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『'''砂の器'''』(すなのうつわ)は、[[松本清張]]の長編[[推理小説]]。[[1960年]][[5月17日]]から[[1961年]][[4月20日]]にかけて『[[読売新聞]]』夕刊に連載され(全337回。連載時の挿絵は[[朝倉摂]])、同年7月に[[光文社]]([[カッパ・ノベルス]])から刊行された。後に[[電子書籍]]版も発売されている。
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『'''砂の器'''』(すなのうつわ)
  
都会の[[鉄道駅|駅]]の[[操車場]]で起きた、とある[[殺人]][[事件]]を発端に、[[刑事]]の捜査と犯罪者の動静を描く長編小説であり、清張作品の中でも特に著名な一つ。[[ハンセン病|ハンセン氏病]]を物語の背景としたことでも知られ、大きな話題を呼んだ。[[ミステリー]]としては、[[方言周圏論]]に基く([[東北方言|東北訛り]]と「カメダ」という言葉が事件の手がかりとなる)設定が重要な鍵を握る、などの試みがなされている。
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松本清張の長編推理小説。1961年刊行。
  
1974年に[[松竹]]で映画化、また[[TBSテレビ|TBS]]系列で2回、[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列で1回、[[テレビ朝日]]系列で2回の5度テレビドラマ化され、その都度評判となった。
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1974年、野村芳太郎監督で映画化されたほか、テレビドラマ化多数。
{{Portal 文学}}
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== あらすじ ==
 
5月12日の早朝、[[国電]][[大田運輸区|蒲田操車場]]内にて、男の殺害死体が発見された。前日の深夜、[[蒲田駅]]近くの[[トリスバー]]で、被害者と連れの客が話しこんでいたことが判明するが、被害者のほうは東北訛りの[[ズーズー弁]]で話し、また二人はしきりと「カメダ」の名前を話題にしていたという。当初「カメダ」の手がかりは掴めなかったが、ベテラン刑事の今西栄太郎は、秋田県に「[[羽後亀田駅|羽後亀田]]」の駅名があることに気づく。付近に不審な男がうろついていたとの情報も得て、今西は若手刑事の吉村と共に周辺の調査に赴く。調査の結果は芳しいものではなかったが、帰途につこうとする二人は、近年話題の若手文化人集団「ヌーボー・グループ」のメンバーが、駅で人々に囲まれているのを目にする。「ヌーボー・グループ」はあらゆる既成の権威を否定し、マスコミの寵児となっていたが、メンバーの中心的存在の評論家・関川重雄の私生活には暗い影が射していた。他方、[[ミュジーク・コンクレート]]等の前衛音楽を手がける音楽家・和賀英良は、アメリカでその才能を認められ名声を高めることを構想していた。
 
 
 
殺人事件の捜査は行き詰まっていたが、養子の申し出から、被害者の氏名が「三木謙一」であることが判明する。養子の三木彰吉は[[岡山県]]在住であり、三木謙一が東北弁を使うはずがないと述べたため、今西は困惑するが、専門家の示唆を受け、実は[[島根県]][[出雲]]地方は東北地方と似た方言を使用する地域であること([[雲伯方言]]、[[出雲方言]])を知り、島根県の地図から「[[亀嵩駅|亀嵩]]」の駅名を発見する。今西は亀嵩近辺に足を運び、被害者の過去から犯人像を掴もうとするが、被害者が好人物であったことを知るばかりで、有力な手がかりは得られないように思われた。
 
 
 
続いて第二・第三の殺人が発生し、事件の謎は深まっていくが、今西は吉村の協力を得つつ苦心の捜査を続ける。他方「ヌーボー・グループ」の人間関係にも微妙な変化が進んでいた。長い探索の末に、今西は犯人の過去を知る。
 
 
 
捜査はやがて、本浦秀夫という一人の男にたどり着く。秀夫は、[[石川県]]の寒村に生まれた。父・千代吉が[[ハンセン病|ハンセン氏病]]に罹患したため母が去り、やがて村を追われ、やむなく父と[[巡礼]](お遍路)姿で放浪の旅を続けていた。秀夫が7歳のときに父子は、島根県の亀嵩に到達し、当地駐在の善良な巡査・三木謙一に保護された。三木は千代吉を療養所に入れ、秀夫はとりあえず手元に置き、のちに篤志家の元へ[[養子縁組]]させる心づもりであった。しかし、秀夫はすぐに三木の元を逃げ出し姿を消した。
 
 
 
大阪まで逃れた秀夫は、おそらく誰かのもとで育てられた、あるいは[[奉公]]していたものと思われる。その後、[[大阪市]][[浪速区]]付近が[[空襲]]に遭い、住民の[[戸籍]]が原本・副本ともに焼失した。当時18歳の秀夫は戸籍の焼失に乗じて、和賀英蔵・キミ子夫妻の長男・和賀英良として年齢も詐称し、新たな戸籍を作成していた。一連の殺人は和賀英良こと本浦秀夫が自身の過去を知る人間を消すためのものだったのである。
 
 
 
== 主な登場人物 ==
 
原作における設定を中心に記述。
 
 
 
; 今西 栄太郎(いまにし えいたろう)
 
: 警視庁捜査一課の巡査部長<ref>第十三章1節を参照。</ref>。俳句を詠むことが趣味。45歳。
 
; 吉村 弘(よしむら ひろし)
 
: 品川警察署<ref>「捜査本部は所轄の品川署の一室が当てられていた」(第一章4節)、「吉村は、事件の起こった地元の所轄署の刑事である」(第二章4節)をそれぞれ参照。</ref>の若手刑事。東北行きでは今西に同行。
 
; 和賀 英良(わが えいりょう)
 
: 「ヌーボー・グループ」の一人で、天才的な音楽家。28歳。
 
; 関川 重雄(せきかわ しげお)
 
: 「ヌーボー・グループ」の一人で、評論家。27歳。(映画には登場しない)
 
; 田所 佐知子(たどころ さちこ)
 
: 新進彫刻家で、和賀の婚約者。元大臣の娘。
 
; 三浦 恵美子(みうら えみこ)
 
: 関川の愛人。銀座のバー「クラブ・ボヌール」の女給。(映画では設定変更)
 
; 宮田 邦郎(みやた くにお)
 
: 青山の劇団に所属する俳優。30歳。(映画には登場しない)
 
; 成瀬 リエ子(なるせ リエこ)
 
: 劇団の事務員。25歳。(映画には登場しない)
 
; 三木 謙一(みき けんいち)
 
: 蒲田操車場殺人事件の被害者で、元島根県警の亀嵩駐在所巡査部長。
 
; 三木 彰吉(みき しょうきち)
 
: 岡山県江見町の雑貨商。三木謙一の養子。
 
; 桐原 小十郎(きりはら しょうじゅうろう)
 
: 亀嵩算盤の老舗を営む。三木謙一と親しかった。
 
 
 
== エピソード ==
 
[[File:亀嵩駅ホーム.JPG|thumb|300px|right|現在の亀嵩駅(JR[[木次線]])]]
 
*雑誌『[[旅 (雑誌)|旅]]』1955年4月号に掲載されたエッセイ「ひとり旅」で、著者は以下のように記している。「[[備後落合駅|備後落合]]というところに泊った(中略)。朝の一番で木次線で行くという五十歳ばかりの夫婦が寝もやらずに話し合っている。出雲の言葉は東北弁を聞いているようだった。その話声に聞き入っては眠りまた話し声に眼が醒めた。笑い声一つ交えず、めんめんと朝まで語りつづけている」。この経験が、のちに本作の着想に生かされたと推定されている<ref>『週刊 松本清張』第2号(2009年、[[デアゴスティーニ・ジャパン]])26-27頁参照。</ref>。
 
*映画化を契機に、舞台となった亀嵩は注目を集めた。それを受けて記念碑が建立され、亀嵩観光文化協会と砂の器記念碑建設実行委員会は[[1983年]]10月23日に除幕式を行った。この記念碑は、[[亀嵩駅]]の東約3キロ、湯野神社の鳥居脇にある。裏側には、小説の冒頭部が刻まれている(詳細は外部リンク参照)。1992年に原作者が死去した際には、亀嵩で慰霊祭が行われた<ref>『週刊 松本清張』第2号 20-21頁参照。</ref>。
 
