東京メトロ半蔵門線

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停車場・施設・接続路線
KHSTa
中央林間駅
LSTR
HST
鷺沼駅
KDSTaq ABZgr
鷺沼車両基地
tSTRa
13px 東急田園都市線
tSTR+l tKRZt
13px 京王井の頭線
KBSTa tSTRe tSTR
上野検車区渋谷分室
HUBrg
tSTR
KRZo
tKRZ STRq
山手線
HUBx-2
0.0 Z-01 渋谷駅
tSTRq KRZt tSTRq
13px 東急東横線13px 副都心線
tSTR2a tSTRc3 tSTR
tSTRc1 tSTR
Subway TokyoGinza.png 銀座線
HUBlg
1.3 Z-02 表参道駅
tKRZt tKRZt
Subway TokyoChiyoda.png 千代田線
tHST tSTR
外苑前駅
2.7 Z-03 青山一丁目駅
tKRZt tKRZt tBHFq
Subway TokyoOedo.png 都営大江戸線
tSTRr tSTR
赤坂見附駅
tSTRq tKRZt tSTRq
Subway TokyoMarunouchi.png 丸ノ内線
HUBrg
4.1 Z-04 永田町駅
tSTRq tKRZt tSTRq
13px 南北線
tSTRq tKRZt tSTRq
Subway TokyoYurakucho.png 有楽町線
tBHF
5.1 Z-05 半蔵門駅
tSTR tSTR+l
Subway TokyoShinjuku.png 都営新宿線
HUBlg
6.7 Z-06 九段下駅
tSTRq tKRZt tKRZt
Subway TokyoTozai.png 東西線
HUBrg
7.1 Z-07 神保町駅
tSTR+l tKRZt tKRZt
13px 都営三田線
tSTR tSTR tSTRl
tSTRl tSTRq tKRZt tSTR+r
tSTRq tSTR+r tSTR tSTR
Subway TokyoTozai.png 東西線
tKRZt tSTRq tKRZt tSTRr
13px 三田線
tKRZt tKRZt tSTRq
Subway TokyoChiyoda.png 千代田線
HUBlf HUBtg HUBlg
8.8 Z-08 大手町駅
tSTRq tKRZt tSTRq tKRZt
Subway TokyoMarunouchi.png 丸ノ内線
STRq tKRZ STRq tKRZ STRq
山手線
STRq tKRZ STRq tKRZ STRq
東北新幹線
tSTRq tKRZt tSTRq tKRZt tSTRq tSTR+r
総武線(快速)
tSTRq tSTRr tSTR tSTR
Subway TokyoTozai.png 東西線
HUBlg tSTR
9.5 Z-09 三越前駅
tSTRq tKRZt tKRZt
Subway TokyoGinza.png 銀座線
tSTR HUBlf
新日本橋駅
tSTR+l tKRZt tSTRq
Subway TokyoHibiya.png 日比谷線
tTHSTt tKRZt tSTRq
人形町駅
tSTRr tSTR
Subway TokyoAsakusa.png 都営浅草線
tBHF
10.8 Z-10 水天宮前駅
tSTRq tKRZt
Subway TokyoOedo.png 都営大江戸線
HUBrf
12.5 Z-11 清澄白河駅
HUBlg
14.4 Z-12 住吉駅
tSTRq tKRZt
Subway TokyoShinjuku.png 都営新宿線
STRq tKRZ
総武線
HUBrf
15.4 Z-13 錦糸町駅
HUBlg
16.8 Z-14 押上〈スカイツリー前〉駅
tSTR+l tSTRq tKRZt
Subway TokyoAsakusa.png 都営浅草線
tSTRe STR+l tKRZ
とうきょうスカイツリー駅
STR
tSTRe
Tobu Skytree Line (TS) symbol.svg.png 東武伊勢崎線
STRr ABZg+l STRr
Number prefix Keisei.PNG 京成押上線
HST
曳舟駅
LSTR
HST
東武動物公園駅
LKRWgr
東武日光線
HST HST
南栗橋駅久喜駅

半蔵門線(はんぞうもんせん)は、東京都渋谷区渋谷駅から墨田区押上駅までを結ぶ、東京地下鉄(東京メトロ)の鉄道路線。鉄道要覧における名称は11号線半蔵門線である。

路線名の由来は徳川家康の家臣・服部半蔵正成の屋敷の側にあったことから名が付いた江戸城の一つ、「半蔵門」から。車体および路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「パープル」(紫)、路線記号はZ[注釈 1]

