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| − | '''山の手言葉'''（やまのてことば）とは、[[東京]]の[[山の手]]で使われてきた[[日本語の方言]]。[[江戸言葉]]とともに[[東京方言]]を構成する。 | + | '''山の手言葉'''（やまのてことば） |
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| − | [[江戸]]の上層[[武家]]が日常用いた言葉を基盤に、[[明治]]時代に成立した。[[日本語]]の[[標準語]]は中流階層の山の手言葉を母体として形成された。ただし、後述するように標準語との違いもある。
| + | 東京語のうち、主として山の手方面で話される言葉。江戸の旗本・御家人の言葉の流れをくみ、明治以後主として山の手に住む知識階級が使う言語。 |
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| − | == 特徴 ==
| + | {{テンプレート:20180815sk}} |
| − | * [[敬語]]表現が非常に発達している。現代の[[首都圏方言]]や[[共通語]]ではあまり使われない敬語表現（後述）がある。
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| − | * 江戸言葉のように{{IPA|ai}}（アイ）や{{IPA|oi}}（オイ）がそれぞれ{{IPA|ɛ:}}（エー）になるような訛りは見られない。（例：ない→×ねえ、遅い→×おせえ）
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| − | * ガ行[[鼻濁音]]が存在する。東京方言のガ行鼻濁音に関する規範は標準語教育に取り入れられたが十分に定着せず、現在の東京では鼻濁音の使用は衰退している。
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| − | * 江戸言葉ほど顕著ではないが、「ひ」と「し」の区別が曖昧になることがある。
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| − | == 代表的な表現 ==
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| − | * '''[[ごきげんよう]]'''
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| − | ** 出会った時や別れの時に相手の健康状態を伺う意味合いを込めて交わされる。21世紀の現在でも、[[学習院女子高等科]]、[[フェリス女学院高等学校]]など一部の女子高等学校では生徒同士の挨拶として日常的に使用されている。
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| − | * '''ざ（あ）ます'''
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| − | ** 山の手（[[麹町]]、[[番町]]）に住む婦人などの間で広まった丁寧語。彼女らのような有閑夫人のもったいぶった話しぶりを嘲って「ざあます言葉」とも呼ぶ。「…でございます」を早口に言った「…でござあます」がさらに縮まったもの。江戸時代には[[吉原遊廓|吉原]]で「[[廓言葉]]」の一つとして遊女が使い<ref name="日国">日本国語大辞典（小学館）</ref>、『閑情末摘花』に「何ざますへ」「早うざますはね」などの用法が見える。「'''ざんす'''」は「丁子屋」という遊女屋特有のものである<ref name="日国"/>。現在では金持ちや成金、上品ぶった人、あるいはいわゆる「教育ママ」などを表す[[役割語]]として使われることがあり、『[[ドラえもん]]』（[[骨川スネ夫]]の母・骨川夫人）などで使用されている。
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| − | * '''あそばす'''
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| − | ** 「遊ぶ」の未然形に尊敬の助動詞「す」が接続して成立した尊敬語。「ざます」と同様に「あそばせ言葉」（「あそばせ」は「あそばす」の命令形）とも呼ばれる。「おいであそばせ」（＝いらっしゃい）「ごめんあそばせ」（＝失礼しました・します）のように、多くは「お…あそばす」「ご…あそばす」の形で用いられる。
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| − | * 形容詞の丁寧語は「痛うございます」「危のうございます」のように「'''ウ音便連用形+ございます'''」が用いられる。
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| − | == 脚注 ==
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| − | == 文献 ==
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| − | * [[加藤ゑみ子]]『お嬢さまことば速修講座』[[ディスカヴァー・トゥエンティワン]]、ISBN 9784887591233
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| − | {{日本語の方言}}
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| | [[Category:東京都の文化]] | | [[Category:東京都の文化]] |
| | [[Category:関東方言]] | | [[Category:関東方言]] |
2018/10/4/ (木) 23:37時点における最新版
山の手言葉（やまのてことば）
東京語のうち、主として山の手方面で話される言葉。江戸の旗本・御家人の言葉の流れをくみ、明治以後主として山の手に住む知識階級が使う言語。
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