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[[File:Ballooning trip Morocco.JPG|thumb|right|200px|航空機の中でも特に歴史が長い[[気球]]。[[軽航空機]]に分類される。巨大な袋の中の空気を熱して膨張させ比重を軽くさせ、ぶら下がっているバスケットも含めて全体で空気よりも軽くなり[[浮力]]で浮上する。現代では主に遊覧と競技用]]
 
[[File:Zeppellin NT amk.JPG|thumb|right|200px|[[飛行船]]。空気より軽いガスを入れて浮力で浮く。熱気球とは違なり、原動機を備えており進行方向を選べる。開発当初は旅客機としても使われていたが、現代では大きな機体とゆっくりとした飛行の特長を活かして、広告媒体、観測、遊覧飛行に活用される]]
 
[[File:Dg800.jpg|200px|thumb|right|200px|[[グライダー]]。空気よりも重い重航空機に分類される。基本的にエンジンを持たず滑空して降下するが、[[上昇気流]]があれば旋回しつつ高度をかせぐこともできる。現代では趣味、競技用として利用される。]]
 
[[File:Cessna_172_2.jpg|thumb|right|200px|[[飛行機]]([[固定翼機]])。エンジンを動力にして自力での上昇が可能。趣味から業務用まで様々な用途に用いられている。]]
 
[[File:Baltic Airlines Mil Mi-8 Aladyshkin.jpg|thumb|right|200px|[[ヘリコプター]]。回転翼により上昇下降旋回だけでなく、空中に静止することも可能。]]
 
'''航空機'''(こうくうき、aircraft<ref name="bri">[[ブリタニカ百科事典]]「航空機」</ref>)は、[[大気]]中を[[飛翔|飛行]]する[[機械]]の[[総称]]である<ref name="koujien">広辞苑 第五版 p.889「航空機」</ref>。
 
  
== 概要 ==
+
'''航空機'''(こうくうき、aircraft)
「軽航空機」([[気球]]、[[飛行船]]等々)と「重航空機」([[グライダー]]、[[飛行機]]等々)に大別される<ref name="bri" /><ref name="koujien" />。軽航空機とは、空気よりも軽い気体が[[静浮力]]を持っていることを利用するものであり、重航空機とは[[翼]]に働く空気の動的[[揚力]]を利用するものである<ref name="bri" />。[[飛行機]]、[[回転翼機|回転翼航空機]]、[[グライダー|滑空機]]、[[飛行船]]などが含まれる。
 
 
 
航空機は、[[船|船舶]]と同じように[[国籍]]が登録され、常に登録番号を掲示することが求められる<ref name="bri" />。これにより、その航空機に対する[[管轄権]]や[[外交的保護権]]がどこにあるのかが識別されている<ref name="bri" />。
 
 
 
== 法令上の定義 ==
 
航空機には法令上、さまざまな目的でさまざまな定義が与えられる。以下では、航空行政の観点による代表的な定義を例示する。
 
; ICAOによる定義
 
: [[シカゴ条約]](国際民間航空条約)には航空機についての一般的な定義が置かれていないが、[[国際民間航空機関]](ICAO)の定める同条約附属書のいくつかにおいては、「大気中における支持力を、地球の表面に対する空気の反作用以外の空気の[[反作用]]から得ることができる一切の機器」<ref>財団法人[[航空振興財団]]の和訳より</ref>としている。なお、「地球の表面に対する空気の反作用以外の」との文言は[[1967年]][[11月6日]]に追加されたものであり、これにより[[ホバークラフト]]は除外されることになる。
 
; 米国の航空行政上の定義
 
: [[アメリカ合衆国|米国]]の[[合衆国法典]]第49編第VII準編Part A(航空通商及び安全)においては「any contrivance invented, used, or designed to navigate, or fly in, the air(空中を航行し、または飛ぶために考案され、使用され、または設計された一切の仕掛け)」と定義されている(49 USC §40102(a)(6))。他方で、連邦規則集第14編第1章(運輸省連邦航空局)においては「a device that is used or intended to be used for flight in the air(空中の飛行のために使用され、または使用されることを意図された装置)」と定義されている(14 CFR §1.1)。
 
; 日本の航空行政上の定義
 
: [[日本]]の[[航空法]]では「人が乗つて航空の用に供することができる[[飛行機]]、[[回転翼航空機]]、[[滑空機]]及び[[飛行船]]その他[[政令]]で定める航空の用に供することができる機器」とされ(航空法2条1項)、該当する政令の定めはない。[[気球]]、[[無人航空機]](航空法2条22項)、[[ロケット]]などは航空機に含まれない<ref name="bri" />。
 
