「月以外の地球の衛星」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
(内容を「{{テンプレート:20180815sk}} __NOINDEX__」で置換)
(タグ: Replaced)
 
1行目: 1行目:
{{Otheruses|科学的に考察された自然衛星|フィクション作品に登場する地球の衛星|架空の惑星一覧#架空の衛星}}
+
{{テンプレート:20180815sk}} __NOINDEX__
[[File:FullMoon2010.jpg|thumb|right|250px|恒久的に存在する地球の衛星は、[[月]]が唯一である。]]
 
 
 
'''月以外の地球の衛星'''(つきいがいのちきゅうのえいせい)では、[[地球]]を中心に公転する[[月]]以外の自然[[衛星]]について述べる。
 
 
 
過去に様々な「第2の月」の存在が提唱されたが、全て反証され否定された。2014年2月現在、地球に存在する自然衛星は月のみである。また、一時的に[[地球周回軌道|地球の周回軌道]]に入ったことのある天然の天体で、2014年2月までに実際に観測されたのは {{mpl|2006 RH|120}} の1例のみである。
 
 
 
== 一時的な衛星 ==
 
[[File:2006-RH120-orbit.jpg|thumb|right|250px|{{mpl|2006 RH|120}}の地球周回時の軌道。]]
 
 
 
一時的にせよ[[地球周回軌道|地球の周回軌道]]に入った自然物、すなわち一時的にであるが地球の自然衛星となった物体の観測例は過去に1例だけ存在する。それは、直径3mから6mの[[小惑星]] '''{{mpl|2006 RH|120}}''' のものである。
 
 
 
{{mp|2006 RH|120}} は[[アテン群]]に属する[[地球近傍小惑星]]の1つである。その太陽公転軌道の要素は地球のそれと酷似し、その結果公転運動中に低い相対速度で地球へと接近することとなる。その際にしばしば地球の重力に捕らわれ、地球周辺を数周するのである。2014年現在において観測・記録されているのは、2006年11月から2007年9月までの間に地球に接近した際のもので、このとき {{mp|2006 RH|120}} は地球の周辺を3周している。次回は2028年に接近し、再び一時的な地球の衛星となる可能性がある<ref>[http://www.birtwhistle.org/Gallery6R10DB9.htm 2006 RH120 ( = 6R10DB9) (A second moon for the Earth?) ''Great Shefford Obsevatory'']</ref>。
 
{{Main|{{mpl|2006 RH|120}}}}
 
 
 
[[File:J002e3f orbit.gif|thumb|right|250px|[[J002E3]]の地球周回時の軌道のアニメーション。]]
 
 
 
なお、一時的な地球の衛星となった天体として 、{{mp|2006 RH|120}} 以外には [[J002E3]] と [[6Q0B44E]] の2つが発見されているが、[[J002E3]] は後の観測で天然の天体ではなく人工物であることが確認されており、[[6Q0B44E]] も人工物である可能性が非常に高いとされている<ref>[http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/2251386.stm New 'moon' found around Earth ''BBC News'']</ref><ref>[http://www.projectpluto.com/pluto/mpecs/6q0b44e.htm "Pseudo-MPEC" for 6Q0B44E  ''Project Pluto'']</ref>。
 
 
 
シミュレーションによれば、{{mpl|2006 RH|120}} のような地球の一時的な衛星は、常時50個ほど存在するとされている。しかし、それらは直径が50cmと、{{mpl|2006 RH|120}} のさらに10分の1程度の微小なサイズと想定されているため、存在するとしても実際の観測は難しく、2013年時点においてそのような天体は {{mp|2006 RH|120}} 以外未発見である<ref>[http://news.discovery.com/space/asteroids-meteors-meteorites/asteroid-capture-earth-gravity-satellite-mini-moon-130207.htm Mystery Mini Moons: How Many Does Earth Have? ''Discovery News'']</ref>。
 
{{Main|J002E3|6Q0B44E}}
 
 
 
== 衛星のように見えるもの ==
 
=== 準衛星 ===
 
[[File:2002aa29-orbit-4.png|thumb|right|250px|{{mpl|2002 AA|29}}と地球の軌道。{{mp|2002 AA|29}}は地球から見ると地球の周辺を公転して見えるが、あくまで見かけ上の話であり、実際には地球と同じく太陽の周りを周回している。]]
 
 
 
一部の離心率が大きい[[地球近傍天体]]は、[[近日点]]付近で地球を追い越し、[[遠日点]]付近で地球に追い抜かれる軌道を持つ。これを地球から見ると、まるで地球の周りを公転する衛星のように見える。ただし、これはあくまで見かけ上の話であり、実際にはこの天体は地球と同じような軌道で[[太陽]]の周りを公転しているに過ぎない。このような天体は[[準衛星]]と呼ばれる。準衛星の力学的中心はあくまで太陽であるので、衛星と名は付くが、真の衛星とは異なる<ref>[http://www.astro.uwo.ca/~wiegert/quasi/quasi.html Quasi-satellites, a strange class of Solar System object, may exist in the outer reaches of our Solar System ''Astromony at Western'']</ref>。
 