概要

1968年(昭和43年)の都市交通審議会答申第10号において、東京11号線は「二子玉川方面より三軒茶屋渋谷神宮前永田町九段下神保町および大手町の各方面を経て蛎殻町に至る路線」として初めて示された[注釈 2]。1972年(昭和47年)の同答申第15号では、終点が深川扇橋[注釈 3]へと延長された。

また、同答申では住吉 - 押上間のルートが、東京8号線有楽町線)の一部(豊洲 - 東陽町 - 住吉 - 押上 - 亀有)として示された。この時点では東京11号線との接続は予定されていなかったが、1985年(昭和60年)の運輸政策審議会答申第7号において、東京11号線の計画が錦糸町、押上経由で松戸へとさらに延長され、住吉 - 押上 - 四つ木間が東京8号線との共用区間とされた。このうち渋谷 - 押上間が半蔵門線として1978年(昭和53年)から2003年(平成15年)にかけて順次開業しており、また二子玉川 - 渋谷間は1977年(昭和52年)に東京急行電鉄新玉川線(現・田園都市線)として開業として開業している。

千代田線有楽町線に次ぐ「バイパス3路線」の一つで、銀座線の混雑緩和を狙いとしていたが、沿線の地権者による反対運動が発生したこと、さらにバブル崩壊とそれに伴う営団の減収などが原因で押上までの開通が当初予定より大きく遅れることとなった。半蔵門 - 九段下間では地下鉄建設に当たっての説明不足や環境悪化を理由に一坪共有運動が起こった。このため、営団は土地収用法を基に強制収用の申請をしたが、一連の土地買収に10年ほどの期間を要した。

半蔵門線は東京メトロの路線の中で全駅間の所要時間が最も短く(距離は銀座線の方が2.5km短い)、また現在東京メトロの路線の中で最も駅数が少ない。一方、直通運転先(東急田園都市線中央林間 - 東武日光線南栗橋間)を含めた運行距離は98.5kmにも及び、これは東京メトロの路線の運行距離としては非常に長い。特に2018年3月17日千代田線の直通運転区間が伊勢原駅まで延長され、JR常磐線取手駅からの直通運転区間がこれを越える100.3kmとなるまでは東京メトロの料金不要列車としては最長であった[注釈 4]。なお、当該の区間を全通する列車は平日の取手駅発2本のみである。

半蔵門線は東京メトロの路線としては南北線とともに全線・全駅が地下に位置する路線となっている(その他の路線は地上区間・地上駅がある)。

渋谷駅から押上駅まで全部で14駅で、東京の地下鉄の中では都営地下鉄も含めて単独駅が最も少ない。他線との連絡のない駅は半蔵門駅のみである。水天宮前駅も開業以降長い間他線との乗り換えができなかったが、2018年3月17日より水天宮前⇔人形町が連絡駅に指定されたことにより[1]、それまで接続駅のなかった東京メトロ日比谷線との乗り換えが可能となり[注釈 5]、都内の地下鉄では唯一全ての東京の地下鉄と直接乗り換えが可能な路線となった。

2010年(平成22年)現在未開業の押上 - 四ツ木 - 松戸の区間については、2000年(平成12年)の運輸政策審議会答申第18号で「2015年(平成27年)までに整備着手することが適当である路線」として位置付けられている。 1998年(平成10年)からは我孫子、松戸の各市をはじめ茨城県龍ケ崎牛久つくばなどの自治体で「地下鉄11号線延伸市町協議会」も結成され、松戸から柏市南部・我孫子市布佐方面さらに茨城県までの延伸も国などへ要請しているが、現時点で開業の見通しは立っていない。なお、東京メトロでは押上延伸を以って「全線開業」としている[2]。詳細は「東京直結鉄道」を参照。

