]]の予備機として専用塗装となっている。かつて宮原総合運転所の1152は[[きのくにシーサイド]]用として専用塗装となっていたが、同列車の廃止により原色に戻されている。
 
 
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
 
ファイル:Kinokuni Seaside-2.jpg|「[[きのくにシーサイド]]」用の<br />DE10 1152<br />2007年8月5日 / 和歌山駅
 
ファイル:DE10-1156.jpg|梅小路運転区のDE10 1156号機(2016年5月撮影)
 
</gallery>
 
 
 
=== JR四国 ===
 
[[四国旅客鉄道]](JR四国)には基本番台機4両を含む37両が承継された。「[[アイランドエクスプレス四国]]」牽引用の専用塗装機も存在した。
 
 
 
発足当初に多数存在した[[国鉄50系客車|50系客車]]主体の客車列車は、直後より気動車に置き換えられ、基本番台機を含む多数が淘汰された。以後も残存機が貨物列車や団体専用列車の牽引に使用されたが、石灰石専用列車の廃止や[[予讃線]][[観音寺駅 (香川県)|観音寺]] - [[伊予市駅|伊予市]]間の[[鉄道の電化|電化]]延伸に伴う貨物列車運用のJR貨物への移管、団体専用列車の減少により稼動車は減少している。
 
 
 
2018年4月時点で臨時列車・[[特殊列車#工事列車|工事列車]]などの不定期列車牽引用として、[[高松運転所]]の2両のみ(1095, 1139)が在籍する<ref name="railfan201807"/>。
 
 
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
 
ファイル:DE10 1036 island.jpg|DE10 1036<br />アイランドエクスプレス専用塗装機
 
ファイル:JRS DE10-1139 DE10-1095.jpg|DE10 1139とDE10 1095<br />2009年5月23日<br />予讃線 端岡 - 国分
 
</gallery>
 
 
 
=== JR九州 ===
 
[[九州旅客鉄道]](JR九州)には19両が承継された。2018年4月時点で[[熊本鉄道事業部#熊本車両センター|熊本車両センター]]に7両(1195, 1206, 1207, 1209, 1638, 1753, 1756)、[[鹿児島車両センター]]に1両(1755)の計8両が在籍する<ref name="railfan201807"/>。一時は同社の[[ジョイフルトレイン]]「[[パノラマライナーサザンクロス]]」の専用機として塗装変更された車両も存在した。
 
 
 
特異な運用として、非電化区間で電車を牽引する運用が存在した。[[国鉄485系電車|485系電車]]で運転されていた[[特別急行列車|特急]]「[[有明 (列車)|有明]]」について、1987年から毎日運転の臨時普通列車として[[豊肥本線]]([[熊本駅|熊本]] - [[水前寺駅|水前寺]])に乗入れが開始され、専用機として1755が使用された。サービス電源供給用[[電源車]]として、当初は[[国鉄12系客車|スハフ12形]]、後に電源搭載改造を施した[[国鉄ヨ8000形貨車|ヨ8000形28000番台]]を連結して牽引・推進運転が行われた。同機は、後に485系電車に合わせた[[クリーム4号]]+[[赤2号]]の「国鉄特急色」に変更されている。
 
 
 
1988年に[[JR九州783系電車|783系電車]](ハイパーサルーン)が「有明」での使用を開始すると1756が専用機として追加され、同機はハイパーサルーンの配色に合わせたライトグレー+赤帯、1端側先頭部に「ハイパーサルーン」ロゴを配した塗装に変更された。ただ運行形態が特殊だったため、1994年6月30日をもって「有明」水前寺乗り入れは廃止された([[肥後大津駅]]まで電化は1999年10月で、電化による充当解消ではなく豊肥線乗り入れ有明は5年ブランクがある)。
 
[[久大本線]]では普通客車列車の牽引に使用されていたが、1999年に客車列車の全面気動車化により消滅した。また[[豊肥本線]]で運行されていた「[[あそBOY]]」の補助機関車あるいは代替機としても使用された。
 