 
 
地球は[[クルースン]]、[[イジュドゥバル]]、[[YORP (小惑星)|YORP]] 、{{mpl|(66063) 1998 RO|1}} 、{{mpl|(85770) 1998 UP|1}} 、{{mpl|(85990) 1999 JV|6}} 、{{mpl|(164207) 2004 GU|9}} 、{{mpl|(277810) 2006 FV|35}} 、{{mpl|2001 GO|2}} 、{{mpl|2002 AA|29}} 、{{mpl|2003 YN|107}} 、{{mpl|2006 JY|26}} 、{{mpl|2010 SO|16}} 、{{mpl|2012 FC|71}} 、{{mpl|2013 BS|45}} を準衛星として持っている<ref>[http://arxiv.org/abs/1104.0036 Along-lived horseshoe companion to the Earth 'arXiv'']</ref><ref>[http://arxiv.org/abs/1305.2825 A resonant family of dynamically cold small bodies in the near-Earth asteroid belt ''arXiv'']</ref>。また、{{mp|(66063) 1998 RO|1}} は自身のほぼ半分の大きさの[[小惑星の衛星|衛星]] [[S/2001 (66063) 1]] を持つ<ref>[http://www.johnstonsarchive.net/astro/astmoons/am-66063.html (66063) 1998 RO1 ''Johnston's Archive'']</ref>。
 
{{Main|準衛星}}
 
 
 
=== トロヤ群 ===
 
[[File:2010TK7_Viwe_form_plar_coordinates.png|thumb|right|250px|地球から見た{{mpl|2010 TK|7}}の2011年の位置。位置はループを描くように回転している。]]
 
 
 
地球と太陽の[[ラグランジュ点]]のL<sub>4</sub>に存在する小惑星 {{mpl|2010 TK|7}} は、発見されている唯一の地球の[[地球のトロヤ群|トロヤ群小惑星]]である。L<sub>4</sub>とL<sub>5</sub>のラグランジュ点は基本的に安定であるが、実際には他の惑星の重力の影響でラグランジュ点を中心にふらふらと移動する。そのため、この点に存在するトロヤ群小惑星は、地球から見るとループを描くように回転して見える。なお、準衛星とは異なり見かけ上の位置は地球の周りを公転しない<ref>[http://www.nasa.gov/mission_pages/WISE/news/wise20110727.html NASA's WISE Mission Finds First Trojan Asteroid Sharing Earth's Orbit ''NASA'']</ref>。
 
{{Main|{{mpl|2010 TK|7}}}}
 
 
 
[[File:Lagrange points Earth vs Moon.jpg|thumb|right|250px|地球と月の[[ラグランジュ点]]。[[コーディレフスキー雲]]はL<sub>4</sub>とL<sub>5</sub>に存在する可能性がある。]]
 
 
 
なお地球と月のラグランジュ点のうち、L<sub>4</sub>とL<sub>5</sub>には[[コーディレフスキー雲]]という塵の雲があり、月と一緒に公転しているという説がある。仮に存在すれば{{mp|2010 TK|7}}とは異なり、真に地球を公転している衛星と言える。しかし、コーディレフスキー雲が存在するという証拠は現在なく、仮に存在しても明確な固体の表面を持つ天体ではない<ref name="claims">[http://nineplanets.org/hypo.html Appendix 7: Hypothetical Planets ''Nine Planets'']</ref>。
 
{{Main|コーディレフスキー雲}}
 
 
 
== 学説上の衛星 ==
 
月の誕生を説明する説で最も有力視されている[[ジャイアント・インパクト説]]によれば、原始地球と火星サイズの[[原始惑星]][[テイア (仮説上の天体)|テイア]]の衝突で生じた破片が集まって月になったとされているが、2011年に[[カリフォルニア大学サンタクルーズ校]]の[[エリック・アスフォーグ]] (Erik Asphaug) と[[マーティン・ジャッツィ]] (Martin Jutzi) は、この時誕生した月は1つではなく、一方が他方の3倍の大きさを持つ2つの月が同時に誕生し、互いに地球を挟んで反対側に位置していたと主張した。この2つの衛星は、誕生から8000万年間は互いに軌道を共有しながら安定して公転していたが、やがて地球の重力によって衛星の軌道が遠ざかり、太陽の重力の影響で衛星軌道が不安定になると、小さな衛星が大きな衛星に引き寄せられて、2km/sという低速で衝突したとされている。この2つの衛星が衝突し現在の月の大きさになっただけでなく、低速度の衝突によって2つの衛星が融合した結果、現在のような月の表と裏の非対称性が生じたと説明している<ref>[http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20110804004 月はかつて2つあった? ''ナショナルジオグラフィック ニュース'']</ref>。
 
