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{{otheruses|海上で略奪行為を行う集団|その他の用法|海賊 (曖昧さ回避)}}
 
[[ファイル:Flag_of_Edward_England.svg|200px|thumb|[[海賊旗]](ジョリー・ロジャー)]]
 
[[ファイル:Pirate Flag of Rack Rackham.svg|200px|thumb|[[ジョン・ラカム]]の海賊旗]]
 
[[Image:Pirate Flag of Blackbeard (Edward Teach).svg|200px|thumb|[[黒髭]]の海賊旗]]
 
  
'''海賊'''(かいぞく、{{Lang-en|pirate}})とは、船舶や沿岸を襲撃することによって、金品を強奪する[[盗賊]]を指す。
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'''海賊'''(かいぞく、{{Lang-en|pirate}}
  
== 概要 ==
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海上を航行する船舶を襲い,暴行,略奪に専念する盗賊集団。狭い海峡地帯や入江,港湾の多い島嶼などを根拠地とし,古くから歴史に登場した。西洋では,紀元前後の数世紀にわたって地中海を中心に海賊が横行。中世には,十字軍以後地中海貿易が再開されるとイスラム,イタリア諸都市国家の間に海賊行為が続発した。一方,バルト海,北海などでは,民族移動と旧秩序の解体のなかで,ノルマン (いわゆる[[バイキング]] ) の活動があった。近代では,「地理上の発見」以後,海賊の活動範囲は,大西洋,西インド諸島から東南アジア海域へと全世界に拡大した。特にイギリスを先頭に海賊行為は公然と行われ,絶対王政下の植民地獲得,敵国の海外貿易攪乱政策に半合法的に利用された。宗教戦争からスペイン継承戦争にいたる時代がその最盛期である。中国では,秦・漢時代から海賊活動が顕著になり,特に元・明時代には活発になった。本土沿海の島々に拠点をおいて,一時は数百,数千の舟隻にも達した。いわゆる[[倭寇]]も,明代後期のものは,中国人を主体とした密貿易者を兼ねた海賊であった。清末,民国時代にいたっても密貿易に従事するかたわら,海賊船として出没する者も多かった。日本では,海に囲まれた地理的条件により早くから海上に進出する者が多く,海賊衆とも呼ばれたが,海賊という言葉は賊の意味よりも,むしろ武力をもった豪族の水軍をさすことが多い。瀬戸内海,九州の島々を拠点とした海賊は有名で,そのなかでも,鎌倉時代末期から室町時代にかけて武力をもって中国大陸,朝鮮半島沿岸まで進出した日本船は,倭寇と呼ばれて,沿岸地の人々から恐れられた。しかし室町幕府が勘合貿易を確立するにつれて衰退した。現在では,近代諸国家が海軍力を強化し,国際法も整備され,1958年には公海に関する条約 14条から 21条によって,私有の船舶,航空機の乗組員なり旅客が私的目的のために行うすべての不法な暴力行為,抑留または略奪行為で,公空,公海にある航空機,船舶またはこれらのなかにある人や財産に対するものは海賊行為とみなされ,すべての国は海賊を捕獲することに協力しなければならないとされた。
[[ファイル:Jacquesdesores.jpg|thumb|right|250px|[[フランス]]海賊は、1555年に[[スペイン]]の貿易拠点であった[[ハバナ]]を襲撃した。]]
 
典型的には、船舶や沿岸を襲撃することによって、金品を強奪する[[盗賊]]を指す。また、海賊という単語は[[海賊版]][[海賊党]]など海や船舶とは直接関係の無い文脈で用いられる場合もあり、必ずしも海や船と関連づいた用法で用いられるとは限らない。
 
  
== 歴史上の海賊 ==
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{{テンプレート:20180815sk}}
歴史的に海賊の存在有無はある国家の統治権の有効性を示す指標として見なすことが可能である。すなわちある国家が覇権を握ったことを内外に示す場合、どれだけ海賊を根絶、取り締まれたかを示すことになる。
 
 
 
例えば、[[パクス・ロマーナ]]は、[[ローマ帝国]]海軍が[[地中海]]の覇権を掌握したとき成立し、それを維持できない段階で消滅した。日本においても、織田、豊臣、徳川政権は、海賊の取り締まりを重視し、これによって中世から近世への扉が開かれた。ヨーロッパでは、[[イーリアス]]や[[オデュッセイア]]など古代伝説にも登場し、[[アリストテレス]]の『[[政治学 (アリストテレス)|政治学]]』には、海賊は猟師などと同様に職業の一つとして数えられていた。
 
 
 
[[8世紀]]には[[北ヨーロッパ|北欧]]の[[ノルマン人]][[ヴァイキング]]の活動があった。[[中世]]においては[[ヴェネツィア共和国]]・[[ジェノヴァ共和国]]といった通商国家の商船が、自国の商圏を防衛するために武装化して、競争相手の船舶を攻撃・略奪することがあった。
 
 
 
日本において、文献上、海賊の記述の初見は『[[日本書紀]]』[[雄略天皇|雄略紀]]([[5世紀]]後半)からである<ref>「歴史読本」編集部編 『戦国最強の水軍 村上一族のすべて』 [[新人物文庫]] 2014年</ref>。
 
9世紀半ばの瀬戸内海では、中央に[[租庸調|調庸・雑米]]を送る船舶が洋上で襲撃される被害が頻発し、海賊鎮圧令(追捕官符)が度々出されている<ref>{{Cite book |和書 |author = 山口県(編) |title =山口県史 通史編 原始・古代 |date = 2008 |publisher = 山口県 |ref = harv }} pp.932-936.</ref>。
 
中世日本の海賊の話としては、[[13世紀]]前半成立の『[[宇治拾遺物語]]』に、元海賊の老僧侶(海賊時代は「淡路の六郎[[追捕使]]」と称した)の話があり、瀬戸内海での無慈悲な行為が語られている(最終的には改心し[[出家]]した回顧話)。
 