[[2010年]]8月、[[日本放送協会|NHK]]がデジタル放送普及のために企画した鉄道による九州一周プロジェクト「[[BSデジタル号がゆく!〜ブルートレイン 九州一周の旅〜]]」([[9月3日]] - [[9月5日|5日]])で運行される臨時列車「BSデジタル号」の牽引に熊本車両センター配置の1753が起用されることになり、塗装を黒基調のオリジナル塗装へ変更した<ref>[http://railf.jp/news/2010/08/29/060500.html DE10 1753が黒色塗装に] - 鉄道ファン railf.jp 2010年8月29日</ref>。当形式での「BSデジタル号」の牽引は、全行程のうち[[人吉駅]] - [[鹿児島中央駅]] - [[門司港駅]]間([[肥薩線]]・[[日豊本線]]・[[鹿児島本線]]・日豊本線・[[久大本線]]・[[日田彦山線]]・日豊本線・鹿児島本線経由)で行われた。また2012年11月には同じく熊本車両センター配置の1638が1753と同じ色に塗り替えられた<ref>[http://railf.jp/news/2012/11/30/121000.html DE10 1638が黒色塗装に] - 鉄道ファン railf.jp 2012年11月30日</ref>。これらの塗り替えられた機関車は臨時列車などのほか、クルーズトレイン「[[ななつ星in九州]]」の回送時にも使用される<ref group="注">そのため熊本車両センター所属車の一部が、[[竹下駅]]構内の[[博多運転区]]、[[長崎駅]]、[[大分鉄道事業部#大分車両センター|大分車両センター]]に留置している。</ref>。2015年現在、全車両が黒塗りで、4両(1195, 1638, 1753, 1756)は手摺が橙色で車番塗装が銀色、4両(1206, 1207, 1209, 1755)は手摺が黄色で車番塗装が金色である。
 
 
 
<gallery widths="180" style="font-size:85%;">
 
ファイル:JR KYUSYU DE10 1131.jpg|パノラマライナーサザンクロス色の<br />DE10 1131
 
ファイル:JR KYUSYU DE10 1755.jpg|国鉄特急色のDE10 1755<br />1987年頃 / 熊本駅
 
ファイル:JRKyushu DL DE101753.jpg|「BSデジタル号」塗装のDE10 1753
 
ファイル:DE10-JRKyushu-Gold-tesuri.jpg|手摺が黄色のもの DE10 1207
 
ファイル:DE10-JRKyushu-Orange-tesuri.jpg|手摺が橙色のもの DE10 1756
 
</gallery>
 
 
 
=== JR貨物 ===
 
[[日本貨物鉄道]](JR貨物)には151両が承継された。2018年5月1日現在の配置は以下のとおりである<ref>『JR貨物時刻表2015』社団法人鉄道貨物協会、pp.220 - 222</ref>。
 
*[[仙台総合鉄道部]]:12両(1120・1179・1197・1198・1591・1595・1643・1719・3001・3507・3510・3512号機)
 
*[[東新潟機関区]]:13両(1539・1575・1676・1687・1728・1729・1730・3501・3505・3506・3508・3511・3513号機)
 
*[[新鶴見機関区]]:7両(1189・1576・1662・1664・1666・1749・3509号機)
 
*[[愛知機関区]]:9両(1165・1557・1562・1581・1592・1723・1725・1726・1727号機)
 
*[[岡山機関区]]:13両(1164・1181・1188・1191・1192・1561・1586・1614・1675・1731・1733・1743・1750号機)
 
*[[門司機関区]]:6両(1202・1559・1560・1745・1746・1748号機)
 
 
 
入換仕業がメインであるが、本線区間での貨物列車の牽引も行う。
 
 
 
JR貨物には構内入換専用として「[[貨車移動機|入換動車]]」扱いとされた車両がある。当該車は各種検査時期の延伸、釣合管・ジャンパ栓の作用停止などの処置が加えられている。一部の車両はえんじ色に黄色の警戒色が入った入換専用色に塗装変更されており、[[札幌貨物ターミナル駅]]などで使用されている。
 
 
 
しかし2017年3月現在、この塗装の入れ替え動車は岡山機関区の1731のみとなっている。
 
 
 
本形式に代わる入換用新型機関車の開発<ref>{{PDFlink|[http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/200809-02.pdf 日本貨物鉄道 平成20年9月 ニュースリリース 新型入換専用機関車の開発(試作)について]}} による。</ref>も進められており、2010年3月に後継機である[[ハイブリッドカー|ハイブリッド]]機関車[[JR貨物HD300形ハイブリッド機関車|HD300形]]の試作車が落成した<ref>{{Cite press release |title=新型入換専用機関車(試作)の形式名とデザインについて |publisher=日本貨物鉄道 |date=2010年2月10日 |url=http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/201002-02.pdf |format=PDF |language=日本語 |accessdate=2017年7月5日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20100215082637/http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/201002-02.pdf |archivedate=2010年2月15日}}</ref>。
 
 
 