路線データ

沿革

  • 1969年(昭和44年)8月18日 渋谷 - 蛎殻町(現在の水天宮前)間の地方鉄道敷設免許を取得申請。
  • 1971年(昭和46年)4月28日 渋谷 - 蛎殻町間の地方鉄道敷設免許を取得。
  • 1972年(昭和47年)3月 渋谷 - 三越前間が着工される。当初は1975年(昭和50年)9月の完成を予定。
  • 1977年(昭和52年)4月7日 渋谷駅が東急新玉川線(現在の東急田園都市線)の駅として開業(駅建設は営団が実施)。
  • 1978年(昭和53年)
    • 6月1日 11号線を半蔵門線と呼称決定[注釈 6]
    • 8月1日 渋谷 - 青山一丁目間 (2.7km) 開業、東急新玉川線経由東急田園都市線長津田まで直通運転開始[注釈 7]。当時営団は車両を所有しておらず、東急の車両(8500系)のみを使用。これは路線全体が2.7kmと短く、営団の車庫を持っていなかったためである。併せて、渋谷駅を東急から営団に移管。
  • 1979年(昭和54年)
    • 8月12日 東急線との乗り入れ区間をつきみ野まで延長。
    • 9月21日 青山一丁目 - 永田町間 (1.4km) 単線開業。この当時、朝夕ラッシュ時は青山一丁目行と永田町行が交互に運行。
  • 1981年(昭和56年)4月1日 営団8000系営業運転開始。鷺沼検車区完成。
  • 1982年(昭和57年)
    • 12月5日 青山一丁目 - 永田町間を複線化。
    • 12月9日 永田町 - 半蔵門間 (1.0km) 開業。
  • 1983年(昭和58年)1月22日 東急車による10両編成の運転を開始。
  • 1984年(昭和59年)4月9日 田園都市線全通により、東急線との乗り入れ区間を中央林間まで延長。
  • 1987年(昭和62年)9月26日 営団車両による10両編成の運転を開始。
  • 1988年(昭和63年)6月1日 冷房車両の運転を開始。
  • 1989年(平成元年)1月26日 半蔵門 - 三越前間 (4.4km) 開業。沿線の地権者が後援者を動員し反対運動を行ったため、開通が当初の予定より大幅に遅れた。日本において、平成では初めての鉄道路線の延伸となった。
  • 1990年(平成2年)11月28日 三越前 - 水天宮前間 (1.3km) 開業。
  • 1992年(平成4年)3月29日 東急2000系の営業運転開始。
  • 1993年(平成5年)
    • 5月18日 水天宮前 - 押上間の第一種鉄道事業免許を申請[注釈 8]
    • 6月23日 水天宮前 - 押上間の第一種鉄道事業免許を取得。
    • 12月6日 水天宮前 - 押上間の建設工事に着手。
  • 1995年(平成7年)3月20日 地下鉄サリン事件に関連し午前の運転を休止し、午後から再開。
  • 2002年(平成14年)5月2日 東急新5000系の営業運転開始。
  • 2003年(平成15年)
    • 1月7日 08系営業運転開始。
    • 2月3日 保安装置を新CS-ATCに切り換え。
    • 3月19日 水天宮前 - 押上間 (6.0km) 開業(営団最後の新規開業区間)[3]。東武伊勢崎線経由で日光線南栗橋まで相互直通運転開始。東武30000系が乗り入れを開始。ダイヤ改正により、日中時間帯の運転間隔を6分間隔から5分間隔に改める。
  • 2004年(平成16年)
  • 2005年(平成17年)
    • 2月14日 平日朝ラッシュ時の押上方面で座席を格納する6ドア車両を連結した編成の運転を開始(東急5000系使用)。
    • 5月9日 東京地下鉄初の女性専用車導入。
  • 2006年(平成18年)3月18日 東武伊勢崎線との乗り入れ区間を久喜に延長。東武はこれに合わせて50050系を投入(30000系は順次地上専用とし、一部は別路線へと転属する)。
  • 2007年(平成19年)12月2日 渋谷駅を、東京地下鉄から東急に再び移管。
    • 他社との乗り入れを行う東京地下鉄の路線の中では唯一、全駅自社管理駅であった(他線では、乗り入れ側の管理駅が1つはある)。これは、他社接続駅である渋谷駅・押上駅をともに帝都高速度交通営団が建設を行い、東急・東武の両社がそこに乗り入れるという体制をとったためである。移管後の渋谷駅は駅名標や案内サイン、電光掲示板や駅構内放送などが東急仕様のものに変更された。ただし、ホームの壁面に他の半蔵門線の駅同様にラインカラーの線があることから、東京地下鉄管理駅だったことが伺える。また、東急新玉川線の開業から半蔵門線開業までは、渋谷駅は前記のとおり、営団が建設しながらも東急が管理していた。
  • 2011年(平成23年)
  • 2018年(平成30年)3月17日 水天宮前駅と日比谷線・浅草線人形町駅との乗り換え業務を開始[1]

運行形態

東京急行電鉄東武鉄道と3社相互直通運転をしている。半蔵門線を挟んで東急側は渋谷駅から田園都市線中央林間駅まで、東武側は押上駅から東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)経由で伊勢崎線久喜駅および日光線南栗橋駅までそれぞれ運転される。