 
 
== 航空機の分類 ==
 
航空機は、平均の[[密度]]が[[空気]]より軽い'''軽航空機'''と、空気より重い'''重航空機'''の2つに大分される。また、航空機の運用者や運用目的などにもとづいて「[[民間機]]」と「[[軍用機]]」に分類されたり、操縦者を含めた人員を乗せるか否かで「[[有人機]]」と「[[無人機]]([[無人航空機]])」、[[航空用エンジン|エンジン]]により『[[タービン]]』と『[[レシプロエンジン|ピストン]]』に分類されたりする。
 
 
 
=== 原理別 ===
 
==== 軽航空機 ====
 
[[体積]]の大きな「気のう([[風船]]のようなもの)」に、[[水素]]や[[ヘリウム]]、加熱した空気といった、大気より軽い[[気体]]を充填することで、機体の平均比重を空気より軽くし、浮力(静的揚力)により飛行する航空機のこと。LTA(Lighter-Than-Air)機あるいはエアロスタット(aerostat)とも。
 
; [[飛行船|軽飛行船]]
 
: 軽航空機の中で推進装置を持ち、操縦可能なもの。硬い骨組み構造を持つ'''[[硬式飛行船]]'''([[ツェッペリン]]など)と、骨組みをもたない'''[[軟式飛行船]]'''がある。
 
; [[気球]]
 
: 軽航空機の中で推進装置をもたないもの。[[バーナー]]などで熱した空気を利用する'''[[熱気球]]'''と、水素やヘリウムなどを使用する'''ガス気球'''がある。
 
 
 
==== 重航空機 ====
 
[[翼]]周りの[[大気]]の[[流れ]]によって生じる[[揚力]](動的揚力)によって浮き、飛行する航空機のこと。翼のタイプにより固定翼機と回転翼機に分けられる。HTA(Heavier-Than-Air)機あるいはエアロダイン(aerodyne)とも。
 
; [[固定翼機]]
 
: 揚力を得るための翼が機体に固定されていて、大気中を移動することで揚力を得る航空機。主翼平面形が可変な機体([[可変翼機]])も含む。
 
;; [[飛行機]]
 
:: 固定翼機のうち推進装置を備えるもの。推進力を生み出すための[[エンジン]]は、有人機では[[ジェットエンジン]]、[[レシプロエンジン|ピストンエンジン]]などの[[内燃機関]]が主である。ICAOでの分類ではないが一般的に1,500[[キログラム|kg]]程度で2-6人乗りの単発レシプロ機のことを軽飛行機と呼ぶ。[[日本]]の航空法では着陸(水)装置および動力装置を装備した簡易構造の航行機は飛行機ではなく[[超軽量動力機]]と分類する。
 
;;; [[垂直離着陸機]]
 
::: ヘリコプターのように垂直に離着陸が可能な飛行機。ジェット機ではエンジンノズルを下方に向けるものや、垂直離着陸用のリフトエンジンを推進用とは別に装備しているものなどある。ローターを傾けることで垂直離着陸をする[[ティルトローター|ティルトローター機]]などは、回転翼機の特徴も併せ持つ。また、垂直には離陸できないものの[[航空機の離着陸方法#短距離離陸垂直着陸機|短距離離陸垂直着陸機(STOVL)]]と呼ばれるものも存在する。
 
;; [[グライダー]](滑空機)
 
:: 固定翼機のうち動力を持たないもの。別の飛行機による牽引や、地上の[[ウインチ]]によるケーブル巻き取りなどといった、外部の動力によって離陸し、離陸後は切り離されて滑空する。離陸・再上昇用の推進装置を備えたものは[[モーターグライダー]]と呼ばれる。乗員は2名までに制限されている。
 
:: [[パラグライダー]]や[[ハンググライダー]]は、日本の航空法では航空機に該当しない。
 
;; [[ハイブリッド飛行船|重飛行船]]
 
:: 船体全体が[[リフティングボディ]]となり、プロペラなどで推進力を得て船体の[[揚力]]で浮上する。
 
; [[回転翼機]]
 
: 回転する翼(ローター)により揚力を発生させ、これにより空中に浮ぶ航空機。
 
;; [[ヘリコプター]]
 