 
 
[[16世紀]]後半に始まる[[イギリス]]と[[スペイン]]の抗争では、ヨーロッパやカリブ海では交戦相手国の船を略奪してもよい、という国王の[[私掠免許]]が出され、[[私掠船]]が横行した。また[[東アジア]]の[[倭寇]]や[[中国海賊]]、[[ペルシア湾]]の[[アラブ海賊]]、[[北アフリカ]]沿岸の[[バルバリア海賊]]など、海あるところには海賊の姿があった。「降伏すれば命は保証、抵抗すれば皆殺し」の印である[[海賊旗]]([[ジョリー・ロジャー]])は、[[18世紀]]になってから使われだしたものである。
 
 
 
専門の海賊職以外にも、半商半賊とでもいうような、商売にやってきてそれが不調だったら海賊になって街を襲うというような形態、あるいは普段は商人だが、他の海賊に対抗するために武力を持ち、たまにそれを使って海賊をするといったような場合もあった。後者の例は、[[海禁]]が引かれ私貿易が制限された[[明]]後期の[[16世紀]]後半に横行し、[[清]]に抵抗運動を続けた事で有名な[[鄭成功]]の出た鄭一族などが活躍した。
 
 
 
=== 諸相 ===
 
[[File:Amaro Pargo.jpg|thumb|[[アマロ・ロドリゲス・フェリペ|アマロ・パーゴ]]。海賊の黄金時代の最も有名な海賊の一人。]]
 
海賊はその出現場所・時代によりさまざまな呼称、形態がある。
 
 
 
; 倭寇
 
{{main|倭寇}}
 
: [[倭]]は[[日本]]のこと。[[14世紀]]、[[16世紀]]の二度の波に分かれて[[中国]]・[[朝鮮]]の沿岸を襲い、それぞれ前期倭寇、後期倭寇という。実際には後期倭寇には中国人が多く含まれているなど必ずしも日本人だけで構成されていたわけではない。
 
; 海賊衆(水軍)
 
{{main|水軍}}
 
: [[中世]]日本で活動した、交易を行う傍ら船舶や村への略奪、あるいは逆に金銭を取って船舶航行の警護を組織的に行った沿岸の[[国人]]、[[土豪]]の事を海賊衆と呼んだ。実際には略奪というよりは[[帆別銭]]、警固料([[税|通行税]])の取り立てで生計を立てていた。この頃の海賊衆には[[瀬戸内海]]の[[村上氏]]や[[志摩半島]]の[[九鬼氏]]などが知られる。しかし[[豊臣秀吉]]が[[1588年]][[8月29日]]([[天正]]16年[[7月8日 (旧暦)|7月8日]])に[[刀狩]]令とともに[[海賊停止令]]を発令して以降は、これらの[[豪族]]が帆別銭の取立てや海賊行為を働くことは難しくなり[[大名]]の水軍へと転化し、消滅した。
 
; 北海・バルト海
 
{{main|ヴァイキング|[[:en:Baltic Slavic piracy]]}}
 
: バイキングは[[ノルマン人]]の事で、[[8世紀]]から[[12世紀]]にかけて、[[ヨーロッパ]]の各地を侵略し、席巻した。一部は[[スコットランド]]や北[[イングランド]]に入植し、また[[フランス]]を襲った一派は[[ノルマンディー公国]]を、[[ロシア]]([[ルーシ]])では[[ノヴゴロド公国]]と[[キエフ大公国]]、南[[イタリア]]では[[シチリア王国]]を立てた。その活動はスケールが大きく、[[グリーンランド]]、果ては[[北米]]にまでに達し[[植民地]]を作り、[[十字軍]]にも参加した。中世の終わり頃の[[バルト海]]沿岸部は、経済が発展して都市、交易所などが建設されていた<ref name=バ25>増田、(2006)、p25~p26</ref>。そこではスラブ人、ゲルマン人等の海賊が略奪をおこなった<ref name=バ25/>。そのため海賊行為の被害者であるハンブルク市とリューベック市の商人たちは1241年に「[[ハンザ同盟]]」と呼ばれる同盟を作成した<ref name=バ25/>。1293年その同盟には、[[北海]]、バルト海等に位置する24都市が参加した<ref name=バ25/>。最盛期である14~15世紀には数百の都市が同盟に参加するようになった<ref name=バ25/>。しかしハンザ同盟の船乗りたちは海賊行為の魅力に影響されて彼ら自身も海賊になって行き、14世紀後半に賑わいを見せたイギリスの貿易業に打撃を与えた<ref name=ハ147>ゴス、(2010 上)、p147~p148</ref>。13~14世紀のバルト海にはヴィタリエンブリューダーと呼ばれる海賊団が存在した<ref name=バ25/>。彼らはスウェーデンの南部に位置する[[ゴットランド島]]を基地とした<ref name=バ25/>。彼らはハンザ同盟の依頼で食物の補給を行っていたが、次第に同盟の船舶を略奪するようになった<ref name=バ25/>。この海賊団の影響で幾つかの漁業は麻痺した<ref name=ハ147/>。そのためスウェーデン女王[[マルグレーテ1世|マーガレット]]が[[リチャード2世_(イングランド王)|リチャード2世]]の援助のもとで海賊退治の遠征を行ったが、これは失敗した<ref name=ハ147/>。1394年、ハンザ同盟は3000人の兵士を乗せた35隻の軍艦を海賊退治のために派遣したが、これも成功はしなかった<ref name=ハ147/>。1400年/1402年、ユトレヒトのシモンと言う人物が率いる艦隊が海賊団を率いる{{仮リンク|ステルテベカー|en|Klaus Stoertebeker}}を捕らえた<ref name=バ25/><ref name=ハ147/>。彼はハンブルクで100人の部下と共に処刑され、海賊団は翌年には制圧されていった<ref name=バ25/>。14世紀にこの辺りを荒らした海賊にゴデキンス、ステルテベカー、モルトケ、マントイフェルなどがいる<ref>ゴス、(2010 上)、p146~p147</ref>。
 