運行系統上では田園都市線と一体的となっており、半蔵門線の渋谷駅発着の列車は存在せず、押上方面は平日始発の清澄白河発東武動物公園行と半蔵門発押上行、渋谷方面は平日最終の押上発水天宮前行を除くすべての列車が田園都市線と直通している。

列車は全て各駅停車であるが、線内では乗り入れ先の列車種別(各駅停車・準急・急行)で案内している。この種別は東武・東急の間で共通するものではなくそれぞれの線内で独立したものであり、押上駅・渋谷駅到着の時点で線内または乗り入れ先の種別に変更している(変更がない列車もある)。

平日朝ラッシュ時は約2分間隔で運行されている。日中時間帯は5分間隔(1時間に12本)で運行されている。この時間帯の渋谷方面は基本的に中央林間行である。押上方面は、押上行と東武スカイツリーライン直通列車(急行)が交互に運転されている。

朝の押上方面には、半蔵門駅清澄白河駅発着列車もある。日中の清澄白河駅発着の列車は2009年6月6日のダイヤ改正で廃止された。

車両基地は自社路線内に用地を確保できなかったため、田園都市線の鷺沼駅の横に鷺沼検車区として置かれている。

東急田園都市線直通

ファイル:Tokyu5811.jpg
東急5000系6ドア・座席格納車両

日中は1時間に急行4本、準急2本、各駅停車6本の計12本(いずれも中央林間行)が運行されている。平日を中心に長津田行があるほか、鷺沼行も少数設定されている。田園都市線には当線に乗り入れない列車もあり、その一部は当線の渋谷 - 半蔵門間を回送の上、半蔵門駅で折り返す。

東急5000系のうち15編成の4・5・8号車には6扉・座席格納車両が連結されていた。平日朝の押上方面の電車では田園都市線の始発駅から半蔵門線の半蔵門まで6扉車の座席が使用できなかった[注釈 9]。ホームドア設置の兼ね合いから6扉車は順次4扉車に置き換えられ[4]、2017年4月20日を最後に廃止された[5]

東武スカイツリーライン・伊勢崎線・日光線直通

日中は久喜行と南栗橋行が2:1の割合で運転されており、一部の久喜発着列車は東武動物公園駅で南栗橋発着の日比谷線直通列車に接続している。直通運転を開始した2003年3月19日から2006年3月17日までは、日中は1時間あたり3本(内訳は東武動物公園行が2本、南栗橋行が1本)であった。日中の清澄白河駅折り返しの列車も1時間に4本設定されていたため、時間調整も頻繁に行われていた。

2006年3月18日のダイヤ改正以降、早朝深夜と9時台をのぞき1時間に6本(10分間隔)となった。昼間時は南栗橋行と久喜行の急行が交互に運行されるようになった。時間帯やダイヤの都合により、北越谷駅(準急)・東武動物公園駅発着もある。直通列車は急行または準急(朝・夜間のみ運転)に限られる。2013年3月16日のダイヤ改正より、昼間時の行先が久喜行・久喜行・南栗橋行の30分サイクルに変更となり、平日夜間帯の急行の運転時間帯も拡大された。

輸送障害時

輸送障害時は、田園都市線との直通運転は基本的に中止しないが、東武線への直通運転は中止する。田園都市線で事故・各種トラブルなどが発生し、直通運転が中止になった場合も、田園都市線への直通運転再開を優先させる。田園都市線からの直通列車は通常半蔵門・清澄白河行の列車を含め、全列車が押上行となることがある。

なお、夜間に輸送障害が生じた場合、各社の車両が所属車両基地に戻れないことがある。

臨時列車

東急田園都市線 - 半蔵門線 - 東武伊勢崎線の3社直通運転を利用して、多客期に臨時列車を運行することがある。館林・南栗橋以北に直通するイベント列車には分割併合の兼合いから東武30000系が使用される。

2017年7月11日から同21日までの火曜日から金曜日の朝には、東急田園都市線の平日朝ラッシュ時の混雑緩和を目的として、同線からの直通特急列車「時差Bizライナー」(中央林間→押上)を運行した。当線内は各駅に停車した[6][7]

弱冷房車・車椅子スペース・女性車両車

各車両における弱冷車・車椅子スペース位置の違い
← 渋谷・中央林間
押上・久喜・南栗橋 →
東武車
10 15px9 8 7 6● 5 4 ●3 215px 1
メトロ車・東急車
10 915px 8● 7● 6◯ 5● 4● 315px 2● 1
  • 東急5000系・東武30000系は●印の車両にも車椅子スペース設置
  • 東急5000系・2000系リニューアル車は◯印の車両にも車椅子スペース設置