*小説中の登場人物の出雲地方の方言の記述に関しては、正確を期すため、読売新聞松江支局の依頼を通じて、亀嵩地域の方言の話者による校正が行われた。その際、亀嵩算盤合名会社の代表社員・若槻健吉も協力したが、この縁から、著者と若槻家の交流が始まった。上述の記念碑の、清張による文字の揮毫は、若槻家の客間で行われ、健吉の息子・慎治が上京した際には著者が贔屓の店を案内するなど、付き合いが続いた<ref>『週刊 松本清張』第2号 11、20-21頁参照。</ref>。
 
*手がかりが「東北訛りのカメダ」という手法は、後に映画『[[踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!]]』にて、本作の[[オマージュ]]として使用された<ref>『週刊 松本清張』第2号 19頁参照。</ref>。
 
*本作を担当した読売新聞の編集者・山村亀二郎の回想によれば、本作は[[ズーズー弁]]・[[超音波]]・犯人および刑事の心理を3本の柱として連載が始められた<ref>山村亀二郎「“砂の器”のころの清張さん」(『松本清張全集 第5巻』(1971年、[[文藝春秋]])付属の月報に掲載)参照。同文によれば、超音波の設定は[[東京工業大学]]で取材したもの。</ref>。このうち超音波発生器の設定に関しては、映画では採用されず、以降の映像化作品でも省略されている。
 
*小説中の「ヌーボー・グループ」のモデルに関して、音楽評論家の[[小沼純一]]は、1951年に結成された[[実験工房]](作曲家の[[武満徹]]などが参加)と推定している<ref>小沼純一『武満徹 その音楽地図』(2005年、[[PHP新書]])中、第六章「併行する時代」参照。</ref>。また、文芸評論家の[[郷原宏]]は、1958年頃から運動の始まった[[若い日本の会]](作曲家の[[黛敏郎]]などが参加。正式な創立集会は1960年5月)がモデルと推定している<ref>『週刊 松本清張』第2号 7頁参照。</ref>。
 
*小説ラストの[[東京国際空港|羽田空港]]の場面に関しては、場所の設定のため、編集者の山村と挿絵の朝倉摂が、3日にわたって空港を訪れ、取材を行った<ref>山村「“砂の器”のころの清張さん」に加えて、『週刊 松本清張』第2号 11頁参照。</ref>。
 
 
 
== 関連項目 ==
 
*[[岩城町]](現・[[由利本荘市]])…第二章に登場。小説内では、[[羽後亀田駅]]に加え、[[衣川 (秋田県)]]など、周辺一帯が描写されている。
 
*[[秋田ロケット実験場]]…第二章で言及される「T大のロケット研究所」のモデル。
 
*[[国立国語研究所]]…第六章に登場。本作連載当時は東京・千代田区に所在した<ref>小説第六章の桑原文部技官のモデルを、当時同研究所に勤務していた言語学者の[[柴田武]]に比定する推測もあるが、本作の速記を担当していた福岡隆によれば、本作内の方言論の記述は柴田に取材したものではないとされている。福岡隆『人間松本清張 専属速記者九年間の記録』(1968年、大光社)84頁参照。その後、本作内の方言論の記述の由来について、研究者による資料考察が行われている。小西いずみ「松本清張『砂の器』における「方言」と「方言学」」(『都大論究』第42号掲載)では、小説第六章に記述されている「中国地方の方言のことを書いた本」『出雲国奥地における方言の研究』などに関して、著者が実在の研究文献の記述を再構成し記述していることを論証している。</ref>。
 
*[[雲伯方言]]、[[日本語の方言]]
 
*[[山中町]](現・[[加賀市]])…小説内において、犯人の出身地とされている。<ref>なお、第十三章では、[[山中温泉]]まで[[北陸鉄道山中線]]を利用する描写があるが、同線はすでに廃止され、状況が変化している。</ref>
 
*[[大阪大空襲]]…3月14日の空襲が小説内の設定として言及されている。
 
*[[パラボラアンテナ]]、[[ツイーター]]、[[電波法]]…小説内の鍵となる設定であるが、いずれも映画版以降の映像化作品では省略されている。
 
 
 
== 翻訳 ==
 
* 『Inspector Imanishi Investigates』({{lang-en|Soho Crime}})
 
* 『Le vase de sable』({{lang-fr|Philippe Picquier}})
 
* 『Come sabbia tra le dita』({{lang-it|Il Giallo Mondadori}})
 
* 『砂器』({{lang-zh|南海出版公司}}など)
 
* 『모래그릇』({{lang-ko|동서문화사}}(東西文化社))
 
 
 
== 映画 ==
 
{{Infobox Film
 
| 作品名 = 砂の器
 
| 原題 = The Castle of Sand
 
| 画像 =
 
| 画像サイズ =
 
| 画像解説 =
 
| 監督 = [[野村芳太郎]]
 
| 製作総指揮 =
 
| 製作 = [[橋本忍]]<br />佐藤正之<br />三嶋与四治<br />川鍋兼男(企画)
 
| 脚本 = 橋本忍<br />[[山田洋次]]
 
| 出演者 = [[加藤剛]]<br />[[島田陽子]]<br>[[緒形拳]]<br>[[森田健作]]<br>[[山口果林]]<br>[[加藤嘉]]<br>[[笠智衆]]<br>[[丹波哲郎]]
 
| 音楽 = [[芥川也寸志]]<br />[[菅野光亮]]
 
| 主題歌 =
 
| 撮影 = [[川又昂]]
 
| 編集 = [[太田和夫]]
 
| 配給 = [[松竹]]
 
| 公開 = {{flagicon|JPN}} [[1974年]][[10月19日]]
 
| 上映時間 = 143分
 
| 製作国 = {{JPN}}
 
| 言語 = [[日本語]]
 
| 製作費 =
 
| 興行収入 =
 
| 配給収入 = 7億円<br />1974年邦画配給収入3位<ref>{{cite book|和書 |title=キネマ旬報ベスト・テン全史: 1946-2002|year=2003|publisher=キネマ旬報社|page=198-199 |isbn=4-87376-595-1}}</ref>
 
| 前作 =
 
| 次作 =
 
}}
 
{{ウィキポータルリンク|映画}}
 
[[1974年]]製作。[[松竹株式会社]]・[[橋本プロダクション]]第1回提携作品。松本清張原作の映画の中でも、特に傑作として高く評価されてきた作品<ref>[[都筑道夫]]は『サタデイナイト・ムービー』([[奇想天外社]]、[[集英社文庫]])で「[[B級映画]]はB級映画らしく、[[推理映画]]は推理映画らしくなければならない。[[推理小説]]を原作にしてもお涙頂戴の映画をつくっていたりすると、腹が立ってくるのである」というような批判もある。</ref>。第29回[[毎日映画コンクール]]大賞(日本映画)・脚本賞(橋本忍・山田洋次)・監督賞(野村芳太郎)および音楽賞(芥川也寸志・菅野光亮)、[[キネマ旬報賞]]脚本賞(橋本忍・山田洋次)、1974年度[[ゴールデンアロー賞]]作品賞、ゴールデングロス賞特別賞、[[モスクワ国際映画祭]]審査員特別賞および作曲家同盟賞をそれぞれ受賞。英語題名『''Castle of Sand''』。現在では[[DVD]]化・[[Blu-ray Disc|Blu-ray]]化されている。
 
 
 
=== スタッフ ===
 
*[[製作]]:[[橋本忍]]、[[佐藤正之]]、三島与四治
 
*製作協力:[[シナノ企画]]、[[劇団俳優座|俳優座映画放送]]
 
*製作補:杉崎重美
 
*企画:川鍋兼男
 
*原作:[[松本清張]]
 
*[[脚本]]:橋本忍、[[山田洋次]]
 
*[[映画監督|監督]]:[[野村芳太郎]]
 
*[[音楽監督]]:[[芥川也寸志]]
 
*作曲・ピアノ演奏:[[菅野光亮]]
 