:: エンジンの動力でローターを駆動するもの。推進力は回転翼の軸をわずかに傾けることで得る。
 
;; [[オートジャイロ]]
 
:: 回転翼に動力が伝達されていない航空機。前進用の推進装置を持つ。
 
; [[オーニソプター]](羽ばたき機)
 
: [[羽ばたき]]により揚力を得るもの。ラジコンなどで存在しているが有人機では未だ補助動力なしでの離陸には成功していない。
 
; その他の重航空機
 
;; [[マグヌス効果]]
 
;;; [[ローター飛行機]]
 
;:: 固定翼の代わりに回転する円筒により[[推力]]を得て飛行する。成功例はない。
 
;; 揚力によらない重航空機
 
;;; [[ロケット]]
 
;:: [[推力]]を下に向けることにより噴射の力で浮上する。
 
 
 
<div class="NavFrame" style="clear: both; border:0;">
 
<div class="NavHead" style="text-align: center;">航空機の分類表<ref>{{Cite web |url=http://soranohi.net/popup/ctgry.shtml |title=航空機の分類 |publisher=「空の日」・「空の旬間」実行委員会|accessdate=2016-05-26}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p018.html |title=航空実用事典 |publisher=[[日本航空]]株式会社 |accessdate=2016-05-26}}</ref></div>
 
<div class="NavContent" style="text-align: left;">
 
飛行機は主に離着陸方法により[[分類]]した、分類の一例。
 
{| class="wikitable"
 
|+ 航空機の分類表
 
|rowspan="46"|'''航空機'''||rowspan="5"|[[軽航空機]]||rowspan="2"|動力無し||rowspan="2"|[[気球]]||[[熱気球]]
 
|-
 
|[[ガス気球]]
 
|-
 
|rowspan="3"|動力あり||rowspan="3"|軽[[飛行船]]||[[軟式飛行船]]
 
|-
 
|[[半硬式飛行船]]
 
|-
 
|[[硬式飛行船]]
 
|-
 
|rowspan="41"|[[重航空機]]||rowspan="3"|動力無し||[[凧]]
 
|-
 
|rowspan="2"|滑空機([[グライダー]])||滑空機
 
|-
 
|動力滑空機<br />([[モーターグライダー]])
 
|-
 
|rowspan="38"|動力あり||[[ハイブリッド飛行船]]<br />(重飛行船)
 
|-
 
|rowspan="10"|[[固定翼機]]・[[可変翼機]]<br />([[飛行機]])||rowspan="6"|[[垂直離着陸機]]<br />(運用の違いで同じ機体でも[[航空機の離着陸方法|VTOL、STOVL、V/STOL]]に分けられる)||[[推力偏向]]式
 
|-
 
|[[垂直離着陸機#リフトエンジン形式|リフトエンジン形式]]
 
|-
 
|[[ティルトローター]]機
 
|-
 
|{{仮リンク|ティルトジェット|en|Tiltjet}}
 
|-
 
|[[ティルトウイング]]機
 
|-
 
|[[テイルシッター]]<br />(コレオプター含む)
 
|-
 
|[[短距離離着陸機]](STOL機)
 
|-
 
|[[通常離着陸機]](CTOL機)
 
|-
 
|[[CATOBAR]]機<br />(カタパルト補助離陸・拘束着艦機)
 
|-
 
|[[短距離離陸拘束着艦機]](STOBAR機)
 
|-
 
|rowspan="13"|[[回転翼機]]||rowspan="11"|[[ヘリコプター]]||rowspan="3"|シングルローター式||テールローター
 
|-
 
|[[ノーター]]
 
|-
 
|[[フェネストロン]]<br />(ファンテイル)
 
|-
 
|rowspan="4"|ツインローター式||[[同軸反転ローター式]]
 
|-
 
|[[タンデムローター]]式
 
|-
 
|サイドバイサイドローター式
 
|-
 
|[[交差反転式ローター]]
 
|-
 
|rowspan="4"|[[マルチローター]]式<br />(マルチコプター)||[[トライコプター]]
 
|-
 
|[[クアッドコプター]]
 
|-
 
|ヘキサコプター
 
|-
 
|オクトコプター
 
|-
 
|[[複合ヘリコプター]]
 
|-
 
|[[オートジャイロ]]
 
|-
 
|[[オーニソプター]]<br />(羽ばたき機)
 
|-
 
|rowspan="13"|[[ロケット]]||rowspan="3"|化学ロケット||[[固体燃料ロケット]]
 