押上延長後の半蔵門線各駅の発車標には、時刻や行先とともに車両の所属会社が「(会社名)車両がきます」といった形で表示される。これは車椅子スペースを設置した車両の連結位置が東武と東急・東京地下鉄で異なるためである[8]。「○両目に車椅子スペースがあります」という表示だと表示装置が表示できる字数を超えてしまうため、「(会社名)の車両です」と表示しているという[8]

ファイル:Omotesandō Station 002.JPG
所属社名表示(表参道駅)

なお、東武の車両は原則2・9号車、東京メトロと東急は原則3・9号車に設置されている(東急5000系は中間車全車、東急2020系は全車に設置)が、転入・転出や車両組替・リニューアル工事等により、原則以外の車両に設置されている場合もある。

平日朝始発から9:30まで(渋谷方面行は押上9:20発まで)のすべての列車は、進行方向最後尾車両の車両が女性専用車となっている(実施区間は渋谷 - 押上間、9:30で女性専用車の扱いは取りやめとなる)[9]

車両

自社車両

  • 08系:押上延伸にあわせ、2003年から6編成が投入された。
  • 8000系:自社車両の主力形式。1981年から投入され、修繕工事を受けながら現在も運用中。2015年に全編成の修繕工事が完了している[10]

直通先の伊勢崎線では日比谷線とも相互直通運転が行われており、また同区間内の竹ノ塚駅付近に日比谷線車庫の一つである千住検車区竹ノ塚分室があることから、日比谷線用車両と並ぶ光景も見られる。

導入予定車両

  • 形式未定:2020年度に導入開始予定[11]

乗り入れ車両

  • 東京急行電鉄
    • 5000系:6ドア車を連結していたが2017年に4ドアに置換。一部は東横線に転籍している。
    • 8500系(2編成が東武乗り入れ非対応):東急車の約半数にあたる24編成が運用中。
    • 8590系(東武乗り入れ非対応):中間車は8090系。運用は限定されている。
    • 2000系(東武乗り入れ非対応):運用は限定されている。
    • 2020系:東武乗り入れ対応だが東武直通はしていない[12]
  • 東武鉄道
    • 30000系:2017年12月現在2編成のみが運用中である。直通車2編成以外は、全車両東武東上線に転属した。
    • 50050系:18編成が導入され、30000系と合わせて20編成中17編成が運用に入っている。

車両運用について

どの列車がどの会社所属の車両で運転されるかは列車番号で判別できる。現在、列車番号末尾アルファベットの「S」が東京メトロ車両、「K」が東急車両、「T」が東武車両となっている。東武線直通運転開始前は東急車両には記号が付かず番号のみとなっていた。列車番号は『MY LINE 東京時刻表』(交通新聞社)などにより確認ができる。

また、5桁の数字で表記されている東急方式の列車番号では上2桁が運用番号を表し、01 - 49が東急車両(ただし、34以降は東武線には乗り入れない)、51以降の奇数番号が東京メトロ車両、50以降の偶数番号が東武車両となっている。

2009年7月11日現在、走行距離調整の関係などから東武車両が田園都市線から半蔵門・清澄白河・押上で折り返す列車にも使用されている。東急田園都市線でも長津田 - 中央林間間の区間運転列車の一部に東京メトロ車両および東武車両が使用されている。

通常は列車番号どおりの車両で運行されるが、夜間に生じたダイヤの乱れによって東京メトロ・東武・東急の車両が各自の車両基地に戻れない状況が生じるなど、車両運用に不具合が生じた場合は、列車番号どおりの運用を行わず、列車番号の末尾が「S」の列車を東急車両で運行するなど、他社車両による運行となることがある。

利用状況

2017年度の最混雑区間(A線、渋谷 → 表参道間)の混雑率173%である[13]

直通先の東急田園都市線から乗り入れる乗客が多いが、渋谷駅は乗車人員よりも降車人員が多く、混雑率は田園都市線内よりやや低い170%程度で推移している。一方で、渋谷駅や田園都市線内には、本数を増発する余地がないことから、この数値はここ20年あまり横ばいとなっている。もう一方の押上駅側からは東武伊勢崎線が乗り入れるが、より手前の4路線が接続する北千住駅が実質的なターミナル駅となっており、乗り入れる乗客が少ない。さらに、押上駅は始発列車が多数設定されており、終日にわたって混雑率は低い。