2009年に、JR東日本より除籍となったDE15がJR貨物に譲渡され、大宮車両所にてDE10 3000・3500番台として改造された。2012年2月1日時点では、仙台総合鉄道部に3500番台4両、東新潟機関区に3000番台1両・3500番台5両が配置されている。
 
 
 
2013年3月ダイヤ改正では、[[城端線]]([[高岡駅|高岡]] - [[二塚駅|二塚]])および[[氷見線]]・[[新湊線]](高岡 - [[能町駅|能町]] - [[高岡貨物駅|高岡貨物]])での運用がJR西日本から移管された<ref name="RJ584_97">[[#鉄道ジャーナル584|『鉄道ジャーナル』通巻584号、p.97]]</ref>。
 
 
 
2015年3月14日ダイヤ改正では、城端線(高岡 - 二塚)での運用(2往復)が臨時列車化されたが、運行本数は変わっていない<ref name="RJ584_97" />。
 
 
 
2017年3月4日のダイヤ改正では、[[下関駅]]についてはHD300形を使用出来る規模でないために、「[[JR貨物DB500形ディーゼル機関車|DB500形液体式内燃機関車]]」を当機関車から[[入換機関車]]の置き換えとしての開発・導入を行っており、定期検査・給油についてはJR西日本の[[下関総合車両所]]で行う<ref>{{Cite journal ja-jp |和書 |author=鉄道ファン編集部・JR貨物 |title=CAR INFO |url=http://railf.jp/japan_railfan_magazine/point/676/676-065.html |year=2017 |publisher=[[交友社]] |journal=[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]] |serial=通巻676号(2017年8月号) |volume=57 |page=65 |ASIN=B07314SRD3}}</ref>。
 
 
 
2017年5月27日「鉄道のまち大宮 鉄道ふれあいフェスタ」で、1557号機に、「最終全検DE10形式 JR貨物大宮車両所2017.5」のヘッドマークが取り付けられた。
 
 
 
老朽化の進行により、今後は[[JR貨物DD200形ディーゼル機関車|DD200形]]を開発中であり、当機関車から置き換えられていく予定である<ref name="jrfreight-news/2017-06-15-02" /><ref name="railf.jp/news/2017/06/15/183000" />。
 
 
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;" styles="font-size:90%;">
 
ファイル:Johanakamotu.takaoka.jpg|DE10 1598(原色・寒冷地仕様)<br />2012年12月28日<br />高岡駅
 
ファイル:DE10 JRF入換動車色.jpg|[[日本貨物鉄道|JRF]]入換動車色<br />2007年4月3日<br />大牟田駅
 
ファイル:JRF DE10-1164.jpg|DE10 1164(JR貨物 新更新車)<br />2009年9月4日<br />[[水島臨海鉄道]] 水島 - 東水島
 
ファイル:DE101664.JPG|DE10 1664(JR貨物A更新車)<br />2006年5月16日<br />拝島駅
 
ファイル:DE10 1073 of JNR.jpg|DE10 1073<br />2006年6月25日<br />八王子駅
 
ファイル:DE10 1557.jpg|DE10 1557<br />2017年5月27日<br />大宮車両所
 
</gallery>
 
 
 
=== 譲渡車・同形車 ===
 
本形式は汎用機として大量に製作されたことから、臨海鉄道や専用線で使用する目的で譲渡された車両や、同一仕様の機関車を自社発注して使用する例が各地で見られる。これは[[国鉄DD13形ディーゼル機関車|DD13形]]と同様の傾向であるが、国鉄・JR各社がDD13形を淘汰したのに対し、専用線・臨海鉄道などでは2機関4軸駆動のDD13形タイプを引き続き使用する例は少なくない<ref group="注">後継の機関車をDD13形タイプで継続することとしたため、導入前提でサンプル購入したDE10形を解体処分した[[仙台臨海鉄道]]・[[京葉臨海鉄道]]の例がある。</ref>。1機関の本形式は機関故障時の[[冗長化|冗長性]]に劣ることや、各軸独立構造の台車など特殊な仕様の機構を保守できる体制が整っていない事業体が多い<ref group="注">同系機を新製投入した[[臨海鉄道]]各社でも、[[日本の鉄道車両検査|全般検査]]時は国鉄・JRの工場に入場するのが常であった。
 