|-
 
|[[液体燃料ロケット]]
 
|-
 
|[[ハイブリッドロケット]]
 
|-
 
|rowspan="3"|[[電気推進]]||静電加速型
 
|-
 
|電熱加速型
 
|-
 
|電磁加速型
 
|-
 
|rowspan="6"|[[原子力推進]]||原子力蒸気機関
 
|-
 
|原子力電気推進
 
|-
 
|核熱ロケット
 
|-
 
|rowspan="2"|核パルス推進||核分裂パルス推進
 
|-
 
|核融合パルス推進
 
|-
 
|核融合ロケット
 
|-
 
|水ロケット<br />([[ペットボトルロケット]])
 
|}
 
</div></div>
 
 
 
=== 用途別 ===
 
[[File:Collection of military aircraft.jpg|thumb|[[アメリカ航空宇宙局]]の試作機]]
 
{{Main|タイプ別の航空機一覧}}
 
航空機の運用者や運用目的などにもとづいて「[[民間機]]」と「[[軍用機]]」に分類される。
 
 
 
* [[旅客機]]
 
* [[貨物機]]
 
* [[軍用機]]
 
 
 
== 工学 ==
 
航空機に関する工学を[[航空工学]]と言う。近年では、何かと重なる領域の多い[[宇宙工学]]と並び、[[航空宇宙工学]]の一部門と見なされている。
 
 
 
== 歴史 ==
 
人類は古くから空を飛ぶことにあこがれを持っており、さまざまな飛行機械の構想が立てられたものの、実際にはじめて空を飛ぶ機械が発明されたのは[[1783年]]のことだった。[[フランス]]の[[モンゴルフィエ兄弟]]がこの年[[熱気球]]を発明した。しかしこれは空中を自在に動くというわけにはいかず、その後も動力によって空中を飛行する機械の開発は進められた。[[1903年]]には[[アメリカ合衆国]]の[[ライト兄弟]]が動力によって飛行する、いわゆる[[飛行機]]を発明し、以後航空機は急速に発達した。
 
 
 
{{Seealso|航空に関する年表}}
 
 
 
=== 船舶との関係 ===
 
航空関係の法律、用語、習慣などには、[[船|船舶]]が由来となっているものも多い。例えば、下記のような例が挙げられる。
 
* ([[旅客機]]の場合)機体を「シップ([[:en:ship|ship]])」と呼ぶ<ref>[http://autoc-one.jp/workcar/2150012/0002.html 【はたらくクルマ】トーイングカー ~JALの定時運行を支える、空港のはたらくクルマ Vol.1~(2/2)|はたらくクルマ【オートックワン】]</ref>。
 
* [[英語]]では指揮者を「キャプテン([[:en:captain|captain]])」と呼ぶ。(ただし、[[日本語]]では航空機では[[機長]]、船舶では[[船長]])
 
* 機体左側を「[[船体#船体の部位|ポートサイド]](port side)」、機体右側を「[[船体#船体の部位|スターボードサイド]](starboard side)」と呼ぶ。
 
* 空中では海上と同じく右側通行。[[スターボード艇優先の原則]]を元にしたルールがあり、左舷に赤色、右舷に緑色の灯火を掲げる。
 
* 乗務員は「クルー([[:en:crew|crew]])」になぞらえ「エアクルー(air crew)と呼ぶ。
 
* 発着場所を 「 空"[[港湾|港]]"(air"port")」と呼ぶ。基本的には船舶と同じくポートサイドから乗り降りする。
 
* [[用船契約]]と類似した[[航空機リース]]が行われる。
 
 
 
航空機と船舶を両方製造しているメーカーは[[川崎重工業]](1918年から)、[[サード (企業)|サード]](2015年に参入開始)、[[ツネイシホールディングス]](2015年に航空機メーカーを買収)などごく少数である。
 
 
 
陸上の滑走路に離着陸できる[[水陸両用機]]は基本的に航空機として扱われる。
 
 
 
== 航空産業 ==
 
{{See also|Category:航空機産業|日本の航空機産業}}
 
航空機は認定を受けた部品のみを使用し基本的に受注生産であるため、小型機であっても引き渡しまでに時間がかかり非常に高価である。このため中古市場が発達しており、事故機であっても機械的な寿命が残っている限り資産価値がある。また部品単位での販売も盛んで、生産が終了した機体の補修部品やアップグレードパーツを開発・販売する業者も多い。
 
 
 
