日東電工

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日東電工株式会社(にっとうでんこう、: Nitto Denko Corporation)は、大阪市に本社を置く、粘着テープなどの包装材料・半導体関連材料・光学フィルムなどを製造する株式会社である。三水会及びみどり会の会員企業であり三和グループに属している[1][2]。海外売上比率は7割を超え、全世界で事業展開している。

概要

前身は日東電気工業で、戦後に日立製作所が系列下におさめた。その後、同じく日立系列の中央商事(当時。現、日立アーバンインベストメント)が筆頭株主となるが、2003年に日立系資本から独立。

現在のロゴは、2013年10月から使用している(2004年7月から使用していたものを再変更した)。

なお、関連会社にニトムズなどがある。マクセルホールディングスは日東電気工業のカセット・乾電池事業を1961年に分離独立させたマクセル電気工業を前身としているが、1964年に日立製作所の子会社となったため現在は関係ない。

事業内容

ある特定の素材を扱うのではなく、社会で利用される製品の中間材料を、電子素材、自動車製品、工業製品など幅広く手がける。「グローバルニッチ」を標榜し、トップシェアを目標におく方針をおく。液晶テレビ等に使用される液晶偏光板、液晶用位相差板、また、熱はく離シートや、ぜんそく治療薬などでは、世界最大のシェアである。また、水の浄化・海水淡水化に使用される逆浸透膜なども、世界的に大きな市場シェアを占める。

事業所

  • 本社:大阪
  • 支店:東北(仙台)、北関東(高崎)、東京、名古屋、豊田、大阪、広島、九州(福岡)
  • 営業所:宇都宮、神奈川(厚木)、静岡、北陸(金沢)
  • 生産・研究拠点:東北(大崎)、関東(深谷)、豊橋、亀山、滋賀(草津)、茨木、尾道