; ゼーゴイセン
 
{{main|ゴイセン#ゼー・ゴイセン}}
 
: [[オランダ]]の[[プロテスタント]]([[カルヴァン派]])の事。[[八十年戦争]]の初期に海賊として、スペインや[[カトリック教会|カトリック]]勢力と戦った。
 
; 私掠船
 
{{main|私掠船}}
 
: [[大航海時代]]から後の[[西ヨーロッパ]]で、諸国が[[海軍]]力を補うために、民間船に私掠勅許状を与え、敵国の艦船を[[拿捕]]することを許して海賊行為を奨励した。このような公認の海賊としては[[イギリス]]の[[フランシス・ドレーク]]や、[[フランス]]の[[ジャン・バール]]、[[コルセア|コルセール]]たちが有名である。[[16世紀]]以降[[マルタ島]]を支配した[[聖ヨハネ騎士団]]([[マルタ騎士団]])は、[[ムスリム]]の船舶に対して組織的に海賊行為を行った。[[ナポレオン戦争]]当時にも私掠船は活躍した。[[ナポレオン・ボナパルト|ナポレオン1世]]による[[大陸封鎖令]]に協力して、イギリス船を攻撃し拿捕するなどした。
 
; バルバリア海賊
 
{{main|バルバリア海賊}}
 
: バルバリア海岸と呼ばれた北アフリカの[[アルジェリア]]、[[チュニジア]]、[[リビア]]の沿岸部を根拠地として海賊行為を行ったイスラム教徒の船乗りの総称。[[オスマン帝国]]の保護を受けており、私掠船の一種ともいえる。その活動範囲は広大で、[[地中海]]はもとより[[インド洋]]、[[バルト海]]、[[大西洋]]、さらには[[アメリカ合衆国|アメリカ]]近海、[[カリブ海]]にも進出した。また彼らは[[イギリス]]の[[テムズ川]]をさかのぼり、各村を襲ったという記録もある。さらに[[1627年]]にはアイスランドを襲った。実際には地元人よりも、[[ギリシャ]]や[[イタリア]]などからやってきて[[イスラム教|イスラム]]に改宗し、かつての同胞に海賊を働く冒険者たちが数多く含まれた。その一人[[バルバロス・ハイレッディン]]は、[[1538年]]、[[プレヴェザの海戦]]で、[[スペイン]]を破った。また、1801年には、通行料の支払いを拒絶した[[アメリカ合衆国]]との[[トラブル]]が[[バーバリ戦争]]に発展した。
 
; カリブ海
 
[[ファイル:Piratey.jpg|thumb|right|200px|ポップカルチャーで典型的な海賊の[[カリカチュア]]。[[眼帯]]、[[義足]]、フック([[鉤爪]])、肩に[[オウム]]が特徴の例。]]
 
{{main|海賊の黄金時代|カリブ海の海賊 (歴史)}}
 
 
 
1630年頃のカリブ海ではバッカニア<ref>彼らは、1640年頃から「沿岸の同胞たち」という厳しいルールを設けた一種の同業組合を作り出した(コーディングリ、(2000)、p75)。また、バッカニアと言う名称は、彼らが塩漬けにした肉を乾燥する場所「ブカン」が転じた物である(ゴス、(2010 上)、p226)</ref>とよばれる海賊が活動した<ref name=私掠船1>[https://oacis.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=348&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=13&block_id=21 欧州私掠船と海賊-その歴史的考察-]p4~p5、2017年3月12日閲覧</ref>。その海賊たちはイスパニョーラ島や[[トルトゥーガ島]]等を活動拠点とした<ref name=私掠船1/>。当時のカリブ海の島々の幾つかはイギリスの領土であり、貿易の拠点であった<ref name=私掠船1/>。そういった植民地はスペイン等の他国に襲われる危険があったが当時の海軍には本国から離れた場所に常備軍を配置する力はなかった<ref name=私掠船1/>。そこで植民地の総督は植民地を敵国から守ると同時に敵国を弱らせて貿易の独占を守るためにバッカニアに私掠免許を与え私掠船員として雇った(ただしこの免許は国が公式に出したものではないことが多かった)<ref name=私掠船1/>。しかし1670年に結ばれたマドリード条約によってイングランド植民地とスペインの関係が改善し私掠免許も発行されなくなった<ref name=私掠船1/>。それによってバッカニアたちは引退して一般の職に付くか(引退者のなかには正規の私掠船員として元同業者を狩る側に回る者もいた)、活動拠点を北米もしくはマダガスカルに変えて海賊行為をするかのどちらかを選択した<ref name=私掠船1/>(後述)。また、航海に出る前に戦闘で負傷した時の補償金を制定していたこと、略奪品を平等に分配していたこと、などが記録されている<ref>ゴス、(2010 上)、p236~p237</ref>。
 
 
 
; マレーの海賊
 
{{main|マラッカ海峡の海賊}}
 
インド洋と太平洋を結ぶ貿易航路の要所のマラッカ海峡は、狭いうえ沿岸が複雑で隠れ家に適し、古くから海賊の名所として知られ、帆船時代の小説の「[[白鯨]]」にも描写がある。現在でも依然として海賊事件の多発する地帯として問題になっている(後述)。
 
 
 
; アラブ海賊
 
: [[18世紀]]から[[19世紀]]にかけて[[アラブ首長国連邦]]、[[バーレーン]]などを拠点に、インド洋で主に[[イギリス東インド会社]]の船を襲った。彼らの構成は東インド会社によって通商を奪われたアラブ商人であった。当初、東インド会社側はこの行為を黙視していたが、被害があまりにも多かったため何度も討伐隊を派遣したがそのたびに彼らは応戦し、撃退していったが、ついに19世紀に本拠地を占領されたため彼らは崩壊した。有名な者として[[アリ・コジャ]]がいる。
 