2007年度の一日平均通過人員は、渋谷 - 表参道間が472,123人で最も多い。押上方向に進むに連れて通過人員が減少し、神保町 - 大手町間が229,678人である。大手町駅は乗車人員と降車人員がほぼ同数であり、大手町 - 三越前間が229,456人と横ばいになるが、それ以降は再度通過人員が減少し、錦糸町 - 押上間が105,799人で最も少ない[14]

近年の輸送実績を下表に記す。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度 最混雑区間(渋谷 → 表参道間)輸送実績[15] 特記事項
運転本数:本 輸送力:人 輸送量:人 混雑率:%
1990年(平成02年) 24 34,176 57,253 168 1990年11月28日、水天宮前延伸開業
1991年(平成03年) 25 35,312 58,710 166
1992年(平成04年) 27 38,448 66,190 172
1993年(平成05年) 27 38,448 66,308 172
1994年(平成06年) 27 38,448 66,540 173
1995年(平成07年) 27 38,448 66,820 174
1996年(平成08年) 27 38,448 66,590 173
1997年(平成09年) 27 38,448 67,050 174
1998年(平成10年) 27 38,448 67,453 175
1999年(平成11年) 27 38,448 66,992 174
2000年(平成12年) 27 38,448 65,856 171
2001年(平成13年) 27 38,448 173
2002年(平成14年) 27 38,448 2003年3月19日、押上延伸開業
2003年(平成15年) 27 38,448 67,300 175
2004年(平成16年) 28 39,872 170
2005年(平成17年) 28 39,872 172
2006年(平成18年) 28 39,872 173
2007年(平成19年) 28 39,872 69,000 173
2008年(平成20年) 28 39,872 69,223 174
2009年(平成21年) 28 39,872 67,705 170
2010年(平成22年) 28 39,872 66,624 167
2011年(平成23年) 28 39,872 64,057 161
2012年(平成24年) 28 39,872 67,518 169 2013年3月16日、東急東横線渋谷駅が地下化
2013年(平成25年) 28 39,872 69,691 175
2014年(平成26年) 28 39,872 68,563 172
2015年(平成27年) 28 39,872 68,326 171
2016年(平成28年) 27 38,448 65,219 170
2017年(平成29年) 27 38,448 66,549 173

駅一覧

  • 駅番号はA線方向(渋谷から押上の方向)に増加。
  • 駅所在地はすべて東京都内。
駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 接続路線 所在地
Z-01 渋谷駅[* 1] - 0.0 東京急行電鉄DT 田園都市線 (DT01) (中央林間駅まで直通運転)TY 東横線 (TY01)
東京地下鉄銀座線 銀座線 (G-01) [* 2]副都心線 副都心線 (F-16)
東日本旅客鉄道JY 山手線 (JY20)・JA 埼京線 (JA10)・JS 湘南新宿ライン (JS19)
京王電鉄IN 井の頭線 (IN01)
渋谷区
Z-02 表参道駅 1.3 1.3 東京地下鉄:銀座線 銀座線 (G-02) ・千代田線 千代田線 (C-04) 港区
Z-03 青山一丁目駅 1.4 2.7 東京地下鉄:銀座線 銀座線 (G-04)
都営地下鉄大江戸線 大江戸線 (E-24)
Z-04 永田町駅 1.4 4.1 東京地下鉄:有楽町線 有楽町線 (Y-16) ・南北線 南北線 (N-07) 、
銀座線 銀座線(赤坂見附駅:G-05)・丸ノ内線 丸ノ内線(赤坂見附駅:M-13)
千代田区
Z-05 半蔵門駅 1.0 5.1  
Z-06 九段下駅 1.6 6.7 東京地下鉄:東西線 東西線 (T-07)
都営地下鉄:新宿線 新宿線 (S-05)
Z-07 神保町駅 0.4 7.1 都営地下鉄:三田線 三田線 (I-10) ・新宿線 新宿線 (S-06)
Z-08 大手町駅 1.7 8.8 東京地下鉄:丸ノ内線 丸ノ内線 (M-18) ・千代田線 千代田線 (C-11) ・東西線 東西線 (T-09)
都営地下鉄:三田線 三田線 (I-09)
東海旅客鉄道■ 東海道新幹線東京駅[* 3]
東日本旅客鉄道:■ 東北新幹線北海道新幹線山形新幹線秋田新幹線上越新幹線北陸新幹線
JY 山手線・JK 京浜東北線JC 中央線
JT 東海道線JU 上野東京ライン宇都宮(東北)線高崎線常磐線(快速)
JO 横須賀・総武線(快速)
JE 京葉線(東京駅:JC01・JY01・JK26・JT01・JU01・JO19・JE01)[* 3]
Z-09 三越前駅 0.7 9.5 東京地下鉄:銀座線 銀座線 (G-12)
東海旅客鉄道:■ 東海道新幹線(東京駅)[* 3]
東日本旅客鉄道:JO 総武線(快速)(新日本橋駅:JO20)、
■ 東北新幹線・北海道新幹線・山形新幹線・秋田新幹線・上越新幹線・北陸新幹線・JE 京葉線(東京駅:JE01)[* 3]
中央区
Z-10 水天宮前駅
東京シティエアターミナル前)
1.3 10.8 東京地下鉄:日比谷線 日比谷線人形町駅:H-13)
都営地下鉄:浅草線 浅草線(人形町駅:A-14)
Z-11 清澄白河駅 1.7 12.5 都営地下鉄:大江戸線 大江戸線 (E-14) 江東区
Z-12 住吉駅 1.9 14.4 都営地下鉄:新宿線 新宿線 (S-13)
Z-13 錦糸町駅 1.0 15.4 東日本旅客鉄道:JO 総武線(快速)(JO22)・JB 総武線(各駅停車)(JB22) 墨田区
Z-14 押上〈スカイツリー前〉駅[* 4] 1.4 16.8 東武鉄道TS 伊勢崎線(東武スカイツリーライン) (TS-03) (TI 久喜駅TN 日光線南栗橋駅まで直通運転)
都営地下鉄:浅草線 浅草線 (A-20)
京成電鉄KS 押上線 (KS45)
  1. 渋谷駅は他社接続の共同使用駅で、東京急行電鉄の管轄駅である。
  2. 渋谷駅では半蔵門線と銀座線は別の駅として扱われる。そのため、副都心線および東急田園都市線と銀座線の改札外乗り換えが可能なため、現在は駅の乗換案内に銀座線が表記されている。アナウンスは副都心線とまとめられ「地下鉄線」と案内される。
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 東京駅との連絡業務は行っていない。新幹線または京葉線へは三越前駅、その他の在来線へは大手町駅から丸ノ内線へ一旦乗り換え、丸ノ内線東京駅での乗り換えが至便。また、JR線の乗り換え案内が行われているのは、東西線のみである。なお、水天宮前駅と人形町駅との乗り換え業務開始により、両駅から日比谷線八丁堀駅経由での京葉線への乗り換えも可能となった。
  4. 押上駅は他社接続の共同使用駅で、東京地下鉄の管轄駅である。