* 衣浦臨海鉄道(KE65形) - JR西日本[[後藤総合車両所]]・JR貨物[[小倉総合車両センター|小倉車両所]]・[[大宮車両所]]に入場
 
* [[水島臨海鉄道]](DE70形) - 国鉄[[西日本旅客鉄道鷹取工場|鷹取工場]]・JR貨物[[広島車両所]]に入場
 
* 旧・[[新潟臨海鉄道]](DE65形) - JR東日本[[秋田総合車両センター|土崎工場]]に入場</ref>などの理由が挙げられる。
 
 
 
本形式および同形機を使用するおもな事業体を以下に示す。車両の仕様等、詳細は各リンク先を参照されたい。
 
* [[秋田臨海鉄道]] - JR東日本より[[十勝鉄道]]に譲渡、その後当社に購入された1543が在籍<ref>[http://www.akirin.jp/topics/news/tokachi-kikansya/ 十勝鉄道株式会社から購入した機関車が到着しました。] - 秋田臨海鉄道、2014年3月25日</ref>。側面ナンバーは十勝鉄道時代にブロック式から切文字貼付式に変更されている。
 
* [[真岡鐵道]] - JR東日本より譲渡された1535が在籍。SL列車の回送や客車列車牽引に使用される。2010年には[[部品取り|部品確保]]用として1014(←関西フレートサービス←JR四国[[アイランドエクスプレス四国]]専用機)を購入。
 
* [[わたらせ渓谷鐵道]] - JR東日本より譲渡された[[わたらせ渓谷鐵道DE10形ディーゼル機関車|1537と1678]]が在籍し[[わたらせ渓谷鐵道わ99形客車|トロッコ列車]]牽引などに使用される。車籍はないが部品確保用に1682も購入している。
 
* [[東武鉄道]] - SL復活計画の一環として1099が譲渡されることになり<ref>[http://news.mynavi.jp/news/2016/04/22/408/ 東武鉄道、SL復活運転へ車両・施設計画発表 - 検修庫新設、下今市駅も改修] - マイナビニュース(2016年4月22日)2016年4月25日閲覧</ref>、2016年12月に引き渡された<ref>{{Cite news|url=http://railf.jp/news/2016/12/23/200000.html|title=東武鉄道向け DE10 1099が輸送される|newspaper=鉄道ニュース (鉄道ファン)|date=2016-12-23|accessdate=2017-02-04}}</ref>。
 
* [[衣浦臨海鉄道]] - DE10形と同型の[[衣浦臨海鉄道KE65形ディーゼル機関車|KE65形]]が在籍。新製したものと[[日本国有鉄道清算事業団|国鉄清算事業団]]から購入したものとがある。
 
* [[樽見鉄道]] - [[樽見鉄道TDE10形ディーゼル機関車|TDE10形・TDE11形]]が過去に存在し、衣浦臨海鉄道や西濃鉄道からの譲渡車もあった。1両がジェイアール貨物・北関東ロジスティクス(旧・高崎運輸)に譲渡されたが、それ以外の4両は2007年4月までに廃車されている。
 
* [[西濃鉄道]] - 国鉄清算事業団から購入した148の車番を501に変更した1両が在籍。基本番台車としては唯一、2016年1月現在稼働しているものである。
 
* [[嵯峨野観光鉄道]] - JR西日本より譲渡された[[嵯峨野観光鉄道DE10形ディーゼル機関車|1104]]が在籍。トロッコ列車牽引に使用される。
 
* ジェイアール貨物・北関東ロジスティクス(旧・高崎運輸) - [[倉賀野駅#貨物駅|倉賀野駅]]及び[[熊谷貨物ターミナル駅]]の構内入換用。
 
* ジェイアール貨物・関西ロジスティクス(旧・関西フレートサービス) - JR貨物より譲渡された1082が在籍。[[大阪貨物ターミナル駅]]の構内入換用。
 
 
 
このほか、[[神岡鉄道]]がJR四国から1005の譲渡を受け(このほか部品確保用に1010)、KMDE101として貨物列車牽引に使用されたが、2002年に廃車となった。
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
 
ファイル:Kinuurarinkai-ke65-2.JPG|衣浦臨海鉄道 KE65 2<br />(元DE10 563)<br />2006年8月23日<br />大府駅
 
ファイル:Watarase Railway DE10-1537.jpg|わたらせ渓谷鐵道 DE10 1537<br />2008年6月29日<br />足尾駅
 
ファイル:Moka Railway DE10-1535.jpg|真岡鐵道DE10 1535<br />2009年2月1日<br />折本 - 下館二高前間
 
ファイル:Seino DE10501.jpg|西濃鉄道DE10 501<br />(元 DE10 148)<br />乙女坂 - 美濃赤坂間
 
ファイル:Sagano truck03.jpg|[[嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線|嵯峨野観光鉄道]]DE10 1104<br />JR西日本のDE10 1156も同塗装<br />2003年5月4日<br />トロッコ嵯峨駅付近
 