**演奏・特別出演:[[東京交響楽団]]
 
**指揮:[[熊谷弘 (指揮者)|熊谷弘]]
 
*[[撮影技師|撮影]]:[[川又昻]]
 
*[[美術デザイナー|美術]]:森田郷平
 
*[[録音技師|録音]]:山本忠彦
 
*[[調音]]:[[松本隆司]]
 
*[[照明技師|照明]]:小林松太郎
 
*[[編集技師|編集]]:[[太田和夫]]
 
*[[助監督 (映画スタッフ)|助監督]]:熊谷勲
 
*[[進行]]:長島勇治
 
*製作主任:吉岡博史
 
*[[スチル]]:金田正
 
*製作宣伝:船橋悟
 
 
 
=== キャスト ===
 
*今西 栄太郎:[[丹波哲郎]]
 
:警視庁捜査一課警部補。特別なひらめきがあるわけではないが、粘り強い捜査が身上。
 
*吉村 弘:[[森田健作]]
 
: 西蒲田警察署刑事課巡査。今西を尊敬する若い刑事。持ち前の体力で犯人の遺留品を発見する。
 
*和賀 英良/本浦 秀夫:[[加藤剛]]
 
:天才ピアニスト兼作曲家。
 
*高木 理恵子:[[島田陽子]]
 
:クラブ「ボヌール」のホステス(和賀の愛人)。
 
*田所 佐知子:[[山口果林]]
 
:前大蔵大臣・田所重喜の令嬢。和賀と婚約予定。
 
*田所 重喜:[[佐分利信]](特別出演)*クレジット上では特別出演記載なし
 
:前大蔵大臣。
 
*三木 謙一:[[緒形拳]]
 
:亀嵩駐在所巡査。蒲田操車場で何者かに撲殺された。
 
*三木 彰吉:[[松山政路|松山省二]]
 
:謙一の息子。
 
*三木 謙一の妻:[[今井和子]]
 
*三木の元同僚・安本:[[花沢徳衛]]
 
*本浦 千代吉:[[加藤嘉]]
 
:秀夫の父。
 
*本浦 秀夫(少年期):春田和秀
 
*警視庁捜査一課長:[[内藤武敏]]
 
*黒崎警視庁捜査一課捜査三係長:[[稲葉義男]]
 
:捜査一課警部。今西刑事の上司。
 
*捜査本部刑事:[[丹古母鬼馬二]]、[[山崎満]]、松波喬介、渡辺紀行、山本幸栄、田畑孝、高橋寛、北山信、千賀拓夫、浦信太郎
 
*三森署署長:[[松本克平 (俳優)|松本克平]]
 
*三森署の若い巡査(ジープ運転):[[加藤健一]]
 
*岩城(亀田)署長:[[山谷初男]]
 
*岩城(亀田)署の刑事:[[森三平太]]
 
*亀田の旅館「朝日屋」主人:今橋恒
 
*村の巡査:[[浜村純]]
 
:本浦親子を村から追い出す巡査。
 
*毎朝新聞記者・松崎:[[穂積隆信]]
 
*国立国語研究所・桑原技官:[[信欣三]]
 
*理恵子の勤めるクラブ「ボヌール」のホステス・明子:[[夏純子]]
 
*理恵子の勤めるクラブ「ボヌール」のママ:[[村松英子]](ノンクレジット)
 
*理恵子の住むアパート「若葉荘」住人:[[野村昭子]]
 
*伊勢の旅館「扇屋」主人:[[瀬良明]]
 
*伊勢の旅館「扇屋」女中:[[春川ますみ]]
 
*伊勢の映画館「ひかり座」事務員:田辺和佳子(ノンクレジット)
 
*バー・ロンのホステス・大塚きみ子:[[猪俣光世]]
 
*バー・ロンのホステス:高瀬ゆり
 
*バー・ロンのバーテン:別所立木
 
*西蒲田署刑事・筒井:後藤陽吉
 
*西蒲田署署長:西島悌二郎
 
*西蒲田刑事課長:土田桂司
 
*世田谷の安原外科病院の院長:櫻片達雄
 
*世田谷の安原外科病院の院長の妻:村上記代
 
*世田谷署の巡査:[[久保晶]]
 
*警視庁刑事:今井健太郎、山本幸栄、小森英明
 
*警視庁科学検査所技師:[[ふじたあさや|藤田朝也]](クレジット上ではひらがな名義)
 
*浪速区役所係員:松田明
 
*浪速区役所女係員:吉田純子
 
*恵比須町の巡査:中本維年
 
*和賀の友人:菊池勇一
 
*亀嵩の農家の主婦:水木涼子
 
*慈光園の係員:戸川美子
 
*山下 妙:[[菅井きん]]
 
:千代吉を知る縁者(義理の姉)。
 
*桐原 小十郎:[[笠智衆]]
 
*通天閣前の商店街の飲食店組合長:[[殿山泰司]]
 
*伊勢の映画館「ひかり座」支配人:[[渥美清]](友情出演)*クレジット上では友情出演記載なし
 
*その他:[[大杉雄太郎|大杉雄二]]、原田君事、[[伊東達広|伊東辰夫]]、三島新太郎、中川秀人、沖秀一、高木信夫、加島潤、坂田多恵子、東風弓子
 
 
 
=== 映画版の特徴 ===
 
『砂の器』のテーマ曲である、ピアノと管弦楽のための組曲「宿命」を劇的に使っていることが最大の特徴といえる。
 
 
 
==== クライマックス ====
 
劇中での和賀は、過去に背負った暗くあまりに悲しい運命を音楽で乗り越えるべく、ピアノ協奏曲「宿命」を作曲・初演する。
 
物語のクライマックスとなる、捜査会議(事件の犯人を和賀と断定し、逮捕状を請求する)のシーン、和賀の指揮によるコンサート会場での演奏シーン、和賀の脳裏をよぎる過去の回想シーンにほぼ全曲が使われ、劇的高揚とカタルシスをもたらしている。回想シーンでは、和賀英良が父と長距離を放浪していた際、施しを受けられず自炊しながら生活する様子、子供のいじめにあい小学校を恨めしそうに見下ろす様子、命がけで父を助け和賀少年が怪我を負う様子などが描写されている。原作者の松本清張も「小説では絶対に表現できない」とこの構成を高く評価した<ref>[[白井佳夫]]と橋本忍による対談「橋本忍が語る清張映画の魅力」(『松本清張研究』第1号(1996年、砂書房)収録)など参照。</ref>。
 
 
 
==== 原作と異なる点 ====
 
今西・吉村が利用した列車が時代にあわせて変化しているほか(亀嵩へ向かう際、原作では東京発の夜行列車で1日かけてもたどり着かなかったが、映画版では当時の主流であった新幹線と特急を乗り継いで向かっている)、和賀英良の戸籍偽造までの経緯も異なっている<ref>原作では架空の人物となっていた和賀夫妻が実在していて、その夫妻の店で奉公していたなど。</ref>。また、中央線の車窓からばら撒かれた白い物(犯行時に血痕が着いたシャツの切れ端)は原作では今西が拾い集めたことになっているが、映画版では今西が被害者の生前の経歴を調べる為に出張している間に吉村が一人で発見し、独断で鑑識課へ持って行ったという流れになっている。その他にも、原作ではハンセン(氏)病への言及は簡潔な説明に止められているが(言及箇所は第六章・第十七章中の2箇所)、映画版では主に橋本忍のアイデアにより、相当の時間が同病の父子の姿の描写にあてられている。なお、今西刑事がハンセン(氏)病の療養所を訪問するシーンは原作にはなく、映画版で加えられた場面である<ref>http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n278/n278015.html</ref>。映画版では、和賀英良は原作どおりの前衛作曲家兼電子音響楽器(現在でいうシンセサイザー)研究家ではなく、天才[[ピアニスト]]兼、[[ロマン派音楽|ロマン派]]の作風を持つ作曲家に設定変更された。
 
 
 
==== 「宿命」 ====
 
「宿命」は音楽監督の[[芥川也寸志]]の協力を得ながら、[[菅野光亮]]によって作曲された。なお、サウンドトラックとは別に、クライマックスの部分を中心に二部構成の曲となるように再構成したものが、『ピアノと管弦楽のための組曲「宿命」』としてリリースされた。
 