各駅のホームに向かう階段に設置されている駅一覧表は、副都心線の開業で駅一覧表が更新された際に、渋谷の乗り換え案内に従来表参道での乗り換えを推奨していたために存在しなかった銀座線が、副都心線のほかに新たに加えられた。ただし、押上駅の副名称の導入に伴って更新されたものでは再び削除されている。

PASMO利用時の運賃計算

東京メトロおよび乗り入れている東武鉄道では、PASMOSuicaなどの交通系ICカード(以下PASMOで代表)を利用することができるが、東武伊勢崎線押上北千住経由で半蔵門線と日比谷線を乗り継いだ場合はPASMOの仕様上、東武線の運賃は計算されず、全線東京メトロ線経由で計算される(東京メトロのみで途中改札を出ずに乗車できる経路があるため[16])。

また、東武伊勢崎線押上・北千住経由で半蔵門線と千代田線綾瀬駅北綾瀬駅方面、町屋駅方面)を乗り継いだ場合も、同じく全線東京メトロ線経由で計算され、大手町駅経由または表参道経由と同一の金額が引き落とされる。これは北千住駅の構造が東京メトロ・東武・JR東日本が改札内でつながっており、かつ中間改札がない[注釈 10]ためである。

参考文献

  • 帝都高速度交通営団 『東京地下鉄道半蔵門線建設史(渋谷〜水天宮前)』 帝都高速度交通営団、1999年。
  • 帝都高速度交通営団 『東京地下鉄道半蔵門線建設史(水天宮前〜押上)』 帝都高速度交通営団、2004年。
  • 東京地下鉄 『帝都高速度交通営団史』 東京地下鉄、2004年12月。
  • 「鉄道ファン」1996年10月号 特集:カラフル営団地下鉄2401両、2004年9月号 特集:東京メトロ(交友社)
  • 「私鉄電車ビジュアルガイド 東武鉄道」(編者・著者 東武鉄道研究会、出版・発行:中央書院 2003年) ISBN 4887321422
  • 「MY LINE 東京時刻表」各号(交通新聞社)
  • 「鉄道ダイヤ情報」各号(交通新聞社)