ファイル:Kumagaya Kamotsu Terminal DE 10 1513.jpg|ジェイアール貨物・北関東ロジスティクス DE10 1513<br />(2017年10月9日)<br />熊谷貨物ターミナル駅
 
ファイル:De10-1082-2018-3-3.jpg|ジェイアール貨物・関西ロジスティクス DE10 1082<br />(2018年3月3日)<br />大阪貨物ターミナル駅
 
</gallery>
 
 
 
== 保存機 ==
 
* DE10 1:[[四国鉄道文化館]]南館 <ref group="注">以前はJR四国 多度津工場に保管されていた。機関部分にはアクリルがはめられている。</ref>
 
* DE10 30:[[千葉県]][[いすみ市]]「[[ポッポの丘]]」<ref group="注">機関は除去されている。現在地に移設以前は、閉館まで[[船の科学館]]の[[フローティングパビリオン羊蹄丸]]内で保存されていた。</ref>
 
* DE10 88:[[宮城県]][[角田市]]中央公園
 
* DE10 95:[[真岡鐵道]][[真岡駅]]構内
 
* DE10 503:[[小樽市総合博物館]]
 
* DE10 1014:真岡キューロク館
 
* DE10 1511:[[日本貨物鉄道中央研修センター|中央研修センター]]
 
* DE10 1677:[[佐呂間町]]交通公園
 
* DE10 1702:[[三笠鉄道記念館]]
 
 
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
 
ファイル:DE10 1.jpg|DE10 1
 
ファイル:青函ワールド3.jpg|DE10 30
 
ファイル:De1095moka.jpg|DE10 95
 
ファイル:De101014moka.jpg|DE10 1014
 
ファイル:JNR DE10 1702.JPG|DE10 1702
 
</gallery>
 
 
 
=== 展示・保存後に解体された車両 ===
 
* DE10 11:埼玉県鴻巣市立吹上小学校 - JR東日本から引退した際にこちらでの展示が決まった。しかし、屋根もない場所で吹きさらしの状態で、塗り直しもされず2015年に解体される直前には、塗装のほとんどが錆びにより剥がれていた。
 
* DE10 26:[[福岡県]][[鞍手郡]][[鞍手町]]歴史民俗資料館
 
* 神岡鉄道KMDE101(元・DE10 1005):[[岐阜県]][[飛騨市]]旧[[奥飛騨温泉口駅]]前広場
 
 
 
== 派生形式 ==
 
本形式の基本構造を踏襲した形式は以下のとおりである。
 
; [[国鉄DE11形ディーゼル機関車|DE11形]]
 
: 重入換用機関車
 
; [[国鉄DE15形ディーゼル機関車|DE15形]]
 
: [[除雪]]([[ラッセル車]])兼用形入換用機関車
 
; [[国鉄DE50形ディーゼル機関車|DE50形]]
 
: 本線用機関車。[[国鉄DD51形ディーゼル機関車|DD51形]]の後継機として試作検討され、本形式をスケールアップして大出力機関を搭載。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
 
{{Reflist|group="注"}}
 
=== 出典 ===
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* {{Cite journal|和書|author=眼目佳秀 |year=2015 |month=6 |title=3月ダイヤ改正後の富山・高岡地区のDE10牽引貨物列車|journal=[[鉄道ジャーナル]] |issue=584 |pages= 97 - 99|publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = 鉄道ジャーナル584}}
 
* 鉄道ジャーナル社 『国鉄現役車両1983』 鉄道ジャーナル別冊No.4 1982年
 
* 電気車研究会 『[[鉄道ピクトリアル]]』 2000年12月号 No.694 特集・DE10・11・15形
 
* [[石井幸孝]] 『DD51物語 - 国鉄ディーゼル機関車2400両の開発と活躍の足跡』 (JTBパブリッシング、2004年) ISBN 453305661X
 
* 四国鉄道学園 『<small>新訂</small> DE10形ディーゼル機関車(量産形) <small>付DE11形</small>』 ([[交友社]]、1967年)
 
* ネコ・パブリッシング RailMagazine 2009年11月号(No.314)P162
 
* 沖田祐作 編『機関車表 国鉄編II 電気機関車・内燃機関車の部』(ネコ・パブリッシング RailMagazine 2008年10月号(No.301)付録CD-ROM)<!--車歴関連-->
 
 
 
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