 
 
; インド洋の海賊
 
[[File:AMH-5655-KB Map of Madagascar.jpg|260px|thumb|[[:en:Joan Blaeu|ジョアン・バレウ]]の『[[:en:Atlas_Maior|大地図帳]]』に収録されたマダガスカルの地図<ref name=地図>コーディングリ、(2000)、p308</ref>。マダガスカルは恵まれた港が存在していること、インド~喜望峰~ヨーロッパ間を繋ぐ貿易路をおさえていること、追手が追跡できない地理に位置すること、等々の理由で海賊たちの基地として使われた<ref name=地図/><ref>注釈。ただし、マダガスカル島は思われているほどの海賊の集合地ではなかったと言う見解も幾つか存在する(クーン、(2013)、p284~p285)</ref>。]]
 
{{main|{{仮リンク|海賊周航|en|Pirate Round}}}}
 
 
 
: 17世紀末期、インドと紅海をつなぐ航路には、財貨を積んだイギリス東インド会社の船、アラブや[[ムガル帝国|ムガール]]の船舶等が航海していた<ref name=C289>コーディングリ、(2000)、p288~p289</ref>。この頃のカリブ海では、財宝運搬船もあまり航海を行わなくなり、海賊に対する法律も厳しくなっていった<ref>コーディングリ、(2000)、p287</ref>。そういった理由により海賊たちは新たな獲物を求めて、北アメリカ、カリブ海、[[マダガスカル]]を繋ぐ「海賊周航」と呼ばれる航路を通りインド洋に出て行き[[レユニオン島]]、マダガスカル、[[モーリシャス]]等に隠れ家を作っていった<ref name=C289/>。 しかし時が経つと、ヨーロッパやアメリカなどの政  府が協力し海賊退治を行うようになり、ムガール帝国の力も落ちて行き、海賊たちも金に困るようになっていった<ref>コーディングリ、(2000)、p327~p328</ref>この第1の「海賊周航」は10年間続き、後に短期間ではあるが復活することになる<ref>コーディングリ、(2000)、 p327~p328</ref><ref name=C289/>。この期間に活動した海賊はロング・ベン・エイヴァリ、トマス・トゥー、 ウィリアム・キッド等である<ref name=C289/>。[[1718年]]、[[バハマ諸島]]の[[ニュープロビデンス島]]で[[ウッズ・ロジャーズ]]が海賊たちを攻撃し壊滅させた<ref name=ゴス107>ゴス、(2010 下)、p107</ref>。その攻撃を回避した海賊たちは[[マダガスカル]]へ航海しその地に基地を作った<ref name=ゴス107/>。そのうちマダガスカルはバハマ諸島のように海賊たちの重要な拠点となった<ref name=ゴス107/>。[[1721年]]になる頃には、イギリス船への略奪行為も見過ごせないレベルになっていった<ref name=ゴス107/>。そのためイギリス政府は、[[トマス・マシューズ]]を指揮官とした討伐艦隊を派遣した<ref name=ゴス107/>。オランダ、イギリス、フランスの協力によって1721年の末頃には、この地に来た海賊たちは消えていった<ref>コーディングリ、(2000)、p334</ref>。この期間に活動していた海賊に、先住民から「ランター湾の王」として知られ、全マダガスカルの王となることを企んでいた{{仮リンク|ジェームズ・プランテーン|en|James Plaintain}}や、{{仮リンク|クリストファー・コンデント|en|Christopher_Condent }}、エドワード・イングランド、{{仮リンク|ジョン・テイラー (海賊)|en|John_Taylor_(pirate)}}などがいる<ref>ゴス、(2010 下)、p110とp115</ref><ref>コーディングリ、(2000)、p327~p328</ref>。
 
 
 
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; マラバル沿岸の海賊
 
:17世紀末の[[マラバール海岸|マラバル沿岸]]には、[[マラーター族|マラータ族]]のアングリア家が支配する海賊連盟が存在した<ref name=m117>ゴス、(2010 下)、p117</ref>。この海賊たちは、イギリス東インド会社の船を襲い、イギリス東インド会社やイギリス海軍の攻撃を60年もの間防いだ<ref>コーディングリ、(2000)、p291とp293</ref><ref name=m117/>。しかし[[ロバート・クライヴ]]と[[マラーター|マラータ]]の同盟軍の攻撃により海賊の首領が降伏しこの地域の海賊も消えていった<ref>ゴス、(2010 下)、p128とp129</ref>。
 
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== 近現代の海賊被害 ==
 
近年の日本国内では、[[第二次世界大戦]]後の[[連合国 (第二次世界大戦)|連合国]]軍の占領下で治安が悪化していた混乱期に、[[イギリス軍]]と[[アメリカ軍]]の占領地域となった[[瀬戸内海]]で海賊事件が続発した事がある。例として[[1948年]]12月-[[1949年]]2月の3ヶ月間だけでも、[[1948年]]12月19日に[[香川県]]の高見島付近で、12月21日には[[岡山県]]の[[児島市]]で、[[1949年]]1月29日には[[香川県]]の[[粟島 (香川県)|粟島]]付近で、2月1日には岡山県の石島で、2月4日には岡山県の[[牛窓町]]付近で、それぞれ船舶が襲われるなど、この時期の瀬戸内海では海賊事件が続発していた。
 
 
 