沿革

  • 1918年 電気絶縁材料の国産化を目標として日東電気工業株式会社を創業(東京大崎)
  • 1924年 電気絶縁用ワニスの販売開始
  • 1941年 茨木工場(現・茨木事業所)操業
  • 1945年 大崎本社空襲で全焼
  • 1946年 本社を大阪府茨木市(現・茨木事業所)に移転。ブラックテープの量産開始
  • 1949年 大阪、東京支店開設。防食テープ製品化
  • 1951年 ビニルテープの製造開始
  • 1957年 電気絶縁用注・成型製品の製造開始
  • 1959年 吹田工場操業
  • 1961年
    • 海外進出、ニューヨーク駐在所開設
    • フッ素樹脂製品の製造開始(ニトフロン)
    • 表面保護用ビニルシートの製造開始(SPV)
    • 乾電池、磁気テープ事業を分離し、「マクセル電気工業」(現在のマクセルホールディングス)を設立。
  • 1962年
    • 株式を東証、大証二部に上場。豊橋事業所操業
    • 紙粘着テープの製造開始
    • テープ応用機器の開発(ニトマチック)
  • 1964年 電気絶縁用FRP製品、両面接着テープの製造開始
  • 1966年 半導体封止材料の製造開始
  • 1967年 株式を東証、大証一部に上場。関東事業所操業
  • 1968年 医療用粘着シートの製造開始
  • 1969年
    • 日東電工アメリカ設立。亀山事業所操業
    • 台湾に工場設立、初の海外生産
  • 1973年 フレキシブル回路基板の製造開始(ニトフレックス)
  • 1974年
    • 日東ベルギー(現・日東ヨーロッパ)を設立
    • シーリング材分野に進出(エプトシーラー)
  • 1975年
  • 1976年 高分子分離膜の分野に進出(逆浸透膜、限外ろ過膜)
  • 1977年 東北事業所操業
  • 1981年 スポーツテーピング用テープの製造開始(ニトリート)
  • 1982年
    • 九州日東電工(現 日東エレクトロニクス九州)操業
    • 紙おむつファスニングテープの製造開始(ニトナップ)
  • 1983年 経皮 吸収型テープ製剤の製造開始
  • 1985年 補強制振材の製造開始(ニトハード)
  • 1986年
    • 滋賀事業所操業
    • ドーム用屋根恒久膜材料の製造開始(シィヤフィル)
  • 1987年 米国・ハイドロノーティクス社買収
  • 1988年
    • 創立70周年、社名を日東電工株式会社に変更
    • 米国・パーマセル社買収
    • 液晶表示用位相差フィルムの開発
    • フェロモンテープ製剤の製品化
  • 1989年
    • マレーシアに工場設立
    • 植物組織培養技術の確立(培養おたね人参)
    • 米国・グラフィックテクノロジー社買収
  • 1990年 株式会社ジンセック設立
  • 1992年
    • 自動車保護用フィルムの開発
    • 日東ユーテック株式会社設立
  • 1993年
    • 創立75周年、東京・大阪で新技術・新製品発表会「テクノ・メッセージ」を開催
    • 耐熱バーコードラベリングシステムの開発(デュラシステム)
  • 1994年 中国・深川に加工拠点設立。中国・上海(浦東)に販売・加工拠点設立
  • 1995年 中国・上海(松江)に工場設立
  • 1996年
    • 尾道事業所操業開始
    • 日東メディカル株式会社設立
    • 日東ライフテック株式会社・日東マシナリー株式会社設立
    • マイルズ賞受賞
  • 1997年
    • 国内全生産拠点(7事業所)でISO 9000シリーズ取得
    • 電気材料事業部と新興化学工業株式会社を一体化し、日東シンコー設立
    • 日東電工マテリアルタイランド設立
    • 日東電工マテリアルズインドネシア設立
  • 1998年 豊橋事業所内に、全社的なR&D機能を集中配置した粘着テープ研究所を新設
  • 1999年
    • 日東電工包装システム株式会社設立
    • 国内全生産拠点(7事業所)でISO 14000シリーズ取得
    • 日東電工ベトナム設立
    • 韓国日東オプティカル設立
    • LCD用輝度向上フィルムの開発(NIPOCS)
  • 2000年
    • 地域統括会社 日東アメリカス設立
    • 韓国日東電工設立
    • 三重日東電工設立
    • 日東電工ひまわり設立(障害者特例子会社)設立
    • 日東電工マテックス設立
    • 日東電工テクニカル設立
  • 2001年
    • 日東電工テープマテリアルズベトナム設立
    • 日東電工フィリピン設立
    • 日東電工蘇州設立
    • 日東テクノス設立
  • 2002年
    • 日東エレクトロニクス九州設立
    • 愛知日東電工設立
    • ジンセックを日東メディカルに統合
    • アコスタシール社買収、パーマセルオートモーティブに改名
  • 2003年
    • 米国・エラントランスダーマルテクノロジー社買収、アヴィーバドラッグデリバリーシステムズに改名
    • 台湾日東光学設立
  • 2004年
    • キノベートライフサイエンス設立
    • 日東電工包装システムを日東電工CSシステム株式会社に改名
    • 日東精密回路技術(深川)設立
  • 2005年 日東電工天津、上海日東光学設立
  • 2006年 本社を大阪市に移転。旧大阪本店を茨木事業所と改名。
  • 2008年
    • 海水淡水化用逆浸透膜「SWC5」が2007年日経優秀製品・サービス賞 受賞
    • シンガポールに日東電工アジアテクニカルセンター設立
  • 2009年 日東電工インド設立
  • 2011年 アビシアバイオテクノロジー社買収
  • 2013年 創業95周年を機にロゴマークを再変更(「Nitto」のマークとなる)
  • 2014年 日東(青島)研究院設立
  • 2016年 子会社の株式会社ニトムズが、日東メディカル株式会社及び日東ライフテック株式会社を吸収合併

国内グループ会社

  • 日東シンコー株式会社
  • 日東電工CSシステム株式会社
  • 株式会社ニトムズ
  • 日昌株式会社
  • 日東エルマテリアル株式会社
  • マテックス加工株式会社
  • 愛知日東電工株式会社
  • 埼玉日東電工株式会社
  • 日東精機株式会社
  • 三重日東電工株式会社
  • 日東ビジネスエキスパート株式会社
  • 日東ロジコム株式会社
  • 株式会社日東分析センター
  • 日東電工ひまわり株式会社
  • 日東ひまわり亀山株式会社
  • 日東ひまわり尾道株式会社

提供番組

2018年4月現在

過去

ほか

CM出演者

労働問題

1999年に同社に入社し、その後尾道事業所で主任研究員を務めた43歳の男性が、2014年オートバイを運転中に交通事故に遭い首を骨折し、下半身麻痺で車椅子生活を送るようになった。その後2016年8月にこの男性は復職を求め、自宅での勤務、もしくは元の尾道事業所への新幹線と福祉タクシーでの通勤を希望したが、同社側は応じず、2017年1月に「復職不可」と通知し、この男性は9月に退職扱いとされた。男性は同社に対し、2017年8月17日大阪地方裁判所に、社員としての地位確認と慰謝料の支払いなどを求め提訴した[3]

脚注・出典

関連項目

外部リンク