<br />
 
また[[2014年]]、『砂の器』公開40周年として[[ビルボードジャパン]]にて[[西本智実]]指揮による組曲「宿命」が演奏された<ref>http://tower.jp/article/feature_item/2014/06/30/1101</ref>。
 
 
 
=== エピソード ===
 
*橋本忍の父親は亡くなる直前、橋本のシナリオを2作品を床に置いた。(橋本の妻が父親にシナリオを送っていた)その作品とは「切腹」と「砂の器」だったという。そして、「砂の器」が映画化されれば絶対当たると述べたという。
 
*本映画は松竹で製作される予定であったが、当時の松竹社長・[[城戸四郎]]の反対により、いったん製作延期となった(予算の超過に加えて、「大船調」を確立させた城戸が刑事映画を好まなかったことなどが反対の理由といわれる)。しかし、野村芳太郎が「どうしてもこれを撮りたい」と希望したことで、当時[[東宝]]の製作の担当重役であった[[藤本真澄]]が橋本忍と話し合い、東宝での『砂の器』製作を内定、野村芳太郎も「松竹を離れてもやる」としていた。しかしその後、翻意した橋本が城戸と交渉し、城戸が折れた結果、松竹での製作が決定した<ref>「橋本忍が語る清張映画の魅力」に加えて、山田洋次と[[川本三郎]]による対談「清張映画の現場」(『松本清張研究』第13号(2012年、[[北九州市立松本清張記念館]])収録)も併せて参照。</ref>。製作費に関しては、1973年に設立された橋本プロダクションと折半することで決着がつけられた<ref>『松本清張傑作映画ベスト10 第1巻 砂の器』(2009年、[[小学館]])参照。</ref>。
 
*本映画の脚本を橋本と担当した山田洋次は、シナリオの着想に関して、以下のように回想している。「最初にあの膨大な原作を橋本さんから「これ、ちょっと研究してみろよ」と渡されて、ぼくはとっても無理だと思ったんです。それで橋本さんに「ぼく、とてもこれは映画になると思いません」と言ったんですよ。そうしたら「そうなんだよ。難しいんだよね。ただね、ここのところが何とかなんないかな」と言って、付箋の貼ってあるページを開けて、赤鉛筆で線が引いてあるんです。「この部分なんだ」と言うんです。「ここのところ、小説に書かれてない、親子にしかわからない場面がイメージをそそらないか」と橋本さんは言うんですよ。「親子の浮浪者が日本中をあちこち遍路する。そこをポイントに出来ないか。無理なエピソードは省いていいんだよ」ということで、それから構成を練って、書き出したのかな」<ref>「清張映画の現場」参照。</ref>。さらに、構成に関して、以下のように振り返っている。「三分の一くらい書いたときに、橋本さんがある日、妙に生き生きとしているんですよ「ちょっといいこと考えた」「(前略)その日は和賀英良がコンサートで自分が作曲した音楽を指揮する日なんだよ。指揮棒が振られる、音楽が始まる。そこで刑事は、和賀英良がなぜ犯行に至ったかという物語を語り始めるんだ」「音楽があり、語りがある、それに画が重なっていくんだ」(以上橋本)、ということで、それからは早かったですね」<ref>「清張映画の現場」参照。</ref>。他方橋本は、そのような構成を取る構想は最初からあったかという(白井佳夫の)質問に対して、「昔から人形浄瑠璃をよく見てた。だから右手に義太夫語りがいて、これは警視庁の捜査会議でしゃべっている刑事。普通はその横に三味線弾きがいるけど、逆に三味線弾きは数を多くして全部左にいる。真ん中の舞台は書き割りだけど親子の旅。お客は刑事を見たければ刑事のほうを見ればいい。音楽聞きたければ三味線弾きを見ればいい。舞台の親子の旅を見たければ舞台を見ればいい。そういう映画をつくるのが頭からあったわけ」と答えている<ref>「橋本忍が語る清張映画の魅力」参照。</ref>。
 
*映画の撮影は、1973年の冬から1974年の初秋までの、約10カ月間にわたって行われた<ref>『松本清張傑作映画ベスト10 第1巻 砂の器』参照。</ref>。ロケ地は、原作に登場する蒲田や出雲地方に止まらず、[[阿寒湖]]、[[竜飛崎]]、[[北茨城市|北茨城]]など、日本各地で行われている。なお、亀嵩駅は本映画のロケでは使用されず(駅の看板のみ使用)、[[出雲八代駅]]、[[八川駅]]がロケ地となっているが、これは、撮影の直前に亀嵩駅の駅舎が手打ちそば屋に衣替えされ、これが撮影に不向きと判断されたことが理由とされている<ref>『松本清張傑作映画ベスト10 第1巻 砂の器』参照。</ref>。
 
*この映画において、ハンセン氏病の元患者である本浦千代吉と息子の秀夫(和賀英良)が放浪するシーンや、ハンセン氏病の父親の存在を隠蔽するために殺人を犯すという場面について、全国ハンセン氏病患者協議会(のち「全国ハンセン氏病療養所入所者協議会」)は、ハンセン氏病差別を助長する他、映画の上映によって“ハンセン氏病患者は現在でも放浪生活を送らざるをえない惨めな存在”と世間に誤解されるとの懸念から、映画の計画段階で製作中止を要請した。しかし製作側は「映画を上映することで偏見を打破する役割をさせてほしい」と説明し、最終的には話し合いによって「ハンセン氏病は、医学の進歩により特効薬もあり、現在では完全に回復し、社会復帰が続いている。それを拒むものは、まだ根強く残っている非科学的な偏見と差別のみであり、本浦千代吉のような患者はもうどこにもいない」という字幕を映画のラストに流すことを条件に、製作が続行された。協議会の要望を受けて、今西がハンセン氏病の患者と面会するシーンは、シナリオの段階では予防服着用とされていたが、ハンセン氏病の実際に関して誤解を招くことから、上映作品では、背広姿へと変更されている<ref>『松本清張傑作映画ベスト10 第1巻 砂の器』参照。</ref>。
 
*本作で三木謙一を演じた緒形拳は、出演依頼の話が来た際に監督の野村芳太郎に「和賀の親父の本浦千代吉の役をやりたい」と熱望し売り込んだが、「この役は映画化の話が決まった時から加藤嘉さんに決まっている」と断られたという。
 
 
 
{{松本清張原作の映画作品}}
 
{{野村芳太郎監督作品}}
 
{{毎日映画コンクール日本映画大賞}}
 
 
 
== テレビドラマ ==
 
これまでTBS・フジテレビ・テレビ朝日の3局で5回ドラマ化されている。いずれの作品も本浦千代吉の「ハンセン氏病」の描写が変更されている(1962年版については不明)。
 
 
 
=== 1962年版 ===
 
{{基礎情報 テレビ番組
 
|番組名=砂の器
 
|画像=
 
|画像説明=
 
|ジャンル=[[テレビドラマ]]
 
|放送時間=金曜日20:00 - 21:00
 
|放送分=
 
|放送枠=近鉄金曜劇場
 
|放送期間=[[1962年]][[2月23日]]・[[3月2日]]
 
|放送回数=2
 
|放送国={{JPN}}
 
|制作局=[[TBSテレビ|TBS]]
 
|企画=
 
|製作総指揮=
 
|監督=
 
|演出=
 
|原作=松本清張『砂の器』
 
|脚本=[[大垣肇]]
 
|プロデューサー=
 
|出演者=[[高松英郎]]<br />夏目俊二
 
|音声=
 
|字幕=
 
|データ放送=
 
|OPテーマ=
 
|EDテーマ=
 
|外部リンク=
 
|外部リンク名=
 
|特記事項=
 
}}
 
[[TBSテレビ|TBS]]系列で、[[1962年]][[2月23日]]と[[3月2日]]に「[[近鉄金曜劇場]]」枠(20:00-21:00)で放送されたテレビドラマ(全2回)。
 
 
 
==== キャスト ====
 
*今西栄太郎:[[高松英郎]]
 
*吉村弘:月田昌也
 
*関川重雄:[[天知茂]]
 
*: 美杉てい子
 
*: 千秋みつる
 
*: 香月京子
 
*: 藤沢宏
 
*: [[飯沼慧]]
 
*和賀英良:[[夏目俊二]]
 
 
 
==== スタッフ ====
 
*脚本:[[大垣肇]]
 
*制作:[[TBSテレビ|TBS]]
 
 
 
{{前後番組
 
|放送局=[[TBSテレビ|TBS]]
 
|放送枠=[[近鉄金曜劇場]]
 
|前番組=[[ひょうたんと駒]]<br />(1962.2.9 - 2.16)
 
|番組名=砂の器<br />(1962.2.23 - 3.2)
 
|次番組=[[榎物語]]<br />(原作:[[山本周五郎]])<br />(1962.3.9 - 3.16)
 
}}
 
 
 
=== 1977年版 ===
 
{{基礎情報 テレビ番組
 
|番組名=砂の器
 
|画像=
 
|画像説明=
 
|ジャンル=[[テレビドラマ]]
 
|放送時間=土曜日22:00 - 22:54
 
|放送分=
 
|放送枠=ゴールデンドラマシリーズ
 
|放送期間=[[1977年]][[10月1日]] - [[11月5日]]
 
|放送回数=6
 
|放送国={{JPN}}
 
|制作局=[[フジテレビジョン|フジテレビ]]
 
|企画=
 
|製作総指揮=
 
|監督=富永卓二
 
|演出=
 
|原作=松本清張『砂の器』
 
|脚本=[[隆巴]]
 
|プロデューサー=
 
|出演者=[[仲代達矢]]<br />[[田村正和]]
 
|音声=
 
|字幕=
 
|データ放送=
 
|OPテーマ=
 
|EDテーマ=
 
|外部リンク=
 
|外部リンク名=
 
|特記事項=[[芸術祭 (文化庁)|文化庁芸術祭]]参加作品(最終回)<br />再編集版を[[1985年]][[2月22日]]に単発で放送
 
}}
 
[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列で、[[1977年]][[10月1日]] - [[11月5日]]に「[[ゴールデンドラマシリーズ]]」枠(22:00-22:54)で放送されたテレビドラマ(全6回)。事件発生を1974年に設定している。[[1985年]][[2月22日]]に「[[金曜女のドラマスペシャル]]」枠(21:02-23:22)で再編集版が放送された。また、[[1992年]]に松本清張が逝去した時にも追悼番組として放映された。[[DVD]]化されている。本浦千代吉の疾病については「精神疾患」<ref>[[日中戦争]](劇中では「支那事変」と表現されていた)で軍に徴用され、戦場での負傷と恐怖体験により精神を病んで除隊したという設定。</ref>へと変更されている。
 
 
 
==== キャスト ====
 
*今西栄太郎:[[仲代達矢]]
 
*三原雪子:[[真野響子]]
 
*田所佐知子:[[小川知子 (女優)|小川知子]]
 
*成瀬リエ:[[神崎愛]]
 
*関川重雄:[[中尾彬]]
 
*吉村弘:[[山本亘]]
 
*宮田邦郎:[[小川真司]]
 
*三浦恵美子:[[奈美悦子]]
 
*三木謙一:[[本郷淳]]
 
*三木彰吉:[[佐々木剛]]
 
*桐原小十郎:[[信欣三]]
 
*成瀬しず江:[[月丘千秋]]
 
*花江(吉村の恋人):[[水沢アキ]]
 
*巡査:[[山谷初男]]
 
*捜査一課長:[[鈴木瑞穂]]
 
*本浦千代吉:[[坂本長利]]
 
*田所の妻:[[幾野道子]]
 
*成城署刑事:[[入川保則]]
 
*旅館の亭主:[[浜田寅彦]]
 
*:[[千石規子]]
 
*クラブのママ:[[川口敦子]]
 
*旅館の仲居:[[田坂都]]
 
*上杉医師:[[武内亨]]
 
*国語研技官:[[松村彦次郎]]
 
*蒲田署刑事:[[森幹太]]
 
*映画配給会社の社員:[[矢野宣]]
 
*TV司会者:[[小林大輔]]
 
*:[[隆大介]]
 
*劇団「民衆座」の事務員(かわぐちいずみ):[[宮崎恭子]]
 
*田所重喜:[[小沢栄太郎]]
 
*和賀英良:[[田村正和]]
 
 
 
==== スタッフ ====
 
*監督:富永卓ニ
 
*脚本:[[隆巴]]
 
*音楽:[[菊池俊輔]]
 
*企画:[[村上光一]]
 
*プロデューサー:[[松木征二]]、中村寿男
 
*制作:[[フジテレビジョン|フジテレビ]]、俳優座映画放送
 
 
 
{{前後番組
 
|放送局=[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系
 
|放送枠=土曜22時枠<br />【当番組より[[ゴールデンドラマシリーズ]]】
 
|番組名=砂の器<br />(フジテレビ版)
 
|前番組=[[エメロンナイト レディーファースト]]<br />↓<br />単発特番
 
|次番組=[[霧氷 (テレビドラマ)|霧氷]]
 
}}
 
 
 
=== 1991年版 ===
 
{{基礎情報 テレビ番組
 
|番組名=松本清張作家活動40年記念<br />砂の器
 
|画像=
 
|画像説明=
 
|ジャンル=[[テレビドラマ]]
 
|放送時間=20:02 - 22:24
 
|放送分=
 
|放送枠=
 
|放送期間=[[1991年]][[10月1日]]
 
|放送回数=1
 
|放送国={{JPN}}
 
|制作局=[[テレビ朝日]]
 
|企画=
 
|製作総指揮=
 
|監督=[[池広一夫]]
 
|演出=
 
|原作=松本清張『砂の器』
 
|脚本=[[竹山洋]]
 
|プロデューサー=柳田博美
 
|出演者=[[田中邦衛]]<br />[[佐藤浩市]]
 
|音声=
 
|字幕=
 
|データ放送=
 
|OPテーマ=
 
|EDテーマ=
 
|外部リンク=
 
|外部リンク名=
 
|特記事項=第9回ATP賞(全日本テレビ番組製作社連盟主催)ベスト21番組選出作品
 
}}
 
[[テレビ朝日]]系列で、1991年10月1日(20:02-22:24)に、「松本清張作家活動40年記念各局競作シリーズ」として製作(各局2作品の清張作品を創った)、放送されたテレビドラマ(全1回)。第9回[[ATP賞]]ベスト21番組選出作品。<br>本作では本浦千代吉はハンセン氏病患者ではなく、犯罪を犯して息子とともにお遍路を装って逃亡を続けていたが亀嵩に到着して意を決し駐在巡査だった三木謙一に自首した、という設定に改められている。
 
 
 
==== キャスト ====
 
*今西栄太郎:[[田中邦衛]]
 
*田所佐知子:[[国生さゆり]]
 
*吉村弘:[[伊原剛志]]
 
*成瀬リエ子:[[岡まゆみ]]
 
*三木謙一:[[下條アトム]]
 
*本浦千代吉:[[高橋長英]]
 
*関川重雄:[[船越栄一郎]]
 
*宮田邦郎:[[北詰友樹]]
 
*三浦恵美子:[[矢代朝子]]
 
*田所重喜:[[渥美國泰]]
 
*クラブのママ:[[赤座美代子]]
 
*桐原小十郎:[[奥村公延]]
 
*捜査一課長:中尾彬
 
*今西芳子:[[大空眞弓]]
 
*和賀英良:[[佐藤浩市]]
 
 
 
==== スタッフ ====
 
*プロデューサー:柳田博美([[大映テレビ]])、坂梨港(電通)
 
*監督:[[池広一夫]]
 
*脚本:[[竹山洋]]
 
*撮影:椎塚彰
 
*照明:木村政作
 
*録音:[[土屋和之]]
 
*音楽:[[小六禮次郎]]
 
*制作:[[大映テレビ]]
 
 
 
=== 2004年版 ===
 
{{基礎情報 テレビ番組
 
|番組名=砂の器
 
|画像=
 
|画像説明=
 
|ジャンル=[[テレビドラマ]]
 
|放送時間=日曜日21:00-21:54
 
|放送分=54
 
|放送枠=日曜劇場
 
|放送期間=[[2004年]][[1月18日]] - [[3月28日]]
 
|放送回数=11
 
|放送国={{JPN}}
 
|制作局=[[TBSテレビ|TBS]]
 
|企画=
 
|製作総指揮=
 
|監督=
 
|演出=[[福澤克雄]]<br />[[金子文紀]]<br />[[山室大輔]]
 
|原作=松本清張『砂の器』
 
|脚本=[[龍居由佳里]]
 
|プロデューサー=伊佐野英樹<br />[[瀬戸口克陽]]
 
|出演者=[[中居正広]]<br />[[渡辺謙]]
 
|音声=
 
|字幕=
 
|データ放送=
 
|OPテーマ=
 
|EDテーマ=
 
|外部リンク=
 
|外部リンク名=
 
|特記事項=第12回[[橋田賞]]受賞(龍居由佳里)対象作品
 
}}
 
[[TBSテレビ|TBS]]系列で、[[2004年]][[1月18日]]から[[2004年]][[3月28日]]まで「[[日曜劇場]]」枠で放送された[[テレビドラマ]](全11回)。ただし、初回と最終回はそれぞれ15分拡大で21:00 - 22:09、第10話は5分拡大で21:00 - 21:59。平均視聴率19.6%、最高視聴率26.3%(初回)を記録した([[ビデオリサーチ]]調べ、関東地区)。[[DVD]]化・[[Blu-ray Disc|Blu-ray]]化されている。
 
 
 
==== キャスト ====
 
*和賀英良:[[中居正広]]
 
: 天才人気ピアニスト。31歳。
 
*成瀬あさみ:[[松雪泰子]]
 
: 劇団「響」の舞台役者。30歳。原作には登場しないオリジナルキャラクター。
 
*関川雄介:[[武田真治]]
 
: 様々な分野で活躍中のジャーナリスト。30歳。
 
*吉村雅哉:[[永井大]]
 
: 蒲田西署巡査。27歳。
 
*田所綾香:[[京野ことみ]]
 
: 元農林水産省大臣・田所重喜の娘で和賀の恋人。27歳。
 
*本浦房:[[かとうかず子|かとうかずこ]]
 
*本浦秀夫(英良の子供時代):[[齋藤隆成]]
 
*唐木イサム:[[松岡俊介]]
 
: 劇団「響」の主宰者・麻生譲の演出助手。30歳。
 
*宮田誠:[[岡田義徳]]
 
: 劇団「響」の衣裳係。27歳。
 
*扇原玲子:[[佐藤仁美]]
 
: 東京都内の高級クラブで働くホステスで関川の恋人。
 
*桐野カヲル:[[佐藤めぐみ]]
 
*三木博:[[佐藤二朗]]
 
:謙一の弟。
 
*今西純子:[[森口瑤子]]
 
:今西の妻。
 
*クラブ「rain」のママ:[[根本りつ子]]
 
*「大家旅館」の女将:[[茅島成美]]
 
*「文化座」の支配人:[[斉藤洋介]]
 
*「光緑園」の園長:[[大森暁美]]
 
*佐々木健次:[[石丸謙二郎]]
 
:捜査一課刑事。
 
*野口信吾:[[芹澤名人]]
 
*黒木肇:[[辻萬長]]
 
:捜査一課管理官。
 
*あさみの父:[[大高洋夫]]
 
*あさみの叔母:[[和泉ちぬ]]
 
*三木佐代子:[[広岡由里子]]
 
:三木の妻。
 
*大崎医師:[[江藤漢斉]]
 
*下田明:[[甲本雅裕]]
 
*桐原小十郎:[[織本順吉]]
 
*麻生譲:[[市村正親]]
 
: 劇団「響」の主宰者。55歳。
 
*三木謙一:[[赤井英和]]
 
: 蒲田操車場殺人事件の被害者。60歳。
 
*田所重喜:[[夏八木勲]]
 
: 元農林水産省大臣。60歳。
 
*本浦千代吉:[[原田芳雄]]
 
: 本浦秀夫の父親。現在も病気で床に伏せている。63歳。
 
*今西修一郎:[[渡辺謙]]
 
: 警視庁捜査一課警部補。45歳。
 
 
 
※以下、カッコ内は出演話数
 
*[[秋山菜津子]](1)(6)(9)、[[牧野エミ]](1)、[[斉藤陽一郎]](1)、[[新谷真弓]](1)、高村晃(1)(9)、朱源実(1)、桑原太市(1)、[[天現寺竜]](1)、[[津村和幸]](1)、[[堤信子]](1)(2)、ななみ(1)、[[田窪一世]](2)、[[井上浩]](2)、小熊恭子(2)、宮崎彩子(2)、芹沢孝子(2)、[[戸村美智子]](2)、[[小山田里奈]](2)、横山三菜子(2)、いせゆみこ(2)、榎徳太郎(2)、管原正和(2)、[[森喜行]](2)、[[小林愛里香]](2)、[[佐藤B作]](3)、荒井眞理子(3)、安藤岳史(3)、水沢淳(3)、[[田島健吾]](3)(4)、生田茂幸(4)、[[畠中正文]](4)、大岡まちこ(4)、猪腰真之介(4)、[[松岡日菜]](4)、[[沼田爆]](4)、[[西村淳二]](4)、[[福本伸一]](5)、[[木村翠]](5)、松沢有紗(5)、按田敬一(5)、[[秋山博子]](5)、[[中根徹]](6)、[[沼崎悠]](6)、村上靖尚(6)、[[十貫寺梅軒]](6)、[[伊藤正之]](8)、[[伊藤幸純]](8)、服部美也子(8)、矢田有三(8)、波多江清(8)、[[田中允貴]](8)、[[神崎孝一郎|神崎智孝]](8)、[[草薙幸二郎]](8)、[[不破万作 (俳優)|不破万作]](8)、[[常泉忠通]](10)、[[児玉頼信]](10)、岩田丸(10)、[[加世幸市]](10)(11)、[[浜近高徳]](11)、浦崎宏(11)、山岡一(11)、笠松伴助(11)、[[高木優希]](11)
 
 
 
==== スタッフ ====
 
*脚本:[[龍居由佳里]]
 
*音楽:[[千住明]]
 
*プロデューサー:伊佐野英樹、[[瀬戸口克陽]]
 
*演出:[[福澤克雄]](第1、2、5、7、10、11話)、[[金子文紀]](第3、4、8話)、[[山室大輔]](第6、9話)
 
*選曲:[[御園雅也]]
 
*編集:[[松尾茂樹]]
 
*撮影協力:[[西日本旅客鉄道]][[山口地域鉄道部]](1)(10)(11)、[[秩父鉄道]](1)(4)(5)(8)、[[横浜みなとみらいホール]](1)(3)、[[東京国際フォーラム]](1)、[[日本工学院専門学校]](1)(3)、[[串間市]](1)、[[阿東町]](1)(4)、[[東日本旅客鉄道秋田支社]](2)、[[岩城町]](2)(11)、[[九十九里町]](2)、[[川崎市]](2)(9)(10)、[[伊根町]](2)、[[竹野町]](2)、西日本旅客鉄道(2)(4)、[[岩崎村]]{{要曖昧さ回避|date=2016年6月}}(3)(11)、[[彩の国さいたま芸術劇場]](3)(4)(5)(6)(7)(8)、[[国立国語研究所]](3)、[[三井ガーデンホテル|三井ガーデンホテル蒲田]](3)、[[仁多町]](4)(10)(11)、[[津和野町]](4)、[[小湊鐵道]](5)(7)(11)、[[いすみ鉄道]](5)(11)、[[ホテルイースト21東京]](5)(6)、[[東京ドームホテル]](6)、[[寺家ふるさと村]](6)、[[上尾市]](8)、[[東村 (群馬県勢多郡)]](8)、[[大宮ソニックシティ]](8)(10)(11)、[[東京都現代美術館]](9)、[[東京都水道局]](9)(11)、[[松崎町]](10)、[[積丹町]](11)、[[神恵内村]](11)、[[初山別村]](11) ほか(以上、カッコ内は登場話数)
 
*音楽協力:[[日音]]
 
*制作:TBSエンタテイメント
 
*制作著作:TBS
 
 
 
==== サブタイトル ====
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
 
|-
 
!各話!!放送日!!サブタイトル!!演出!!視聴率!!備考
 
|-
 
|第1話||2004年1月18日||宿命が、痛み出す||rowspan="2"|[[福澤克雄]]||{{color|red|26.3%}}||69分
 
|-
 
|第2話||2004年1月25日||目撃者||20.3%||
 
|-
 
|第3話||2004年2月1日||もう戻れない悲しみ||rowspan="2"|[[金子文紀]]||19.4%||
 
|-
 
|第4話||2004年2月8日||亀嵩の謎||16.7%||
 
|-
 
|第5話||2004年2月15日||崩れ始めた嘘の人生||福澤克雄||19.1%||
 
|-
 
|第6話||2004年2月22日||迫り近づく刑事の影||[[山室大輔]]||18.8%||
 
|-
 
|第7話||2004年2月29日||絶対に隠したい秘密||福澤克雄||18.6%||
 
|-
 
|第8話||2004年3月7日||聞こえてきた父の声||金子文紀||18.6%||
 
|-
 
|第9話||2004年3月14日||逃亡||山室大輔||{{color|blue|15.8%}}||
 
|-
 
|第10話||2004年3月21日||宿命・最終楽章前編||rowspan="2"|福澤克雄||18.2%||59分
 
|-
 
|最終話||2004年3月28日||完結編・宿命の再会||21.5%||69分
 
|-
 
!colspan="6"|平均視聴率 19.6%(視聴率は[[関東地方|関東地区]]・[[ビデオリサーチ]]社調べ)
 
|}
 
 
 
==== 日曜劇場版の特徴 ====
 
スタッフロールで「潤色:橋本忍・山田洋次」と表示されるなど、映画版での「潤色」と同様の設定がされ、ピアノ協奏曲『宿命』(演奏会では和賀自らがピアノを演奏する)が印象的に用いられた。『宿命』の作曲は[[千住明]]による書き下ろしで、ピアノ演奏は[[羽田健太郎]]がつとめた。
 
 
 
親子の放浪の理由が和賀英良(本浦秀夫)の父・本浦千代吉が、集落の中で唯一ダム工事の住民投票に賛成票を投じたといういわれなき理由で[[村八分]]にされた結果、妻が急病になった際集落の医師から診療を拒否され、誰にも助けてもらえないまま病死するに至ったことに憤怒し、村中の家に放火、26人を殺害したため、という設定にされている。村中に放火するという設定は、原作者が[[津山事件]]について記したドキュメント「闇に駆ける猟銃」から引用されたものである。その後千代吉は三木の秀夫への配慮により、亀嵩から離れた大阪で逮捕されたものの、公判中に不治の病に倒れ、秋川[[医療刑務所]]に収監されている設定となっている。
 
 
 
この変更については、時代の変化という理由もさることながら、[[川辺川ダム]]をめぐる一連の騒動や、放送前年の[[2003年]]11月に[[黒川温泉]]([[熊本県]])のホテルで起きた[[ハンセン病元患者宿泊拒否事件]]も大きく影響している。
 
 
 
また、舞台を2004年としており、時代の整合性の問題から、和賀の戸籍偽造について、秀夫が亀嵩から逃亡した後長崎で保護され[[孤児院]]にいた際、小学校の同級生で[[1982年]]の[[長崎大水害]]で一家を含む地区の住民全員が亡くなった和賀英良の自宅近くにいるところを偶然救助隊に発見され、その機会に乗じて和賀英良の名を名乗ったと変更されている。その他、捜査の過程で行われる[[鑑識]]による証拠品の鑑定で、原作の時代にはまだなかった[[DNA鑑定]]が用いられるなどの違いも存在する。
 
 
 
==== 楽曲 ====
 
;主題歌
 
:*「[[やさしいキスをして]]」[[DREAMS COME TRUE]]
 
:
 
;挿入曲
 
:*ピアノ協奏曲「宿命」(作・編曲:千住明、指揮:[[小松長生]]、演奏:[[日本フィルハーモニー交響楽団]]、コンサート・マスター:[[木野雅之]]、ピアノ:羽田健太郎)
 
 
 
{{前後番組
 
|放送局=[[TBSテレビ|TBS]]
 
|放送枠=[[日曜劇場]]
 
|前番組=[[末っ子長男姉三人]]<br />(2003.10.12 - 2003.12.21)
 
|番組名=砂の器<br />(2004.1.18 - 2004.3.28)
 
|次番組=[[オレンジデイズ]]<br />(2004.4.11 - 2004.6.20)
 
}}
 
 
 
{{TBS系日曜劇場}}
 
{{日刊スポーツ・ドラマグランプリ作品賞}}
 
 
 
=== 2011年版 ===
 
{{基礎情報 テレビ番組
 
|番組名=松本清張ドラマスペシャル<br />砂の器
 
|画像=
 
|画像説明=
 
|ジャンル=[[テレビドラマ]]
 
|放送時間=
 
|放送分=
 
|放送枠=
 
|放送期間=
 
|放送回数=2
 
|放送国={{JPN}}
 
|制作局=[[テレビ朝日]]
 
|企画=
 
|製作総指揮=
 
|監督=[[藤田明二]]
 
|演出=
 
|脚本=[[竹山洋]]
 
|プロデューサー=[[五十嵐文郎]] ほか
 
|出演者=[[玉木宏]]<br />[[中谷美紀]]<br />[[佐々木蔵之介]]<br />[[小林薫]]
 
|音声=[[ステレオ放送]]
 
|字幕=[[文字多重放送]]
 
|データ放送=
 
|OPテーマ=
 
|EDテーマ=
 
|外部リンク=http://www.tv-asahi.co.jp/suna/index.html
 
|外部リンク名=公式サイト
 
|番組名1=第一夜
 
|放送時間1=21:03 - 23:06
 
|放送分1=123
 
|放送枠1=
 
|放送期間1=[[2011年]][[9月10日]]
 
|放送回数1=1
 
|番組名2=第二夜
 
|放送時間2=21:03 - 23:09
 
|放送分2=126
 
|放送枠2=
 
|放送期間2=2011年[[9月11日]]
 
|放送回数2=1
 
|特記事項=第一夜・第二夜ともに、21:00 - 21:03には「見所」を放送。<br />東京ドラマアウォード作品賞優秀賞(単発ドラマ)受賞作品
 
}}
 
[[テレビ朝日]]系列で、2011年9月10日・11日に2夜連続で放送(当初は2011年3月12日・13日放送予定だったが、[[東日本大震災]]発生を受け、[[オールニッポン・ニュースネットワーク#特別番組|ANN]][[報道特別番組]]を放送したため、半年間延期)。テレビ朝日では2回目のドラマ化となる。本ドラマは刑事・吉村の視点で物語が描かれていく構想となっている。脚本を手がける竹山洋はテレビ朝日版1回目(1991年版)ドラマでも脚本を書いている。視聴率は第一夜16.6%、第二夜13.1%([[ビデオリサーチ]]調べ、関東地区)。[[DVD]]化・[[Blu-ray Disc|Blu-ray]]化されている。
 
 
 
この延期から放送に至るまでは、視聴者からの要望が大きかったことと、3月放送予定の時の14社中9社のアドバタイザーに引き続き提供した。
 
 
 
本ドラマでは、原作の時代設定に沿った形で映像化されているが、上記のように、物語が吉村の視点で描かれている他、一部オリジナルキャストの登場や、2004年版同様、親子の放浪理由が変更されており、本浦千代吉が殺人容疑で逮捕され、証拠不十分で釈放されたものの、村人達からの疑惑の目に耐え切れず息子・秀夫を連れ放浪の旅に出たとされている。
 
 
 
2012年10月に発表された[[国際ドラマフェスティバル in TOKYO|東京ドラマアウォード]]で、作品賞優秀賞(単発ドラマ)を受賞した。<ref>{{Cite web |author=島村幸恵 |date=2012-10-22 |url=http://www.cinematoday.jp/page/N0047023 |title=「家政婦のミタ」がグランプリで5冠! 東京ドラマアウォード2012発表 |publisher=シネマトゥデイ |accessdate=2012-10-23}}</ref>
 
 
 
==== キャスト ====
 
*吉村 弘:[[玉木宏]](西蒲田署刑事 / 幼少期:[[澤畠流星]])
 
*山下 洋子:[[中谷美紀]](毎朝新聞記者 / オリジナルキャラクター)
 
*和賀 英良:[[佐々木蔵之介]](作曲家 / ヌーボーグループ)
 
*今西 栄太郎:[[小林薫]](警視庁捜査一課刑事)
 
*田所 佐知子:[[加藤あい]](彫刻家 / 和賀の婚約者)
 
*関川 重雄:[[長谷川博己]](評論家 / ヌーボーグループ)
 
*宮田 邦郎:[[山口馬木也]](劇団「波」俳優 / リエ子の遺体第一発見者)
 
*三浦 恵美子:[[紺野まひる]](銀座clubアムールホステス / 失血死)
 
*三木 彰吉:[[原田龍二]](三木謙一の息子 / 雑貨商)
 
*川野 英造:[[森本レオ]](大学教授 / 第一夜のみ)
 
*桑原教授:[[かとうかず子]](国立国語研究所言語学者 / 第一夜のみ)
 
*支配人:[[六平直政]](伊勢あさひ映画館 / 第二夜のみ)
 
*山田信次:[[今井雅之]](冒頭で登場した拳銃強盗殺人犯 / 第一夜のみ)
 
*澄子:[[烏丸せつこ]](伊勢二見旅館女将 / 第二夜のみ)
 
*中山:[[合田雅吏]](警視庁捜査一課刑事)
 
*刑事:[[橋本一郎]](警視庁捜査一課)
 
*長崎:[[近童弐吉]](西成城署刑事)
 
*BARボヌールバーテンダー:[[デビット伊東]](第一夜のみ)
 
*成瀬 リエ子:[[吉田羊]](銀幕スター杉浦秋子付き人兼劇団「波」女優 / 自殺)
 
*吉田:[[河西健司]](警視庁鑑識課科学検査所技官 / 第一夜のみ)
 
*上杉:[[小林隆]](上杉医院内科医 / 第二夜のみ)
 
*社長:[[立川三貴]](伊勢あさひ映画館 / 田所重喜と同郷の親友 / 第二夜のみ)
 
*住職:[[山田明郷]](第二夜のみ)
 
*田中:[[木下ほうか]](大阪浪速東区役所市民課戸籍係係長 / 第二夜のみ)
 
*三木 謙一:[[橋爪功]](岡山県の雑貨商 /元島根県亀嵩駐在所巡査)
 
*田所 重喜:[[小林稔侍]](民友党代議士のちに農林大臣 / 佐知子の父親)※特別出演
 
*本浦 千代吉:[[山本學]](秀夫の父 / お遍路の途中で病に倒れる / 第二夜のみ)
 
*辰井:[[榎木孝明]](警視庁捜査一課課長)
 
*桐原 小十郎:[[米倉斉加年]](お茶の先生 / 三木謙一の旧友)
 
*秋田県亀田北警察署長:[[平泉成]](第一夜のみ)
 
*山下 妙:[[江波杏子]](本浦千代吉の義姉 / 第二夜のみ)
 
*黒崎:[[大杉漣]](警視庁捜査一課係長)
 
*田島警部:[[西村雅彦]](警視庁捜査一課刑事)
 
 
 
;その他
 
*名曲喫茶エデンマスター:[[蟷螂襲]](第一夜のみ)
 
*すみこ:松島紫代(BARボヌール給仕)
 
*駅員:松永吉訓(蒲田操車場の遺体第一発見者 / 第一夜のみ)
 
*鑑識:窪田弘和(第一夜のみ)
 
*監察医:藤沢徹衛(第一夜のみ)
 
*秋田県亀田北警察署員:澤田誠(第一夜のみ)
 
*旅館女将:まつむら眞弓(第一夜のみ)
 
*酒蔵の店主:[[福本清三]](第一夜のみ)
 
*吉村 妙子:[[杉山優奈]](吉村弘の妹 / 空襲で死亡)
 
*律子:[[藤井ゆきよ]](銀座clubアムールホステス)
 
*刑事:井上肇(西成城署 / 第二夜のみ)
 
*婦人警官:中山京子(警視庁 / 第二夜のみ)
 
*家政婦:[[前川恵美子]](関川重雄邸 / 第二夜のみ)
 
*引越し業者:[[谷口高史]](第二夜のみ)
 
*看護婦:高橋知代(上杉医院 / 第二夜のみ)
 
*医師:北川肇(里原市民病院 / 第二夜のみ)
 
*課長:細川純一(大阪浪速東区役所市民課 / 第二夜のみ)
 
*三木 フエ(謙一の妻):[[鈴川法子]](第二夜のみ)
 
*本浦 秀夫:[[青木淳耶]](三木謙一の世話になるが後に失踪 / 第二夜のみ)
 
 
 
==== スタッフ ====
 
*ナレーション:[[三上博史]]
 
*脚本:[[竹山洋]]
 
*音楽:[[沢田完]]
 
*監督:[[藤田明二]]
 
*撮影:[[川田正幸]]
 
*録音:[[松陰信彦]]
 
*プロダクション協力:[[東映太秦映画村]]
 
*撮影協力:[[大阪市]]、[[原田神社]]、[[大阪ロケーション・サービス協議会]]、[[美咲町]]、[[加古川市]]、[[片上鉄道]]保存会、[[京都工芸繊維大学]]、[[京都大学防災研究所]]阿武山観測所、[[京都府庁旧本館]]、[[京都府立植物園]]、[[交通科学博物館]]、[[神戸税関]]、[[神戸フィルムオフィス]]、[[三岐鉄道]]、[[西日本旅客鉄道]]、[[信楽高原鐵道]]、[[新神戸オリエンタルアベニュー]]、[[兵庫県公館]]、[[三菱自動車工業]] ほか
 
*音楽協力:[[テレビ朝日ミュージック]]
 
*チーフプロデューサー:[[五十嵐文郎]]
 
*プロデューサー:藤本一彦(テレビ朝日)、河瀬光(東映)、小野川隆(東映)
 
*制作:[[テレビ朝日]]、[[東映]]
 
 
 
{{松本清張原作のテレビドラマ}}
 
 
 
== 脚注・出典 ==
 
{{reflist}}
 
 
 
== 外部リンク ==
 
*[http://www.tokyo-kurenaidan.com/seicho12.htm 松本清張の「砂の器」を歩く]
 
*[http://www.alc.co.jp/eng/hontsu/book/0712/01.html 松本清張作『砂の器』英語版で翻訳の楽しみを味わう]([[宮脇孝雄]])
 
* {{Allcinema title|144857|砂の器}}
 
* {{Kinejun title|28578|砂の器}}
 
* {{ぴあ映画チラシ|3033|3}}
 
* {{Amg movie|309744|The Castle of Sand}}
 
* {{IMDb title|0202604|The Castle of Sand}}
 
*[http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480873439/ 筑摩書房「『砂の器』と『日本沈没』70年代日本の超大作映画」]
 
*[http://www.tv-asahi.co.jp/suna/ テレビ朝日・松本清張ドラマスペシャル 砂の器]-2011年版テレビドラマの公式サイト。
 
* [http://www.westjr.co.jp/company/location/report/report1.html ロケーションサービス 撮影レポート TBS日曜劇場「砂の器」] - JR西日本
 
* [http://www.westjr.co.jp/company/location/report/report32.html ロケーションサービス 撮影レポート ドラマ「砂の器」] - JR西日本
 
*[http://soukanzu.net/04-1/sunanoutuwa.htm 2004ドラマ 人物相関図]
 
 
 
{{松本清張}}
 
 
{{デフォルトソート:すなのうつわ}}
 
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[[Category:松本清張の小説]]
 
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砂の器』(すなのうつわ)

松本清張の長編推理小説。1961年刊行。

1974年、野村芳太郎監督で映画化されたほか、テレビドラマ化多数。



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