瀬戸内海同様、米軍占領下の[[横浜港]]でも海賊行為が横行していた。横浜では海賊行為は「荷抜き」あるいは「抜荷」と呼ばれた。これは船の荷のほんの一部だけを強奪するという手口に由来している。なぜ船ごと奪わずこうした方法をとったかといえば、横浜での海賊行為は港の[[検数員]]を抱き込んでいる場合が多く、積み荷全体の二割までであれば[[海上保険]]が適用されたため、大事に至らずに済んだためだと考えられる。横浜港の[[接収]]解除が進んだのが昭和30年頃だったせいもあり、「荷抜き」は昭和30年代初頭までつづいた<ref>檀原照和・著「消えた横浜娼婦たち」(データハウス 2009年)P134〜136</ref>。現代の海賊はハイテク武装をしており、通信機器や小型の[[高速艇]]や[[マシンガン]]を使い、航行する[[タンカー]]や[[商船]]・[[漁船]]を狙って出没する。これは、操船の自動化が進んだことにより石油[[タンカー]]などの大型船舶の操縦が少人数でも可能となり、乗組員が少なくなったため襲撃と船内の制圧が行いやすくなったことも関係している。
 
 
 
海賊事案の発生状況は、[[海上保安庁]]が発する「[[航行警報]]」により知ることができる。
 
 
 
=== マラッカ海峡 ===
 
{{main|マラッカ海峡の海賊}}
 
国土交通省の『[http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/10/100206_.html 海賊行為に関する調査結果]』によれば[[インドネシア]]周辺海域を中心とした海域での発生が多く、2003年に12件の被害が報告されている。また世界的には400件以上の被害が報告されている。海賊問題は国境を越えた[[麻薬]]や[[人身売買]]の問題などの組織犯罪として、[[東南アジア諸国連合|ASEAN]]などで国際的な問題となっている。
 
[[2005年]]3月に日本船籍の[[タグボート]]「韋駄天」が[[マレーシア]]付近の[[マラッカ海峡]]で襲撃を受け、[[船長]]を含む3名が人質に取られた。この事件は同年[[3月26日]]に人質が解放され解決している。
 
 
 
これに対し日本は東南アジア各国へ海上警察組織の立ち上げを支援し、海上保安庁との合同訓練を行っている。また、小泉首相が提言し、2004年11月に採択され、2006年9月に発効した[[アジア海賊対策地域協力協定]](ReCAAP、但しマレーシア・インドネシアは締結せず)により、シンガポールに情報共有センター(ISC, Information Sharing Centre)が設立され初代事務局長に日本人が選出されるなど、日本が深く関わった対策が進められている。
 
 
 
[[スマトラ島沖地震 (2004年)]]の発生以降、マラッカ海峡の海賊事案は激減した。海賊も被災したものと見られているが、震災の一年後には早くも海賊行為が復活していて、激減はしたものの、無くなったわけではない。
 
 
 
=== アデン湾・ソマリア近海 ===
 
{{seealso|ソマリア沖の海賊|ソマリア#海賊行為の多発}}
 
[[アフリカの角]]といわれる[[アフリカ大陸]]北東端が面する[[アデン湾]]は[[紅海]]も含め以前から海賊行為の多発海域であった([[マルコ・ポーロ]]の[[東方見聞録]]<ref>但し、『世界の記述』(『東方見聞録』)は、本当に自分で見たことの半分も書いていない、とマルコポーロは晩年、友人に言っている。</ref>にも海賊国家としてソマリアが解説されている)が、[[1990年代]]後半から、[[内戦]]の続く[[ソマリア]]の[[インド洋]]側でも、豊富な武器を流用した海賊行為が増加した。IMB(国際商業会議所・国際海事局)の調査によれば、2007年の紅海・アデン湾での発生は13件、ソマリア沖では31件に達する<ref>[http://www.icc-ccs.org/extra/display.php?yr=2007 IMB live piracy map 2007]</ref>。
 
 
 
[[2005年]][[6月26日]]には、[[国際連合|国連]]の支援食糧([[スマトラ島沖地震 (2004年)|スマトラ島沖地震]][[津波]]被災者支援)を積んだ[[貨物船]](Semlow号)が海賊に拿捕、船と乗組員に対する身代金を要求される事件が起こったほか、同年11月[[エジプト]]から[[ケニア]]に向かっていた豪華客船(Seabourn Spirit号)が襲撃を受ける事件も発生した。さらに、[[2006年]]3月には[[アメリカ海軍]]の[[巡洋艦]]と[[駆逐艦]]が、たまたま発見した不審船との間で銃撃戦を展開。不審船の乗組員が1名死亡。乗員が[[ロケットランチャー]]などで武装していたことから、海賊船であったと見られている。日本が関係するものでは、2007年10月に日本の海運会社が運航する[[パナマ]]船籍ケミカル[[タンカー]]が乗っ取られ、2008年4月に[[日本郵船]]の大型原油タンカーがロケット弾によるものと思われる攻撃を受け被弾した<ref>毎日新聞 2008年4月21日「[http://mainichi.jp/select/world/news/20080422k0000m040092000c.html タンカー襲撃:未明の中東、幸い負傷者なし 多国籍軍出動]」</ref>。国連は、人道支援物資の輸送と通商航路の安全確保のため、海賊を掃討するための[[国際連合安全保障理事会|安全保障理事会]]決議第1816号を採択。この決議は、加盟国の軍艦に、海賊掃討の為、[[国際連合憲章|国連憲章]]第7章に基づき武力行使を含む「必要なあらゆる措置」をとる権限を認めている<ref>外務省「[http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/20/dga_0603.html ソマリア沖の海賊・武装強盗行為対策に関する国連安保理決議の採択について]」</ref>。2008年10月には戦車33台を積んだ[[ウクライナ]]の貨物船が海賊に奪われ、これを重く見た[[アメリカ合衆国|アメリカ]]・[[ロシア]]・[[欧州連合|EU]]が共同し駆逐艦を派遣し海賊掃討を目指している<ref>[http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008100302000128.html 東京新聞:ソマリア沖海賊に米ロ欧が“共同戦線” 戦車強奪で軍艦続々派遣:国際(TOKYO Web)]</ref>。日本も海上自衛隊を派遣し、日本の商船を護衛している<ref>[http://www.asahi.com/politics/update/1017/TKY200810170373.html asahi.com:海賊対策に自衛隊 首相、ソマリア沖派遣に新法検討 - 政治] - [[朝日新聞]] [[2008年]][[10月17日]]付</ref><ref>[http://www.jiji.com/jc/zc?k=200906/2009060600314 緊迫下の船舶護衛=海賊対策初公開、通報1日10件以上-ソマリア沖] - 時事ドットコム 2009年6月6日付</ref>。護衛手段は威嚇射撃<ref>[http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/231487/ 「武器使用」制約抱え…護衛艦出港へ ソマリア沖海賊対策] - izaニュース 2009年3月14日付</ref>と[[LRAD]]による警告音<ref>[http://mainichi.jp/select/world/news/20090608ddm041010073000c.html ソマリア海賊:異例勤務、知恵しぼり 護衛活動を初公開] - 毎日jp 2009年6月8日付</ref>などである。海賊対策に関する国際会議(ソウル市開催)においては、国際的な情報共有や連絡態勢の整備の必要性に言及している<ref>[http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009060901000148.html ソマリア沖海賊対策で国際会議  韓国、漁船被害防止を協議] - 47NEWS 2009年6月9日付</ref>。
 
 
 
== 国際法上の海賊 ==
 
[[ファイル:Seashepherd small pt.jpg|200px|thumb|[[シーシェパード]]の揚げる海賊旗を模した旗]]
 
海賊行為は、「'''人類共通の敵'''(hostis humani generis)」とされる[[国際犯罪]]であり、[[旗国主義]]の適用による保護をうけず、その処罰は[[公海]]上で海賊船舶を[[拿捕]]した国家に委ねられている。
 
 
 
; 海賊行為の定義
 
: 公海又はその上空などいずれの国の管轄権にも服さない場所にある船舶、航空機、人または財産に対して行われる、私有の船舶又は航空機の乗組員又は旅客による、私的目的のために行うすべての不法な暴力行為、抑留又は略奪行為、及びそのような行為を煽動又は故意に助長するすべての行為([[国連海洋法条約]]第101条)<br/>軍艦、軍用航空機、政府の船舶又は航空機が同様の行為を行っても、それを直ちに海賊行為とすることはできない。ただし、乗組員が反乱を起こして支配している場合には海賊行為とみなす。(同第102条)
 
; 拿捕
 
: 海賊船舶・海賊航空機等の[[拿捕]]は、公海その他いずれの国の管轄権にも服さない場所において、軍艦、軍用航空機その他政府の公務に使用されていること明らかに表示され識別されることができる船舶又は航空機で、そのための権限を与えられているものによってのみ行うことができる。([[国連海洋法条約]]第105・107条)
 
; 取締り・処罰
 
: 海賊を行った者の国籍及び海賊船舶の[[船籍]]に拘らず、すべての国が取り締まり及び処罰を行うことができる。拿捕を行った国は、自国の裁判所において課すべき刑罰を決定することができ、また、善意の第三者の権利を尊重することを条件として、問題となる船舶、航空機又は財産について執るべき措置を決定できる。([[国連海洋法条約]]第105条、[[公海条約]]第19条)
 
 
 
海賊行為については、[[公海条約]]及び[[国連海洋法条約]]が、すべての国が海上警察権や裁判権を行使できるという[[国際慣習法]]を法典化した。しかし、1990年代後半から海賊発生件数が増加し、特にアジア地域における被害が甚大であった。[[1998年]]には、貨物とともに船員も行方不明となった「テンユー号事件」が、[[1999年]]には日本の商船会社が運航するタンカー「アロンドラ・レインボー号」が武装集団に襲われ、船員が漂流を余儀なくされた「アロンドラ・レインボー号事件」が起きている。このような状況に鑑み、日本政府は、[[1999年]]の[[東南アジア諸国連合]](ASEAN)にて、海賊対策のための協力強化を提言、これを契機に、[[2000年]]に開催された種々の国際会議において三つの宣言文書が作成された。その後、[[2001年]]、[[2002年]]のASEANにおいては、国際協力のための法的枠組みの作成が提案され、[[2003年]]末に「[[アジア海賊対策地域協力協定]]」が起草された。
 
 
 
現在日本政府は、[[海上保安庁]]を中心に、東南アジア各国に海賊取締りのための[[警察]]組織の創設を働きかけ(軍隊よりも警察組織のほうが国際間の共同対処がやりやすく、日本の法律では、軍隊への装備品提供が出来ない為である)、[[巡視船]]の無償供与や[[特殊警備隊]]による船舶制圧訓練、捜査官を[[シンガポール]]などに派遣して、海賊組織摘発のための国際共同捜査などを積極的に行っている。
 
 
 
== 海賊の一覧 ==
 
; [[大西洋]]・[[カリブ海]]
 
* [[フランシス・ドレーク]]
 
* [[アマロ・ロドリゲス・フェリペ|アマロ・パーゴ]]
 
* [[ヘンリー・モーガン]]
 
* [[フランソワ・ロロネー]]
 
* [[黒髭|エドワード・ティーチ(黒髭)]]
 
* [[ジョン・ラカム]](キャリコ・ジャック)
 
* [[アン・ボニー]]
 
* [[メアリ・リード]]
 
*[[バーソロミュー・ロバーツ]]
 
* [[サミュエル・ベラミー]]
 
* [[シャーロッテ・デ・ベリー]]
 
* [[レネ・デュゲトルーアン]]
 
; [[インド洋]]
 
* [[ウィリアム・キッド]]
 
* {{仮リンク|オリビエ・ルバスール|en|Olivier_Levasseur}} (財宝の隠し場所を示した暗号文を残した)
 
* [[アリ・コジャ]]
 
