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− | {{出典の明記|date=2012年12月}}
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| [[File:MISB ST 0601.8 - Horizontal Field of View.png|thumb|330px|目に見える範囲]] | | [[File:MISB ST 0601.8 - Horizontal Field of View.png|thumb|330px|目に見える範囲]] |
− | '''視野'''(しや)とは[[目]]に見える範囲のこと。両目ごとにその見える範囲は一定であり、個体としての視野はその両者を併せたものである。そこから転じて知識や考え方の幅の広いことをも「視野が広い」ということがある。 | + | '''視野'''(しや) |
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− | == 人間の視野 ==
| + | 眼球を動かさないで見える範囲,すなわち視覚の広がりをいう。視野の広さは,視線を基準としてここからの視角で表わす。測定には通常,視野計が用いられる。単眼視野 (一眼で見える全範囲) はおよそ上方 60°,下方 70°,内方 60°,外方 90~100°程度である。色調を弁別しうる視野の広さを特に色視野と呼ぶが,緑について最も狭く,次いで赤,さらに黄,青となる。このように,視野の内部に視機能の差異がある。通常,視機能は視野の周辺部より中心部が高い。視機能の分布を量的に測定する方法に量的視野測定法がある。この方法は,網膜,視路,視覚中枢の障害,特に緑内障の初期診断に重要である。なお中心視野には,視神経乳頭に一致してマリオット盲点がある。 |
− | 正常な人で、片目では鼻側および上側で約60度、下側に約70度、耳側に約90~100度と言われている。両眼がほぼ平面の顔面上にあるため、両目で同時に見える範囲が広い(左右120度)代わりに、両目が顔の左右に付いている他の動物と比べて総合した視野は広くない(左右180~200度)。
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− | ===測定===
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− | 視野の測定には、対座法、平面視野計法、動的量的視野測定法(一般にゴールドマン視野計が使われる)、静的量的視野計測法(一般にハンフリー視野計が使われる)がある。一般的には片眼ずつ測定を行う。先に挙げたとおり、重なり合う部分が大きいため、視野欠損を自覚しづらい面があり[[緑内障]]などの疾患の早期発見が困難になることが多い。逆に言えば末期に至るまで不便さを自覚しない可能性もある。
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− | ===疾患===
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− | 「視野が狭くなる」ことを[[視野狭窄]]と呼ぶ。[[緑内障]]、[[網膜色素変性症]]、[[網膜剥離]]、[[脳梗塞]]等にて生じる。
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− | == 動物の場合 ==
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− | 動物の種によってもその視野は大きく異なる。主に[[肉食動物]]は獲物を狙うために[[両眼視]]ができる方がよく、目が[[顔]]の前にあるため狭い。[[草食動物]]では目が顔の横にあり、両目での視野は広い。これは肉食動物をできるだけ早く発見し、それから逃げやすいようにとの適応と考えられる。
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− | == 戦闘やスポーツにおける視野 ==
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− | ; 視野の使い方
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− | : 実際の戦場での生存率が高い兵士や、ネット系の3D対戦ゲームでの上級者などの多くは、「視野」の使い方が上手い。バスケットボール<ref>[http://www.waseda.jp/sports/supoka/research/sotsuron2007/1K04B140.pdf バスケットボール選手のポジション特性別スポーツビジョンの研究] - 早稲田大学</ref>やサッカーなどの選手も、同様である。
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− | : 彼らの動きを見ていると、他の選手とは異なる方向を見ている事が多く、また他の選手とは異なる動きをしている。「自分の視野」に敵が見えるよう、「敵の視野」に自分が映らないように、戦術的に移動するのである。たとえば、サッカーの場合であれば、目の前の敵やボールだけを見るのではなく、それ以外の敵味方を一瞬で見渡し、フィールド全体を俯瞰視点で認識したりする。
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− | ; 視野の裏をかく
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− | : 戦闘・スポーツにおいては、敵の視野を利用することも、非常に有効である。例えば、わざと自分の姿を見せておいて敵を誘導したり、注意を他に向けることで敵の背後を取るなど、自分に有利なポジションを確保するのである。ボクシングなら、視野外からのパンチは予想外の攻撃となり、クリーンヒットしやすいだろう。
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− | == 脚注 ==
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| == 関連項目 == | | == 関連項目 == |
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| [[Category:目]] | | [[Category:目]] |
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2018/10/30/ (火) 09:16時点における最新版
視野(しや)
眼球を動かさないで見える範囲,すなわち視覚の広がりをいう。視野の広さは,視線を基準としてここからの視角で表わす。測定には通常,視野計が用いられる。単眼視野 (一眼で見える全範囲) はおよそ上方 60°,下方 70°,内方 60°,外方 90~100°程度である。色調を弁別しうる視野の広さを特に色視野と呼ぶが,緑について最も狭く,次いで赤,さらに黄,青となる。このように,視野の内部に視機能の差異がある。通常,視機能は視野の周辺部より中心部が高い。視機能の分布を量的に測定する方法に量的視野測定法がある。この方法は,網膜,視路,視覚中枢の障害,特に緑内障の初期診断に重要である。なお中心視野には,視神経乳頭に一致してマリオット盲点がある。
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