 
 
ただしこの説では、[[月の裏|月の裏側]]に[[アルミニウム]]が豊富に存在する理由を説明できない。また、2012年の[[産業技術総合研究所]]の研究によれば、月の表側の模様は、直径300kmという巨大な小惑星の衝突によって生じたという説を提唱している<ref>[http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2012/pr20121029/pr20121029.html 月の表と裏の違いをもたらした超巨大衝突を裏付ける痕跡を発見 ''産業技術総合研究所'']</ref>。
 
{{Main|プロセラルム盆地}}
 
 
 
== 存在しなかった衛星 ==
 
=== プチの主張 ===
 
1846年に、[[フランス]]の[[トゥールーズ天文台]]の天文学者[[フレデリック・プチ]] (Frédéric Petit) は、複数の[[流星]]の軌道を研究した結果、地球を楕円軌道で周回している流星を発見したと主張した。プチの計算によれば、この流星は[[近点・遠点|近地点]]高度11.4km、遠地点高度3570kmの軌道を2時間44分の[[公転周期]]で公転しているとされる。この衛星を[[クラインヒェン (衛星)|クラインヒェン]] (Kleinchen) と呼ぶ者もいる。これは[[ドイツ語]]で「小さな欠片」を意味する。しかし、クラインヒェンの軌道要素の決定に不確実さがあることから、この主張はすぐに却下された<ref name="claims"/>。また、仮にクラインヒェンが存在すれば、近地点は[[対流圏]]と[[成層圏]]の間に相当する高度であり、[[大気圏]]のかなり下層に位置することになる。[[1972年の昼間火球|US19720810]]<ref>[http://www.fis.unipr.it/~albino/ITASN/GSNA/US19720810/US19720810.html US19720810 (Daylight Earth grazer) ''GSNA Data''] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20040307122520/http://www.fis.unipr.it/~albino/ITASN/GSNA/US19720810/US19720810.html |date=2004年3月7日 }}</ref>の例があるように、大気圏に一旦突入した後地球の地表に落下せずに大気圏外に離脱する天体は存在するが、これらは衛星ではなく太陽を力学的中心に置く天体という意味で根本的に異なる。
 
 
 
1861年には、月の[[摂動 (天文学)|摂動]]から別の衛星の存在を予言したが、この主張も実際の天体を発見することはできなかった<ref name="claims"/>。
 
 
 
=== ヴァルテマットの主張 ===
 
1898年に、[[ドイツ]]の[[ハンブルク]]の天文学者[[ゲオルク・ヴァルテマット]] (Georg Waltemath) は、月の摂動から第2衛星の存在を仮定し、衛星の[[太陽面通過]]を予測した。第2衛星は、公転半径103万km、公転周期119日、[[会合周期]]177日で、直径は700kmあるとした。そして1898年2月に、予測通り衛星の太陽面通過を観測したと主張し、さらに直径746kmの第3衛星の存在を予言した<ref name="claims"/>。
 
 
 
しかし実際には、観測された太陽面通過とみられた現象は実際には[[黒点]]であった。また、それぞれ700km以上もあるならば、後世の観測により簡単に発見できるはずだが、直接観測が全くないことから、後に衛星の存在は否定されている<ref name="claims"/>。
 
 
 
1918年、[[占星術師]]の[[セファリアル]] (Sepharial) は、ヴァルテマットの衛星は実在するが、真っ黒だから観測できないと説明し、この衛星を[[リリス (占星術)|リリス]] (Lilith) と名付けた<ref name="claims"/>。また、真っ黒という性質から[[ダーク・ムーン]] (Dark moon) と呼ぶ者もいる。
 
 
 
=== その他の主張 ===
 
* 1926年、科学誌 ''Die Sterne'' は、地球の第2衛星を観測したと主張したドイツの天文学者 W. Spill の観測結果を掲載した。
 
* 1960年代後半、John Bargby は地球に10個の小さな自然衛星があると主張したが、これは確認されなかった<ref name="claims"/>。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[仮説上の天体]]
 
 
 
{{地球}}
 
 
 
{{DEFAULTSORT:つきいかいのちきゆうのえいせい}}
 
[[Category:地球の衛星|*つきいかいのちきゆうのえいせい]]
 
[[Category:天文学に関する記事]]
 

2019/6/26/ (水) 09:08時点における最新版



楽天市場検索: