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'''磁気モーメント'''(じきモーメント、{{Lang-en-short|''magnetic moment''}})あるいは'''磁気能率'''
 
'''磁気モーメント'''(じきモーメント、{{Lang-en-short|''magnetic moment''}})あるいは'''磁気能率'''
  
磁気量の[[双極子モーメント]]。磁気には真磁荷 (磁気単極) がないため,正負の等量の磁気量が対となった双極子が磁気の基本になる。等量の磁気量を <i>m</i> ,磁極間の距離を <i>l</i> とするとき,大きさが <i>ml</i> で負極から正極へ向うベクトルを磁気モーメントという。荷電粒子が自転するときや閉軌道を回転するとき,閉じた電流をつくり,そのまわりに磁場を生じるが,これは磁気双極子によるものと考えることができる。このときの磁気モーメントを μ ,角運動量を <i>J</i> とすると,μ は <i>J</i> に比例する。この比例定数 <i>g</i> は粒子と角運動量の種類によって決り,[[<i>g</i>因子]]と呼ばれる。電子の場合,スピンに対しては <i>g</i>=2 ,軌道角運動量に対しては <i>g</i>=1 である。面積 <i>S</i> の面を縁どる閉曲線を定常電流 <i>I</i> が流れるときの磁気モーメントは,[[アンペールの法則]]により,<i>IS</i>/<i>c</i>  ( <i>c</i> は真空中の光速度) である。
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磁気量の[[双極子モーメント]]。磁気には真磁荷 (磁気単極) がないため,正負の等量の磁気量が対となった双極子が磁気の基本になる。等量の磁気量を <i>m</i> ,磁極間の距離を <i>l</i> とするとき,大きさが <i>ml</i> で負極から正極へ向うベクトルを磁気モーメントという。荷電粒子が自転するときや閉軌道を回転するとき,閉じた電流をつくり,そのまわりに磁場を生じるが,これは磁気双極子によるものと考えることができる。このときの磁気モーメントを μ ,角運動量を <i>J</i> とすると,μ は <i>J</i> に比例する。この比例定数 <i>g</i> は粒子と角運動量の種類によって決り,[[g因子]]と呼ばれる。電子の場合,スピンに対しては <i>g</i>=2 ,軌道角運動量に対しては <i>g</i>=1 である。面積 <i>S</i> の面を縁どる閉曲線を定常電流 <i>I</i> が流れるときの磁気モーメントは,[[アンペールの法則]]により,<i>IS</i>/<i>c</i>  ( <i>c</i> は真空中の光速度) である。
  
 
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2019/4/27/ (土) 17:16時点における最新版

磁気モーメント(じきモーメント、: magnetic moment)あるいは磁気能率

磁気量の双極子モーメント。磁気には真磁荷 (磁気単極) がないため,正負の等量の磁気量が対となった双極子が磁気の基本になる。等量の磁気量を m ,磁極間の距離を l とするとき,大きさが ml で負極から正極へ向うベクトルを磁気モーメントという。荷電粒子が自転するときや閉軌道を回転するとき,閉じた電流をつくり,そのまわりに磁場を生じるが,これは磁気双極子によるものと考えることができる。このときの磁気モーメントを μ ,角運動量を J とすると,μ は J に比例する。この比例定数 g は粒子と角運動量の種類によって決り,g因子と呼ばれる。電子の場合,スピンに対しては g=2 ,軌道角運動量に対しては g=1 である。面積 S の面を縁どる閉曲線を定常電流 I が流れるときの磁気モーメントは,アンペールの法則により,IS/c ( c は真空中の光速度) である。



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