大型旅客機の売買は[[航空会社]]の財務に大きく影響するため、メーカーと航空会社の間に入る[[航空機リース]]専門の会社がある。契約には確約の他にも追加購入を一時的に契約し、財務や需要に合わせて確定するなど独特のスタイルがある。
 
 
 
航空機は保守や運用にも多額の費用がかかり、資格を持った専門家が多数必要であるため、航空機を開発するメーカー以外にも各分野の専門会社により航空産業が形成されている。
 
 
 
== 安全性と事故 ==
 
{{Main|航空事故}}
 
* [[飛行性]] - 飛行試験における指標の1つ。
 
* [[運輸安全委員会]](2008年10月に[[航空・鉄道事故調査委員会]]から改組)
 
* [[空間識失調]] - 操縦者が空間を客観的に把握できなくなる症状。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
<references />
 
 
 
== 関連項目 ==
 
 
 
{{commons|Category:Aircraft}}
 
* [[航空]]
 
* [[航空機メーカーの一覧]]
 
* [[タイプ別の航空機一覧]]
 
* [[航空に関する年表]]
 
* [[航空機の離着陸方法]]
 
* [[Airliners.net]]
 
* [[宇宙機]]
 
  
 +
空を飛ぶ乗り物の総称。空中に浮揚する機構の点から,軽航空機と重航空機とに大別する。前者は[[気球]]や[[飛行船]]のように,空気より軽い気体の静浮力を利用するもの,後者は翼に働く空気の動的な揚力を利用するものである。さらに重航空機は[[飛行機]]や[[グライダー]]などの[[固定翼航空機]]と,[[ヘリコプタ]]や[[オートジャイロ]]などの[[回転翼航空機]]とに分けられる。一方,日本の航空法は第2条で「航空機とは,人が乗って航空の用に供することができる飛行機,回転翼航空機,滑空機及び飛行船その他法令で定める航空の用に供することができる機器」と定義している。したがって,政令に定めのない気球,無人機,ロケットなどは航空機とはみなされない。また航空機は人や船舶と同じく国籍をもち,それによって航空機に対する管轄権と外交的保護権の帰属関係が識別される。航空機が国籍をとるには登録が必要で,常に登録番号を掲げていなければならない。登録は他国への変更が認められるが,二重国籍は禁止される。逆に無登録の航空機は飛行することができない。なお,航空機と飛行機という言葉は混同されがちだが,航空機 aircraftは意味が広く,飛行機 airplaneは固定翼機のみをさすもので意味が狭い。
 +
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www.jadc.or.jp/index.htm 財団法人 日本航空機開発協会] 民間航空機の開発、製造、需要予想などの調査研究 
 
* [http://www.jadc.or.jp/index.htm 財団法人 日本航空機開発協会] 民間航空機の開発、製造、需要予想などの調査研究 
 
* [http://www.airliners.net/ airliners.net](英語)
 
* [http://www.airliners.net/ airliners.net](英語)
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[[Category:航空機|*]]
 
[[Category:航空機|*]]
 
[[Category:飛行機|*]]
 
[[Category:飛行機|*]]
 
[[Category:機械]]
 
[[Category:機械]]

2018/10/25/ (木) 13:22時点における最新版

航空機(こうくうき、aircraft)

空を飛ぶ乗り物の総称。空中に浮揚する機構の点から,軽航空機と重航空機とに大別する。前者は気球飛行船のように,空気より軽い気体の静浮力を利用するもの,後者は翼に働く空気の動的な揚力を利用するものである。さらに重航空機は飛行機グライダーなどの固定翼航空機と,ヘリコプタオートジャイロなどの回転翼航空機とに分けられる。一方,日本の航空法は第2条で「航空機とは,人が乗って航空の用に供することができる飛行機,回転翼航空機,滑空機及び飛行船その他法令で定める航空の用に供することができる機器」と定義している。したがって,政令に定めのない気球,無人機,ロケットなどは航空機とはみなされない。また航空機は人や船舶と同じく国籍をもち,それによって航空機に対する管轄権と外交的保護権の帰属関係が識別される。航空機が国籍をとるには登録が必要で,常に登録番号を掲げていなければならない。登録は他国への変更が認められるが,二重国籍は禁止される。逆に無登録の航空機は飛行することができない。なお,航空機と飛行機という言葉は混同されがちだが,航空機 aircraftは意味が広く,飛行機 airplaneは固定翼機のみをさすもので意味が狭い。

外部リンク




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