* {{仮リンク|エドワード・イングランド|en|Edward_England}}
 
* {{仮リンク|ヘンリー・エイヴリー|en|Henry_Every}} (上述したロング・ベン・エイヴァリ)
 
* {{仮リンク|トマス・テュー|en|Thomas_Tew}}
 
; [[西アフリカ|アフリカ西海岸]]<ref>この地域は奴隷交易で利益を上げていたため、インド洋、カリブ海等と比べると規模は小さいが、海賊たちも活動していた ガブリエル・クーン(著)、菰田真介(訳)『海賊旗を掛けて黄金期海賊の歴史と遺産』p289、夜光社、2013年11月。</ref>
 
*  [[ハウエル・デイヴィス]]
 
* バーソロミュー・ロバーツ
 
; [[地中海]]
 
* [[バルバロス・ハイレッディン|バルバロス・ハイレッディン(赤髭)]]
 
* [[バルバロス・オルチ|バルバロス・オルチ(赤髭)]](上記ハイレッディンの兄)
 
* [[クルチ・アリ|ウルグ・アリ]]
 
* [[ドラクート・レイス]]
 
* [[アイディン・レイス]]
 
; [[北海]]・[[バルト海]]
 
* [[アルビダ]](海賊となった[[スカンディナヴィア]]王女)
 
* [[クラウス・シュテルテベーカー]]
 
; [[アジア]]
 
* [[王直]]
 
* [[鄭成功]]
 
* [[張保]]
 
* [[鄭一嫂|チン・シー]](鄭一嫂)
 
* [[藤原純友]]
 
* [[九鬼嘉隆]]
 
* [[村上武吉]]
 
; [[アイルランド]]
 
* [[グレース・オマリー]] (アイルランド西岸地域を支配した海賊)
 
 
 
== 日本の海賊衆・水軍 ==
 
日本の海賊衆・水軍については[[水軍]]の同項を参照。
 
 
 
== 海賊の登場する作品 ==
 
{{See also|Category:海賊を題材とした作品}}
 
※[[宇宙海賊]]も含む。
 
; 小説
 
{{columns-list|2|
 
* [[ピーター・パン]]
 
* [[宝島]]
 
* [[小さなバイキング ビッケ]]
 
* 海賊ジョリーの冒険 (カイ マイヤー)
 
* 戦国海商伝 ([[陳舜臣]])
 
* 天翔る倭寇 ([[津本陽]])
 
* 海狼伝 ([[白石一郎]])
 
* 戦鬼達の海 (白石一郎)
 
* [[女人武蔵]]
 
* [[敵は海賊]]シリーズ
 
* 海賊 アジアノワール ([[宮崎学]])
 
* 海賊モア船長の遍歴 ([[多島斗志之]])
 
* 海賊モア船長の憂鬱 ([[多島斗志之]])
 
* [[ミニスカ宇宙海賊]]
 
}}
 
; 映画
 
{{columns-list|2|
 
* 海賊ブラッド (1935年)
 
* [[踊る海賊]] (1948年)
 
* 女海賊アン (1951年)
 
* すべての旗に背いて (1952年)
 
* [[空飛ぶゆうれい船]] (1969年)
 
* 新海賊ブラッド (1962年)
 
* [[プロジェクトA]] (1983年)
 
* [[グーニーズ]] (1985年)
 
* [[犬死にせしもの]] (1986年)
 
* [[カットスロート・アイランド]] (1995年)
 
* [[パイレーツ・オブ・カリビアン]]シリーズ (2003年 - )
 
}}
 
; 演劇・ミュージカル
 
* [[ゆかいな海賊大冒険]] (1982年・1983年・1984年)
 
* 大海賊 -復讐のカリブ海- ([[宝塚歌劇]])
 
* [[w:The Pirate Queen|パイレート・クィーン]] ([[ブロードウェイ (ニューヨーク)|ブロードウェイ]])
 
; 特撮
 
{{columns-list|2|
 
* [[星獣戦隊ギンガマン]]
 
* [[海賊戦隊ゴーカイジャー]]
 
* [[ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国]]
 
* [[超星艦隊セイザーX]]
 
}}
 
; 漫画
 
{{columns-list|2|
 
* [[宇宙海賊キャプテンハーロック]]
 
* [[クイーン・エメラルダス]]
 
* [[フルアヘッド!ココ]]
 
* [[ONE PIECE]]
 
* [[ヴィンランド・サガ]]
 
* [[そして船は行く]] ([[雑君保プ]])<ref>{{Jコミ|63701|そして船は行く}}(外部リンク)</ref>
 
* [[キャプテンキッド]]
 
* [[BLACK LAGOON]]
 
* [[コブラ (漫画)|コブラ]]
 
* [[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]
 
* [[エル・アルコン-鷹-|七つの海七つの空]]
 
* エル・アルコン-鷹- ([[青池保子]])
 
* [[エグザムライ戦国G]]
 
* 海傑エルマロ
 
* [[ヨルムンガンド (漫画)]]
 
}}
 
; アニメ
 
{{columns-list|2|
 
* 宝島
 
* [[海賊王子]]
 
* [[コブラ (漫画)|コブラ (アニメ)]]
 
* [[ピーター・パン (アニメ映画)]]
 
* [[ドンキーコング (アニメ)|ドンキーコング]]
 
* 小さなバイキングビッケ
 
* [[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
 
* [[タクティカルロア]]
 
* [[ドラえもん のび太の南海大冒険]]
 
* [[ドラえもん のび太の宇宙英雄記]]
 
* [[ドラえもん のび太の宝島]]
 
* [[宇宙海賊ミトの大冒険]]
 
* [[古代王者 恐竜キング Dキッズ・アドベンチャー]] 翼竜伝説
 
* [[ヴァンドレッド]]
 
* [[ビーストウォーズII 超生命体トランスフォーマー]]
 
* [[ミニスカ宇宙海賊|モーレツ宇宙海賊]]
 
* [[機動戦士ガンダムAGE]]
 
* [[劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ]]
 
* [[勇者エクスカイザー]]
 
* [[黄金勇者ゴルドラン]]
 
}}
 
; 絵本
 
* [[かいぞくポケット]]シリーズ
 
* 海賊日誌 少年ジェイク、帆船に乗る (リチャード・プラット / クリス・リデル)
 
; 人形劇
 
* [[ひょっこりひょうたん島]]
 
; 歌謡曲
 
* [[アジアの海賊]]([[坂本冬美]])
 
;コンピュータゲーム
 
{{columns-list|2|
 
* [[パイレーツ!|Pirates!]]
 