脚注

注釈

  1. hanZomon。これは路線名先頭の3文字「HAN」()が日比谷線(Hibiya)浅草線(Asakusa)南北線(Namboku)と続いて他線と重なってしまうことによるためで、「」の「Z」となった。
  2. 二子玉川 - 渋谷間は、元は1962年(昭和37年)の答申第6号にて東京3号線(銀座線)の延伸とされていたが、答申第10号で架空線方式の別線に振り替えられ、東京3号線から東京11号線に編入された。
  3. 東京都江東区、住吉駅南方一帯の地域名。半蔵門線が通過したが、駅は設置されなかった。
  4. なお、有料特急を含めた東京メトロ直通列車で最長距離を運転する列車は、平日では北千住駅 - 箱根湯本駅間の特急「メトロはこね」(平日1往復、土休日2往復、営業キロ104.4 km)、土休日では、2017年3月25日のダイヤ改正で運転が開始された、副都心線を経由して元町・中華街 - 西武秩父間(営業キロ113.8 km)を結ぶ有料座席指定列車「S-TRAIN」(土休日のみ1往復)である。ただし、いずれの列車も東京メトロの車両では運転されない。
  5. 押上延伸後は、直通運転先の東武伊勢崎線北千住駅以北では、日比谷線に乗り入れる列車への乗り換えは可能だった。
  6. 路線名の由来となった半蔵門駅まで開業したのは4年半後であるが、当時から路線名は半蔵門線であった。
  7. 快速のみ長津田まで運転、各停は入庫列車が鷺沼まで、他はすべて二子玉川園(現在の二子玉川)折り返し
  8. 日比谷線と北千住駅の混雑緩和目的から繰り上げ着工としていた。
  9. 田園都市線・半蔵門線の各駅に掲出される時刻表ポスターには、2010年6月24日以降は6扉車2両は廃止され、すべて3両になったと記載されている。
  10. 常磐快速線ホームと東武線(半蔵門線直通)・日比谷線ホームの間は改札を出ずに直接乗り換えはできないが、千代田線(常磐緩行線直通)ホームを通れば改札を出ずに乗り換え可能。

出典

  1. 1.0 1.1 3月17日(土)から新たな乗換駅の設定を開始します (PDF)”. 東京地下鉄. . 2018閲覧.
  2. 半蔵門線全線開業10周年記念グッズを発売します! (PDF) - 2013年3月14日 東京地下鉄プレスリリース
  3. 「鉄道記録帳2003年3月」、『RAIL FAN』第50巻第6号、鉄道友の会、2003年6月1日、 19頁。
  4. 2017年度の鉄軌道事業設備投資計画 田園都市線ホームドア整備本格着手など総額502億円 (PDF) - 東京急行電鉄ニュースリリース 2017年5月12日
  5. 「東急5000系6ドア車全車運用離脱」、『鉄道ピクトリアル』No.934、電気車研究会、2017年8月、 95頁。
  6. “快適通勤ムーブメント「時差Biz」に合わせ 東西線・半蔵門線で臨時列車を運転します!” (PDF) (プレスリリース), 東京地下鉄, (2017年6月27日), http://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews20170627_61.pdf . 2017閲覧. 
  7. 朝6時台の田園都市線臨時特急列車「時差Bizライナー」を運転し、複数企業と連携したクーポン配信で朝活を推進-東京都の混雑緩和プロジェクト「時差Biz」に連動した、混雑緩和策「グッチョイモーニング」を実施します- (PDF)”. 東京急行電鉄 (2017年6月27日). . 2017閲覧.
  8. 8.0 8.1 『半蔵門線建設史(水天宮前 - 押上)』 (1999) p.597
  9. 女性専用車 半蔵門線 - 東京メトロ 2016年7月8日閲覧
  10. 東京メトロ8000系8010編成に「さよなら!電機子チョッパ制御車」ラッピング 交友社『鉄道ファン』railf.jp
  11. 2018年度 第15期 事業計画 (PDF)”. 東京地下鉄. p. 8 (2018年3月). . 2018閲覧.
  12. 【東急】2020系・6020系が営業運転を開始 - 鉄道ホビダス RMニュース、2018年4月3日
  13. 混雑率データ(平成29年度) (PDF)”. 国土交通省. p. 3 (2018年7月17日). . 2018閲覧.
  14. 東京地下鉄 平成19年度1日平均乗降人員・通過人員 (PDF)”. 関東交通広告協議会. . 2017閲覧.
  15. 「都市交通年報」各年度版
  16. PASMO 鉄道でのご利用方法

関連項目

外部リンク

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