* [[大航海時代シリーズ]]
 
* [[幻想水滸伝シリーズ]]
 
* [[ひげ丸]]
 
* [[宝島Z バルバロスの秘宝]]
 
* [[ポートロイヤル (ゲーム)|ポートロイヤル]]シリーズ
 
* [[トロピコ]]2 〜海賊の島〜
 
* SUNFLOWERS 創世記シリーズ
 
* [[ファイアーエムブレムシリーズ]]
 
* [[ドラゴンクエストシリーズ]]
 
* [[ファイナルファンタジーV]]
 
* [[スーパードンキーコング2]]
 
* [[メトロイドシリーズ]]
 
* [[ロマンシング サガ -ミンストレルソング-]]
 
* [[ラチェット&クランク FUTURE]]シリーズ
 
* [[メイプルストーリー]]
 
* [[Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ]]
 
* [[トリックスター (オンラインゲーム)]]
 
* [[ゼルダの伝説 風のタクト]]
 
* [[アサシン クリード IV ブラック フラッグ]]
 
* [[キャプテン ゾディアック]]
 
}}
 
 
 
== 注 ==
 
{{reflist}}
 
 
 
==参考文献==
 
*ディウィッド・コーディングリ(編)、増田義郎・竹内和世(訳)『図説 海賊大全』東洋書林、2000年
 
*フィリップ・ゴス(著)、朝比奈一郎(訳)『海賊の世界史(上)』中央公論新社、2010年
 
*フィリップ・ゴス(著)、朝比奈一郎(訳)『海賊の世界史(下)』中央公論新社、2010年
 
*ガブリエル・クーン(著)、菰田真介(訳)『海賊旗を掲げて:黄金期海賊の歴史と遺産』夜光社、2013年
 
*増田義郎(著)『図説 海賊』河出書房新社、2006年
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commonscat|Pirates}}
 
{{wiktionary}}
 
* [[水軍]]
 
* [[海商]]
 
* [[海洋冒険小説]]
 
* [[宇宙海賊]]
 
* [[山賊]]
 
* [[空賊]]
 
* [[海戦]]
 
* [[髑髏と骨]]
 
* [[私掠船]]
 
* [[海賊史]] - チャールズ・ジョンソンによる[[歴史書]]。多くの海賊たちの生涯を伝える。
 
* [[へっぐ号銃撃事件]] - 日本のタンカーが日章旗を掲げずに航行していたため、海賊警戒中の[[フィリピン軍]]に銃撃された事件
 
* [[交戦団体]]
 
* [[無国籍船]]
 
* [[海賊放送]]
 
* [[海賊男]]
 
*{{仮リンク|海賊のユートピア|en|Pirate utopia}}
 
* [[サバ州における州外からの襲撃]]
 
  
 
{{デフォルトソート:かいそく}}
 
{{デフォルトソート:かいそく}}

2018/12/29/ (土) 12:26時点における最新版

海賊(かいぞく、英語: pirate

海上を航行する船舶を襲い,暴行,略奪に専念する盗賊集団。狭い海峡地帯や入江,港湾の多い島嶼などを根拠地とし,古くから歴史に登場した。西洋では,紀元前後の数世紀にわたって地中海を中心に海賊が横行。中世には,十字軍以後地中海貿易が再開されるとイスラム,イタリア諸都市国家の間に海賊行為が続発した。一方,バルト海,北海などでは,民族移動と旧秩序の解体のなかで,ノルマン (いわゆるバイキング ) の活動があった。近代では,「地理上の発見」以後,海賊の活動範囲は,大西洋,西インド諸島から東南アジア海域へと全世界に拡大した。特にイギリスを先頭に海賊行為は公然と行われ,絶対王政下の植民地獲得,敵国の海外貿易攪乱政策に半合法的に利用された。宗教戦争からスペイン継承戦争にいたる時代がその最盛期である。中国では,秦・漢時代から海賊活動が顕著になり,特に元・明時代には活発になった。本土沿海の島々に拠点をおいて,一時は数百,数千の舟隻にも達した。いわゆる倭寇も,明代後期のものは,中国人を主体とした密貿易者を兼ねた海賊であった。清末,民国時代にいたっても密貿易に従事するかたわら,海賊船として出没する者も多かった。日本では,海に囲まれた地理的条件により早くから海上に進出する者が多く,海賊衆とも呼ばれたが,海賊という言葉は賊の意味よりも,むしろ武力をもった豪族の水軍をさすことが多い。瀬戸内海,九州の島々を拠点とした海賊は有名で,そのなかでも,鎌倉時代末期から室町時代にかけて武力をもって中国大陸,朝鮮半島沿岸まで進出した日本船は,倭寇と呼ばれて,沿岸地の人々から恐れられた。しかし室町幕府が勘合貿易を確立するにつれて衰退した。現在では,近代諸国家が海軍力を強化し,国際法も整備され,1958年には公海に関する条約 14条から 21条によって,私有の船舶,航空機の乗組員なり旅客が私的目的のために行うすべての不法な暴力行為,抑留または略奪行為で,公空,公海にある航空機,船舶またはこれらのなかにある人や財産に対するものは海賊行為とみなされ,すべての国は海賊を捕獲することに協力しなければならないとされた。



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